2010年12月24日

ピンクファイブ

ピンクファイブ.jpg

























「超電子バイオマン」においてイエローフォーと並んでもう1人の戦隊ヒロインは
ピンクファイブであり、変身するのは桂木ひかるです。
つまりバイオマンは戦隊シリーズ最初のダブルヒロイン編成の戦隊なのです。
しかし、どうしてダブルヒロインにしたのでしょうか?
別に今まで通り、ヒロインは1人でも良かったような気もするのですが。
桃園ミキも立花レイも1人で十分に番組内でヒロインの役目を果たしてくれていました。

しかし、それはミキやレイというキャラクターの範囲内でのことでした。
ミキやレイというのは実はすごく微妙なバランスの上に成り立っているキャラでした。
それは弱さと強さの絶妙のバランスと言っていいでしょう。
本質的な女性的な弱さがあるからこそ、その強さは慈愛に裏付けられた崇高なものに見え、鮮烈な印象を残すのです。
男性の暴力とは根本的に違う、女性ならではの芯の強さです。
ミキやレイは、そうした弱さと強さが同居するキャラでした。
とりわけミキにおいては弱さがやや強調されており、レイにおいてはやや強さが強調されていました。

正確にはミキの進化形がレイでした。何故「進化」なのかというと、時代の趨勢に沿っていたからです。
戦隊シリーズの最大の魅力はアクションです。
特にこの黎明期の頃はアクションは作品を重ねるたびにすごい勢いで進化し続けていました。
それは戦隊ヒロインに求められるアクションもより高度なものになっていったということでもあります。
その高度なアクションレベルの要求が、ミキやレイの維持していた微妙なバランスを崩したのです。

桃園ミキにおいて確立されたヒロイン像における「弱さ」と「強さ」の微妙なバランスは、
更にアクションを高度化し「強さ」を前面に出した立花レイというキャラにおいても、まだなんとか維持されていました。
しかし「バイオマン」に至って小泉ミカという、レイを更に強くしてアクションを高度化させたヒロイン像に到達した時、
遂にその「弱さ」と「強さ」の微妙なバランスは、「強さ」の方に比重がかかりすぎて崩れてしまったのです。
そので「バイオマン」という作品においては、ミカとは別に「弱さ」の方に比重をかけたヒロイン像を作り出してバランスをとる必要が生じました。
そうして生まれたキャラがピンクファイブ桂木ひかるだったのです。

scan02-2.jpg桂木ひかるはお嬢様女子大生で、優しくおっとりした性格で、趣味はフルートを吹くこと。
今まで「弱さ」が特徴的だったヒロインである桃井あきらや桃園ミキが、それでも一応スポーツの有能な選手だったのに比べると
ひかるにはスポーツの要素すらほとんど見えませんから、この時点では最弱のヒロインということになります。
本人もバイオロボに戦士として選ばれてもしばらくは戦いを嫌がっていました。
しかし、それは臆病だったからというよりも、優しすぎる性格ゆえ戦いが嫌いだったからです。
そして結局は、その優しさゆえに、地球の生命が機械帝国によって危険に晒されているという事態を看過出来ず、戦いを決意します。
つまり、桂木ひかるもまた桃園ミキと同じタイプのヒロインなのです。

しかし、ひかるの場合はその優しさや、そこからくる弱さが際立っているため、ミキやレイにおいて保たれていた「弱さ」と「強さ」のバランスが「弱さ」の方に傾き過ぎているのです。
そして、バイオマンにおけるもう1人のヒロインである小泉ミカはそれとは逆に「強さ」の方に傾き過ぎています。
ミカもまた基本的にはミキやレイと同じタイプのヒロインなのですが「強さ」に傾き過ぎているのです。
だから、ひかるとミカとが一緒に存在することで、バイオマンにおいてはミキやレイのタイプのヒロインの果たす作用が正常に発揮されるのです。
これは、ミカが殉職して二代目イエローフォーとして矢吹ジュンが加入してからも基本的には同じ構図でした。
ジュンもミカと同じようにミキやレイのタイプでありながら「強さ」をより前面に出したキャラだったからです。

バイオマンにおいては、このように「強いヒロイン」と「弱いヒロイン」という2人のヒロインがバランスをとっているのですが
これはもともとはアクションの高度化という流れの中でまず小泉ミカという「強すぎるヒロイン」が生まれたため
そのバランスをとって桃園ミキの作りあげたヒロイン像をトータルで維持するための措置として
桂木ひかるという「弱いヒロイン」が生み出されたのでした。
桂木ひかる、そしてそれを演じた牧野美千子はその使命を見事に果たしました。
これ以降、ダブルヒロイン体制のもとで「弱いヒロイン」というものが成立するようになりますが、その魁となりました。
それは、この桂木ひかるというキャラが、弱いけれども、その芯には優しさや純粋さ、ひたむきさが確固として存在し、
それゆえ思わぬ時に思わぬ強さを発揮するというキャラを見事に確立したからでした。
タグ:バイオマン
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 23:33 | Comment(0) | 戦隊ヒロイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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