2010年12月16日

デンジピンク

デンジピンク.jpg























「バトルフィーバーJ」のヒットを受けて、同じ放送枠で後番組として
同じような5人の集団変身ヒーロー&巨大ロボットのドラマが作られることになり
1980年に作られたのが「電子戦隊デンジマン」です。
「バトルフィーバーJ」は、あくまでアメコミヒーローの戦隊版という感じでしたが
この「デンジマン」から完全に、「ゴレンジャー」から受け継いだカラーを濃くして
いわゆる「戦隊」のフォーマットになっていきます。
各メンバーが明確に色分けされたり、全身同系色のスーツとゴーグル付ヘルメットとか。
変身アイテムの導入なんかはゴレンジャーにも無かった新たな特色だったりします。

ただ、なんといっても「デンジマン」で画期的だったのは
SFブームに乗っかってスペースオペラ風の本格SF的設定を初めて導入したこと。
それまではゴレンジャー、ジャッカー、バトルフィーバーは共にスパイアクションがベースになっていて
敵は犯罪組織で、戦隊側はあくまで平時の警察活動的に対処してたんですが
デンジマンの場合、敵は宇宙から攻めてくるエイリアンの侵略者軍団で、地球防衛戦争の様相となってくる。
この「宇宙からの侵略者と戦う戦隊」というのが初期戦隊の1つの定番フォーマットになります。
これ、SFブームもあるけど、多分、1979年にソ連のアフガン侵攻なんかがあってソ連脅威論が高まって
「巨大帝国の大規模な侵略の脅威」というのがこの後の時期、結構リアリティがあったからだと思います。

さて地球防衛戦争風味とはいってもデンジマンの場合、戦隊側は軍隊というわけではありません。
スペースオペラなのでもっとロマン溢れる設定になってまして
その侵略者ベーダーにかつて滅ぼされた惑星デンジ星の生き残りの子孫が地球に住んでいて
彼らが地球を守るために集められて戦うという、なんともロマンチックな話です。
つまり宿命の戦士たちです。

ただ彼らの先祖のデンジ星人が地球に移住してきたのは遥か昔で
その子孫といっても山ほどいます。地球人とも混血してますし、家訓みたいなのがあるわけでもない。
つまり彼ら5人は自分がデンジ星人の末裔とも知らないし宿命の戦士だとも知らない。
だから全く普通の一般人として暮らしていた。
ただデンジ星人から受け継いだ因子が特別に発達していて、特殊な潜在能力がある。
そのためなのか、他の人より知能や運動神経などはいくぶん発達していた。
それにしたって、単に他人より才能に恵まれた人という程度で、特別な存在ではなかった。
本当はその才能はデンジマンになるための才能なのだが、そうとは知らず平和に民間人として暮らしていた。
それがベーダーの地球侵攻をキャッチして起動した
デンジ星人の残したコンピューターが5人を選び出しデンジマンになるよう求めたのです。

090711-2.jpgこうして結成されたデンジマンのメンバーは、武道家、サーカス団員、大学生、元刑事、テニスプレイヤー。
このうち紅一点の戦隊ヒロイン、デンジピンクに変身する桃井あきらはテニスプレイヤーでした。
運動神経は抜群でデンジマンになれる特殊能力も持ってますが、
彼女は特別に戦士として訓練してきたわけじゃないです。
その点、ペギーやカレン、ダイアンやマリアらとは違います。プロ戦士じゃないのです。
そのことを象徴するかのように、あきらはシリーズで初めて全くの純日本人ヒロインでもあります。
つまり戦士としての背景が全く無い普通の女性なのです。
あきらも最初は戦うことを嫌がりますが、慕っていたコーチがベーダーに殺されたりして脅威を実感し戦いを決意します。

そういう一般女性が強大な侵略者を相手に男の戦士たちと同等の立場で最前線で戦うという発想は当時はまだ新しかった。
物語の中ではそういう普通の女性は守られる立場であり、主役の男性ヒーローを脇からサポートする立場でした。
ウルトラシリーズのヒロインや、マジンガーZなどのロボットアニメのヒロインもそうでした。
これらは戦闘がスパイアクションなどに比べて大規模で、ほとんど戦争という点も共通してました。
やはり本格的な戦争に女性が参加するというのが当時はまだ想定外だったようです。

これらに出て来るサポート系ヒロインは、勇敢で有能ではありましたが、
基本的に能力的に男性ヒーローより劣っていて、か弱く、女性らしさが強調されたキャラでした。
グラマーな美女で官能的でした。クールビューティーとは違います。
もっとなまめかしく、身近な感じがします。容姿的には高嶺の花なのですが、ガード自体は緩い感じ。
いうなれば、悪ガキキャラに毎回、スカートめくられたりお尻触られたりしちゃうタイプです。

スカートめくりまではされてませんが、あきらもそういったタイプのヒロインでした。
ものすごい美人でグラマーでした。
そしてシリーズ初のミニスカート。ホットパンツじゃないのがポイントです。パンチラしまくります。
容姿だけならあきらより上のヒロインもいるでしょうけど、
匂い立つ色気やスキの多さというのが異様なほど突出してます。
つまり、極めて肉感的、官能的で女性ホルモンが出まくってます。
基本的に力も弱く、よく敵にやられそうにもなり、男性メンバーに助けられます。
そんな危なっかしい女性が変身して最前線で戦うわけですから、現在、一部マニアにはかなり人気あります。

しかし、別にそれは当時狙ってそういう風にしていたわけではなく
当時のヒロイン像の制約の中で「桃井あきら」という一般女性設定のキャラを作った結果、
必然的にそんな感じになっただけです。
そういうキャラであるあきらは、メイン視聴者である男児たちにはあまり人気はありませんでした。
「デンジマン」という作品自体は好評だったのですが、デンジピンクというヒロインはあまり人気は出ませんでした。

男児たちは強いヒーローの活躍を見たいのです。
サポート系ヒロインが嫌いというわけではありませんが、それはあくまで脇に一歩引いているからです。
弱いくせに真ん中に出て来て、出しゃばられると邪魔に感じます。
それに、あんまり大人の女性の色気をプンプン撒き散らされても鬱陶しいものです。
男児たちのツボとはちょっと違うのです。
制作サイドも、作りながら、なんか違うと感じていたのでしょう。
そういうわけで、シリーズ次の作品である「サンバルカン」では戦隊ヒロインは無しになります。
タグ:デンジマン
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 16:12 | Comment(0) | 戦隊ヒロイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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