2011年01月09日

ファイブピンク

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放送枠の変更などもあり、ターボレンジャーで視聴率が急降下してしまったスーパー戦隊シリーズは1990年の「地球戦隊ファイブマン」で勝負を賭けました。
子供受けしそうな点を押さえつつ、大人向けの重厚路線を当初は志向していたと思われます。
前作に引き続き、より子供たちに身近な日常を舞台にした場面を増やす傾向にあり
今度はファイブマンのメンバーは全員が小学校の先生ということになりました。
但しその勤務する学校は序盤で壊滅して先生たちは休職してしまうので、実質的にはほとんど先生してなかったと思いますが。
また子供たちに分かりやすいテーマとして家族愛や兄弟愛をテーマにするため、5人全員が1つの兄弟姉妹ということになりました。初の兄弟戦隊です。
そして、日常生活シーンが多い中でいちいち正体を隠すことにエネルギーを使っていた前作の教訓から、ファイブマンは初の「周囲に正体が知られている戦隊」となりました。

そうした明るく親しみやすい設定でありつつ、ストーリーは重厚でした。
人類が宇宙に進出しているという設定の未来の時代、宇宙の星々を巡って星の生命を甦らせることをライフワークとしている地球人天才科学者の星川一家が、外宇宙のシドン星という星で宇宙の星々の生命を滅ぼして回っているゾーン帝国の襲撃を受け、5人の子供を逃がすために父と母は消息不明となってしまいます。
その5人の星川兄弟が地球に戻って成長し、同じ小学校の先生になって平和に暮らしていたのですが、地球にもゾーンが攻めてきます。実は5人兄弟はゾーンの襲撃を予期しており、父の残した巨大ロボやマシンなど、そして自ら開発した強化スーツで武装してゾーンに立ち向かいます。
まぁこういう話で、星川兄弟たちはゾーンによって親と離れ離れにされてしまったわけで、親は死んでいるかもしれないわけでもあり、ゾーンは親の仇みたいなものです。
つまりファイブマンにとってはゾーンはかなり因縁深い相手です。また兄弟による両親を探すストーリーも絡んできて、どうも「フラッシュマン」にニュアンスの似た物語といえます。
つまり重厚な物語だといえます。実際、序盤の展開はかなりドラマチックで、制作陣が気合いを入れていたことが分かります。

しかし、いくら重厚ストーリーでも、キャラが魅力的でないとダメです。
例えばターボレンジャー後半の流れ暴魔篇の重厚ストーリーはヤミマルとキリカという強烈なキャラがあってこそのものでした。
しかしファイブマンの場合、全体的にキャラがなんとも薄かったのです。
これはまた前作と同じ失敗を繰り返しているのですが、5人のバックボーンが同じなのです。
一緒に育った兄弟で、全員が小学校の先生で、勤務先も同じ。これではキャラが重なるのは当たり前です。
担当教科が違うとか、性格が違うとか、そういう個性は一応あるのですが、やはりバックボーンが同じというのは痛い。
それに性格だって、みんな生徒想いの優しい先生で、基本的には同じようなものです。
キャラがいくら良キャラでも、同じようなのが何人もいると、その良さを殺し合ってしまって、印象が薄くなるのです。

scan030-2.jpgそこで戦隊ヒロインですが、ファイブマンでは前作で森川はるなに岬めぐみの仕事量を全部負わせようとして失敗した教訓から、再びダブルヒロイン制に戻しました。
チェンジマンやフラッシュマンの頃のような「強いヒロイン」と「弱いヒロイン」の分業体制です。
そのうち、「弱いヒロイン」の方を担当したのが星川兄弟の上から3番目で長女の星川数美で、ファイブピンクに変身します。
算数の先生で、そのイメージ通り、頭が良いです。
冷静な判断力と分析力でリーダーであり長兄であるレッドの学をサポートする参謀格のキャラで、渚さやかみたいなチーム内の位置だといえます。
そして、さやか同様、戦闘力の方は他の兄弟に比べてやや劣ります。一応特技はフェンシングなのでどうしようもなく弱いというわけではないのですが。

また、5人兄弟の3番目(23歳)ですが、女としては1番上であり、特にもう1人の女である妹のレミが家事がダメなので、数美が母親役をこなすことが多く、それゆえ母性溢れるキャラとなっています。
当然優しく、しっかりしていて、一生懸命頑張る性格です。
言い換えると真面目な性格ですから、天真爛漫というわけにはいかず、やや暗いところもあります。
まぁ全体的に渚さやかに似ているといえます。また容姿的にもさやか同様、美人キャラです。

しかし、数美は全てにおいてさやかよりも薄味という印象なのです。
やはり、あまりに立ち位置がさやかに似過ぎていて、二番煎じ感が強いです。特技のフェンシングも立花レイのパクリっぽいし。
過去の良キャラを引き継ぐのは良いのですが、多少はアレンジして新しいものを生み出す姿勢が無いとダメでしょう。
しかし、これは、数美というキャラがさやかよりも薄い薄くないという問題だけではなく
同じ防衛軍の同僚であったとはいっても全員が別方向に突き抜けた問題児だったチェンジマンの5人に比べ
同じ家で育ち同じ学校に努める真面目な先生というファイブマンの5人が全体としてキャラが薄かったせいという方が大きいでしょう。
5人とも真面目で優等生すぎて、キャラにいい意味で壊れたところが無かったのです。
そういう5人の中で数美のキャラも当然薄くなっていったのでした。

ルックスは実は歴代でも上位クラスの美人で、性格も申し分ない理想的ヒロインなのですが、とにかく印象が薄い。
演じていた宮田かずこさんも美人でしたが、舞台で主に活動していた地味めの女優さんでした。ある意味、ハマリ役だったかもしれません。
ただ、ファイブマンという作品のキャラが数美に限らず、大部分が薄いので、その薄さすら個性にならない。
星川数美とは、そういうヒロインです。
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 15:46 | Comment(1) | 戦隊ヒロイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして。戦隊関連の検索により参りました。
「ファイブマン」は初の兄妹戦隊という事で、メンバーの絆もただの仲間以上に強く、親近感も感じさせられましたね。ダブルヒロイン制においても「母親役の姉」と「やんちゃな妹」という感じで、従来の「動」と「静」のヒロインのコントラストがつけられてますし。
ただ、キャラ&内容が薄いというか軽い感じになってしまうのは、似たようなスタイルで制作され、どうしても比較されがちな「フラッシュマン」の雰囲気の方がやや重いせいかもしれません(他の作品からのパクリ要素も弱冠・・・)。

でもファイブマンは全員が教師なので、子供達との触れ合い話が印象的ですね。数美さんにしてもレミちゃんにしても、14話では虚言癖のある少女マコちゃんの挙動不審な態度に対しても優しく接してましたが、共に視野が狭い健兄と文矢くんは考えの食い違いで争う事になります(健兄の視野の狭さは敵に対する復讐心から?)。
それでも人同士が分り合う為には触れ合う事が大切(例えそれが衝突し合う事であっても)。ファイブマンの気持ちが通じたお陰で、マコちゃんの虚言癖も治りましたからね。

戦士としても教師としても未熟なところがあった彼らですが、最終的には使命を終えた後、
フラッシュマンが果たせなかった夢を追って、教え子に惜しまれつつ宇宙へ旅立つラストは感動的でした。
Posted by A-chan at 2011年06月04日 17:33
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