2011年06月03日

第15話「私掠船現る」感想その1

今回は「ゴーカイジャー」の新章突入篇のようです。
それが前後篇の構成になっており、今回はその前篇のようです。
つまり「ゴーカイジャー」の物語全体の流れの中で超重要なエピソードとなっており、
ここは当然メインライターの荒川氏が脚本を担当するかというところですが、
今回の脚本はサブライターの香村純子氏でした。

スーパー戦隊シリーズの作品のサブライター陣には
メインライター経験のある脚本家を1〜2人は配することが多いのですが、
この「ゴーカイジャー」においては前回の浦沢氏は例外的存在として、他は若手脚本家だけです。
香村氏もメインの荒川氏の後輩格で、まだシリーズでのキャリアはあまり有りません。
その香村氏に今回の前後篇のような重要回を任せるということは、
メインの荒川氏が劇場版ンの脚本などで多忙であるからであるとはいえ
それだけ香村氏の腕を信頼し、近いうちにメインも張ってもらえるようになってもらおうと
期待しているということでしょう。

もちろんこの「ゴーカイジャー」の全体構成とプロットをしっかりと宇都宮Pが管理しているということでもあるのでしょうが、
それにしても香村氏は、そのプロットをもとにして、
今回もまた非常にシンプルで綺麗にまとまったストーリーを作り上げてくれました。
といっても、まだ前篇だけですので綺麗にまとまっているのかもしれませんが、
今回の展開から続く後篇となると、かなり盛り上がって燃える展開を予感させます。

香村氏の「ゴーカイジャー」におけるここまでの脚本は
第7話のゲキレンジャー篇、第9話のガオレンジャー篇、第13話のアイム単独主役篇というように、
割と上品に綺麗にまとまった佳作という印象のエピソードであり、
スーパー戦隊シリーズの重要な要素である「燃え」の真価が試されるような話ではありませんでした。
しかし今回はどうやら後篇では、かなりの「燃え」が期待出来そうです。
その後篇に向けての種蒔きのような今回の前篇ですが、非常に分かりやすい描写になっており、
種蒔き篇として極めて優秀といえます。

今回描かれた要素は大きく分けて3つあります。
まず1つは、マーベラスの宿敵キャラとしてのバスコ・タ・ジョロキアの登場。
次いで1つは、赤き海賊団とマーベラスの詳細な過去が明らかになったこと。
そして最後の1つは、驚愕のレンジャーバトルの開始です。
これだけでも今回が大変に重要なエピソードであることが分かろうというものです。
これらの要素を盛り込むという今回のプロットは宇都宮Pによって提示されたものでしょうけれど、
これを香村氏は非常にスッキリとまとめて、後篇に向けてのヒキもバッチリという完成度に仕上げています。

今回はなんといっても最大のインパクトは最後のレンジャーバトルです。
ただ、普通ならあれほどのインパクトが最後にくれば、前半の描写は印象が薄くなってしまいそうなものですが、
それに決して負けることなく強い印象を残しているバスコという新キャラと、マーベラスの過去篇もまた大したものです。
それぞれ、その1要素ずつでも1つのエピソードを作れるほどのインパクトのあるネタです。
それが3つも集まっているのですから、今回の話が面白くないはずがない。
「ゴーカイジャー」は全体的にレベルの高いエピソードばかりで、
特に1話2話のゴーカイジャー登場篇と11話12話のシンケンジャー篇は、シリーズ全体で見ても屈指の、いわゆる「神回」ですが、
今回は前篇だけ見た印象では、それらを超えそうな予感もします。

ただ、今回の3つの要素は、ただ単にインパクトがあって面白いというだけではありません。
それぞれが「ゴーカイジャー」という物語の流れをこれまでの序盤の凪のような状態から
一気に嵐の海のような様相へと変えるだけの影響力を持っています。
そして、それら3要素はそれぞれ密接な繋がりがあります。

これまでの序盤の展開ではマーベラス一味と敵対してきたのはザンギャック帝国のみでした。
もちろんこの物語の最終的な敵は
おそらく地球を守るレジェンド戦隊ともマーベラス一味の5人とも深い因縁を持つザンギャック帝国であろうとは思うのですが、
ザンギャックだけではマーベラス一味とのベクトルがいまいち噛み合っていなかったのも事実です。
これが終盤に向けて徐々に噛み合っていくようになると予想されますが、まだそのような展開には至っていません。

「噛み合っていない」というのは、つまり目指すところが違うということです。
ザンギャックは地球征服が目的であり、マーベラス一味は宇宙最大のお宝を手に入れることが目的です。
このように目指すところが違うから、いまいち噛み合わない。
終盤に向けて、徐々にマーベラス一味が地球を守るために戦うようになっていくのでしょうけれど、
そのきっかけは今のところ見えていません。

マーベラス一味が決してお宝探しだけの連中ではなく、
弱きを助けて強きを挫く侠気あふれるヒーローであることは既に明らかですが、
「地球を侵略する」というザンギャックのベクトルと真っ向から対立する
「地球を守る」戦士へと変貌していく兆候は今のところ見えません。
これはおそらく、追加戦士に絡んでこのあたりの変貌に向けての物語は動き出していくと思われ、
今回の前後篇ではこの辺りの課題は積み残されたまま終わり、続く追加戦士登場篇から動き出していくのでしょう。

ここで問題としたいのは、マーベラス一味がザンギャックのベクトルに合わせて変貌していくだけでなく、
双方が「噛み合う」ためには、逆にザンギャックの方がマーベラス一味のベクトルに合わせて
変貌していく必要もあるということです。
つまり、ザンギャックもまた宇宙最大のお宝を奪おうとして動き出すということです。
そうすれば、これはこれでマーベラス一味と戦いの目的が「噛み合う」のです。
おそらく終盤に向けて、マーベラス一味は「宇宙最大のお宝を探しつつ地球を守って戦うヒーロー」になっていき、
対するザンギャックは「地球を侵略しつつ宇宙最大のお宝を奪おうとする悪の組織」になっていくというのが、
この作品の年間構想なのだと思われます。

ならば、いっそのこと最初から双方ともそういう性格づけをした姿で
登場させればよかったのではないか?という疑問もあるでしょうが、
しかしながら、それをやってしまうと、
せっかくの「単純な正義のヒーローではない海賊戦隊」という本作品の基本構想が成立しなくなってしまいます。
最初からマーベラス達が「地球を守る」という意識を持ってしまっていたら、
たとえ「宇宙最大の宝を探す」という目的は持っていたとしても、
やはり例年の戦隊ヒーローと大差ない存在に見えてしまうであろうし、当初からそれに見合ったキャラ設定にもなるでしょう。
そうなると、決して今のように魅力的な彼らではなくなっていたはずです。
だから、マーベラス達は最初は「宇宙最大のお宝を見つける」ことが唯一最大の目的であって、
「地球を守る」という意識は希薄でなければならなかった。

そうなると敵であるザンギャックもそれに合わせて目的は1つに絞った方が良いのだが、
いっそザンギャックも「宇宙最大のお宝」が目的であるということにすれば、
マーベラス一味と最初から「噛み合う」のではないかとも思えます。
しかし、そうすると最初から物語はお宝の争奪戦に話が絞られてしまって、
いつまでも「地球を守る」というテーマが浮上してきません。

そもそもザンギャックが地球侵略に興味が無いとなると、レジェンド大戦の設定も無くなり、
レジェンド戦士が登場してくる必然性も無くなって、この作品のコンセプトが崩壊します。
だからザンギャックの目的を最初から「宇宙最大のお宝」一択にするという選択肢はありません。
ザンギャックは、物語の中でマーベラス一味がレジェンド戦士と関わって「地球を守る」という使命に目覚めていくためにも、
やはり「地球を侵略する」ことを目的とした敵組織でなければならないのです。

ただ、ザンギャックという巨大帝国の性格上、
「地球を侵略しつつ、宇宙最大のお宝を狙う」という設定でもそんなに不自然ではありません。
マーベラス一味とのバランスが悪いともいえますが、処理出来ないこともないでしょう。
実際、第8話で一旦、ダマラスとインサーンが「宇宙最大のお宝」に興味を持ち、続く第9話ではその強奪を企てかけました。
この時、一瞬、ザンギャックがマーベラス一味と目的の噛み合う敵となって、物語が動き出すのかとも期待したのですが、
しかし、ワルズ・ギルの強権によってその動きはすぐに潰され、物語は大きく動くことはありませんでした。

こういうことから、おそらく「序盤はあえて物語を動かしたくない」という制作意図があったと思われます。
だから、わざとマーベラス一味とザンギャックを噛み合わない設定で登場させたのです。
何故そんなことをしたのかというと、「海賊戦隊」という悪漢ヒーローというのがシリーズ初の試みであったからでしょう。
シリーズで初めてのタイプの主人公戦隊だったから、序盤はあえて物語を激しく動かさず、
じっくりとマーベラス一味の各自のキャラを描きたかったのでしょう。

だから、マーベラス一味の目的とザンギャックの目的をわざと噛み合わないようにして、
マーベラス一味の宝探し生活を余裕あるモノとして描いたのです。
宝探しの競合者はいないわけだし、ザンギャックの地球侵略にいちいち警戒してピリピリする必要も無い。
マーベラス達はマイペースで宝探しをしつつ、ザンギャックに遭遇したら喧嘩するだけという、
超お気楽生活を送れるわけです。
そこでは彼らの素のキャラをじっくり描くことが出来る。
序盤はあえてそういう状態にして、彼らをじっくり描いて、
視聴者の子供たちに「海賊戦隊」という、従来の戦隊とは一味違ったヒーローに馴染んでもらったのです。

そういう序盤が第13話のアイム主役回で一段落して、
前回の小休止的なナンセンス篇を挟んで、今回から遂に物語が動き出すというわけです。
つまり、この物語の敵対する2大勢力であるマーベラス一味とザンギャックの戦う目的が噛み合い始めるのです。
まず、マーベラス一味の方は「地球を守る価値」という
第2話で一旦浮上した後、また奥深く隠れていたテーマに触れていくことになるのでしょう。
これはおそらく次々回の追加戦士登場篇から動き出すと予想されます。
そして一方、ザンギャックの方は「宇宙最大のお宝」を強く意識していくことになるのでしょう。
その動きが今回から始まるのであり、そのカギを握るキャラとして登場するのが、
今回から登場するバスコ・タ・ジョロキアというわけです。

バスコはマーベラス一味と同じ宇宙海賊であるというのがポイントです。
ザンギャックの正規軍人ではないので、「地球を侵略する」というザンギャック軍の使命から全く自由です。
ワルズ・ギルの強権もバスコには及ばないので、
ダマラスの時のように横槍でその行動を邪魔されたり潰されたりしないで済みます。

そのバスコが宇宙海賊であるというだけでもマーベラス一味と自然と競合する存在となって
物語を活性化させること請け合いなのですが、
明確に「宇宙最大のお宝」を狙っている敵として登場したのですから、
マーベラス一味にとってはザンギャック以上の深刻な脅威となることは確実で、
物語は「お宝争奪戦」の側面で激しく動き出すことになります。

ただ、それだけならば、ただ単にこの物語が「お宝争奪戦」として盛り上がるだけのことで、
本来のこの作品の「お宝探しの海賊が地球を守るヒーローになっていく」という趣旨とは違ってきています。
ところが、このバスコがザンギャック軍の参謀長ダマラスと裏で繋がっているというのが重要なポイントで、
これによってザンギャックもまた間接的に「お宝争奪戦」に参加することになるのです。
つまり、バスコというキャラは、この物語のラスボスであろうザンギャックを、
次第に「宇宙最大のお宝を奪う」というベクトルに引き込んでいく触媒のような役目を担ったキャラでもあると思われるのです。

そしてザンギャックがそのように変貌していくことによって、
マーベラス一味はこれまで以上に激しくザンギャックとも争うこととなり、
ザンギャックの本来の重要な目的が「地球侵略」であることは揺るがない以上、
ザンギャックに対するいっそう激しい敵対者となるマーベラス一味が
「地球を守るヒーロー」へと変貌する下地は形成されていくといえます。
そして、そうした下地の上に新たな契機として作用するのが、
おそらく次々回登場の追加戦士に絡んだ動きなのであろうという流れがなんとなく見えてきます。

ただ、このバスコというキャラ、そういったストーリー展開を見越して考察しなくても、
物語に大きなインパクトを与える十分に魅力的な悪役です。
何故かというと、このバスコが「筋の通った悪役」として描かれているからです。
といっても別に「実はいいヤツ」とかいうわけではありません。
むしろ同情すべき余地の全く無い最低のド外道です。筋金入りの悪役で、最悪の敵です。

バスコに比べれば、よほどワルズ・ギルやダマラスの方が愛すべき点のある、血の通ったキャラだといえます。
彼らはおそらくザンギャックの母星では愛すべきバカであったり、人格者であるのでしょう。
ただ単に「地球を侵略する」という大目的のために地球から見れば悪魔のような存在となっているだけで、
案外、全然違うシチュエーションで出会ったら友達になれるかもしれない連中です。

ところがバスコは、もし仮に「宇宙最大のお宝を奪い合う」という敵対するシチュエーションでなかったとしても、
絶対に友達にはなれないキャラです。
それは彼が自覚的に悪であるからです。
悪以外の何者でもない存在であって、彼の味方から見れば善人であるというようなことは決してない。
というより、彼の味方など本質的には誰も存在しない。彼自身がそんなものは求めていないとも言えます。
あらゆるものを犠牲にしても、彼は悪を貫くことに意義を見出しており、
それは彼の悪のポリシーが確固としたものだからです。
バスコはそういう意味で「筋の通った悪役」なのです。

何故、バスコのような「筋の通った悪役」が物語に大きなインパクトを与えるのかというと、
彼の筋の通った悪の論理が倒しがいのあるものだからです。
この「筋の通った悪役」を重要キャラとして使うというのは子供向けヒーロードラマの1つの常套手段です。
ただ、それを本来の使い方として完全に活かしきった例は案外多くないと思います。

こういう「筋の通った悪役」の真の存在意義は、
主人公の掲げるポリシー、言い換えれば作品の提示するテーマの真逆の存在として意味があるものなのです。
そして、それが筋が通っているというのがミソなのです。
つまり、その真逆の存在である作品のテーマは筋が通っていないということになります。
いや、筋が通っていないわけではなく、非現実的だということです。
それに対して悪役のポリシーの方が現実的なのです。
だからこそ、それは倒しがいがあるのです。

子供向けのヒーロードラマですから、夢が無いといけません。
しがない大人の現実なんて教えても仕方ないのです。
だから非現実的な夢のようなテーマやポリシーを貫けばいいのです。
ただ、子供たちだって、本当は大人の論理の方が強いことは知っています。
だからこそ、ドラマの中で、その大人の論理をヒーローの子供っぽい論理が倒すところを見たいのです。
不戦勝では意味が無いのです。
大人の論理の盤石さをしっかり示した上で、それに真っ当に勝つヒーローの姿が見たいのです。
そこにこそ、子供向けヒーロードラマの真のカタルシスがあります。

そういった現実的でしがない大人の論理の象徴として登場するのが「筋の通った悪役」なのです。
そして、それに対抗するヒーローこそ、子供の夢のような論理の体現者であり、
ヒーローが悪役の論理を打ち砕くことによって、
そのヒーローの論理は「大人の論理にも勝った本当に価値のある論理」として子供たちに受け入れられるのです。

これがもし悪役が全く論理の破綻した妄想や我儘のようなことばかり言う、
理の欠けた、筋の通らない、そう、まるでワルズ・ギルのようなキャラばかりであったら、
それに勝ったところで、ヒーローの論理の価値は上がらないでしょう。
そもそも、悪の側のポリシーのレベルが低すぎると、ヒーローとの間に論理的な対立関係も生まれないので、
ヒーローが悪役に勝っても、それは単に物理的に勝ったに過ぎず、精神的な勝利としての価値は無いのです。
そういう場合、子供たちには大きなカタルシスは得られず、あまり記憶にも残らない物語となります。

また、逆に、悪の側の論理の筋が通っている場合、中途半端に好感の持てる者として描くと、
言ってることがなまじ正論であるので和解の道が生まれてしまい、
ヒーローの勝利という結果に至らなくなってしまう危険がありますから、
こういう「筋の通った悪役」というのは、言ってることややってることは筋は通っていても、
性格的には救いようのないド外道でなければいけません。これこそが真の「悪の美学」というものでしょう。

大人社会の現実を象徴した「筋の通った悪役」を登場させ、
それに対置される子供の前向きな理想である作品のテーマを担ったヒーローと
この悪役との精神的な対立関係を一貫して描き続け、
最後に遂にヒーローがその悪役のポリシーを打ち砕くと同時に、物理的にも悪役を打ち倒して、
その作品のテーマの正しさを目に見える形で証明してみせることが重要なのです。

何故、それが重要なのかというと、
大人社会の現実などというもの、特に悪役に仮託されるようなポリシーなどというものは、
たとえそれが現実的であって筋は通っていようとも、
子供たちは自分たちの未来においてそれを乗り越えていこうと思わねばいけないものだからです。
本当に乗り越えるべきかどうかは個々の事例によるとしても、
少なくとも子供というものは、それに迎合するよりも、乗り越えたいという希望は持って育っていくべきなのです。
それが社会の創造と発展の基本です。
もちろんそうではないという考え方もあるでしょうし、それもまた正しいのですが、、
少なくともこういう考え方というのは子供番組を作る上での1つの見識ではあります。

この「筋の通った悪役」というやつが、なかなか戦隊シリーズでは一貫して描ききられるということが最近は少なかったといえますが、
近年では「シンケンジャー」の腑破十臓が珍しく「筋の通った悪役」としての役割を全うしたといえます。
詰まるところ、十臓のポリシーとは
「人生など儚いものであって、他人と争って勝利することでしか生の充足感は得られない」というようなものでした。
現実的にこんな風に思って生きている大人は実に多いと思います。
実際、他人は皆、敵であり競争相手であるのが社会の現実なのかもしれません。
そういう意味で、十臓の主張は非常に極端ではありますが、筋は通っています。

そういう十臓が全く同情の余地の無い、恐ろしいド外道として描写され、
それでもそのポリシーが筋が通っているゆえに主人公である丈瑠をさんざん困らせ悩ませてなかなか倒せず、
最後には遂に丈瑠と仲間たちの絆の力で十臓を倒したことによって、
「仲間との強い絆」が大人の醒めた論理を打ち砕くだけの価値のあるものだと、
強く子供たちに印象づけることが出来たのでした。

もちろん「仲間との絆」などというのは一種の理想論です。
しかし、子供番組ではこういう理想論を主張し、それは大人の現実的論理を凌駕するものだということも示すべきであり、
そこにこそ子供向けヒーロードラマの存在意義は有るともいえるのです。
この「シンケンジャー」の宇都宮Pが「ゴーカイジャー」のPでもあり、
宇都宮Pは十臓のように「筋の通った悪役」の使い方を心得ているので、
バスコという筋の通った悪役キャラを造形して、ここで登場させたのでしょう。

バスコのポリシーは今回、明確に語られています。
それは「何かを得るためには何かを捨てなければいけない」というものです。
これは十臓よりも、更に筋が通った論理だといえます。
現実社会では皆、何かを得るためには何かを、最も顕著な例としては「お金」を捨てています。
これが大人の現実というやつです。

しかし「ゴーカイジャー」という作品の主張すべきことは、そんなことではないはずです。
OPテーマには「でっかい夢は無限大」とあります。
もし、夢を叶えるためにいちいち何かを捨てなければいけないのだとしたら、夢は無限大ではあり得ない。
すぐに交換すべき何かが無くなって、人は夢を持てなくなってしまう。
いや、現実はまさにそうなのです。

でも、そうじゃない人生を目指そう、少なくともそういう気持ちは持ち続けようというのが
「ゴーカイジャー」のテーマであるはずです。
だから、バスコの一見筋の通った大人の論理は、マーベラス達によって打破されなければいけない。
そうすることによってこそ、子供たちは「ゴーカイジャー」という作品に未来への希望を見出すことが出来るのです。
そういう物語の大きな展開のために、バスコというキャラは登場したのであり、
次回、さっそくマーベラス達に大きな試練を仕掛けてくるようです。
この試練をどうやってマーベラス達が突破するのか注目したいところです。

ただ、そういう短期的な展望や抽象論だけでなく、
物語全体を見渡してみた時、
こうしたバスコの「何かを得るためには何かを捨てねばならない」という二者択一的なポリシーというのが
物語の最終的なテーマに直結し、マーベラス達に最後にして最大の二者択一を迫り、
その試練をマーベラス達が乗り越えることがバスコの最期と関連し、
そこで「シンケンジャー」の対十臓戦の時のように物語のテーマが完結するような予感もします。

全くの想像ですが、
マーベラス達が終盤までじっくりと時間をかけて
「宇宙最大のお宝を探しつつ地球を守るヒーロー」として完全なる存在となった瞬間、
クライマックスで「宇宙最大のお宝を得ること」と「地球を守ること」の二者択一的な状況が生じてくるのではないかと、
なんとなく思えるのです。
このバスコという新キャラの特殊なポリシーには、そのような妄想をかきたてる何かがあるのです。

次いで今回のエピソードにおける重要な要素は、マーベラスと赤き海賊団の過去が明らかになったことです。
といっても、今回語られたことが全てではないという含みもしっかり持たせてありますが。
それでも序盤はほとんどベールに包まれていたマーベラスの過去がかなりハッキリしてきました。

マーベラスの過去がここまでほとんど明かされていなかったまず第一の理由は、
序盤のストーリーの一応の縦糸が、11話12話のシンケンジャー篇で決着するジョーの過去話であったからでしょう。
ジョーの過去話の大きなポイントとなっているのがマーベラスとの出会いの場面であり、
それをゴーカイジャー結成譚として重要な意味も持たせることによって
ジョーのエピソードの感動もより深めることが出来ていたのでした。
だから、12話以前の段階でその結成譚以前のゴーカイジャー前史において
マーベラスがジョー以上に更に壮絶な過去を抱えていたということが視聴者に知られていると、
ジョーの回想シーンへの感情移入が薄れてしまう危険があり、
それによってシンケンジャー篇、ひいてはそこに至る序盤の展開の完成度が下がってしまう可能性があったのでした。

しかし、別に無理に序盤にジョーの話を縦糸にしなくても、
最初からマーベラスの過去を公表してマーベラス中心に話をガンガン進めていってもよかったとも言えます。
ところが実際はそうはせず、マーベラスはむしろ主役でありながら前に出てくるキャラではなく、
やや後ろに控えているような扱いになっていました。
キャラが非常に立っており、かなりオラオラ系で元気なので、一見マーベラスは目立っているのですが、
主役の扱いとしてはかなり控えめであったといえます。

それは、マーベラスの過去に触れるとイヤでも物語が大きく動き出してしまうからだったのでしょう。
つまり序盤は海賊戦隊の面々のキャラをじっくり描きたかったからあまり物語を動かしたくなかった。
それでマーベラスの過去はあまり触れてはいけない領域だったのです。
で、その代わりに序盤の一応の縦糸として用意されたのがジョーの過去話だったのでしょう。
そして序盤が終わり、物語が動き出す段階になったので、マーベラスの過去が明かされたというわけでしょう。

ここでマーベラスとバスコの因縁、暗い過去も語られ、
現在のマーベラスの性格形成の原因までも考察出来るようになったのですが、
それらよりも物語的な意味で重要なのは、ここでアカレッドがマーベラスの回想シーンの中で再登場したことです。
第2話のマーベラスの回想シーンの中でアカレッドに酷似した赤い戦士は出てきていましたが、
それは「アカレッド」とは明示されず、あくまで公式には「赤い戦士」という扱いでした。
それが今回、マーベラスの口からハッキリと「アカレッド」という呼称がなされたことで、
あのマーベラスと旅をしてレンジャーキーを託した赤い戦士はアカレッドだったことが確定したのでした。

ただ、そのこと自体は比較的どうでもいいです。
あれがアカレッドだということは、アカレッドを知っている者なら誰だって分かっていたことだからです。
アカレッドがレンジャーキーを集めるために宇宙を旅していたことも、
第2話のマーベラスの回想の内容から容易に想像は出来ていたことですので、そんなに今回の重要な要素ではありません。
問題は「何故アカレッドがそんなことをしていたのか?」なのですが、それについては今回は触れられていません。
ただ、一緒に旅をしていたマーベラスもバスコも知らない秘密がアカレッドには有ったようだということが今回は示唆されており、
それがおそらくアカレッドがレンジャーキーを集める旅をしていた理由に関係してくるのであろうことは想像できます。

今回のポイントは、アカレッドに関してこのような思わせぶりな示唆がなされていることです。
それはつまり、今後、アカレッドの謎に関する物語が展開されていく予告であるということです。
そして、その謎には必ず、34のレジェンド戦隊も関わってくるはずです。何せ、あのアカレッドですから。
つまり、今回、この物語の中にアカレッドというキャラが登場することが公式に認定されたということは、
今後、レジェンド戦隊絡みのストーリーにも大きな変化が生じる可能性があることを示しているといえます。
序盤のレジェンド回というのは、ある意味非常にパターン化されて安定していたのですが、
それが今後はもう少しダイナミックに動いてくる可能性もあるということではないでしょうか。

そもそも、第2話のマーベラスの回想シーンの時点で、
「ボウケンジャーVSスーパー戦隊」を見てアカレッドをもともと知っている者には、
あそこで「アカレッド」という固有名詞が出なかったとしても、
あの赤い戦士が歴代スーパー戦隊と関係深いアカレッドであるということは絶対に分かることであり、
逆にアカレッドをもともと知らない者には、あそこで「アカレッド」という固有名詞が出たとしても、
それが歴代スーパー戦隊に深い関係のある御仁だということは分からないはずです。

だから、別に第2話の時点で「アカレッド」という名前は出しても良かったはずです。
分かる者にはどうせバレバレなのだし、分からない者には名前を知られても特に影響は無いからです。
第2話のマーベラスの回想シーンではマーベラスが炎の中で赤い戦士の名を叫んでいますが、
そこは音声がわざわざ消されていました。
それと同じシーンが今回もリピートされていましたが、
今回はハッキリと「アカレッド!」とマーベラスの声が入っていました。
つまり、第2話の時点では制作側が意図的に「赤い戦士がアカレッドであること」を隠したのです。

しかし、もともと、ずっと隠すつもりは無かったのでしょう。
だって、どう見ても赤い戦士がアカレッドであることは知ってる者にはバレバレなんですから。
本気で隠すつもりなら、あんなシーンは作って流さないはずです。
それに、第2話のマーベラスの叫んでるシーンの口の動きはどう見ても「アカレッド!」と言ってるのもバレバレです。
ここまでバレバレなのに、それでも隠したということは、
いずれは事実を公式に認めることは前提で、第2話の時点ではどうしても隠さねばならなかったからです。

いや、そもそも隠しきれてないから、隠さねばならないという表現は不正確で、
「第2話時点では赤い戦士がアカレッドだと公式に認めるわけにはいかなかった」ということなのでしょう。
それは何故なのかというと、
そこでアカレッドの存在を公式に認めてしまうと、序盤のレジェンド回の描き方が変わってくるからです。
そうなるとレジェンド回はここまで序盤で放送されたような落ち着いた安定したものではなく、
もっとアクティブな話になっていたかもしれないのです。
それはあえて序盤では避けたかったのでしょう。
だからアカレッドの存在を公式に認めるわけにはいかなかった。

第2話時点から、おそらくそういうことなのだろうと思っていました。
そして、アカレッド情報の解禁は3クール頭ぐらいなのかな?と何となく予想していました。
それが予想よりも早く、今回のタイミングできたのです。
わざわざ隠していたアカレッド情報をここで解禁して、
この物語中にアカレッドが暗躍しており、何か謎めいた行動をとっているということまで認めたということは、
これは制作サイドからの「これからレジェンド回も結構動かしていくよ」というメッセージだと受け取っていいでしょう。

前回から流れるようになったEDテーマにおける6月11日公開の「199ヒーロー大決戦」映画の宣伝映像を見ても、
映画にはアカレッドも出てくるようであるし、アカレッドに関する物語も動き出すようです。
少なくともレンジャーキーの秘密に絡んで何らかの情報は出てくるのでしょう。
それに先立って今回のエピソードのタイミングでアカレッド情報の解禁宣言が出されたというのは、
妥当なタイミングだといえます。

そして今回のエピソードにおける最大のトピックは、
バスコもレンジャーキーを持っていて、歴代戦士を召喚して
ゴーカイジャーの敵として戦わせることが出来ることが判明したことでした。

バスコの持っていたレンジャーキーは歴代追加戦士のレンジャーキーでした。
面白いのは、視聴者から見れば、それらは皆、馴染のある戦士たちであるのに、
マーベラス達にとっては、初めて見るレンジャーキーから生まれたそれらの戦士たちは
未知の恐怖そのものであったということです。
このあたり、マーベラス達が宇宙人であるという設定が非常に効果的です。
これによって、また、彼ら召喚戦士たちが全く喋らないという演出も相俟って、
もともとは気のいい連中であったはずの歴代追加戦士たちが不気味で恐ろしい敵に見えるという、
子供ならばトラウマになってしまいそうな凄い展開になっているのです。
これは戦隊シリーズ史上に残る怖いシーンだったと思います。

ただ、それはそれとして、更に気になったのは、
バスコがレンジャーキーを挿して歴代戦士を召喚するための道具がトランペット型の「ラッパラッター」というのですが、
そのレンジャーキーの挿し込み口の数が5つだった点です。
今回はバラバラの戦隊の追加戦士を召喚していましたが、
これは本来は、5人チームが基本構成の1つの戦隊をまとめて召喚するための道具なのではないでしょうか?
そういう道具を登場させて、わざわざバスコという敵キャラに持たせているということは、
ゴーカイジャーが豪快チェンジした戦隊と、バスコがラッパラッターで召喚した別の戦隊を戦わせる
「レンジャーバトル」を今後やるつもりなのではないでしょうか?

ただ、バスコは現時点では追加戦士のレンジャーキー15個、
いや、今回のラストでマーベラスに5個渡したから10個しか持っていません。
しかし、そんな状態のままだとしたら、わざわざバスコにラッパラッターという道具を持たせている意味が無い。
ということは、バスコの手持ちのレンジャーキーは増えるということが予想されます。
それはつまりマーベラス達から奪うということであり、
今後、「お宝争奪戦」の前段階として「レンジャーキー争奪戦」が展開され、
その過程で、様々な形での「レンジャーバトル」が繰り広げられる可能性もあるということです。
もしそうなるのならば、これは非常に面白そうで、期待感は高まります。

そもそも「ゴーカイジャー」という作品は明らかに「ダイスオー」と連動した企画であるはずなのに、
その連動性が非常に弱いことが疑問でした。
同じような企画である「仮面ライダーディケイド」は
ライダー同士のバトルゲームである「ガンバライド」と連動した企画であったので、
しっかり劇中でもライダー同士のバトルを描いていました。
ところが「ゴーカイジャー」は戦隊同士のバトルゲームである「ダイスオー」との連動企画であるのに、
劇中でやっていることは、歴代戦隊に変身したマーベラス達が怪人をフルボッコにしているだけのことで、
これでは「ダイスオー」の販促にあまりならないという印象を持っていました。

ところが、バスコの持つラッパラッターの登場で、この状況が変わるのかもしれません。
今後は真の意味での「ダイスオー」販促番組として、その真価を発揮していくのかもしれません。
いや、ゴーカイジャーやバスコの「別々の戦隊の戦士をシャッフルさせて使うことが出来る」という特異な能力も含めて、
正しく「ダイスオー」販促番組としての真価が発揮されて、
より高次元のレンジャーバトルが披露されるのでしょう。

もしそうならば、序盤にラッパラッターやバスコを登場させなかった理由は、
ライダーに比べて数も多く一見似たようなものの多い戦隊の場合は、
いきなり敵味方入り乱れての乱戦を見せるよりも、
まさにデモンストレーション画面のように、最初はマーベラス達に多くの戦隊に変身させて、
その姿を視聴者の子供たちに覚えてもらう期間が必要だったということであり、
そのデモンストレーション期間がここまでの序盤だったという解釈になります。
そのように考えると、今後、この作品のアクション面は大きく変わる可能性もあります。
今回のレンンジャーバトルのアクションがあまりに素晴らしかったので、大いに期待してしまいます。

このように、様々な意味合いで、
この作品の流れが大きく変わるきっかけが示されたような気がする、
今回はそういう非常に印象深い「新章突入」エピソードでありました。
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 06:59 | Comment(5) | 第15話「私掠船現る」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第15話「私掠船現る」感想その2

まず冒頭、いつもの平和なガレオン船室内の日常風景ですが、
そこにハカセが「大変!大変〜!」と大慌てで駆け込んできます。
手にしているのは例の「宇宙スポーツ」という宇宙のスポーツ新聞。
一味がどこでこの新聞を買っているのか不明ですが、まさかスポーツ新聞を定期購読しているのか?
宇宙ヤクザの彼らにはお似合いのような気もしますが、頭が悪くなりそうなのであまりお勧め出来ません。
まぁ宇宙のスポーツ新聞は割と健全な内容なのかもしれませんし、彼らには貴重な情報源なのかもしれません。

そのスポーツ新聞を掲げながらハカセは「また僕らの賞金額、上がっちゃったよ!」と困り顔です。
「どれどれ?」とハカセから新聞を取り上げたルカは記事を読んで
「ああ・・・5人合わせて1250万と・・・5千ザギン!」と、ニヤニヤ笑います。
ルカにとっては、何であれ金額が増えることは嬉しいことであるようです。

ちなみに、記事に載っていた5人の賞金額の内訳は、
マーベラスが500万ザギン、ジョーが400万ザギン、ルカが150万ザギン、アイムが200万ザギン、
そしてハカセが5000ザギンでした。
第1話時点では皆、だいたいこの4分の1程度だったのですが、
第5話時点で倍に増え、そして今回、更に倍に増えたようです。
おそらくザンギャックの特別破壊部隊を壊滅させたり、皇帝の親衛隊長を殺したりしたので罪状が重くなったのでしょう。
ハカセだけ伸び率が著しく、第1話時点に比べて50倍に膨れ上がっていますが、
元が低すぎるので相変わらず5人中、際立って低い金額です。

「結構いったな!」と、腹筋しながらジョーも平然と言いますが、
ハカセは「結構どころか、もうすぐ赤き海賊団と並んじゃうよ!」と喚きます。
余計な争い事は避けたい主義のハカセとしては、賞金額が上がって
自分たちの注目度が上がることは歓迎すべきことではないのでした。

何故ここでハカセが「赤き海賊団」を引き合いに出したのかというと、
元マーベラスの所属していた団体であるからという理由ではなく、
以前にダマラスが「ザンギャックに対する最大の反逆者」と言っていたように、
「赤き海賊団」こそがおそらくザンギャック支配下の宇宙での今までで最も賞金額の高額のお尋ね者なのでしょう。
それに並んでしまうということは、マーベラス一味がザンギャックにとって
不倶戴天の敵と見なされることが確実ということを意味しており、それゆえハカセは焦っているのです。
最近ではザンギャックと出会いがしらに喧嘩することは上等と思っているハカセですが、
それでも、いちいちザンギャックに付け狙われるのは御免こうむりたいのです。

ところが、ここでマーベラスが妙な反応を示します。
マーベラスは例のクソ重い腕輪をしてダーツに興じていたのですが、
ハカセの「赤き海賊団」という単語を聞いた瞬間、
投げたダーツの矢が大きく狙いを外れて的の端っこに辛うじて刺さります。

「赤き海賊団というと・・・昔、マーベラスさんがいらっしゃったという・・・?」と
アイムも新聞記事を見ながら呟きます。
ハカセは新聞を取り返して「確か、あっちは・・・」と、
赤き海賊団の賞金額のことが新聞記事に載っていないか探そうとして、モニターの操作台の方へ向かいます。
記事に載っていなければモニターで検索してみるつもりでした。
ところがその途中でハカセの手にした新聞をマーベラスが奪い「フン!」と笑うと新聞を放り投げて、
「そろそろ次のお宝探し、始めようぜ!」と言って、ドカッと椅子に腰を下ろし
「おい鳥!」とナビィにお宝ナビゲートをするよう促します。

どうもマーベラスは「赤き海賊団」の話題に触れることを好まないようで、
宝探しに話題を変えようとしているようです。
他のメンバーはマーベラスが赤き海賊団の一員であったという事実は一応知っているようですが、
あまり詳しいことは知らないようです。
それはマーベラスが「赤き海賊団」の件をあまり話そうとしなかったからでありましょう。
それに、4人はマーベラスが赤き海賊団の話を嫌っていること自体を把握していないようなので、
つまりは普段は彼らの間で赤き海賊団のことが話題に上ることもないということなのでしょう。

「お互いに必要以上の過去の詮索はしない」というのが彼らの間のルールだと思われます。
大事なのは今や未来の宝探しの夢であって、過去のことは必要最低限以上は知る必要は無いという不文律があるので、
赤き海賊団のこともあまり話題になることも今まで無かったのでしょう。
今回もたまたま賞金額のネタとして話題に至っただけのことで、
ハカセとしても、マーベラスが嫌がっていることは何となく感じて、それ以上は話題は続けませんでした。

「もう〜!鳥じゃないってぇ!」と毎度のごとくボヤきながら、
ナビィは「レッツ!お宝ナビゲ〜ト!」と叫んで部屋中を飛び回りダーツ板に激突し
「デンジャーデンジャーデンジャラス!!みんなに危険が迫ってるぅ!!」と、お告げを言います。
そして言い終わった後、「あれ?何かオイラ・・・いつもと違う・・・?」と
ナビィは自分に何か違和感を覚えて戸惑った様子を見せます。

だが、お告げを聞いていた5人は特に何も気にならない様子です。
ナビィに対してルカは「そう?いつも通り、変な占いだったけど?」と返事し、
ハカセは「デンジャーデンジャーデンジャラス?」とお告げの内容に興味が向いているようです。
もちろん「デンジャー」「デンジャラス」は「危険」「危険な」という意味です。
「危険っていったい・・・?」と、相変わらず大雑把なナビィのお告げにアイムは困惑します。
「危ないものを探せということか?」とジョーも考え込みます。
「え〜・・・?」と怖がりのハカセは嫌そうな反応を示しますが、
マーベラスは目を輝かせて「面白そうじゃねぇか!」と言います。危ないことは大好きなのです。

しかしナビィはまださっきの違和感が気になるようで「あ〜・・・何だかとっても嫌な予感・・・」と呟きます。
「いつもと違う」というと、1つ、いつもと違うことは、
いつものお宝ナビゲートのお告げの時は語尾に「ゾヨ」や「ナリ」がついていたのが、
今回はそういうのが無く、普通の口調だったことぐらいでしょうか。
ただ、それがどういう意味なのかよく分かりませんし、全く見当違いかもしれません。

ただ、ナビィの嫌な予感を象徴するかのように、
さっきナビィが激突してダーツ板からダーツの矢がショックで落下しており、
そのうちの1本がちょうど下に落ちていたさっきのスポーツ新聞のマーベラスの写真の心臓部分に刺さっていました。
どうも危険はマーベラスに迫っているようですが、
ナビィも含め、その場の誰もそのような不吉な現象には気付いていなかったのでした。

その頃、宇宙空間を航行するザンギャックの戦艦によく似た形の赤い戦艦がありました。
そのマストには大きな赤い海賊旗のような旗が掲げられています。

いわゆる海賊旗というのは「スカル&ボーンズ」、
つまり頭蓋骨の下にクロスさせた2本の大腿骨をあしらったマークを黒い生地に描いたものと相場が決まっています。
今回、「海賊戦隊ゴーカイジャー」ということで、
この作品でも主人公戦隊であるゴーカイジャーのトレードマークを最初はこの「スカル&ボーンズ」にしたかったようですが、
このマークは昔から縁起が悪いということで低年齢向け子供番組では嫌われてきています。

「仮面ライダー」の原案がドクロの仮面をかぶった「スカルマン」であり、
それが嫌われて仕方なくバッタ男というアイデアが出てきたというのは有名な逸話であり、
かの超人気海賊漫画「ONE PIECE」もスカル&ボーンズの旗という基本形は維持しつつ、
ドクロに麦わら帽子を被せるというデフォルメをしています。
一方、「宇宙海賊キャプテンハーロック」では思いっきりスカル&ボーンズの旗をそのまんま使っていますが、
こちらはやや対象年齢が高めだからOKなのでしょう。

「ゴーカイジャー」は低年齢向け作品なので、
主人公ヒーローの旗印としてスカル&ボーンズをそのまま使うわけにはいかず、
レンジャーキーとゴーカイサーベルを組み合わせてスカル&ボーンズに似た形としています。
これは秀逸なデザインです。

さて一方、この赤い戦艦のボディや旗の赤い生地に白く描かれた旗印は
思いっきりそのままスカル&ボーンズを使っています。
つまり、正義側ならば作品的に気を遣わなければならない部分を全く気を遣っていない。
ということは、この船は正義側ではないことが分かります。
そしてスカル&ボーンズは海賊のマークですから、これは悪の海賊船です。
しかも赤い船です。マーベラス達と同じ、赤い船に乗る海賊です。
そうなると、ついさっきのシーンで話題となっていた「赤き海賊団」と何か関係があるのではないかと思うのが当然です。

さらに、このスカル&ボーンズの旗印ですが、通常のものとはかなり形が違います。
クロスボーンの上の頭蓋骨が横を向いてラッパを吹いています。
マーベラス達がレンジャーキーとサーベルを模した旗印で、その戦う道具を表現していることから想像すると、
この赤い悪い海賊は、ラッパを使って戦うことが示唆されているといえます。
そして、この頭蓋骨の側面には「B」の文字が刻まれており、
これは普通に考えてこの船を操る者、あるいは団体の頭文字ということになります。

ただ、この冒頭の場面ではこの船の海賊についての情報はほとんど示されません。
艦橋には一匹の猿がおり、何やら興奮して食っていたバナナを投げ捨てて飛び跳ねています。
地球産の普通の猿ではないようで、宇宙猿であるようです。
言葉は喋れないようで、ウキーッとしきりに吠えています。

その騒ぐ猿に向かって「どうしたサリー?」と声をかける男がいます。
その男は艦橋の窓から進行方向を見据えており、フッと笑うと
「・・・この星にあるみたいよ?」と振り向かずに後ろの猿に言います。
この時点でその男の顔は映りませんが、その男の見据える先には大きく地球の姿が浮かび上がっていました。
この謎の赤い海賊船は、地球に向かってやってきていたのです。
それも、何かを探しに来ているようです。

同じ頃、地球近くの宇宙空間に展開するザンギャック艦隊の旗艦ギガントホースの指令室では、
レーダーに映った正体不明の船の影を見て、
ワルズ・ギルが「この地球に向かっている船は何だ?・・・もしや、父上からの援軍か!?」と張り切って艦橋の窓に駆け寄ります。
しかし、そこに立っていたインサーンが「いいえ・・・それは私掠船ですわ」とクールに応えます。
インサーン姐さん、前回は見事にキャラが崩壊してましたが、今回は通常運転のようです。

「シリャクセン・・・?」と意味の分からないワルズ・ギルはオウム返しします。
そこにバリゾーグが「イエス、ボス・・・我々ザンギャックが認めた特別の海賊です」と教えてくれます。
ワルズ・ギルは海賊と聞いて忌々しいマーベラス一味を思い出したのか、「海賊!?・・・敵なのか?」と警戒心を露わにします。
いや、ザンギャックが認めたってシド先輩が今言ったんだから、ちゃんと相手の話聞けよな・・・とツッコミたくなるところですが、
バリゾーグは殿下にあくまで忠実なので「彼らが襲うのはザンギャックに敵対する者たちのみ・・・」と
アホにも分かるように説明してくれます。

ワルズ・ギルはそれでようやく理解したようで「おお〜う!」と安心します。
むしろ心強い味方ではないかと思ったのです。
ところがインサーンが「・・・ということになってはいますが、裏で何をしているか分からない連中でもあります」と口を挟むと、
ワルズ・ギルは「んん?」と首を傾げ、また悩み始めます。
どうもワルズ・ギルの頭ではそういう複雑な事情は理解出来ないようです。

それでも散々考えてみたワルズ・ギルでしたが、遂に理解することを諦め、
「ええ〜い!!全く!ワケの分からん輩がいるものだ!!」と癇癪を爆発させると、
「・・・まぁいい!放っておけ!」と指示して指令室から出ていきました。
よく分からないので、放っておくことにしたのでした。
酷い思考停止ですが、そうしたワルズ・ギルを諌めもせず、ダマラスは黙って立って見つめ、
ワルズ・ギルが部屋を出ていくと、黙って何かを思案するのでした。

しかし殿下がアホなおかげで、視聴者の子供たちにも「私掠船」という言葉の意味がごく短時間でハッキリ分かりました。
殿下は役に立つ便利キャラです。
「私掠船」というのは、このドラマ内の造語ではなく、れっきとした歴史的な用語です。
それは16世紀から19世紀のヨーロッパ諸国の政府が主に利用した「政府公認の海賊」のことを指します。

この私掠船というのは、私掠免許というものを政府から発行された民間船で、
私掠免許を持っていると、その免許を発行した国家と戦争状態にある国家所属の船舶を攻撃して略奪することが許されます。
そして略奪して得た財産はその私掠船が総取りすることが出来ます。
但し、私掠行為は犯罪行為ではなく正当な経済活動に相当するので、その得た利益は課税対象になりますから、
結局は私掠船は略奪で得た利益の何割かは私掠免許を発行した政府に税として納めることになります。
それでも私掠行為はかなり儲かる行為であったようで、政府もまた労せずに潤うので、多くの船に私掠免許を乱発して、
遂には統制が取れなくなり、私掠船はあちこちで無法を働くようになったので、19世紀には禁止されて無くなりました。

まぁ経済活動とか尤もらしいことを言ってますが、
政府が海賊に略奪免許を与えてその上前を撥ねているに過ぎません。
何故16世紀のヨーロッパでこのようなものが生まれたのかというと、
大航海時代で海での戦いが増え、各国政府は正規の海軍の整備が追い付かなくなり、
海戦において最も重要な戦闘である通商破壊戦が正規海軍だけではカバーできなくなったからです。
だから海賊に敵国の商船への通商破壊戦、つまり略奪をさせる代償に、
海賊たちに略奪した金品を総取りする許可を与えるようになったのです。

こうした「私掠船」という歴史的用語をここであえて使ってるということは、
この「ゴーカイジャー」における「私掠船」の定義は、
この近世から近代にかけてのヨーロッパにおける「私掠船」と同じ定義をあてはめて考えるべきということでしょう。

そうなると、おそらく全宇宙規模で侵略戦争を展開中のザンギャック軍も
兵力不足や船舶不足という問題点は常に抱えているのであり、
その打開策として、宇宙海賊たちに私掠免許を発行して私掠船に仕立てて、
侵略対象の星々の民間船や公的な輸送船、あるいは商業拠点などを襲撃させて略奪を自由にやらせて、
その星の抵抗力を奪っていく通商破壊戦を仕掛けているのでしょう。
それがひいては効率的な征服の成功に繋がるのです。

ただ、そうした私掠船を運航している海賊たちは、
あくまでザンギャックから私掠免許を得ているだけの民間人であり、ザンギャックの軍人ではありません。
だからザンギャック軍と一緒に戦ったりすることもなく、軍の命令に従う義務もありません。
ただ単に気儘に、ザンギャックと敵対する勢力の船や拠点を襲って略奪するだけです。
そして全宇宙規模に戦線を拡大したザンギャック軍の緩い監視網の目をかいくぐって、
課税逃れのために報告もせずに勝手に敵国の船や、無関係の民間船、
そしてザンギャックの施設まで襲撃し略奪しているような者までいるはずです。
何故なら、実際、近世から近代のヨーロッパの各国の私掠船においてはそのような不祥事が山ほど発生していたからです。
そうした歴史的事実にもここは準じた設定であるはずです。

ここのギガントホースの場面でバリゾーグとインサーンが言っていることは、
こうした「私掠船」というものの定義を簡潔に説明しているだけのことです。
バリゾーグは改造によって記憶を奪われて別の記憶を埋め込まれた木偶人形のようなものなので、
「私掠船」についてもテンプレ的な知識が埋め込まれているだけなのでしょう。
だから「私掠船は帝国の敵を攻撃してくれる味方」という説明をしています。
一方、インサーンは軍の内情にそれなりに通じた士官ですから、
「裏では何をしてるか分からない得体のしれない連中」という、「私掠船」の闇の部分を説明しているのです。

そうした矛盾した2つの説明を聞いて、無知なワルズ・ギルは混乱してしまい思考を放棄したのでした。
ワルズ・ギルはおそらく帝国の中心部の温室育ちであったため、
こうした「私掠船」のような戦場の汚い裏側の事情は把握していないのでしょう。
戦争というと、大艦隊を率いて軍人が華々しく戦うものだと思い込んでいるのでしょう。
おそらくこうした無能な軍人の通例として、地道な通商破壊戦の重要性は分かっていないので、
帝国政府が海賊を公認して船を襲わせていることの意味すら理解出来ないのでしょう。
それは木偶の坊でワルズ・ギルのイエスマンであるバリゾーグも同様です。

一方、インサーンやダマラスは私掠船の意義は理解しています。
そして同時に私掠船の運用の困難さもよく理解しているのです。
ここでダマラスが黙しているのは、
ワルズ・ギルにそのようなことを説いても無意味と割り切っているというようにも受け取れます。
しかし、何か腹に一物があるようにも見えます。

さて、しかし、このような「帝国の公認を得て好き勝手に略奪をおこなうダーティーな海賊」というべき私掠船が一隻、
地球に近づいているわけです。
それはつまり、先ほどのBの頭文字のスカルボーンの赤い海賊船のことを指していると見ていいでしょう。
何故なら、あの旗印からして、あれは「悪い海賊」である可能性が濃厚だからです。

実際、近世から近代のヨーロッパ諸国の海賊たちの大部分が各国政府の公認で略奪を行う「私掠船」であったように、
このザンギャック帝国支配下の宇宙でも、海賊といえばその大部分は
こうしたザンギャック公認の「私掠船」であるのでしょう。
マーベラス一味のようなザンギャックの支配に与しないで自由気ままに宝探しの冒険をしているような海賊は、
ごく稀な存在なのだと思われます。

おそらく実態としては、
ワルズ・ギルのような世間知らずの坊ちゃんが認識している「海賊による被害」というもののほとんどは、
味方のはずの私掠船が隠れてザンギャック支配地域で略奪を行ったものであり、
その罪状のほとんどがマーベラス一味のようなザンギャックになびかない海賊に冤罪として押し付けられているのでしょう。

つまり、真の意味で「悪い海賊」というのは私掠船のほうであり、
さっきの悪そうな海賊船が、ワルズ・ギルの発見した私掠船である可能性は高いといえます。
そして、おそらくダマラスだけはその地球に近づきつつある私掠船の正体が、
さっきの赤い海賊船だということに気付いているのでしょう。
そして、それはワルズ・ギルには知られたくないことであるのでしょう。
つまり、あの赤い海賊船は、確かにザンギャックの私掠船ではあるが、ただの私掠船ではなく、
ダマラスにしか分からない特殊な事情を抱えた私掠船なのです。
だからダマラスはさっき黙して語らなかったのです。

ここでOPテーマとなりますが、
ここの冒頭のナレーションが今回は「冒険とロマンを求めて〜」という、ゴーカイジャー単独回バージョンの方でした。
冒頭のシーンでお宝ナビゲートがありましたが、お宝ナビゲートが最初の方にあった回は、
だいたいは今までレジェンドゲスト回でしたので、このパターンはちょっと珍しい。
今までこういうパターンは第2話の時だけです。

今回のエピソードは、今まであまり伏線が回収されていなかった第2話の続きっぽい話になっており、
第2話の続編がゴーカイジャーの2クールの新展開であるように思われるのですが、
そのためなのか、今回は第2話との符号が多少あります。
第2話もお宝ナビゲートをしてレジェンド戦士絡みの話になるかと思わせておいて、実際はゴーカイジャー単独回でした。
今回もそれと同じなのです。それはOPナレーションで分かるようになっています。

そしてCM明け、「私掠船現る」というサブタイトルが出ます。
これはまさに私掠船が現れたわけであるから、内容そのまんまのタイトルといえますが、それだけの意味ではありません。
これは第1話の「宇宙海賊現る」と対になったサブタイトルなのです。
つまり、今回は「新たな第1話」であるともいえます。
今回から新たに物語が始まる、本格的に物語が動き出す、というような意味合いが込められていると見ていいでしょう。
つまり新章開始にふさわしいサブタイトルだといえます。

さて本編が再開し、
マーベラス一味の5人は先ほどのナビィのお告げに従って、危ないものを探しに地上をうろついていました。
「う〜ん・・・危ないもの、危ないもの・・・」とキョロキョロするルカの横で
ハカセが「・・・って、あんまり見つけたくないなぁ・・・」と水を差すようなことを言います。
そこにすかさずルカのひじ打ち。久々にハカセの腹にヒットします。
よろめいたハカセは今度は足元のバナナの皮に滑って転びます。どんだけ不幸なキャラなのか。

ルカはハカセが踏んづけたバナナの皮を拾い上げ「・・・危ないもの?」と考え込みます。
ハカセが転んだことから、そのバナナの皮がナビィの言う「危ないもの」なのかもしれないと思ったのです。
そんなはずもないだろうと思い、マーベラスは鼻で笑います。
その時、「よう!マベちゃん!」という声が聞こえました。

マーベラス達のいた場所は人気の無い公園で、「マベちゃん」と呼ばれそうな人物はマーベラスの他にもいませんでした。
明らかにマーベラスをふざけた愛称で呼びかける声です。
マーベラスの表情がさっと変わり、険しい顔になります。
その声、その呼び方に何か心当たりがあるようです。

一方、他の4人は、「マベちゃん!?」と驚きます。
マーベラスをそんな馴れ馴れしい呼び方で呼ぶ者の存在が、あまりに意外だったからです。
思わず4人は声の主を探して、声のした方向を見ます。それは近くにあった広い階段の上でした。
そこには猿が一匹、バナナを食べていました。
その猿は「久しぶりぃ!元気そうじゃん!」と、軽口を叩きます。

「猿ぅ!?」と、4人は猿が喋ったことに驚きます。
そして、ハカセが踏んづけたバナナの皮は猿が捨てたものだったことも分かりました。
何より驚いたことは、喋る猿がマーベラスを「マベちゃん」と馴れ馴れしく呼ぶほど親しい仲であることでした。
ハカセはマーベラスに駆け寄り、「マーベラス!猿と知り合いなんて・・・」と言いかけますが、
マーベラスは険しい表情のままハカセの額にアイアンクローを決め、どかせます。
そして「相変わらずふざけてんなぁ!・・・バスコ!!」と、猿を睨みます。

この猿、さっき、謎の赤い海賊船に乗っていた猿です。
確か、連れの男に「サリー」と呼ばれていたはずで、「バスコ」などという名ではなかったはず。
そもそも、この猿は喋れなかったはずです。
すると、猿のサリーの後ろから男が顔を覗かせて「バレちゃった?」とおどけた声で言います。
サリーの後ろに男が隠れて声を出して悪戯していたのでした。
さっきから「マベちゃん」という呼びかけはこの男からのものだったわけです。つまり、この男が「バスコ」です。

マーベラスは、この男、マーベラスがバスコと呼ぶこの男の声や、
このバスコがマーベラスを「マベちゃん」と呼ぶことも知っており、
それゆえ、猿の後ろにバスコが隠れていることが分かったのでした。
つまり、2人は旧知の仲ということになります。

その男バスコは立ち上がってサリーの後ろから全身を現します。
そしてニヤニヤ笑って「俺のこと、覚えててくれてたんだぁ・・・」と親しげに言います。
このバスコという男、さっき、サリーと一緒に赤い海賊船の中にいた男に違いありません。
つまり、このバスコは宇宙海賊です。
その出で立ちも、いかにも海賊船長という感じで、
マーベラスがハーロックのような孤高の冒険者的なイメージの海賊であるとするならば、
むしろバスコは「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジャック・スパロウ船長のようなイメージの、
いかにも曲者という感じの海賊です。

さっきのインサーンらの話の通り、あの赤い海賊船が私掠船であるというのなら、
バスコは私掠免許を受けた、戦争のドサクサにザンギャックの手先となって略奪をすることで生きていく、
狡猾で残虐な悪しき海賊ということになります。
マーベラスとバスコは旧知の仲ですから、マーベラスはバスコがザンギャックの私掠行為を行っていることも
もちろん知っているのでしょう。
バスコが襲うのは「ザンギャックに敵対する者」ですから、マーベラス一味にとってはバスコは敵です。
それが分かっているから、マーベラスは最初からバスコに対して敵対的なのです。
「忘れるはずないだろう!!」とマーベラスは怒鳴り返します。

しかし、それにしてもマーベラスは何時になく感情的です。
普段はもう少し余裕をもって相手に対峙するものですが、
ここではバスコの方が軽口を叩く余裕が有り、マーベラスの方は怒りの感情に流されているように見えます。
単に敵同士であるというだけでマーベラスがここまで余裕を無くすなどということは
これまでの描写からして、あり得ません。
何かよほどバスコに対して腹が立つことがあるようです。

「マーベラスさん、あの方は?」とアイムが尋ねますが、マーベラスは黙って答えません。
じっとバスコを睨んだままです。
するとバスコは階段を少し降りて
「マベちゃん!今、船長やってるんだってぇ?・・・偉くなったもんだねぇ〜・・・」と、
何やら上から目線でからかうようなことを言ってニヤニヤ笑います。
それに対してマーベラスは怒りを込めて「アンタのおかげでなぁ!」と精いっぱいの皮肉を言います。
何やら、2人の過去にはよほどの因縁があるようです。

ただマーベラスも怒りのままに暴走しようというつもりはありません。
バスコが何をしに現れたのか見極めようとします。
少し冷静になって「こんなとこまで何しに来た!?」とマーベラスは問いかけます。
するとバスコは「決まってんだろ!・・・宇宙最大のお宝・・・!」と答えます。
これを聞いて、マーベラスだけでなく、ジョー、ルカ、ハカセ、アイムの4人にも衝撃が走ります。
宇宙最大のお宝の存在は、自分たちとザンギャックの幹部ぐらいしか知らないはずなのに、
それを何故、急に現れたこのバスコという男が知っているのか、4人は戸惑いました。

しかしマーベラスの衝撃は、少し違う意味合いのようです。
バスコの言いぶりからすると、
バスコが宇宙最大のお宝の存在を知っていることはマーベラスはもとから承知のことであるようです。
マーベラスが衝撃を受けたのは、むしろその後に続いたバスコの「・・・あるんだろ?・・・この星に!」という言葉の方でした。
宇宙最大のお宝の在り処をバスコに知られてしまったことが、マーベラスにとっては痛恨の出来事であるようでした。

バスコは宇宙最大のお宝を狙って地球へやってきたようなのです。
そして、マーベラスも、バスコが宇宙最大のお宝を狙っている男だということを知っているようです。
黙って睨みつけるマーベラスに向かって「この俺が諦めるわけないっしょ!」とバスコはニヤリと笑いますが、
いつの間にか、その表情はヘラヘラしながらも妙な凄味を帯びたものとなってきています。
マーベラスもバスコと再会したばかりの怒りの暴走した感じではなく、
いつの間にか本気の殺気を漂わせた風情に変わっています。

「・・・そうだな・・・あんたはそういうヤツだった!」と言うと、
マーベラスはいきなりバスコに向けてゴーカイガンを連射します。容赦なく殺すつもりの射撃です。
ところが、バスコの前にサリーが飛び込んできて、両手に持ったシンバルでゴーカイガンの銃弾を叩き落とします。
シンバルを持った猿というと、なんだか昔の猿の玩具みたいで面白いです。

マーベラスはバスコを殺し損なって舌打ちすると、ひるまずゴーカイサーベルを握ってバスコに突撃していきます。
そしてバスコに斬りつけますが、その攻撃もサリーがシンバルで防ぎます。
マーベラスはなおも諦めず、凄まじい勢いで斬りつけますが、
サリーが素早い動きでシンバルでこれらの攻撃をことごとく防ぎ、
マーベラスとサリーの激しい攻防が繰り広げられます。
それを目の前で見ながら、バスコは涼しい顔をしています。
バスコも相当の修羅場をくぐってきた男のようです。

マーベラスの攻撃をサリーが防ぐたびにシンバルの音がけたたましく鳴り響き、
そのビート音の中、ジョーたち4人は唖然とその光景を眺めていました。
アイムが「どういうことですか?」とジョーに尋ねる。
マーベラスと一番古い付き合いのジョーなら何か知っているかと思ったのです。
しかしジョーも「分からん・・・」と答えるしかできませんでした。
マーベラスから「バスコ」などという男の話は聞いたこともなかったからです。
それに、宇宙最大のお宝のことを他に知っている者がいたとも聞いたことはなかった。
それがショックで、ジョーもやや思考停止気味になっていました。

その時、サリーが何かに気付いて動きを止めたのを見て、マーベラスも危険を察知して飛び退くと、
公園にいきなりビーム砲が着弾します。
見上げると、巨大スゴーミンが3体、襲ってきています。
続けて何発もビーム砲を発射してくる巨大スゴーミン。慌ててジョーたちも逃げます。
「なんで、いきなりでっかいスゴーミン!?もう!!」とルカは怒って逃げ惑う。
マーベラスも仕方なくバスコたちから離れて、ジョー達4人とともに物陰に隠れます。
「凄い!明らかに僕らのこと狙ってるぅ!?」とハカセはスゴーミンが自分たちを狙って現れたのだと気づきます。
前回、巨大化銃が生きた怪人相手にも使えることが初めて分かりましたが、
今回はザンギャックがスゴーミンを生きたまま巨大化させてゴーカイジャー抹殺のために投入してきたようです。

しかし、ハカセが驚いたように、等身大のマーベラス達を倒すために巨大スゴーミンをいきなり送り込むというのは、
あまりに異例のことでした。
それはギガントホースで巨大化銃を撃ったインサーンにも理解に苦しむ行為だったようで、
インサーンは「ダマラス様・・・何故ここでスゴーミンを?」と質問します。
この命令を下したのはダマラスだったようです。

このインサーンの質問に対してダマラスは何も答えません。
指令室にはワルズ・ギルやバリゾーグはいないようであり、ダマラスは何か秘密の行動をとっているようです。
インサーンがそれに協力しているということは、インサーンも多少はその行動を把握はしているようですが、
ダマラスはインサーンにも全ては明かしてしないようです。
これは、第9話でインサーンと秘密を共有していたダマラスが、
ワルズ・ギルに秘密がバレた時にインサーンに裏切られたから、
今回はインサーンを信用しすぎないようにしているのでしょう。

この巨大スゴーミンの突然の襲撃に最初は少し驚いた様子だったバスコですが、
すぐに「ああ!・・・そういうことか!」と何かを納得します。
そして「じゃあマベちゃん!あと頑張って!」と、マーベラスにエールを送るようなことを言って、
サリーと共にその場を立ち去ろうとします。
マーベラスは「待て!!」とバスコを追おうとしますが、スゴーミンの攻撃が激しく、バスコに近づけません。
だいたい、このままでは5人とも危ない状況です。

「マーベラス!ガレオンを呼べ!!」とジョーは状況を判断してマーベラスに進言します。
巨大スゴーミンに対抗するのは、こっちもゴーカイオーで対抗するしかありません。
マーベラスも、こうなったら仕方ないと思い、バスコのことは一旦諦めて、
ここは巨大戦でスゴーミンを倒すしかないと思い、ガレオンを呼び寄せ、
海賊合体でゴーカイオーに乗り込み、スゴーミン3体に立ち向かいます。

そして通常形態のゴーカイオーでは3体のスゴーミン相手にすぐにケリをつけるのは困難と悟ったルカが
「こいつで決めよ!」とレンジャーキーを取り出します。
それに応じてジョー達も同じ戦隊のレンジャーキーを取り出しますが、
どういうわけかマーベラスだけが無反応です。
バスコのことが気にかかって、心ここにあらずでルカの言葉を聞き漏らしていたようです。
マーベラスがぼうっとしていることに気付いたジョーが「どうしたマーベラス?」と尋ねると、
マーベラスは「ん・・・?」と我に返って皆がレンジャーキーを持っているのを見て、
「・・・ああ!」と、同じ戦隊のレンジャーキーを出して、5人でコクピットに挿します。
挿入したキーはマジレンジャーのレンジャーキーだったようで、ゴーカイオーはマジゴーカイオーにチェンジします。
そしてゴーカイマジバインドでスゴーミンを1体、まずは始末します。

この巨大戦、今回が前後篇の前篇で、あとで巨大戦が無いので、
こうやってここにスゴーミン相手の巨大戦を入れているという趣旨ももちろんあります。
しかし今回はそれだけがここで巨大戦のある理由ではありません。
このマジゴーカイオーがゴーカイマジバインドをスゴーミンに決める光景を、ビルの屋上に登ってバスコが見ていたのです。

「な〜るへそ!あれが大いなる力ね・・・」とバスコはニヤニヤして言います。
なんと、バスコは「宇宙最大のお宝」だけでなく、「大いなる力」のことまで知っているようです。
「宇宙最大のお宝」については、さっきの口ぶりからすると昔から知っていたようですから、
マーベラスと旧知っぽいバスコなら確かに知っていたとしてもそんなに不自然ではありません。
しかし「大いなる力」については、マーベラス達ですら地球に来てから初めて知ったのです。
それをバスコが知っているとなると、これは単にマーベラスと旧知であるというだけでは説明がつきません。

その疑問に対する答えが次のバスコのセリフで示されます。
「わざわざ見せてくれるなんて、ダマラスのおっさんって、親切ぅ〜!」とバスコは言うのでした。
そう、バスコに「大いなる力」の存在を教えたのはダマラスだったのです。
ダマラスは第8話のスニークブラザースのスパイ活動によって、
マーベラス達が地球にある宇宙最大のお宝を見つけ出すために34のスーパー戦隊の大いなる力を集めていることを知りました。
そのことをダマラスはバスコに教えたのです。
その意図がどこにあるのかは謎ですが、
大いなる力のことも、地球に宇宙最大のお宝があることも、ダマラスがバスコに情報提供したのです。

そして、この突然始まった巨大戦は、ダマラスが巨大スゴーミンでマーベラス達を襲撃させたことから始まったものであり、
ダマラスはそうしてマーベラス達に大いなる力を使わせて、バスコに見せようとしたのです。
何故ダマラスはそのようなことをしたのか?
バスコはそれを「親切」と言っていますが、ダマラスがバスコにそんな親切をするようには思えません。
バスコだって本気で「親切」などと言っているようには思えません。
ダマラスの意図は別にあり、バスコもそうしたダマラスの意図は分かっているのでしょう。

そしてバスコが見物しているとも知らず、
戦いは更にデカゴーカイオーがゴーカイフルブラストでスゴーミン2体をまとめて倒して終わったのですが、
戦いが終わっても5人の心はいつものようには晴れやかにはなりませんでした。
先ほど遭遇したバスコのことが気にかかっており、
マーベラス以外の4人はバスコに出会って以降のマーベラスの態度の異常も気にかかっていたのでした。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 23:54 | Comment(1) | 第15話「私掠船現る」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月04日

第15話「私掠船現る」感想その3

スゴーミン達を倒した後、ガレオンの船室ではハカセとアイムの2人が椅子に座ったマーベラスに詰め寄っていました。
「マーベラス!あのバスコって人、何?・・・どういう関係?」と真剣な表情で問い詰めるハカセ。
まるで浮気した旦那を責める女房のようでもありますが、マーベラスは険しい顔のまま黙って何も答えません。
そして立ち上がるとハカセを突き飛ばし「お前らには関係ねぇ!」と言って船室から出ていこうとします。
が、それに対して、窓際でマーベラスに背を向けて立っていたジョーが「あるさ!」と言います。
マーベラスは立ち止まり「何ぃ?」とジョーを睨みます。相当カリカリきているようです。

マーベラス一味は互いの過去のことを相手が嫌がる場合は詮索しないのがルールです。
ハカセといいジョーといい、そのルールを破るつもりなのかと、マーベラスはイラつきました。
しかし彼らは理由も無くマーベラスの過去をほじくろうとしているわけではありませんでした。
ジョーと反対側の窓際に立っていたルカが「だってアイツ・・・宇宙最大のお宝を狙ってるんでしょ?」と言いつつ、
マーベラスの正面に回ります。
ルカと並んでアイムも「だとすれば、私達にも関係あります!」と言いました。
「教えてよ!」とハカセも再度、真剣な眼差しでマーベラスに訴えます。

確かにマーベラスとバスコの過去の因縁は確かに他の4人の立ち入れる領域ではないが、
バスコが「宇宙最大のお宝」を狙っている素振りを見せた以上、
同じく「宇宙最大のお宝」を手に入れる夢を追う4人も、バスコ問題の当事者なのです。
だから、バスコについての情報を握っているマーベラスに情報の開示を求めるのは当然の主張であり、
宝探しの仲間であるマーベラスはその情報を彼らに提供する義理があるのです。
頭に血が昇って、そうしたことを失念していたマーベラスでしたが、
4人に追い詰められて、バスコの情報を彼らに教えねばならない自分の立場に気付きました。

ただ、4人も確かに「宇宙最大のお宝」問題に関連してバスコの情報を得たいという気持ちは有り、
その情報の開示を要求する大義名分があることも自覚しつつ、
それだけが理由で、嫌がるマーベラスを問い詰めているわけではありません。
本当はバスコと出会ってからのマーベラスの様子がいつもと違うので、仲間として心配しているのです。
通常の戦隊の場合、ここは「仲間なんだから心配して当然だろう」とでも熱く言う場面なのですが、
チョイ悪戦隊のゴーカイジャーの場合、そういう暑苦しいことは本音では思っていても、
あまり口に出して言わないのが特徴です。
皆、あくまで表向きはクールにお宝に関する情報開示義務で追及しつつ、
本音では、バスコとの因縁でマーベラスが何を抱えて苦悩しているのかを知ろうとしているのです。

マーベラスも仲間想いの男であるので、皆が実は心配してくれている気持ちも分かっています。
その上、宝探しという目的のためにも、彼らにバスコの情報を提供せねばならない義理も有ることも理解しました。
それでも、まだマーベラスは苦しい顔をして、バスコの話をすることを躊躇しています。

マーベラスは別に極端な秘密主義者というわけではなく、
例えば「シンケンジャー」の志葉丈瑠のように皆に真実を言えない事情を抱えているというわけでもなく、
「ボウケンジャー」の明石暁のようにメンバーに与える影響を考慮して情報の出し方を調節したりする思慮深いタイプでもありません。
そんな複雑な人間ではなく、極めて単純明快な男なのです。
だから、ここで皆にバスコの話をすることを躊躇っているのは、
もっとシンプルな、ハッキリ言って普通の人から見ればつまらない理由によるものでしょう。

道理としては4人の言っていることの方が正しい。
だから、ここは言うべきなのですが、マーベラスがつまらない意地で躊躇している状況です。
そこで「・・・バスコは赤き海賊団の一員だったんだよ」とナビィが話を切り出します。
すかさず「鳥っ!!」とマーベラスはナビィを怒鳴りつけます。
余計なことを言うな!というつもりなのでしょうが、ここはもう言わねばならない状況だったのですから、
ナビィも「だ・・・だってぇ!」と困ります。
誰かが切り出さねばならない状況で、それを言うべきマーベラスが黙り込んでいたのですから、
この場でバスコを知るもう1羽であるナビィが言わざるを得なかっただけのことです。
悪いのはマーベラスであってナビィではありません。

4人はナビィの告白を聞いて驚きます。
「赤き海賊団・・・!」とハカセはその言葉を反復します。
赤き海賊団というと、マーベラスが昔いたという、ザンギャックに反逆していた海賊団です。
ということはマーベラスの仲間のはずです。
それがどうして「宇宙最大のお宝」を横取りしようとするのか。
しかもさっきはバスコはザンギャックとつるんでいるようにも見えました。
いったいこれはどうなっているのか、皆、混乱しました。

マーベラスも、そこまで知られてしまっては、このまま黙っていては、仲間内の信頼関係が崩壊しかねないと悟り、
説明せねばいけないと観念します。
「バスコ・タ・ジョロキア・・・赤き海賊団を裏切って壊滅に追い込んだ男だ・・・!」とマーベラスは語り始めます。

ちなみに、ここで初めてバスコのフルネームが判明します。
私掠船の活躍した大航海時代にあやかってなのか「バスコ・ダ・ガマ」をもじった名前です。
「バスコ」の後が「ダ」ではなく「タ」で、これをひっくり返して並べ替えると「タバスコ」になります。
「ジョロキア」は有名な激辛トウガラシの一種で、タバスコの原料になります。
要するにタバスコ関係のダジャレ的なネーミングで、
まぁとにかく火傷しそうなほどスパイスの効いた激辛キャラなのでしょう。
まさにデンジャラスな男というわけです。

「この船で一緒に旅をしていた仲間は3人・・・俺と、バスコと、
そして、船長の・・・アカレッド・・・!」と言って説明するマーベラスの回想シーンでは、
かつてのゴーカイガレオンの船内で親しげに戯れるマーベラスとバスコとアカレッドの姿が描写されます。
マーベラスの姿は現在の船長スタイルではなく、第2話の回想シーンの時と同じ、
上着を着ていない普通の海賊船員スタイルで、現在同様、あまり品は良くないようですが、
せっせと床掃除などに精を出す明るい好青年という印象です。

バスコも先ほど登場した際の派手派手しい海賊船長スタイルではなく、オシャレな海賊船員という感じで、
性格も少しキザっぽいが、基本的には明るい好漢という感じです。
回想シーンでは、やたらと山盛りのパスタを作っており、料理が得意であるようでした。
現在でも料理を作る姿が全く描写されないマーベラスは料理はやはり下手なのだと思われ、
もっぱら赤き海賊団の食事当番はバスコだったようです。
その代わり、掃除当番はもっぱらマーベラスだったようで、
マーベラスとバスコの関係はほぼ対等の関係だったようです。

ただ、さっきもマーベラスがバスコを「アンタ」と呼び、
バスコはマーベラスを「マベちゃん」と上から目線で呼んでいたところを見ると、
バスコの方がやや年長で海賊経験も少し長い、兄貴分であったのであろうとは思えます。
2人の間に上下関係は無かったが、序列は一応あったという感じでしょうか。
とにかく、マーベラスとバスコはやたら仲良しであるようでした。

そして、この回想シーンには船長としてアカレッドも登場します。
つまり、やはり「赤き海賊団」のリーダーはアカレッドであり、
このゴーカイガレオンもアカレッドの所有物だったのです。
ちなみにナビィもやはりこの頃からガレオンに居たようであり、アカレッドの所有物だったのでしょう。

それにしても、遂にここで第2話のマーベラスの回想シーンに出てきた赤い戦士が、
あの「アカレッド」だったと確定しました。
つまり「ボウケンジャーVSスーパー戦隊」に出てきた、あの謎の赤い戦士です。
「アカレッド」という以上、あの「アカレッド」なのでしょう。
胸のマークがあの時の「30」から「35」に変わってますが、声もあの時と同じアムロの古谷徹ですし。

まぁあの時からしてアカレッドは結局何だかよく分からない戦士だったので、
いくらでも新たに設定を作ることは出来るのです。
だからアカレッドが宇宙海賊をやっていても、それはそれでアリだといえます。
ただ、1つだけ不変であるのは、アカレッドは歴代スーパー戦隊と密接な関係を持ったキャラだという点です。
これは今後の物語のポイントとなっていくのでしょう。

それにしても、「赤き海賊団」というからもっと大人数の集団だったのかと思いきや、
3人と1羽しかしなかったとは意外でした。
しかし、このスーパー戦隊シリーズというのは、
たった5人や3人でも「戦隊」だと臆面も無く名乗るのが当たり前の世界観なのですから、
別に3人で「海賊団」を名乗っても何ら問題は無いと思います。

むしろ可笑しいのは、常に変身態のままのアカレッドです。
何だかこの回想シーンの中で山盛りのパスタをマーベラスとバスコが仲良くガツガツ食うシーンがあるのですが、
一緒に食卓についているアカレッドはそれを泰然として見守っているだけで、
この人、どうやって食事するのだろうかと心配になってきます。
もしかして食べないでも平気なのかもしれません。
そもそもコイツは何者なのでしょう?
疑問は尽きません。
ちなみに、この山盛りパスタ大食いシーンって、また「カリオストロの城」のオマージュっぽいです。

また、「アカレッド」という名前が、どうも今更言っても仕方ないのかもしれませんが、
まさに「あの時もう少し真面目に考えるべきだった」的な恥ずかしいネーミングで、
1回限りのお祭り企画のお祭りキャラとして出す分にはそういうネーミングでも良かったのでしょうが、
これから来年2月まで何度も劇中のシリアスな場面で「アカレッド」という恥ずかしい名前が連呼されるかと思うと、
どうにも役者陣が少し気の毒になってきて、楽しみで仕方ありません。

さて、マーベラスは現在のガレオンの船室で、4人の仲間にかつての赤き海賊団の説明をしながら、
宝箱の蓋を開けて中のレンジャーキーを何個か握りとり
「宇宙最大のお宝を手に入れるため、宇宙に散らばっていたコイツを集めていた・・・」と回想します。

あのアカレッドがどういう経緯で宇宙海賊になったのか謎ですが、
そんなことはマーベラスには知る由も無いことなのでしょう。
とにかくマーベラスの知っていることは、赤き海賊団は宇宙最大のお宝を手に入れようとしていたことと、
そのためにまずはレンジャーキーを集めていたことだけでした。
つまり、赤き海賊団は最初はアカレッド1人で立ち上げて、そこにバスコが加わり、マーベラスが加わったと思われます。
そしてバスコやマーベラスが加わった時点では既に
「宇宙最大のお宝を手に入れるために宇宙に散らばるレンジャーキーを集める」という行動指針が
アカレッドによって定められていたのだと思われます。

そもそも宇宙最大のお宝とは何なのか?
どうしてレンジャーキーを集めなければいけないのか?
ということに関しては、バスコやマーベラスは知らなかったようです。
そんなことも知らずに海賊団の一員になったということはどういうことなのかというと、
詳細な事情に関しては今のところ明かされていませんが、
おそらく、よほど「宇宙最大のお宝」というものに魅力を感じたから頼み込んで仲間にしてもらったのか、
あるいは単にアカレッドとたまたま縁が出来て海賊団の一員になった後でお宝探しに夢中になっただけなのか、
そのどちらかでしょう。

ただ一方で、この赤き海賊団を創設して、その行動指針を定めたアカレッド自身は、
宇宙最大のお宝やレンジャーキーの正体を知っていたのではないかと思われます。
宇宙最大のお宝に関しては今のところ視聴者から見ても全く謎の存在ですが、
レンジャーキーに関してはレジェンド大戦の時に34のスーパー戦隊のそれぞれの戦士たちの力が
宇宙に散らばったものがカギの形になったものということは分かっています。
マーベラス達はそのことを地球に来るまで知らなかったわけですが、
もともとスーパー戦隊と縁のあるキャラであるアカレッドならば、そのことは知っていたはずです。
また、レンジャーキーが宇宙に散らばっているということも知っていたということは、
それが宇宙に散らばった経緯、すなわちレジェンド大戦のことも把握していたはずです。

ただ、そのレンジャーキーを集めた後、大いなる力や宇宙最大の宝の獲得に関して
アカレッドがどういう展望を持っていたのかは、とにかく宇宙最大の宝の正体が謎なので想像がつきません。
しかし、とにかく宇宙最大のお宝を手に入れようという計画を立てた以上、
アカレッドはその正体ぐらいは知っていたとは思われます。

ただ、マーベラスやバスコがレンジャーキーや宇宙最大のお宝の正体を知らなかったということは、
アカレッドはそれを彼らには教えていなかったことになります。
そもそもどうしてアカレッドが仲間を必要としたのか、
また、どうして彼ら2人を仲間にしようと思ったのかも謎なのですが、
仲間である彼らにレンジャーキーやお宝の正体を教えていなかったのも不可解です。
だいたい、普通はマーベラスやバスコの方がアカレッドにそれらの正体について質問するはずであり、
それにアカレッドはどのように答えていたのでしょうか?
おそらく、アカレッド自身が誰かから聞いた話だとか、古文書で知ったとかという感じで、
「とにかく宇宙に散らばるレンジャーキーを集めれば宇宙最大のお宝に辿り着くらしい」とでも説明していたのであり、
マーベラス達はそれを信用したのでしょう。

何故アカレッドがマーベラス達にそんなウソをついたのかというと、その理由はハッキリとは分かりませんが、
端的に言えば、自分の正体を知られたくなかったからでしょう。
少なくともレンジャーキーに関する話を詳しくすれば、
アカレッドが地球に縁のある者だということは分かってしまうでしょう。
それがどうしてアカレッドに不都合なのかはよく分かりませんが、
どうもそういうことなのではないかと思います。

まぁとにかくマーベラスとバスコはアカレッドの計画に賛同して、
宇宙最大のお宝を手に入れるために、3人で海賊団を組んで、
まずは宇宙の星々に散らばるレンジャーキーを集めて回ったようです。
おそらく、この時期はナビィはレンジャーキーの在り処を示すナビゲートをして
3人に次の目的地の星や場所を指し示す役割を担っていたのでしょう。

「レンジャーキーを探して星から星へ・・・ザンギャックとやり合うこともあったが・・・
ま、楽しい冒険の旅だった!・・・」とマーベラスは回想します。
このマーベラスの口ぶりや回想シーン内のマーベラスの屈託の無い様子を見ると、
この頃のマーベラスにとっては、宝探しの旅はあくまで楽しい冒険の旅なのであって、
ザンギャックが邪魔をすれば戦って排除するが、あくまでザンギャックへの敵意はあまり無く、
とにかくお宝探しに夢中という印象です。
というより、無邪気に冒険の旅そのものに夢中という感じです。

この回想シーンの中のマーベラスは本当に屈託の無い無邪気なやんちゃ坊主という感じで、
まさに冒険漫画か何かの少年主人公のようです。
現在のマーベラスもやんちゃ坊主のような一面があり、
あくまで宝探し優先の姿勢なども、この赤き海賊団時代と基本的には変わっていない部分も多いのですが、
現在はその半面で、かなりふてぶてしくニヒルでクールな面もあり、
明らかにザンギャックに対するどす黒い悪意や敵意、強烈な反骨精神というものが存在します。

つまり、かつての素直な冒険少年に、今はやや暗い陰がさしている印象なのです。
その原因となった事件が、マーベラスがここで語る本題、すなわち、バスコとの過去の因縁の話なのです。
楽しい冒険の旅の日々について説明した後、
マーベラスは4人に向かって「だが・・・!」と話を遂に本題に突入させます。

それは、赤き海賊団のレンジャーキー探しの旅が終わりを迎えようとしていた頃、
赤き海賊団の秘密基地となっている、とある星の海賊団のドックでの出来事でした。
秘かにドックに停泊したガレオンの船室でアカレッドは宝箱の中のレンジャーキーをマーベラスとバスコに見せて
「これだけあれば、何とかなる!」と言います。

宝箱の中にはレンンジャーキーが山盛りになっており、
その数は現在のゴーカイジャー5人の所有するレンジャーキーとほぼ同数ぐらいに見えます。
それだけの数のレンジャーキーがあれば、その後、何がどうなって何とかなるのか、イマイチよく分からないのですが、
とにかくアカレッドが「何とかなる」と言う意味は「これで宇宙最大のお宝を見つけられる」という意味でした。

マーベラスは高揚してガッツポーズをとります。
バスコも笑顔で「じゃあ次はいよいよ、宇宙最大のお宝なんだな!?」とアカレッドに確認し、
「そうだ!」とアカレッドも嬉しそうに答えます。
「ようし!気合い入れていこうぜ!!」とマーベラスは熱く叫び、アカレッドと拳を思いっきりぶつけ合います。
現在のマーベラスもどちらかというと熱い男ですが、この頃のマーベラスはもっと熱く、熱血一直線という感じです。
アカレッドも全身真っ赤なだけあって、また声もアムロであるので、かなり暑苦しそうなキャラです。

この熱い2人が拳をぶつけ合って気合いを入れるのを見て、バスコはフッと鼻で笑います。
まぁジョーもこういうキャラですし、こういうクールなキャラも別に全然アリなので、
そんなにここは違和感はありません。
しかし、このニヒルな笑いには特別の意味があったのです。

その時、まるでバスコが口元を歪めて笑ったのが合図であるかのように、大きな爆発音がして、ガレオンが大きく揺らぎます。
慌ててひっくり返ったマーベラスやアカレッドが起き上がると、
ガレオンの中にザンギャックの兵士であるゴーミン達が大挙として侵入してきて、
一斉にマーベラス達にビーム砲の砲口を突き付けます。

「これは・・・!?」とアカレッドは驚きます。
ここは絶対にザンギャックには嗅ぎ付けられない秘密基地のはずです。
それなのに、どうやらザンギャックの大部隊に急襲されてしまったようです。
さっきの爆発音は周囲のドックが破壊された音であろうと思われ、
こうして一気にガレオンの中枢部までゴーミン部隊の侵入を許してしまいました。
しかし、あまりにも敵の手際が良すぎます。
そもそもこの場所がバレるということが考えられない。
いったい何が起きたのか、アカレッドも大いに戸惑いました。

その時、アカレッドの横に置いてあったレンジャーキーの入った宝箱を持ち上げる者がいました。
アカレッドとマーベラスがハッとしてその顔を見ると、それはバスコでした。
バスコが宝箱を守ろうとしているのかと一瞬思った2人でしたが、
なんとバスコは落ち着いた様子でそのまま宝箱を持ってゴーミン達の群れの中に歩いて入っていき、
アカレッド達の方に向き直ったのでした。
「んん!?」とアカレッドは驚き、絶句します。バスコが裏切ったのだと分かったのです。

「なんで!?」とマーベラスは叫んでバスコに尋ねます。
今までの苦労がようやく報われて、もう少しで宇宙最大のお宝を手に入れるという目標を達成出来るというのに、
どうして今になってぶち壊すような真似をするのか、全く理解出来なかったからです。
これに対してバスコは「宇宙最大のお宝だよ?・・・独り占めしたいじゃなぁい?」とニヤニヤしながら
宝箱を揺すってレンジャーキーの重さを確認して楽しみます。

バスコは宇宙最大のお宝の魅力に取りつかれ、どうしてもそれを独占したくなったのです。
それでレンジャーキーがほぼ全部集まった段階でザンギャックと秘かに取引して、
赤き海賊団の秘密基地の場所を教え、そこに3人が居る日時を伝えて、襲撃させたのです。
そうして邪魔なアカレッドとマーベラスをザンギャックに殺させれば、
レンジャーキーや宇宙最大のお宝の秘密を知る者はバスコ一人であり、
お宝はバスコが独り占め出来ると思ったのです。
つまりバスコは自分が宝を独り占めするために仲間を犠牲にする決断をしたのでした。

「そのために私達を裏切るのか?」とアカレッドは厳しい口調でバスコに問いただしますが、
バスコは平然と「そういうこと!」と答えます。
バスコのあまりの下劣さに激怒したマーベラスは「てぇんめぇええ!!」と怒鳴って飛び掛かります。
大事な仲間だと思っていたバスコの裏切りが許せなかったのです。
しかしバスコは平然とマーベラスの肩を撃ち、マーベラスは階段を転げ落ちます。
「何かを得るためには、何かを捨てなきゃ!・・・俺、アンタ達を捨てるよ・・・」とバスコはクールに言い放ちます。

これは、宝を独占するためには仲間を切り捨てるしか方法は無いという、
非常に身勝手な論理を言っているように聞こえます。
まぁ実際、やってることはそういうことなのですが、
ここでバスコは決して「宝に比べたら仲間などどうでもいい」と言っているわけではないのです。
宝を独占するために仲間のフリをして今までマーベラス達を騙していたとうわけではない。
バスコがここで言っていることは、得るものと捨てるものの等価性なのです。
大きな物を得るためには、その代価として別の大きな物を捨てなければならないということを言っているのです。

何も捨てずに大きな物を手に入れようとしたり、
つまらない物を捨てて大きな物を手に入れようとするのは虫が良い話であって、非現実的な夢想に過ぎないわけです。
だから、バスコが「宇宙最大の宝」という途方も無く大きな物を手に入れたい、独り占めしたいと思ったら、
それに見合うだけのもの、すなわちバスコにとって最も大切な物を捨てなければいけない。
それがバスコにとってはアカレッドやマーベラスという、かけがえのない大事な仲間だったのです。

実際、アカレッドとマーベラスを排除しなければお宝は独占出来ないわけですから、
まさにバスコにとっては究極の二者択一だったわけです。
バスコは決して2人をお宝を手に入れるために騙して利用していただけというようなチンケな詐欺師ではないのです。
本当に2人のことを大切に思っていたのです。
だから、おそらく、飄々としていますが、バスコなりに相当苦悩したのでしょう。
苦悩して苦悩して、そして辿り着いた結論は、
「この世で最も大切な仲間2人を捨てる苦しみという代償を払ってこそ、宇宙最大のお宝という大きな物を得ることが出来る」
というものでした。

逆につまらないものを代償にしても大きな物は得ることが出来ない。
大事な物だからこそ、より大きな大事な物を得るために捨てる価値があるのです。
アカレッドとマーベラスはバスコにとって、それだけ価値があるものだったのです。
宇宙最大のお宝を得るための代価として相応しい価値のあるものだと認めたからこそ、
バスコは2人を平然と切り捨てたのです。
逆につまらない物だと思っていたら捨てなかったでしょう。捨てる価値も無いからです。

大事なものであればあるほど、バスコという男は平然と切り捨てて、
それを代価にして新たな価値ある物を手に入れるのです。
これは究極のニヒリストといえるでしょう。
こうしたバスコから見れば、何も失おうともせずに単に「宝が欲しい」ばかり言っている
マーベラスなど甘ちゃんに見えるのでしょう。

ただ、バスコも昔からずっとそんな人間だったわけでもないでしょう。
おそらく、「宇宙最大のお宝」に魅入られてしまい、
それを独占するためにアカレッドとマーベラスを捨てるという断腸の決断をしたこの時に、
バスコはこうした究極のニヒリズムを確立したのだと思われます。
それまではマーベラス同様の気持ちのいい冒険野郎だったのだと思われます。
それがこの事件を契機に、ザンギャックの手先となって私掠活動を行う海賊になっていったのでしょう。

さて、この赤き海賊団の壊滅事件の顛末ですが、
アカレッドは咄嗟の機転でガレオンを大きく傾けて、バランスを崩して混乱するバスコやゴーミン達に斬りかかり、
その間に負傷したマーベラスを逃がします。
その後、ガレオンの外に逃れたマーベラスは、ザンギャック軍の包囲網の中、
燃え盛るドックの鉄骨の上を逃げ回りますが、スゴーミンやゴーミンに追い詰められて絶体絶命の窮地に陥ります。

ここの場面から、第2話のマーベラスの回想シーンに繋がります。
あの燃え盛る鉄骨の骨組みみたいな場所は、赤き海賊団の秘密基地のドックの骨組みだったわけです。
この絶体絶命の窮地にアカレッドが飛び込んできて、
マーベラスにレンジャーキーの入った宝箱とナビィを託して
「お前との旅はここまでだ!・・・俺の分まで生きろ!・・・そして、宇宙最大の宝を必ず手に入れろ!」と言い残して、
マーベラスを逃がすためにザンギャック軍に突入していき消息不明になるというのは、第2話で見た通りです。

ただ、このようにそれに先立つ流れから見ると、
アカレッドは奮戦してバスコから宝箱を奪還していたということが分かります。
それに、マーベラスが結局生き延びたということは、
この秘密基地を襲ったザンギャック軍はアカレッド1人が差し違えて全滅もしくは撃退したのだということも分かります。
また、ガレオンは何とか無事に残り、バスコは結局は何も手に入れることは出来ず退散したようです。
そして、ガレオンとナビィとレンジャーキーはマーベラスに託されたわけです。

ただ、ここで第2話の時点からずっと気になっていたことなのですが、
この炎の中でアカレッドがマーベラスに託した宝箱の中のレンジャーキーの数が妙に少ないように思えるのです。
第1話でマーベラスが弄っていたレンジャーキーの宝箱の中はレンジャーキーが箱いっぱいに入っていました。
第8話でエルダーが潜り込んだ時も同様でした。
しかし第2話のアカレッドからマーベラスに渡された場面では
宝箱の中のレンジャーキーは箱の半分ぐらいしか入っていません。
それは今回の同じシーンでもそのままでした。

そして今回、ザンギャック軍に襲撃される直前、アカレッドがマーベラス達に箱の中身を見せているシーンでは、
やはりレンジャーキーは箱いっぱいに入っていました。
その量を見てアカレッドは「これで何とかなる」と言っており、
そして現在、同じくらい箱いっぱいのレンジャーキーを持ったマーベラス達が地球へやってきて
宇宙最大のお宝へと一歩一歩近づいているのです。

もし、アカレッドから宝箱を受け取った時点で「何とかなる」状態だったのなら、
ナビィもいたことだし、マーベラスはそのまま比較的早く地球へやって来たはずです。
それが第12話で見たように、あちこちの星を放浪して仲間を4人も増やしたりして変に時間をかけてから、
ようやくナビィに導かれて地球へやってきています。

これらの状況から推測されることは、
おそらくアカレッドがガレオン内の戦闘でバスコから宝箱を奪い返してからマーベラスに託すまでの間のどこかの時点で、
宝箱の中のレンジャーキーの半分ぐらいが、どういう原理なのかは分からない(宝箱の中が異次元空間に繋がっている関係?)が、
再び宇宙のあちこちに散らばってしまったのでしょう。

それでマーベラスはナビィの案内で宇宙の星々をガレオンで巡って、
再び散らばったレンジャーキーを集めていたのであり、
かつてはアカレッドやバスコと共にようやく集めたレンジャーキーを1人で集めるのは大変で、
仲間を増やそうと思って、共に夢を追いかけることの出来る仲間も探していき、
ジョー、ルカ、ハカセ、アイムを仲間に加えて、一緒にレンジャーキーを集めて旅をしてきたのでしょう。

そうして遂にかつてアカレッドが所有していたレンジャーキーを全て回収完了し、
ナビィのナビゲートで「宇宙最大のお宝」の在り処だと遂に判明した地球へやってきたのが第1話だったのです。
第1話のマーベラス登場シーンでの、あのレンジャーキーを弄っての感慨深げな様子や、
お宝獲得への揺るぎない意志、ザンギャックへの反発心などは、
これらのマーベラスの過去から導き出されたものであったのです。

そして、この大切な仲間の1人であったバスコの裏切りと、
もう1人の大切な仲間であったアカレッドの死という2つの同時にマーベラスを襲った悲惨な経験が、
屈託の無い冒険少年だったマーベラスの性格にやや暗い陰を落とすようになり、
宇宙最大のお宝を手に入れるという強靭な意志と、
ザンギャックとバスコに対する復讐の感情を強く植え付けるようになったのでした。

ジョー、ルカ、ハカセ、アイムの4人はマーベラスの話を聞いて、皆、一様に目を伏せました。
バスコの正体を聞き出すためとはいえ、辛い思い出話をさせてしまったと思い、マーベラスに申し訳なく思ったのでした。
そして、アイムは進み出てマーベラスの横に立ち、
「それが・・・命の恩人との約束・・・だったのですね・・・」と、マーベラスの方を見ることが出来ず、
下を向いてしおらしく言います。
そのアカレッドとの約束こそがマーベラスが第2話でレンジャーキーを盗んだ少年に言っていた
「命の恩人との約束」であったことに気付き、
聞いてはいけないことを聞いてしまったことをアイムは後悔していました。
アイムだけでなく、皆、マーベラスが「赤き海賊団」の話をすることをあそこまで躊躇していた理由がそれであることが分かり、
それを聞いてしまったことを後悔し、申し訳なく思ったのでした。

このゴーカイジャーの5人は、特にハカセやアイムなどは一見大人しい普通人のように見えますが、
本質的には皆が任侠の徒なので、マーベラスの渡世人としての意地が分かるのです。
マーベラスが命の恩人のアカレッドと「宇宙最大のお宝を手に入れる」という約束をしたのは、
マーベラスとアカレッドの1対1の約束であり、これはマーベラスが1人で果たさないといけない約束です。
ジョー達とは全く関係ない約束です。
また、仲間を裏切ったバスコへの復讐は必ず果たさねばならない。
それは裏切られた2人のうちの生き残りのマーベラスが果たすしかない。
だからこれもマーベラスとバスコの1対1の問題であり、この復讐はマーベラスが1人で果たさなければ意味はありません。
これもジョー達には関係ない話です。

そして、このアカレッドとの約束も、バスコへの復讐も、またザンギャックへの復讐に関しても、
それが未だ果たされていない段階で関係ない他人にそれらの事情をペラペラ話すというのは、
単に愚痴や弱音を吐いているか、筋違いの助太刀を求めているか、それとも単に恥知らずなのか、
それらのいずれかと見なされるのです。
サシの約束やサシの落とし前などというものは、いちいち他人に吹聴などせず、
黙って胸のうちにしまってやり遂げるのが渡世人の意地というものです。

マーベラスのこんな話を聞いてしまったら、
ジョー達はどうしてもマーベラスとアカレッドの約束を達成させてあげたいと思ってしまうし、
バスコへの復讐を遂げさせてやりたいと思ってしまう。
それは仲間としての当然の情というものです。
しかし、もしそういう意識でジョー達が動いて協力して、
その結果、マーベラスがそれらの約束や復讐を遂げたとしても、
それは厳密には1人で果たしたことにはならなくなってしまいます。
そうなればマーベラスの男の意地が立たなくなってしまいます。

男の意地なんてくだらないと思われるかもしれませんが、
渡世人であるマーベラスにとっては男の意地が立たないというのは死活問題です。
だからマーベラスは、この話をしたくなかったのですが、
「宇宙最大のお宝」に関する情報開示としてバスコとの因縁を語るとなると、どうしてもこの話になってしまう。
それでマーベラスは困ってしまったのです。
そして、知らなかったとはいえ、
マーベラスにこんな話をさせて男の意地の立たなくなるかもしれない状況に追い込んでしまったことを
4人は申し訳なく思い、目を伏せたのでした。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 22:23 | Comment(0) | 第15話「私掠船現る」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第15話「私掠船現る」感想その4

その頃、既に地球の大気圏内に進入してきて、とある上空で停泊中のバスコの赤い私掠船、
これは設定上は「フリージョーカー」という名の艦であるそうですが、
そのフリージョーカーの艦橋で、バスコとサリーが佇んでいると、そこに何者かが入ってきます。
なんと、それはダマラスでした。
「よ〜う!ダマラスのおっさん!何時になく親切だねぇ・・・どういうつもり?」とバスコは軽口を叩きますが、
サリーは何故かダマラスに敵愾心を剥き出しにしています。
バスコも軽薄なことを言いながらも、決して目は笑っておらず、変に緊迫したムードです。

それにしても、改めてバスコを見てみると、なかなか味のあるキャラです。
この軽薄で嫌味で、それでいて凄味がある感じが良いです。
演じているのは細貝圭さんという26歳のイケメンで有名な俳優さんです。
ルックスはもちろん良いですが、ルックス的にはかなり作り込んでいるキャラなので、
もともとの素材の良さが完全に活きているわけではないでしょう。
むしろ素晴らしいのは声と喋り方です。
声が独特の美声で、なんだか谷原章介っぽいです。感じの悪いインテリヤクザの谷原章介って感じで、良い味です。

さて、ダマラスはさっき巨大スゴーミンを出現させたことから見て、バスコと裏で繋がっているようですが、
それはワルズ・ギルには伏せていることのようです。
インサーンにはバスコと繋がりがあることは教えているようですが、
そもそもザンギャック軍の参謀長ダマラスとザンギャックに与する私掠船の船長バスコとの間に繋がりがあっても、
さほど不自然ではありません。
だからインサーンもダマラスとバスコの関係をさほど深読みはしていないようです。
しかしダマラスは巨大スゴーミンを出現させた理由をインサーンに説明しませんでしたし、
何か他の者には隠していることがあるようです。
どうもただの軍参謀と私掠船の船長の関係ではないような感じです。
おそらく、こうしてフリージョーカーに訪れているのも、他の者には内緒の隠密行動なのでしょう。

しかし、だからといってダマラスとバスコの関係が緊密かというと、そうでもないようで、
バスコはさっきのスゴーミン出現の真意について、いきなりダマラスに皮肉交じりに説明を求めています。
それに対してダマラスは「私は情報を与えただけだ」と不愛想に答えます。
バスコはそれを聞いてダマラスに背を向けたまま鼻で笑います。
要するにダマラスはバスコのことを全く信用していないし、
バスコもダマラスのことを全く信用していないのです。

ダマラスはバスコに第8話で知り得たマーベラス一味の宝探しに関する情報を提供したが、
ダマラスはバスコを全く信用していないので、
逆にバスコも自分の与えた情報をそのまま信用するはずがないと思っていました。
案の定、バスコはダマラスに情報の真偽を確認するのではなく、
まずマーベラス本人に接触して情報を聞き出そうとしました。
そこでダマラスはあらかじめ、バスコがマーベラスに接触したら巨大スゴーミンを使ってマーベラスを挑発して、
バスコの見ている前で「大いなる力」を使わせるように仕向ける計画だったのです。
そうすれば、ダマラスがバスコに提供した「大いなる力」に関する情報が正しいということが証明されて、
バスコが不用にマーベラスに接触しなくて済むようになります。

ダマラスとしては、あんまりバスコに好き勝手動いてもらいたくないのです。
バスコ自身に危険が多くなるし、ワルズ・ギルに何か感づかれても困るからでしょう。
ダマラスがここにこうしてやってきているのは、
さっき「大いなる力」をわざわざ見せたのだから、
もう自分の情報を信用して大人しくしているようにと釘を刺しに来たわけです。

そうしたダマラスの纏うバスコを見下したような空気がバスコの飼い猿のサリーには不愉快なのでしょう。
だからサリーはダマラスに牙を剥いて威嚇しています。
バスコもそういうダマラスの考えが分かるので、自分は全くダマラスに信用されていないことを感じています。
まぁバスコの方もダマラスのことを全く信用していないのだからお互い様であり、
特に腹が立つわけでなく、鼻で笑うほどのことでした。

ただ、今回の情報に限っては、確かに信用してもいいようだとバスコは思いました。
バスコはダマラスの方に振り向きサリーの頭を撫でて宥めつつ
「宇宙最大の宝・・・レンジャーキー・・・地球・・・大いなる力・・・やっと繋がったよ!」と謎めいたことを言って
艦橋を歩き回り、自分の操縦席に座ります。

これはいったい何を意味しているのか、ちょっと現時点では不明です。
ダマラスの与えた情報そのものの話ではないでしょう。
文脈的には、もともとバスコなりに何か考察していた何らかの構図のようなものがあり、
それがダマラスから提供された情報やさっき目で見た大いなる力の存在などをプラスすることで、
謎が解けてスッキリと構図が出来上がったというような意味のようです。
バスコがもともと何の情報を掴んでいたのかがここでは不明なので、
バスコのこの発言の詳細な意味は全く分かりません。

ただ、そもそもダマラスにはそんなことはどうでもいいように見えます。
「そうか・・・それはよかった・・・」とダマラスは興味無さそうに相槌を打って、
少し急くように「それで?・・・あの海賊どもをどうする?」とバスコに訊ねます。
するとバスコは「片づけるさぁ!・・・そのために俺に情報流したんだろ?」と答えます。

これでダマラスがバスコに情報を提供した目的がハッキリしました。
ダマラスはバスコが「宇宙最大のお宝」を狙っているということを知った上で、
マーベラス達がレンジャーキーを持っていて、地球で「宇宙最大のお宝」を探していることを教えたのです。
そうすれば、バスコが邪魔なマーベラス一味を始末してくれるだろうと見越しているのです。
もしバスコがマーベラス一味を始末してくれれば、
地球侵略の障害が取り除けるのでザンギャック軍としては大助かりというわけです。

しかしこれは少し不可解な話です。
こんな回りくどいことをせずに、
ダマラスがバスコにストレートにマーベラス一味の抹殺を命令あるいは依頼すればいいように思えるからです。
しかし、そういう話はバスコは受けないのでしょう。
バスコは私掠船の船長ですから、あくまで自分の欲しいものを奪うために行動するだけなのです。
誰かの命令や依頼で動かされることはないのでしょう。
たとえどんな大金を積まれても、バスコは飼い犬のような殺し屋ではなく、あくまで自立した海賊なのです。
マーベラス一味と違って悪に染まってはいるものの、
それでもマーベラス一味と同じ自主独立の精神は強い、やっぱり海賊なのです。

バスコには自分の財産は誰かから給付されるものではなく、自分の力で奪い取るものだという
野生動物のようなポリシーがあるのでしょう。
だから、依頼などしてもバスコは受けないのだから、
情報を流してバスコをその気にさせることでしかバスコを自分の望み通りに動かす方法は無いのです。
そういうわけでダマラスはさっきから、決して命令や依頼のような言い回しにならないように発言に気を遣っています。
それだけバスコは気難しい男であり、ダマラスとしては扱うのに苦労する相手であるようです。
ただ、そんな難儀な想いをしてまで何とかして動かしたい男でもあるわけで、
それはつまり、ダマラスがバスコの人間性はともかく、その腕前は相当高く評価しているということです。

バスコの方も、ダマラスが自分に「宇宙最大のお宝」の情報を流して
マーベラス達を始末させようとしていることは分かっていました。
ただバスコも偽情報で上手く利用されて殺し屋のようなことをやらされるのは真っ平御免だと思い、
情報の真偽を確かめるためにマーベラスに直接接触したのです。
結局、ダマラスのスゴーミンを使ったデモンストレーションで「大いなる力」というものを見て、
バスコはダマラスの情報が真実であると確信したので、
ダマラスの思惑に乗ることは承知の上でマーベラス達を倒して「宇宙最大のお宝」を独り占めすることに決めたのでした。
それこそがあの「赤き海賊団」を裏切った日からのバスコの悲願だからです。

バスコはすぐさまモバイレーツによく似た通信機を取り出します。
いや、これはどう見てもモバイレーツです。
が、よく見ると、レンジャーキーを挿し込むカギ穴が有りません。
つまり変身機能の無い単なる通信機バージョンのモバイレーツなのかもしれません。
このモバイレーツを操作してバスコは誰かを呼び出します。

するとガレオンにいるマーベラスのモバイレーツが鳴ります。
マーベラスが通話に出てみると、やはり相手はバスコでした。
「バスコか・・・今ちょうどアンタの噂してたとこだ・・・」とマーベラスは怒りを押し殺して冷静に言います。
バスコは「マジで!?俺ってば人気者〜!!」とやたらと軽薄です。
もちろん、わざとマーベラスを怒らせて冷静な判断をさせないようにという狡猾な手段です。

「今日はゴメンね!途中でヤボ用入っちゃってさぁ〜!・・・明日ヒマなら、もう一回お話しない!?」と
バスコはマーベラスを誘います。
言うまでも無く、これは言葉通りの話し合いの誘いではありません。
マーベラスだって今日は問答無用で殺しにかかっていたのであり、出会えばあの続きをやるに決まっていますし、
バスコもマーベラスを片付けると宣言したばかりです。
この場合、別に話をすると見せかけて騙し討ちにするという意味ではなく、
単なる隠語として「お話」と言っているだけのことで、実質的には「決闘」のお誘いです。

マーベラスももちろんそんなことは分かっていますので、
間髪入れず「ヒマじゃないが空けてやる・・・サシでケリつけようぜ・・・」と、
ゾッとするようなドスの効いた声で返答します。
バスコはニヤリと笑い「そんじゃあ明日!」と言って通話を切りました。
もう絶対に卑怯なことするに決まってる雰囲気です。
もちろんマーベラスもそれは予想しているでしょうが。

フリージョーカーではバスコがマーベラスとの決闘の約束を取り付けたのを確認すると、
「せいぜい、しくじらないようにするんだな・・・」と言ってダマラスは立ち去ろうとします。
あくまで最後まで他人事のような物言いで、決して命令的であったり高圧的ではない。
これがバスコとの関係を円満にするコツのようなものだといえます。
しかし、この最後の言葉は何故かバスコの癇に障ったようで、
「おいおい〜!あん時アンタらがマーベラスを仕留めてりゃ、こんな面倒なことにならなかったんだぜぇ!?」と
バスコは嫌味を言います。
それに対してダマラスは「フン・・・それは済まなかったな・・・」と言って去っていきます。
その後ろ姿に向かって、バスコとサリーは思いっきりあっかんべーをするのでした。
バスコもサリーもよほどダマラスのことが嫌いみたいです。

しかし、ここの最後の遣り取りは少し謎です。
バスコはダマラスの言葉を嫌味だと受け取って嫌味で返したようですが、
実際にダマラスは嫌味を言ったのかもしれません。
それはバスコが赤き海賊団壊滅事件の時にアカレッドにレンジャーキーを奪い返されたという
「しくじり」のことを揶揄した嫌味です。
それに対して、バスコは赤き海賊団壊滅事件の時にザンギャック軍がマーベラスを取り逃がしたから、
こうしてマーベラス一味が宇宙最大のお宝を見つけそうになっているんじゃないか?と反論しているわけです。
しかしダマラスにとっては「宇宙最大のお宝」などどうでもいいのであり、それで困るのはバスコだけであろうと思い、
他人事のように「それは済まなかったな」と言って去っていったように見えます。
つまり、やや子供っぽい喧嘩のような感じです。

しかし、そうでない解釈というのもあり得ます。
ダマラスはバスコがかつて赤き海賊団壊滅事件の時にレンジャーキーを手に入れられなかった
しくじりをもう繰り返さないように念を押し、
それに対してバスコは、あの時はザンギャックがマーベラスをレンジャーキーと一緒に取り逃がしたから
今のような面倒な事態を招いたと言い返し、
しかも互いにそれらのしくじりはわざとやったことではないかと疑念を抱いているようにも見えます。

しかし、そういう解釈は、バスコとザンギャック軍が
「宇宙最大のお宝」の獲得のために手を組んでいる場合に成り立つと思われます。
が、ザンンギャック軍は司令官のワルズ・ギルを筆頭に「宇宙最大のお宝」には興味はありません。
ならば、あるいはザンギャック軍の一部とバスコが「宇宙最大のお宝」を手に入れるために共闘している可能性はあります。
赤き海賊団壊滅事件の時にはそういう共闘関係は無かったと思いますが、
最近になって共闘関係があり、その中で内輪もめのような感覚で、
過去の事件の際の責任の擦り付け合いのような口論があるという解釈は出来ます。

具体的に言えば、ダマラスが個人的に「宇宙最大のお宝」に興味を持ち、
バスコと手を組んでそれを手に入れようとしている可能性はあるといえます。
いや、バスコはお宝の独占が望みですからバスコと手を組むはずはなく、
ダマラスは別にバスコにお宝探しの協力など申し入れてはいないでしょう。
単にマーベラス一味の抹殺のために、バスコに情報を流しただけです。

しかし、もしそうならば、石頭のワルズ・ギルはともかくとして、
インサーンにぐらいは「マーベラス一味の駆除のためにバスコに情報を流した」と打ち明けてもよさそうなものです。
ところがダマラスは隠密行動をしている。
これはダマラスに何らかの下心が有るからではないでしょうか。

ダマラスはバスコをも騙して、バスコが「宇宙最大のお宝」を手に入れたら横取りしようとしているのかもしれません。
もちろんそれはザンギャック軍にも内緒でです。
そういう下心があるからダマラスはバスコにしくじらないよう嫌味を言い、
そして、バスコもそのダマラスの下心は薄々感じとって嫌味で切り返し、
ダマラスはしらばっくれて他人事のように謝り、去っていった。
そのようにも見えます。
もしかしたら考えすぎかもしれませんが、どうもこのバスコとダマラスの関係は一筋縄ではいかない印象です。

さて一方、バスコと決闘の約束をしたマーベラスはモバイレーツを閉じて船室から出ていこうとします。
「マーベラスさん!!」とアイムが心配そうに呼びかけますが、
マーベラスは「あいつに関しては手出し無用だ!」と念を押して部屋から出ていきます。

バスコとの因縁はマーベラス個人の問題で、バスコと1対1でケリをつけなければいけないことは、
もちろん4人にも分かっているのですが、
あのような事情を聞いてしまっては、どうしても仲間として何か力になれないかと思い入れを持ってしまいます。

それに、赤き海賊団壊滅事件の経緯を聞く限り、バスコという男が正々堂々の勝負に徹するとは到底思えません。
何か汚い手を使ってくることが十分に予想されます。
もちろんマーベラスもそれは予想しているのでしょうけれど、
それでもどうしてもサシの勝負にこだわらざるを得ないマーベラスと、
片や何でもアリのバスコとの勝負となると、どうにも足元を掬われそうな悪い予感がします。
まさにナビィのお告げの「デンジャー」とはこのことではないかとも思えてきます。

「相手は曲者っぽいけど、大丈夫かなぁ?」とハカセは心配そうに呟きます。
「信じて待つしか・・・ないのでしょうか?」とアイムは誰にというわけでなく問いかけます。
第4話のジョーの時のように、仲間なら信じて待つべきなのだろうと思うのですが、
今回はどうも勝手が違います。
ジョーも「譲れないものってのが、有るからな・・・」と、
第4話や第12話の時に自分が自分でケリをつけねばならない問題で1人で戦った時、
自分を信じて待っていてくれた皆のように、今度は自分もマーベラスを信じて待つべきなのだと考えます。
が、自分の時とは状況が違うとジョーは感じました。

ジョーは第4話や第12話の時は自分1人で解決しなければいけないと思ったからこそ、
仲間にも事情は一切説明しませんでした。
そうしなければこのマーベラス一味の仲間は事態に思い入れを持ってしまって、
1人で戦わせてくれなくなることが予想出来たからでした。
もちろんマーベラスもバスコの件はそのようにするつもりだったはずです。
しかし今回、バスコが「宇宙最大のお宝」を狙って現れたせいで、
マーベラスとバスコの因縁の話を自分たちは知ってしまった。
その直後にマーベラスとバスコが決闘することが決まり、しかもバスコは卑怯な手を使ってくることは確実なのである。
こんな状況で大人しく信じて待つなど、相当困難なことです。
しかし、仲間であるマーベラスの意地を立てることを考えると、助太刀など出来るわけがない。

そうしてジョーとアイム、ハカセが苦悩していると、
ルカがフッと鼻で笑って「・・・しょうがない!あたしたちは明日もお宝探しだ!」と、あっけらかんと言います。
3人は少し驚いてルカの方を見ます。
確かにマーベラスが手出し無用と言う限り、決闘の方に行くわけにいかない。
だからといってこんな気持ちのまま呑気にお宝探しに出かけようとは、
ルカはそれほど宝探しが大事なのか?と思ったのです。

しかしルカが言いたいことはそういうことではありませんでした。
3人の方を向いてニヤニヤ笑いながらルカは
「もしかしたら、たまたま途中で、バッタリ偶然誰かさんに会ったりするかもしれないけど!」と、悪戯っぽく言います。
それを聞いて、ハカセとアイムは、あっと顔を見合わせて、目を輝かせ、ジョーもニヤリとします。
なるほど、いかにもルカらしいペテン師的な作戦だと思ったのです。

マーベラスは決闘に手を出すなとは言ったが、4人に外出を禁じたわけではない。
4人が決闘の加勢以外の用事で何処に出かけようともマーベラスに文句を言われる筋合いは無い。
ましてや、大事なお宝探しに行くなら猶更です。
ただ、今回もまたナビィのお告げは大雑把なので、
何処に行けば「デンジャー」なものを見つけられるか見当もつかないのだから、
4人が何となくデンジャーなものがありそうな場所をその場のノリで決めて移動していくしかないのです。
そうした行き当たりばったりの移動の途中で、偶然、決闘中のマーベラスに出会う可能性だってゼロではない。
いや、むしろ、そういう場所こそ「デンジャー」なものに出会えるのかもしれません。
ルカも含め、4人はそう考えて、目を輝かせて見つめ合います。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 23:23 | Comment(0) | 第15話「私掠船現る」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月06日

第15話「私掠船現る」感想その5

次の日、マーベラスが決闘場所の荒野へやってくると、バスコがサリーを連れて待っていました。
「やあやあマベちゃん!よく来たねぇ〜!」と、相変わらず軽薄な口調でバスコは挑発してきます。
「その舐めた口・・・今すぐ塞いでやるよ!」とマーベラスは殺気を込めて言い返します。
「出来るかなぁ〜?」とバスコは余裕の態度です。

マーベラスは気合いを入れます。
バスコが強敵だということは分かっていますが、サシの勝負なら互角の戦いになるはずであり、
バスコへの復讐を誓って生きてきた自分の執念が勝るとマーベラスは思っていました。
それに、マーベラスがバスコとのサシの勝負にこだわってきた理由は、屈辱を受けたからだけではありません。

やはりマーベラスにとって、あの3人で旅をしていた赤き海賊団の想い出は美しい想い出であり、バスコは大事な仲間でした。
その想い出を汚すような今のバスコという存在は許すことが出来ず、
あの美しい想い出を美しいままで守るためにも、バスコは自分の手で殺さなければならない。
バスコを殺すのはかつての仲間だった自分以外にはあり得ないとマーベラスは強く思っていました。
それゆえ、マーベラスはバスコに対して揺るぎない殺意を抱いていました。

ところがバスコは、そうしたマーベラスの赤き海賊団の想い出への強い思い入れを見透かすかのように、
「マベちゃんてばさぁ・・・相当アカレッドに懐いてたけど、何処まで聞いてんの?」と、昔の話で揺さぶってきます。
マーベラスは「・・・何の話だ?」と、つい釣られます。
バスコはフッと笑い、「いやね・・・実はあの人、俺らに黙ってたこと、結構あったみたいなんだよねぇ!」と、
懐かしそうに語りつつ懐から何かをゴソゴソ取出し「・・・例えば、コレのこととか!」と、それを差し出します。

それはレンジャーキーでした。
緑色のものが2個、あとは白と黒と赤が1個ずつ、合わせて5個のレンジャーキーです。
「ああっ!?・・・レンジャーキー!?」とマーベラスは驚愕します。
何故なら、レンジャーキーは全て自分たち5人が回収して持っているはずだからです。
それなのに、どうしてバスコがレンジャーキーを持っているのか、マーベラスにはワケが分かりませんでした。
しかも5個ともマーベラスが見たこともない種類のレンジャーキーでした。

「どういうことだ!?」とマーベラスは動揺してバスコに訊ねます。
それに対してバスコは「あの頃3人で集めたのは全部じゃなかったってこと・・・」と回答します。
つまり、それがアカレッドが自分たちに黙っていたことの1つだと、バスコは言っているのです。
そんなことはないと否定しようにも、こうして目の前に実際に見たこともないレンジャーキーを並べられては、
確かにアカレッドが自分たちに秘密にしていたことはあったのだということは認めざるを得ません。
そう思うと、マーベラスの中でアカレッドへの不信感が湧いてくると共に、赤き海賊団の美しい想い出が少し色あせてきます。
それにつれて、その赤き海賊団の裏切り者であり、想い出を汚す者であるバスコへの殺意が少し揺らぎます。

その微妙なマーベラスの揺らぎを見てとって、バスコはほくそ笑むと
「やっぱり知らなかったみたいだねぇ!」と面白そうに言って、
「・・・じゃあ、これはどう?」と、手に持っていた5個のレンジャーキーを上に放り投げます。
そして懐からトランペットを出して掲げると、
そのトランペットのピストン部分に落ちてきたレンジャーキーが突き刺さります。

トランペットという楽器は中央部にあるピストン部を指で押して音質を調整するのですが、
このピストンは通常は3つか4つ付いています。
しかし、このバスコの持つトランペットはピストンが5つ付いており、その上部に全てカギ穴があるのです。
つまり、このトランペットは楽器ではなく、モバイレーツやゴーカイサーベルなどのように
レンジャーキーを挿入して使用するアイテムなのです。
しかも5本も1度に挿すことが出来るようです。
もちろん、これもマーベラスが見たこともないアイテムでした。

このトランペット型のアイテム、「ラッパラッター」というらしいのですが、
バスコはこのラッパラッターを口元に持ってきつつ「レンジャーキーには、こういう使い方もある」と言い、
ラッパラッターの吹き込み口をくわえて息を送り込みます。
するとラッパラッターに挿入された5本のレンジャーキーが全てクルッと回り、内部に吸い込まれていき、
ラッパラッターの音が鳴り響く中、ラッパラッターの先端から5つの金色の光の塊が飛び出てきて、
みるみる5つの人間のような形になって地上に降り立ちます。

それはマーベラス達が普段、豪快チェンジで変身している戦士たちに似ているようであり、
しかし微妙に違うような、マーベラスにとっては未知の戦士たちでした。
そのスーツカラーが緑色が2人、あとは白と黒と赤が1人ずつで、
これはさっきバスコが持っていた5本のレンジャーキーの各色と対応しており、
どうやらレンジャーキーのパワーが実体化して召喚された戦士であるようでした。

この5人の未知の戦士たちは、マーベラスにとっては未知の戦士であり、
バスコもまたこの戦士たちの正体を知って召喚しているわけではありません。
しかし、視聴者から見ると、皆、馴染のある戦士たちばかりです。
黒い戦士は「超力戦隊オーレンジャー」に登場していたキングレンジャーであり、
白い戦士は「特捜戦隊デカレンジャー」に登場していたデカブレイクであり、
緑の戦士のうちの1人は「恐竜戦隊ジュウレンジャー」に登場していたドラゴンレンジャーであり、
緑の戦士のもう1人は「忍風戦隊ハリケンジャー」に登場していたシュリケンジャーであり、
赤い戦士は「未来戦隊タイムレンジャー」に登場していたタイムファイヤーです。

これら5人の戦士は皆、物語中盤になって登場した6番目の戦士たちで、いわゆる「追加戦士」というやつらです。
ゴーカイジャーは5人組なので当初から例えばデカレンジャーならば
デカレッド、デカブルー、デカグリーン、デカイエロー、デカピンクに豪快チェンジしており、
実際は「デカレンジャー」の物語中盤以降はその5人と一緒に戦っていた
6番目の戦士であったデカブレイクの存在は無視されていました。
それは、どうやらマーベラス達の所有しているレンジャーキーは各戦隊の初期メンバー分のレンジャーキーしか無く、
追加戦士のレンジャーキーは無いのが理由のようでした。
つまり、かつてアカレッドがマーベラスやバスコと共に集めていたレンジャーキーというのは
基本的には初期メンバー分だけであり、追加戦士の分は無かったようなのです。

但し、ここで言うアカレッドが集めていなかった「追加戦士」とは、
あくまでゴーカイジャーの人数である5人を超す6人目以上に限るようで、
例えば同じく物語中盤に登場した戦士でも、
もともとは4人戦隊であったジャッカーに物語中盤で追加されたビッグワン、
もともとは3人戦隊であったライブマンに物語中盤で追加されたブラックバイソンとグリーンサイ、
もともとは3人戦隊であったハリケンジャーに物語中盤で和解して仲間になったカブトライジャーとクワガライジャー、
もともとは3人戦隊であったアバレンジャーに物語中盤で復活して参加したアバレブラック、
もともとは3人戦隊であったゲキレンジャーに物語中盤で追加されたゲキバイオレットとゲキチョッパーは、
アカレッドやマーベラスによって集められたレンジャーキーの中に含まれています。

ところが、アバレンジャーの5人目であるアバレキラーはマーベラスの持っているレンジャーキーには含まれていません。
これはおそらくアバレキラーが仲間になった時期が終盤になってからだからでしょう。
何故、終盤加入だとアカレッドの集めていたレンジャーキーには含まれないのか、その根拠はさっぱり分かりませんが、
とにかくビッグワンやアバレブラックやゲキチョッパーはOKでアバレキラーがダメという状況に
何らかの法則性を見出すとすれば、そうとしか考えられません。
つまり、アカレッドが集めていたレンジャーキーの条件は、
「5人目までの戦士」であり、なおかつ「中盤までに仲間になっていること」であるようです。

「ゴセイジャー」以前の34のスーパー戦隊シリーズ作品に登場した戦士というのは、
非常に多彩であって、かなり定義づけが難しいです。
ただ、ここではそうした根本的な定義をする必要は無く、レンジャーキーになっている戦士という条件で考えればいいのです。

まず根本的にレンジャーキーというのは人間の形をしていますから、人間型でない戦士はここから除外されます。
そして、レンジャーキーになっているのは、あの第1話で描かれたレジェンド大戦の
最終局面の等身大戦に参加していた戦士ですから、
等身大で生身の顔を隠したバトルスーツあるいは装甲着用の戦士、あるいはそれに準じた者であり、
あそこにはアバレキラーやブラックコンドルのような本編中で死んだキャラもいたので、
本編における生死は問わないことにします。
ただ、同じ戦士が2人はいなかったようなので、
初代と二代目が存在する戦士は1つの個体しかカウントされないこととします。
また、本編や劇場版に1度しか登場していないゲストキャラは除くものとします。
また、悪の戦士も除きますが、アバレキラーがあそこにいたということは、
短期間でも正義側に立って戦った戦士は含むこととします。
また、人間型でさえあれば人間にはこだわらず正体不明の得体の知れない者も含むことにしますが、
明らかに戦隊側のスタッフが製作したメカやロボは戦士ではなく装備扱いとして除外します。
そして、第1話のレジェンド大戦のシーンには見当たらなかったデカマスターや姫シンケンレッドのような戦士も、
その変身前の姿であるドギーや志葉薫がレジェンドゲストとして登場した時にピンチでも変身していないので、
やはり彼らのような第1話で姿の見えなかった戦士もその戦う力をレンジャーキーに変えられたものとします。

そういう定義でレンジャーキーにその戦う力を変えている可能性のある34戦隊の戦士を勘定するとなると
総勢194人の戦士となります。
第1話のレジェンド大戦の全貌はまだ全て描かれていないので、確定的とはいえません。
あるいは193かもしれないし192かもしれません。
6月11日公開の映画ではその数が明らかにされるとも言われていますが、
それも現時点での話であって、今後の「ゴーカイジャー」TV本編の中ではまた追加がある可能性もあります。
ただ、おそらく追加があったとしても、レンジャーキーに姿を変えている可能性がある34戦隊の戦士のパワーの数は、
この194を上回ることはないでしょう。

そして、アカレッドが集めて、今、マーベラスが持っているレンジャーキーの総数は明らかにこの194には達していません。
第1話のレジェンド大戦のシーンでは明らかにマーベラスの持っている
「5人目まで」「中盤までに仲間入り」という定義から外れた戦士も映っているからです。

つまり、最大数194のレンジャーキーの中にはマーベラス達が所有していないレンジャーキーが存在するわけで、
その可能性のある戦士を列挙すると、
ドラゴンレンジャー、キバレンジャー、ニンジャマン、キングレンジャー、ガンマジン、シグナルマン、メガシルバー、
黒騎士ヒュウガ、タイムファイヤー、ガオシルバー、シュリケンジャー、アバレキラー、デカブレイク、デカマスター、
デカスワン、マジシャイン、マジマザー、ウルザードファイヤー、ボウケンシルバー、大剣人ズバーン、黒獅子リオ、
メレ獣人態、ゴーオンゴールド、ゴーオンシルバー、シンケンゴールド、姫シンケンレッド、ゴセイナイト
の27戦士ということになります。

言い換えると、マーベラス達の所有しているレンジャーキーは、
サンバルカンの3戦士、アバレンジャーの4戦士、その2つ以外の32戦隊の5人ずつ、
そしてゴーカイジャーの5戦士で、合わせて172戦士の分ということです。

そのマーベラス達が持っておらず、他に存在する可能性のあるレンジャーキーの27戦士のうち、
どういう経緯で手に入れたのかは不明だが、今、バスコが
ドラゴンレンジャー、キングレンジャー、タイムファイヤー、シュリケンジャー、デカブレイクのレンジャーキーを
所有していることが判明したので、
残り所在不明の可能性のあるレンジャーキーの分の戦士数は22となります。

さて、5人の戦士をラッパラッターで出現させたバスコですが、
このような出現方法は「変身」ではなく「召喚」といえます。
過去戦隊戦士の召喚というと、「ゴーカイジャー」と似たコンセプトの企画といえる「仮面ライダーディケイド」における
2号ライダーにあたる仮面ライダーディエンドの持っていたディエンドライバーによる召喚がこれに酷似しているといえます。
あれも実体を伴った幻の召喚というやつで、
ディエンドライバーに装填したライダーカードに込められたパワーがそのまま実体化したものでした。

それに対して、1号ライダーであるディケイドの場合は変身ベルトであるディケイドライバーにライダーカードを装填すると、
そのカードのライダーの姿にディケイド自身が多段変身しました。これはゴーカイジャーの豪快チェンジに相当します。
ゴーカイジャーにしてもディケイドにしても、他の戦士の姿に多段変身しても、
マーベラスや門矢士の意識はそのままで、普通に喋ったりしています。
これは言い換えれば、レンジャーキーやライダーカードには戦士のパワーだけが封じられており、
戦士の心や魂は封じられていないということです。
まぁそうでなければ、そもそもレジェンドゲストが登場してくるわけがないのですが。

そういうわけで、マーベラスや門矢士は多段変身した場合、それらの戦士のパワーの衣を纏っているだけで、
それらの戦士の魂を引き継いでいるわけではありません。
一方、ラッパラッターやディエンドライバーで戦士を召喚した場合は、
その戦士のパワーの衣を纏うマーベラスや門矢士のような人間を特に必要とはせず、
戦士のパワーの衣だけが勝手に動き回ってくれるわけです。
その代わり、パワーだけで心や魂は無いわけです。

ただ、それは実はマーベラスや士だって同じなのです。
例えばマーベラスがアカレンジャーに変身した場合、
中身に入っているのはアカレンジャーとは全く関係ないマーベラスの心なのですから、
アカレンジャーに関してはパワーの衣しか存在しないのであって、
それはラッパラッターでアカレンジャーを召喚した場合と基本的には同じはずです。

しかし、人間の心というものは複雑ですから、
マーベラスの心と、アカレンジャーのオリジナル戦士である海城剛の心とが全く違うのかというと、そういうわけでなく、
マーベラスの心と海城剛の心の共通項だって有ります。
その共通項の部分がゴレンジャーの戦う魂の部分に焦点を結んでシンクロ率を高めた場合、
アカレンジャーのパワーの衣を纏ったマーベラスの心が海城剛の心と同質の作用を発揮して、
アカレンジャーのパワーと心が揃った、オリジナルのアカレンジャーと同等の能力が発揮されるのでしょう。

しかし逆に、マーベラスの心が著しく精彩を欠いた状態の場合、
せっかく纏ったアカレンジャーのパワーを活かすことは出来ず、むしろ逆にパワーの足枷となってしまう場合すらあるでしょう。
これは別にマーベラスが変身した場合に限らず、オリジナル戦士の海城剛が変身した場合であっても、
著しく心や変身前の身体が精彩を欠いた状態であれば、アカレンジャーのパワーを全部引き出すことなど出来ません。

第2話で少年がモバイレーツとレンジャーキーでシンケンレッドに変身しましたが、
あれが怪人に全く敵わなかったのは、
少年の体力や精神力ではシンケンレッドの能力をほとんど引き出すことが出来なかったからでしょう。
それでもゴーミンを圧倒したのですから、シンケンレッドのパワーは少し引き出しただけでも
ゴーミンを倒す程度の力はあるということです。

そう考えると、マーベラスがゴーカイレッドに変身した場合も同じことであって、
もし体力や精神力が低下していればゴーカイレッドのレンジャーキーに込められたパワーを
全部使いこなすことは出来ないはずです。
そもそも、ゴーカイジャーの5戦士の分のレンジャーキーというものの存在が謎で、
この5つの戦士はレジェンド大戦に参加していなかったのに、
どうしてそのパワーがレンジャーキーの形になっているのか、よく分かりません。
よくは分からないが、ゴーカイレッドのレンジャーキーにしても、もともとマーベラスの持ち物だったわけではないでしょう。
ならば、現在のマーベラスがゴーカイレッドの全ての能力を使いこなしているのかどうかもよく分かりません。

ただ、それはともかく、マーベラスの心身の調子次第でゴーカイレッドの能力ですら変動するのです。
ましてや、他のレジェンド戦士へ豪快チェンジした場合も、その能力の変動は激しく、安定しないのだといえます。
それでもマーベラスは戦士としての平均値では第2話の少年よりは上ですから、
レンジャーキーは少年よりはマーベラスが使うのが良いのです。

ただ、例えばシンケンレッドのレンジャーキーならば、
少年よりはマーベラスの方が戦士としての基本スペックが上だから少年よりはマーベラスが使うのが良いとして、
それでもシンクロ率で不安定なマーベラスよりは、
よりシンケンレッドのパワーとのシンクロ率が安定しているオリジナル戦士の志葉丈瑠が使った方がいいはずです。

オリジナル戦士ならばモバイレーツを使わなくてもレンジャーキーさえ入手すれば
何か別の方法でも変身出来るかもしれません。
実際、そう思ったからこそ、第11話で志葉薫はシンケンジャーのレンジャーキーを取り戻そうとしたのでしょう。
ところが、あの時は結局、薫はマーベラス一味の絆を認めてレンジャーキーをマーベラス達に託して去っていきました。
あの時、薫は「侍たちに劣らぬ絆」と言っていましたから、
「絆」を自覚することでマーベラス達の心の状態がシンケンジャーのオリジナル戦士である侍たちの心に近い状態になり、
シンクロ率が上がったのでシンケンジャーのレンジャーキーのパワーを安定して引き出せるようになったということになります。

シンケンジャーをはじめ、これまでに「大いなる力」を獲得した6つの戦隊は皆、
そのようにオリジナル戦士が変身した場合と同等の力を安定的に引き出せるようにはなっているのでしょう。
しかし、まだ残り28の戦隊に関しては、マーベラス達が変身するよりも
オリジナル戦士が変身した方が安定してパワーを引き出せるのであり、
オリジナル戦士たちがレンジャーキーを取り戻した方が手っ取り早い気がします。

しかしレジェンド戦士たちは、薫のような例外もあるが、基本的にはレンジャーキーを取り戻そうとはしていません。
むしろゴーカイジャーを見極めようとしています。
それはつまり、マーベラス達に何かを期待しているということです。
それが何なのかがよく分からない。
そのあたりは未だ謎なのであり、
その謎には、そもそもレンジャーキーを集めていたアカレッドが何らかの形で絡んでいるのは間違いないのです。

少し脱線しましたが、要するにここで言いたいことは、
マーベラスや門矢士のように、戦士のパワーの衣を人間が纏う手法というのは、
長所もあれば短所もある、両刃の剣であるということです。
そのレンジャーキーやライダーカードに封じられていた戦士のパワーの数値が仮に100だとすると、
中に入ったマーベラスや士の状態次第で、実際に行使されるパワーの数値は激しく上下し、
50になったり150になったりするのです。

基本的には、レンジャーキーのパワー数値が100の戦士の場合、
その実際に行使されるパワー数値はマーベラスの心身の状態がよほど悪い場合でなければ、
そのバイオリズムによって100を挟んで上下のあたりを行ったり来たりするのでしょう。
心身状態がやや低調ならば70〜80あたりにまで落ち、
逆にその戦士のオリジナルとのシンクロ率がたまたま上がると120ぐらいまで上がるのでしょう。
これが「大いなる力」の獲得の前の状態です。

その点、レンジャーキーというのはディケイドの持っていたライダーカードよりは優れもののアイテムで、
ライダーカードの場合、それぞれのライダー世界でその世界のライダーの持つテーマを
士が発見(ゴーカイジャーでレジェンドゲストによって認められる過程に相当)しない限り、
そのライダーに変身することすら出来なかったのですから、
それに比べたら、「大いなる力」獲得の前でも、オリジナルに能力は及ばないにせよ、
変身して戦うことは出来るわけですから、レンジャーキーはかなり便利です。

そして、「大いなる力」を獲得すれば、レンジャーキーのパワー数値が100の戦士の場合、
そのオリジナル戦士と同質の戦う魂をパワーの衣の中に据えることが出来るわけですから、
発揮される能力の数値は、体調が著しく低下した場合などを除き、基本的には常に100を超えた状態となり、
150前後ぐらいで変動することになるのでしょう。
これがオリジナル戦士と同等の能力というものです。

さて一方、ラッパラッターやディエンドライバーで召喚されてパワーのみが実体化した戦士というものは
どういう状態なのかというと、これは純粋にパワーのみの存在であり、心というものが中に存在しません。
どうやって動いているのかというと、パワーに付随した闘争本能と戦闘マニュアルのようなものに従って
パワーを行使しているだけなのでしょう。
つまり心は無いので心の影響を受けません。
すなわち上下の変動が全く無い非常に安定した状態であり、レンジャーキーのパワー数値が100ならば、
発揮されるパワーも常に100の値で安定しています。
オリジナル戦士のようにプラスアルファの伸びも見込めない反面、
中身の人間の心身の状態に足を引っ張られる心配も無いわけです。

こういう召喚戦士の場合、心が無いので全く喋りませんから、何を考えているのか分かりません。
というより、何も考えていません。
ただひたすら召喚主の命令を無機質なロボットのように遂行するのみという冷血さが非常に不気味です。
そういう無機質な不気味さというのは戦闘員キャラにも共通したものですが、
もちろん強さはケタ違いに召喚戦士の方が上であり、
しかも、もともと無機質であることが前提の戦闘員キャラとは違い、
召喚戦士の場合は、本来は存在するはずの心が抜き取られたように見えて、より不気味な印象を醸し出します。

ただ、「ディケイド」におけるディエンドライバー召喚戦士と、
この「ゴーカイジャー」におけるラッパラッター召喚戦士とでは、怖さの度合いがケタ違いで後者の方が上です。
まず単純に数の問題として、ディエンドライバーが一度に2人の召喚戦士までしか出せないのに対して、
ラッパラッターは一度に5人も戦士を召喚出来ます。これは単純に数の恐怖として倍以上です。

そしてディエンドライバーで戦士を召喚する召喚主であるディエンド海東大樹の場合は
主人公の門矢士に危害を加えようとしてはいなかった。
召喚戦士は士を倒すためというよりは足止め程度に使うことが多く、
実際、召喚する戦士たちも悪役ライダーや2号ライダーなど、物語の中では主役ライダーよりは強さで劣るライダーが多く、
主役ライダーである士や、士が主に変身する主役ライダー達に比べると見劣りがしました。
その程度の、さほど深刻な脅威でない召喚ライダーの召喚主の大樹が
士を本気で倒そうとはせずゲーム感覚でけしかけてくるだけなのだから、
ディエンドライバー召喚戦士は、さほど怖い敵ではありませんでした。

しかしこの場でラッパラッターで召喚された戦士は、皆、追加戦士であり、
戦隊における追加戦士というのは、その戦隊において最強の戦士であることが多いのです。
基本的に初期メンバーにおける最強戦士はレッド戦士ですが、
追加戦士はそのレッドと対等かそれ以上ということが多く、
そうでなかったとしても、何らかの特殊技能にずば抜けていたりして、とにかく侮れない強さを持った戦士なのです。

ここで召喚された5人に関して言えば、
ドラゴンレンジャーはジュウレンジャーの中では最強の戦士であり、
キングレンジャーは古代の伝説の戦士でオーレンジャーの中では別格的に強く、
タイムファイヤーはタイムレンジャーのクロノスーツの発展型のスーツを装着した戦士で
スペック的にはタイムレンジャーで最強であり、
シュリケンジャーは忍術を極めたハリケンジャーの作中に出てくる最強の忍者であり、
デカブレイクはデカレンジャーの所属する宇宙警察の一般捜査官より1ランク上の
特キョウという機関所属のA級戦士です。

このようにそれぞれの戦隊で最強クラスの能力を持った戦士のパワーが実体化し、常に安定的にそのパワーを発揮するわけです。
しかもその召喚主であるバスコはダマラスとの会話シーンでも言っていたようにマーベラスを片付ける気であり、
明確な殺意をもってこれら5戦士をマーベラスにけしかけるつもりです。
つまりこの最強の5戦士は冷徹な殺人マシーンとなってマーベラスに襲い掛かることになります。

また、悪役ライダーや2号ライダーというのは主役ライダーと距離を置いたクールなキャラが多かったので、
全く喋らない殺人マシーンのようになっても大きな違和感は無かったのですが、
戦隊の追加戦士の多くは人懐っこい性格の者も多く、
そういう連中が喋らない殺人マシーンのようになっていることは非常に違和感が大きく、
そこからくる怖さというものはより大きいといえます。

しかもマーベラスはこの5人の戦士を見たこともなく、
マーベラスにとっては、この5人は未知の恐怖です。
どのような能力を持っているのかも分からないし、対処方法も不明です。
このあたりはこの「ゴーカイジャー」という作品の面白いところで、
視聴者はよく知っている戦士が、主人公のマーベラス達には未知の存在なのです。
ただ、メイン視聴者である小さい子供たちにはこれら5戦士は皆、
マーベラス達から見るのと同じように未知の存在なのかもしれませんが。

未知の戦士がいきなり5人も登場し、マーベラスは戸惑います。
レンジャーキーを挿したトランペットから戦士が出現するという現象自体が驚きであり、
そうして出現した戦士がどのような動きをするのか、想像もつきませんでした。
ただ、そうして出現した5人の戦士は見たこともない戦士たちでしたが、
とにかくその纏う雰囲気はタダ者ではないということはマーベラスには分かりました。

そんな連中5人といきなり対峙する羽目になり戸惑うマーベラスに向け、
5人の真ん中に立つタイムファイヤーが無言のまま、いきなりディフェンダーガンを発砲してきます。
構える時にいちいち「カチャッ」という音を立てるのが本編の再現度高いです。
慌ててそれを避けてバスコを睨むマーベラス。
全く冷徹に殺人命令を遂行する召喚戦士がレンジャーキーのパワーを無駄なく発揮出来るのに対して、
マーベラスは先ほどのバスコによるアカレッドの秘密に関連した心理的揺さぶりによって心が乱れており、
レンジャーキーのパワーを完全に引き出せる状態ではありません。

召喚戦士にプラスアルファの強さが見込めないとしても、マーベラスの状態が万全でなければ、
同じパワー数値のレンジャーキーを使った場合、その勝負は互角程度にまでなってしまう可能性はあります。
ましてや、もともとのスペックの高い追加戦士のレンンジャーキーで召喚した戦士が相手では、
マーベラスが万全でなければ、マーベラスの方が不利でしょう。
さらにマーベラスには相手の情報が全く無いという不利もあります。
1対1でもそれぐらい不利だというのに、そういう相手が5人がかりです。
これではマーベラスが万全であったとしても到底勝てないでしょう。
これは大変、危機的状況といえます。

「ほらぁ・・・大事な勝負だからさ、サシじゃないじゃん!なんてツッコミは無しね!」と、
5人の召喚戦士の後ろに立って、バスコはニヤニヤしながら言います。
「俺さぁ、正々堂々戦うの苦手なんだよ!・・・知ってんだろ?」と嘯くバスコに対してマーベラスは歯噛みします。

バスコが何か卑怯な罠を仕掛けてくるだろうことはマーベラスは当然、予想していました。
伏兵を潜ませているぐらいのことは予想していたのです。
しかし、もし伏兵を見つけたら先にそいつらを始末してバスコとサシの勝負に持ち込むつもりでした。
サシの勝負になればバスコが卑怯な手段を使っても対処する自信はありました。
しかし、まさかバスコがこんな意外な方法で伏兵を出現させてくるとはマーベラスは予想していなかったのです。
そもそもバスコがレンジャーキーを持っているなど予想もしていなかったし、
そのレンジャーキーを使って一気に5人も強力な戦士を召喚するなど、全く想像外であったのです。
見事にしてやられたと思い、マーベラスは悔しがり、憎悪の目でバスコを睨みます。

そのマーベラスの絶体絶命の時、「わっかりやすい悪役だなぁ!」という声がマーベラスの後ろから響きます。
バスコの顔からニヤニヤ笑いが消え、怪訝な表情で声のした方を覗き込みます。その声はルカの声でした。
マーベラスがハッと振り向くと、そこにジョー、ルカ、ハカセ、アイムの4人が立っていました。
「こんなとこで会うなんて偶然だね!マーベラス!」とハカセがおどけて言います。
「お前ら・・・!」とマーベラスは驚きます。
昨日、手出しは無用と言ったので、今日も4人はお宝探しに出掛けたはずでした。
それがどうしてここに来ているのか、意外だったのです。

それに対し、ジョーはニヒルに「デンジャーでデンジャラスなものを探していただけだ・・・」と言って、
マーベラスに近づいてきます。
ルカもニヤニヤしながら「新しいレンジャーキーがあるならゲットしなきゃね!」と言って歩み寄ってきます。
「安心して!マーベラスの邪魔はしないからさ!」とハカセも言って、近づいてきます。
アイムも無言で微笑んで歩み寄り、4人並んでマーベラスに向かってきます。

確かにこれは余計な決闘への助太刀ではなく、お宝探しに違いありませんでした。
マーベラスの因縁の決闘の相手はバスコであって、5人の召喚戦士ではありません。
5人の召喚戦士とジョー達が戦うことを止める権利はマーベラスにはありません。
まして、この5人の召喚戦士はレンジャーキーが姿を変えたものであって、
マーベラス一味にとっては獲得すべき「お宝」なのです。
それを捕獲するためにジョー達が戦うのは当たり前のことであって、マーベラスがそれを制止することは出来ません。

4人はバスコが卑怯な手を使ったら割って入ろうと思ってついてきていたのでしょうが、
おあつらえむきにバスコがレンジャーキーを出してくれたので、堂々と姿を現す大義名分を得たのでした。
もちろん、4人は召喚戦士を倒してレンジャーキーを奪うことだけが目的であり、
マーベラスとバスコのサシの決闘を邪魔するつもりはありませんでした。
サシの勝負ならマーベラスがきっと勝つと信じているのです。
マーベラスは4人の腹の内を理解し、フン!と笑うと「勝手にしろ!」とバスコの方に向き直ります。
そこに4人が並び立ち、アイムが「はい!勝手にします!」と言いつつ、レンジャーキーを取り出します。
このマーベラスとアイムのセリフの応酬は第2話の再現になっています。
こうした仲間たちの信頼を感じて、さっきまでアカレッドの件で揺らいでいたマーベラスの心は落ち着きを取り戻し、
本来の力を発揮出来る状態となりました。

そしてそのまま5人は豪快チェンジでゴーカイジャーに変身し、名乗りを上げます。
これに対してバスコは面白そうに指をパチンと鳴らし、
それが合図となって、5人の召喚戦士はゴーカイジャーの5人目がけて一斉に攻撃します。
ドラゴンレンジャーは獣奏剣からビームを発射し、
キングレンジャーはキングスティックからビームを発射し、
タイムファイヤーはディフェンダーソードから衝撃波を発し、
シュリケンジャーはシュリケンズバットでプラズマ剣を放ち、
デカブレイクは左腕に装着したブレスロットルを絞って電光拳プラズマフィストを放ちます。

この一斉の遠距離攻撃をゴーカイジャー5人はゴーカイサーベルで受け流し、
「派手に行くぜぇっ!!」と突っ込むマーベラスと4人の仲間は
5人の召喚戦士との決戦に突入していったのでした。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 16:51 | Comment(0) | 第15話「私掠船現る」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月07日

第15話「私掠船現る」感想その6

今回はゴーカイジャーは他の戦隊への豪快チェンジは無しで、
その代わりとなっているのが、召喚戦士5人ということになっています。
つまり過去戦隊の戦士のアクションの再現はいつもと同じように行われるのですが、
いつもはそれがゴーカイジャー自身のアクションとして描かれるのが、
今回はゴーカイジャーを攻撃してくる敵のアクションとして描かれるというところがポイントです。
つまり、いつもゴーカイジャー5人が敵怪人に対して振るっている過去戦隊戦士の力が、
今回はゴーカイジャー5人を攻撃してくる力として振るわれるわけです。
これはゴーカイジャーにとっては初めての経験であり、今までとは全く異質の脅威です。
そのような、ここからのゴーカイジャー5人と召喚追加戦士5人とのバトルアクションは、まさに圧巻です。

召喚戦士たちはいわゆる「悪の戦隊」ということになりますが、個々の戦士はもともと正義側の戦士なのです。
かつてシリーズで何組か登場した「悪の戦隊」というのは、結局のところ、どう見ても「やられキャラ」でしかなく、
そんな連中と正義の戦隊側が戦っても、それほどの緊迫感はありませんでした。
しかし、この召喚戦士戦隊は、もともとが正義の戦隊の連中であるだけに、
通常の悪の戦隊よりは、かなり強そうに見えます。いや、実際強いでしょう。

ただ、正義の戦隊同士が戦うというシチュエーションは、VSシリーズでは、たまにあります。
しかし、それらはあまり真剣勝負ではないものばかりで、
ここでのゴーカイジャーと召喚戦士の戦いほどシリアスな戦いは他には存在しません。
そもそもゴーカイジャーが正義の戦隊かというと、それも微妙なわけで、
片や敵側は召喚戦士とはいえ、思いっきり正義の戦士ですから、見ていると、どっちが勝つのか一瞬分からなくなります。
この緊迫感ある戦いが、一騎打ちが5つ同時進行していく形で展開していくのだから、
まさに黄金期のジャンプ漫画的な燃えに燃えるシチュエーションといえます。

ただ、単に緊迫感がある戦いが5つ同時進行するからというだけの理由で燃えるわけではありません。
この「ゴーカイジャー」という作品、普段から非常にアクションが緻密に作られていますが、
特に今回のゴーカイジャーと召喚戦士のバトルは緻密で、アクションのレベルがおそろしく高く、
しかも極めて説得力が高い展開で描かれています。
「正義の戦士が頑張ったら何となく勝てた」というような安直な描き方はされていません。
それはどうしてなのかというと、今回そんな描き方が出来るわけがないからです。

それは召喚戦士とはいえ、彼ら5人は正義の戦士であり、
それに対するリスペクトの姿勢が制作側にしっかりあるからです。
彼らを単なるやられキャラとして使うことなど出来ないのです。
彼らのアクションは十分にカッコよく、本編さながらに描かなければいけません。
そうなると、それと互角に戦い勝利するゴーカイジャーのアクションもよりハイレベルなものに描かねばならなくなり、
その勝利も何となく力押しで勝つというものではなく、
それなりに説得力のあるアクションの積み重ねを描く必要があるわけです。
つまり、歴代戦士へのリスペクトの姿勢が、
結果的には今回のアクションのレベルをとんでもなく高いものとする原動力になっているといえます。
そういう意味でも、やはりこれは従来の「正義の戦隊VS悪の戦隊」のバトルとは全く次元の違う、
圧巻のハイレベルなアクションとなっているといえます。

ゴーカイレッドVSタイムファイヤー、
ゴーカイブルーVSドラゴンレンジャー、
ゴーカイイエローVSキングレンジャー、
ゴーカイグリーンVSシュリケンジャー、
ゴーカイピンクVSデカブレイク、
戦いはこの5つの一騎打ちが同時進行していきます。
これがまた、全部それぞれに、とても好勝負なのです。

まずゴーカイピンクVSデカブレイクという持ち味の全く異なる戦士同士の対決です。
デカブレイクは特キョウという特別捜査機関所属の戦士で、
ここの所属の戦士は正拳アクセルブローという徒手空拳の格闘術で戦う決まりになっており、
銃や剣などの武器は持ちません。つまり武器無しの接近戦が得意な戦士といえます。
対するアイムは銃と剣を持つ海賊スタイルで、特にアイムは銃を使った遠距離戦が得意です。

このアイムの銃撃を主刀で払い落としたデカブレイクは、
その落ちた銃弾で巻き起こした爆煙を利用して一気にアイムの懐に飛び込み、
アイムの剣をかわして蹴りを入れて背後に回り、銃を持った手をねじりあげます。
アイムを苦手な接近戦に引きずり込み、しかも得意の銃を封じて一気に制圧しようという作戦です。

その少し離れた位置で行われていたのが、ゴーカイブルーVSドラゴンレンジャーの剣士同士の対決でした。
ドラゴンレンジャーは獣奏剣という短剣を使う恐竜人類ヤマト族の最強の戦士であり、剣の達人です。
これに対するジョーもゴーカイジャー随一の剣の達人であり、
この時点でジョーは右手に剣、左手に銃の一刀流スタイルです。
基本的にジョーは銃を持っていてもあまり使わない。
特に1対1の剣の勝負をしている時に銃を使うことはあり得ないので、左手の銃は飾りのようなものです。

ドラゴンレンジャーも心は無い状態だが本能的に剣士なのでしょう、
本当は獣奏剣はビームも発射出来るのですが、ジョーが剣しか使わないと見て、
ドラゴンレンジャーも獣奏剣を剣としてのみ使い、接近戦で斬り合っています。
この勝負はほぼ互角でした。
召喚戦士のドラゴンレンジャーがジョーと互角ということは、
オリジナルのドラゴンレンジャーはジョーよりも強いということになります。
しかし、ジョーもこの一刀流スタイルが最強のスタイルではありません。まだ余力がある状態です。

その状態で召喚ドラゴンレンジャーと互角に戦っていたジョーは、
近くで戦うアイムが最強スタイルでなければ召喚戦士のデカブレイクに対して分が悪いことに気付きました。
これはアイムがやはりジョーに比べれば弱いから、
ジョーのように通常海賊スタイルで召喚戦士と互角というわけにはいかないとも言えますが、
それより何より、戦闘スタイルの相性が良くないといえます。
接近戦では圧倒的に強いデカブレイクに対してアイムの剣では太刀打ち出来ないのであって、
ここは銃を駆使して遠距離戦に持ち込めば勝機はある。
しかし銃一丁だけではデカブレイク相手に距離を稼ぐのが困難な情勢でした。

デカブレイクという戦士のことを知っているわけではなかったが、そういう状況を見てとったジョーは
自分の飾りになってしまっている銃を「アイム!」と叫んでアイムに向かって投げます。
アイムも「はい!」と返事しながら剣をジョーに投げます。
そしてアイムは銃を受け取って二丁拳銃スタイルとなり、肘打ちと蹴りでデカブレイクの拘束を解くと、
「いただきました!」と言いつつ、振り向きざま二丁拳銃でデカブレイクを至近距離で撃ち、後退させます。
ジョーの方はアイムの投げた剣を受け取って二刀流となり、
最強の形となったジョーは召喚ドラゴンレンジャー相手に押し気味に戦いを進めていくことになります。

一方、それらとは少し離れて、ゴーカイイエローVSキングレンジャーの勝負が繰り広げられていましたが、
こちらはややキングレンジャーが押し気味に戦いが推移していました。
これはルカがキングレンジャーの遠距離攻撃に警戒して接近戦にこだわって戦っているからでした。

キングレンジャーは6億年前の超古代科学を駆使する戦士で、
その手にした万能杖キングスティックからは衝撃波やビーム、必殺光線、竜巻など様々なものが発射され、
遠距離攻撃でこそその真価を発揮します。
ルカはキングレンジャーのことは知りませんが、最初のビーム砲の一撃を受けた時、
遠距離戦では自分の銃の腕では不利だと直感し、得意の剣を使って接近戦に持ち込むべきだと判断したのでした。

しかしキングスティックはブレード部を先端にスライドさせて剣としても使えます。
このキングスティックとルカのゴーカイサーベルの鍔迫り合いが繰り広げられていましたが、
短かめの薙刀のようなキングスティックの攻撃とゴーカイサーベルとの相性があまり良くなく、
ルカは押され気味になり、自分の武器の形をキングスティックに合わせたものに変えようと思い、
「ハカセ!パス!サーベル、パス!!」と、近くでシュリケンジャーと戦うハカセに向かって叫びます。

ゴーカイグリーンVSシュリケンジャーの戦いは、
忍術を極めた天空忍者シュリケンジャーの素早い動きにハカセの銃撃は当たらず、
接近戦の間合いにシュリケンズバットで斬り込んでくるシュリケンジャーの攻撃を必死でかわしつつ
ハカセは剣で反撃しますが、シュリケンジャーはそれも巧みにかわし、
完全にハカセは翻弄されている状態でした。

このような状態で剣を渡すようルカに要求されたハカセですが、現状では埒が明かないと判断し、
剣を手放して銃を得て二丁拳銃で対処しようと決め、
「了解!!」と、ルカに向けてではなくキングレンジャーに向けてクルクル回転させてゴーカイサーベルを投げます。
キングレンジャーは剣を投げつけるような攻撃は想定外だったようで、
少しひるんで避けたところにサーベルが回転しながら何度か当たり、その攻撃で少し後退します。
そのスキにルカは「交換!!」と叫び、ハカセに向けてゴーカイガンを投げ、
振り向きざま、キングレンジャーから跳ね返ってきたゴーカイサーベルを掴み、得意の二刀流のスタイルになります。

そしてハカセはゴーカイガンを受け取り、得意の二丁拳銃スタイルとなり、
斬り込んでくるシュリケンジャーに向けて至近距離で二丁の拳銃を発砲し、
シュリケンズバットを避けながら曲撃ちのようなアクロバチックな撃ち方で、何度も撃ちまくります。
これによって、さすがのシュリケンジャーも後退し、
ハカセは更に二丁の拳銃を撃ちまくりながらシュリケンンジャーを追います。
それにしても、シュリケンジャーといえば、やたら軽いノリで印象深い忍者でしたが、
このように無言で戦うシュリケンジャーというのが、あまりにも有り得なくて非常に不気味です。

そしてルカは2本のゴーカイサーベルを組み合わせて双竜刀のようにして、
こちらも薙刀状にして、キングスティックとの噛み合わせを良くしました。
ルカが二刀流になった真の狙いはこれだったわけです。
これでルカとキングレンジャーの戦いは互角の勝負となりました。

つまり、ルカはアイムやハカセほど押し込まれることはありませんでしたが、
それでも通常海賊スタイルでは召喚キングレンジャーには少し及ばない状態だったのです。
やはりキングレンンジャーはそれだけ強力な戦士ということです。
そして、同じくらい強力な戦士であるドラゴンレンジャーに対して二刀流になって優勢となったジョーに比べ、
二刀流になってキングレンジャーとようやく互角となったルカは、やはりジョーよりは少し実力は劣ると見ていいでしょう。

一方、そのジョーに剣の腕では劣るものの、銃と剣の通常海賊スタイルで最強スタイルのマーベラスは、
当初からジョーの二刀流スタイルと同等かそれ以上の状態だったはずです。
ところが、ゴーカイレッドVSタイムファイヤーの戦いは、全く互角の戦いとなっていました。

タイムファイヤーはタイムレンジャーの専用バトルスーツであるクロノスーツの発展型であるタイムファイヤースーツを
シティガーディアンズ本部長で空手の達人の滝沢直人が装着した戦士で、
そのレンジャーキーに封じられたパワーはドラゴンレンジャーやキングレンジャーらと同格と思われます。
だから確かに強いのですが、それでも所詮は召喚戦士ですから
マーベラスが銃と剣を駆使した戦闘スタイルをとれば優勢に戦いは進められるはずです。

ところがマーベラスはこの戦いで剣しか使っていません。
それは、タイムファイヤーの武器であるDVディフェンダーというのが銃モードと剣モードに切り替えて使う仕様となっており、
この戦いにおいてはタイムファイヤーは剣モードであるディフェンダーソードを使っていたからでした。
マーベラスとしては剣1本で立ち向かってくる敵ならば、剣1本で倒せるはずだと考えたのです。
これは別に過信や驕りというわけではなく、単にタイムファイヤーの実力がよく分かっていなかったことと、
マーベラスにとってはタイムファイヤー戦が本番の戦いではないというのが大きな理由でした。

「用があるのはお前じゃないんだよ!!どけ!!」とマーベラスはイライラしながらタイムファイヤーと斬り合っています。
マーベラスがこの場で真に戦うべき相手はバスコであって、タイムファイヤーではないのです。
だから、バスコが眺めている場でタイムファイヤー戦で全部の手の内を見せたくないという意識があります。
だから出来れば銃は使わず剣だけで勝ちたいと思っています。
剣1本で向かってくるタイムファイヤー相手ならそれが可能だとマーベラスは思っているのですが、
タイムファイヤーもかなりの実力者ですから、剣と剣の勝負では互角の状態に持ち込んでいるのです。

その頃、ゴーカイピンクVSデカブレイクの方の戦局は、
アイムの二丁拳銃の銃撃で一旦は後退したデカブレイクが再び銃撃をかいくぐって
アイムの懐に突っ込んできて、徒手格闘戦に持ち込んでいました。
デカブレイクの身体能力はアイムの二丁拳銃の技をも上回るようです。
つまりアイムは最強のスタイルになっても、デカブレイクのレンジャーキーのパワーとなかなか互角以上に戦えないわけで、
それだけデカブレイクが強力な戦士ということでもありますが、
召喚デカブレイクと同等のパワーを持つ召喚キングレンジャーと最強スタイルになって以降は互角に戦っているルカに比べると、
やはりアイムは少し実力が劣るということの証となっています。

こうして接近されて徒手格闘戦の形にされると、両手が銃で塞がっているアイムの方が不利となり、
アイムはパンチで吹き飛ばされます。
そうして距離が出来たところで、デカブレイクは左腕のブレスロットルのハンドルグリップを回し、
地面に拳を突き立てて地を這う電撃を放つ大技「電撃拳エレクトロフィスト」をアイムの足元目がけて放ちます。
デカブレイクの強さは接近戦だけではなく、このように距離をとった場合でも幾つかの強力な技をまだ持っています。
予想外の遠距離攻撃を喰らい、電撃で吹っ飛ばされたアイムは地面に倒れ込んで
「これが・・・レンジャーキーの力・・・!」と、自分たちの普段使っている力が敵に回った時の恐ろしさを噛みしめます。

同様に、ゴーカイグリーンVSシュリケンジャーの戦いの方でも、
一旦は二丁拳銃スタイルになってシュリケンジャーを後退させたかに見えたハカセでしたが、
こちらもまだ基本的にはシュリケンジャー優勢の状況は変わっておらず、
シュリケンジャーは的確に押しては引いており、ハカセはその術中に嵌ったままでした。
そしてハカセのスキを作って、シュリケンジャーは大技である「超忍法・影の舞」を繰り出します。

この技はオリジナルではハリケンジャー3人の合体技なのですが、
シュリケンジャーも一緒にこの技を繰り出したこともあったし、
疾風流忍術をも極めたシュリケンジャーならば単独でもこの技を出すことが出来るのでしょう。
緑色の障子が閉じた不思議空間で影絵状態でボコボコにされたハカセは、地面に倒れ込みます。
「ザンギャック相手より、厳しいかも!」とハカセは危機感を持ちます。
やはりハカセもアイムと同じくらいの実力なので、
シュリケンジャーほどの強力な戦士の召喚戦士相手では、まだ分が悪いようです。

そこに一気にたたみかけてくるシュリケンジャーに対してハカセは防戦一方となり、
崖の上でシュリケンズバットの刃をゴーカイガンの銃身で受け止めて堪える状況になります。
その時、ハカセがうっかり足を踏み外し、バランスが崩れたハカセとシュリケンジャーは崖から落ちます。
ハカセはなんとか斜面に掴まって踏みとどまりますが、
何故かシュリケンジャーはあっけなく下まで転がり落ちて地面に叩きつけられてしまいます。
「あれ・・・?」と不審に感じたハカセですが、明らかにダメージを負っているシュリケンジャーの様子を見て
「今がチャンス!!」と、ここぞとばかりに二丁拳銃の銃弾をありったけシュリケンジャーに撃ち込み、
シュリケンジャーは決定的なダメージを負います。

この意外な大逆転劇は、シュリケンジャーが召喚戦士であるゆえのことです。
心が無く闘争本能のみで戦っているので、
ハカセの殺気の無い、単に足を踏み外しただけの意識外の動きに全く反応することが出来ず、
無防備に崖下まで落ちてしまったのです。
結局ここで召喚戦士の弱点が出たわけで、逆に予想外の展開も利用出来るハカセの機転の強さが出たといえます。
そうした機転も含めて実力と考えれば、表面的な技やパワーは召喚シュリケンジャーの方が上だとしても、
トータルの実力では最強スタイルのハカセの方が召喚シュリケンジャーを上回るのだといえるでしょう。

一方、ゴーカイイエローVSキングレンジャーの勝負は、
ルカが2本のゴーカイサーベルを繋げて双竜刀状にして以降は全く互角の勝負となっていました。
激しく剣と剣をぶつけ合い一歩も退かない両者は、鍔迫り合いをしたまま同時にキックを繰り出し、
同時に後方に吹っ飛び、地面に転がります。
その拍子にルカのゴーカイサーベルが再び2本に分離し、
キングレンジャーはチャンスと見たのか、立ち上がってルカ目がけて真っ直ぐ突っ込んできます。

それに対して、ルカは「やってくれるじゃん!」と立ち上がると、
2本のゴーカイサーベルをワイヤーで操って振り回し、キングレンジャーを迎え撃ちます。
先ほど、ハカセがサーベルを投げて寄越した時、飛んできたサーベルにキングレンジャーが慌てていたのを思い出し、
ルカはサーベルを飛ばして操る攻撃を二刀で本気モードで繰り出せばキングレンジャーには有効ではないかと気付いたのです。

このような攻撃方法は珍しく、ゴーカイジャーぐらいしかやらないアクションなので、
独自の想像力というものが無く戦闘マニュアルに従って戦うだけの召喚戦士のキングレンジャーは、
こういう未知の攻撃には対応が一瞬遅れるようでした。
そこを突いたルカの攻撃を、真っ直ぐ突っ込んできたキングレンジャーはまともに喰らってしまい、
2本の剣にさんざん斬り裂かれて、決定的ダメージを負います。
ここでも、互角の戦いの勝敗を分けたのは、召喚戦士ゆえの弱点を突かれたキングレンジャーと、
その弱点を見破る知恵を持ったルカとの差でした。

そして、ゴーカイブルーVSドラゴンレンジャーの勝負も決定的局面を迎えます。
ジョーは二刀流になって以降、終始押し気味に勝負を進めてきていましたが、
それでも剣の達人のドラゴンレンジャーに対して決定的な勝機を見出すまでに至っていませんでした。
一方、召喚ドラゴンレンジャーの方はもはや剣の勝負では勝ち目が無くなってきましたが、
召喚戦士ゆえにバスコからの退却命令が無い限り、退くことは出来ません。
そこで仕方なく、勝利に向けての闘争本能の導くまま、剣と剣の勝負にこだわることをやめて、
ジョーの剣のとどかない間合いをとって、獣奏剣からレーザー弾を発射します。

しかしジョーは最初にこの攻撃を見て覚えていたので、
ドラゴンレンジャーがこれを放った時を勝機として利用する作戦だったのです。
予想通り、自分目がけて放たれてきたレーザー弾をジョーは見切って2本のサーベルで両断し、
その2つに裂かれたレーザー弾が地面に当たって噴き上げたおびただしい爆煙の中に隠れて、
ジョーはいきなりドラゴンレンジャーの目の前に「うおおおお!!」と雄叫びを上げて飛び込んだのです。
慌てたドラゴンレンジャーは獣奏剣で迎え撃とうとしますが間に合わず、
ジョーの剣はドラゴンレンジャーを斬り裂き、ドラゴンレンジャーは決定的なダメージを負います。
二刀になって以降は終始優勢であったジョーが、最後は召喚戦士ゆえのマニュアル通りの敵の動きを読んで、
鮮やかに勝負を決めたのでした。

それに対し、二丁拳銃スタイルになっても苦戦を余儀なくされていた
ゴーカイピンクVSデカブレイクの勝負におけるアイムは、一発逆転の秘策を実行に移します。
接近戦で圧倒的に不利なアイムは、逆に圧倒的に有利な接近戦に誘い込めば、
確実にデカブレイクはその誘いに乗るだろうと思い、罠を張りました。
というより、どちらにしてもデカブレイクが接近戦に持ち込もうとすることから逃れる術が
アイムにはもはや無い状態でしたので、放っておいてもデカブレイクは突っ込んでくるのです。
だからそこに罠を張ることにしたのでした。

突っ込んでくるデカブレイクに突然、背を向けアイムは回転します。
そして後ろを向いた時、デカブレイクに見えないように二丁の拳銃を右手に握り、左手をフリーにします。
デカブレイクはアイムの両手は銃で塞がったままだと判断したまま拳を繰り出してきます。
そこに向き直ったアイムが左手でその拳を受け止め、
動きを止められたデカブレイクの無防備な腹部に右手で上下に対照に握った二丁拳銃をゼロ距離で同時に連射して、
更によろめいて後退したデカブレイクを「はい!!」掛け声を上げて撃ちまくります。
これでデカブレイクも決定的なダメージを負います。

アイムの場合、逆転前は明らかに劣勢でしたが、
デカブレイクの召喚戦士ゆえの思慮の無さに付け込んだ作戦勝ちであり、
そういうことも含めての実力とすれば、
召喚デカブレイクよりは最強スタイルのアイムの方が実力は少し上回ったといえます。

そしてゴーカイレッドVSタイムファイヤーの勝負は、
タイムファイヤーの剣の腕に対して剣の勝負だけでは簡単に勝てないことを悟ったマーベラスが、
タイムファイヤーの剣先をかわして一歩後退したタイミングで、
やむを得ず振り向きざまゴーカイガンを持ち出していきなり撃ちまくり、
剣と剣の勝負に馴れてしまっていたタイムファイヤーはこのマーベラスの不意打ちに対応が遅れ、もろに銃撃を喰らいます。
そうしてひるんだタイムファイヤーに対して強烈なキックをお見舞いして、マーベラスはタイムファイヤーを吹っ飛ばします。
結局、マーベラスが実力をしっかり出し切って召喚戦士を打ち破ったといえます。

吹っ飛んだタイムファイヤーをマーベラスが追い詰めると、
そこには同様にダメージを負ったドラゴンレンジャー、キングレンジャー、シュリケンジャー、デカブレイクも逃げ込んできます。
「よしお前ら!一気にいくぜぇ!!」と叫んでゴーカイサーベルとゴーカイガンにレンジャーキーを挿し込むマーベラスの横に、
ジョー、ルカ、ハカセ、アイムも集まってきて、同様に自分の手持ちの武器にレンジャーキーを挿し込み、
トドメのファイナルウェーブの態勢に入ります。
そういえば前回って、ジェラシットを等身大戦で倒さないまんま巨大戦になったから、
ファイナルウェーブのシーン無かったですね。

今回のファイナルウェーブは、全員がそれぞれ自分の最も得意なスタイルで放つパターンのやつです。
つまり最強形態のファイナルウェーブで、
相手も強敵の追加戦士の召喚体であることを考えると、妥当な選択といえます。
まずハカセとアイムが二丁拳銃のファイナルウェーブでシュリケンジャーとデカブレイクを撃破し、
次いでジョーとルカが二刀流のファイナルウェーブでドラゴンレンジャーとキングレンジャーを撃破します。
そして最後にマーベラスが銃と剣のファイナルウェーブを合体させてタイムファイヤーを撃破します。

これで5人の召喚戦士は姿を消し、代わりにその場に5本のレンジャーキーが転がり落ちます。
マーベラス達は苦戦の末、5人の召喚戦士を倒して、そのレンジャーキーをゲットしたのでした。
しかし、これで終わりではありません。まだマーベラスとバスコの決闘が残っています。
マーベラス達5人はバスコの方に向き直り、他の4人の前に進み出たマーベラスは剣をバスコの方に向けて突き付け
「バスコ!!これで終わりだ!!」と怒鳴ります。

ところがバスコは余裕の態度でフッと鼻で笑うと「残念!惜っしぃ〜!!」と相変わらず軽薄な口調で言います。
マーベラスが「ん?」と不審に思った瞬間、背後で閃光が走り、その直後、後ろから大爆発がマーベラスを襲います。
その衝撃で前に突っ伏したマーベラスが倒れたまま半身を起こして振り返ると、
ジョー達4人が悲鳴を上げて倒れていきます。
その4人の背後や周囲には、マーベラス達が見たこともない敵が全部で8人佇んでいました。
突然現れたこの8人の繰り出した攻撃によってジョー達4人は不意打ちを食らったようです。
その攻撃の余波はマーベラスも吹っ飛ばすほど強力なものだったようで、
ジョー達4人は大きなダメージを受けていました。

この8人の新たな敵ですが、マーベラス達には未知の敵ではありますが、
これもまた視聴者には馴染のある戦士ばかりで、
「天装戦隊ゴセイジャー」に登場していたゴセイナイト、
「五星戦隊ダイレンジャー」に登場していたキバレンジャー、
「炎神戦隊ゴーオンジャー」に登場していたゴーオンゴールドおよびゴーオンシルバー、
「爆竜戦隊アバレンジャー」に登場していたアバレキラー、
「電磁戦隊メガレンジャー」に登場していたメガシルバー、
「百獣戦隊ガオレンジャー」に登場していたガオシルバー、
「轟轟戦隊ボウケンジャー」に登場していたボウケンシルバーです。

これらの8人の戦士たちは、それぞれの戦隊の6人目以降のメンバーが7人、
中盤よりも後に仲間になったアバレキラーも含めて8人で、
つまり、いわゆる「追加戦士」に分類される戦士で、
全てマーベラス達がレンジャーキーを所有していない、レンジャーキーの所在不明分の戦士たちです。
皆、レジェンド大戦に参加していた戦士たちであるから、オリジナル戦士ではあり得ません。
かといってマーベラス達がモバイレーツで豪快チェンジした姿でもない以上、
考えられるのはバスコがラッパラッターで召喚した戦士ですが、
バスコはマーベラス達が5人の召喚戦士と戦っている間、ラッパラッターを使っていません。
そもそもなんでいきなり、この荒野のど真ん中にいきなり8人も戦士が
ジョー達に全く気付かれずに出現することが出来たのか、視聴者から見ても謎です。

視聴者から見ても謎なのですから、マーベラスも何が何だか分からず、
とにかく起き上がってジョー達を助けに行こうとしたところ、
その行く手を阻むように9人目の敵が立ちはだかります。
居合刀を構えたその戦士は、「侍戦隊シンケンジャー」に登場したシンケンゴールドでした。
そしてマーベラスの背後に、更に10人目の敵が回り込みます。
ランプ型の銃を構えるその戦士は「魔法戦隊マジレンジャー」に登場していたマジシャインでした。
いずれも、先の8人と同じく、いわゆる「追加戦士」であり、
マーベラス達がレンジャーキーを所有していない戦士であり、もちろんマーベラスにとっては未知の敵でした。

しかし、視聴者的には、このマジシャインの登場で、
どうして10人の戦士がいきなり荒野の真ん中に出現したのかという謎は解けました。
あらかじめ別の場所に隠れていた10人の戦士が、
先に登場した5人の召喚戦士を倒してマーベラス達が油断したタイミングで、
マジシャインの瞬間移動の魔法で運ばれて背後に出現したのです。

もちろんマーベラスはマジシャインの魔法のことは分からないので、
何故10人の敵が急に現れたのかは分からないままなのだが、
そのマーベラスの背後ではジョー達が周囲を取り囲んだ8人の敵に反撃を開始し、
その戦いの喧騒を聞きながらバスコは面白そうに
「俺が持ってたレンジャーキー!5つじゃなかったんだなぁ〜!これが!」と言います。

やはり、この10人の追加戦士はバスコがラッパラッターとレンジャーキーを使って召喚した戦士だったのです。
おそらくマーベラスが来る前にあらかじめ召喚しておいて、マジシャインの魔法で隠しておいたのでしょう。
つまり、マーベラスの目の前で出現させてみせた最初の5人の戦士は囮だったのです。
あくまで対等な勝負を避け、優勢な状態で勝負しようとするバスコの卑劣さに腹が立ち、
マーベラスは「バスコぉぉ!!」と怒鳴って立ち上がりますが、
そこにシンケンゴールドとマジシャインが前後から襲い掛かり、マーベラスはその応戦で手一杯となり、
なかなかバスコに近づくことは出来ません。

そういうしている間に、マーベラスの背後ではジョー達4人が追加戦士8人との戦いで大苦戦を強いられていました。
4人に対して8人で、敵の人数が倍ですから、ジョー達はどうしてもそれぞれ1対2の戦いを強いられます。
アイムに対してはボウケンシルバーとアバレキラー、
ルカに対してはゴーオンゴールドとゴーオンシルバー、
ハカセに対してはメガシルバーとガオシルバー、
ジョーに対してはゴセイナイトとキバレンジャーという組み合わせで戦うことになります。
これに加えて、マーベラスに対してはシンケンゴールドとマジシャインが戦っており、
全部で5つの戦局が生じているわけですが、これは割と上手く考えられた配分となっています。

追加戦士といっても、全ての追加戦士がそれぞれの戦隊で最強の戦士というわけではありません。
さっきの5人は皆、それぞれの戦隊で最強の戦士でしたが、今回の10人のうち5人はそうでない者です。
ボウケンシルバー、ゴーオンシルバー、ガオシルバー、キバレンジャー、シンケンゴールドという5人は、
別にそれぞれの戦隊で最強戦士という扱いではありませんでした。
一方、アバレキラー、ゴーオンゴールド、メガシルバー、ゴセイナイト、マジシャインは
(初期メンバーのパワーアップ設定は無しとした場合)、それぞれの戦隊で最強の戦士という設定になっていました。

ここでの5つのタッグは、それぞれが1人は最強戦士で、もう1人は最強扱いではない戦士という組み合わせになっており、
極端に強いタッグや極端に弱いタッグが出来ないようにされています。
ただ、その最強扱いではない方の戦士もそれなりに強いわけで、
たとえその召喚戦士といえども、マーベラス達がそう容易に勝てる相手ではありません。
そして最強設定のほうの戦士の召喚戦士となると、
さっきマーベラス達がさんざん苦労してようやく倒した5人の召喚戦士と同等の強さを持った戦士であり、
この2人がタッグを組んで襲ってくるわけですから、マーベラス達が勝つのは極めて困難だといえます。
しかもジョー、ルカ、ハカセ、アイムの4人はさっきの不意打ちでダメージを負っており、
最初から大きなハンデを負っての戦いとなりますから、あっという間に窮地に追い込まれてしまいました。

アイムはボウケンシルバーのサガスピアとアバレキラーのウイングペンタクトで斬られて、
そのダメージで変身が解けてしまいます。
しかもその後、生身になったアイムをボウケンシルバーとアバレキラーが
髪を引っ掴んで殴りまくるという、かなり陰惨なシーンとなります。
まぁアバレキラーの場合は本編でもほとんど悪役だったのであまり違和感は無いのですが、
ボウケンシルバーはどうしても映ちゃんのイメージがあるので、生身の女の子を殴る姿は結構ショッキングです。
もちろんこのボウケンシルバーは映ちゃんじゃなくて、
ただのレンジャーキーのパワーが召喚された姿でしかないのですが。

同様にルカもゴーオンゴールドとゴーオンシルバーのウイングス兄妹のロケットダガーのコンビ攻撃で変身解除に追い込まれ、
更にゴーオンゴールドに顔を殴られ、ゴーオンシルバーに膝蹴りを喰らいます。
ゴーオンゴールドはアニのイメージがあって、女の子の顔を殴るアニというのも想像し難い。
しかも妹と一緒になって殴るとは凄い。しかし、これも本物じゃないのでいいんですけど。

ハカセはメガシルバーのシルバーブレイザーとガオシルバーのガオハスラーロッドでメッタ斬りされて変身解除した後は、
ガオシルバーに思いっきり蹴り倒されます。
これはかなり痛そうで、月麿かなりヒドイです。
でもこれも本物じゃないわけです。

そしてジョーはゴセイナイトに手を蹴られて剣を飛ばされた後、
キバレンジャーの白虎神剣とゴセイナイトのレオンレイザーソードに斬られまくって変身解除し、
その後、剣を拾おうとした手をキバレンジャーに踏まれて、ゴセイナイトに顔を踏まれます。
何気に一番酷い目にあってる気がします。
キバレンジャーというとコウですから子供のイメージがあって、この非道っぷりは凄くショックですが、
これも本物じゃない召喚戦士なのです。

このように変身解除して生身になったゴーカイジャーの面々に、
視聴者に馴染のある歴代戦隊の追加戦士たちが理不尽な暴力を振るいまくるという、
かなりショッキングなシーンが展開されるのです。
これは子供がトラウマになりそうな怖さがあります。
まぁ昔の子供向けドラマやアニメなんてトラウマだらけだったので、こんなのはどうってことはないんですが、
それだけ迫真のシーンには仕上がってます。良い出来だと思います。

一方、さっきの不意打ちでダメージを受けていないマーベラスはそんな簡単にやられてはいませんでしたが、
それでもシンケンゴールドとマジシャインの攻撃に対処するのに手一杯という状況で、
気が付いて見てみると、いつの間にかジョー達が変身解除されて召喚戦士たちに袋叩きにされています。
焦って助けに行こうとしたところで、スキをつかれて
シンケンゴールドのサカナマルの逆手一文字の居合斬りとマジシャインのキックを喰らってしまい、よろめきます。
そこにシンケンゴールドのサカナマルの斬撃による衝撃波と、
マジシャインのマジランプバスターのダイヤル部をこする独特の音の再現度の高い銃撃をまともに喰らい、
マーベラスは変身解除まではしなかったものの、倒れ込んで動けなくなってしまいます。
寿司屋とヒカル先生、無言でここまでやるとは、もう全然本物とキャラが違います。

これでマーベラスは孤立無援で身動きも出来ず、まさに絶体絶命となります。
しかし、そうして倒れ込んだマーベラスを見てバスコは満足そうに微笑むと
「ようし!撤収!」と召喚戦士たちに命令を下します。
するとシンケンゴールドとマジシャインはマーベラスにトドメを刺さずにクルリと背を向けて、
後ろでグロッキー状態のジョー達4人を引き立てている他の8人の召喚戦士と合流します。

バスコはマーベラスに向かって「さっきのレンジャーキーはマベちゃんにあげるよ」とニヤけて言います。
さっきのレンジャーキーとは、最初に倒したタイムファイヤーなどの5人の追加戦士の分のレンジャーキーのことです。
「はじめから・・・俺の仲間をっ・・・!!」とマーベラスは執念で立ち上がります。
バスコはおどけて「ピンポ〜ン!」と答えます。

バスコは最初から、マーベラスが決闘するとなると、
どうせ自分が卑怯なことをすると思ってマーベラスの仲間が来るだろうと見越していたのです。
それで10人の召喚戦士の罠を仕掛けておいて、逆にマーベラスの仲間を捕える作戦を立てたのでした。
ジョー達が変身解除させられた後、殴る蹴るの暴行を受けたのは一見凄惨なシーンですが、
よく見てみると、変身解除後は決して武器の刃先を用いた攻撃はしておらず、
殺さずに痛めつけて生け捕りにすることが目的だったことが分かります。

また、マーベラスだってここまで追い込めば全員で寄ってたかって殺すことも可能だったでしょうが、
バスコはそうはしませんでした。
それはバスコの目的がダマラスとは違って、あくまでお宝の奪取だからです。
そのためにはここでマーベラスを殺してしまうのは得策ではないのです。
わざわざマーベラスの仲間を生け捕りにするということは、バスコはマーベラスと何らかの取引をするつもりであり、
その取引相手のマーベラスを殺してしまっては意味が無いのです。

遠隔操作で降下してくるフリージョーカーの轟音の中、
バスコは「前に言ったろう?・・・何かを得るには、何かを捨てなきゃ・・・って!」とマーベラスに言います。
それは、あの赤き海賊団の壊滅の日、バスコが言った裏切りの理由の言葉でした。
マーベラスは「てめぇ!!」と激昂します。
そして悠然と去っていくバスコを追おうとして「待てぇっ!!」と数歩進みますが、
バスコはジョー達を連れてフリージョーカーでさっさと飛び去って行ってしまいました。

荒野に1人残されたマーベラスは変身が解けて、力無くしゃがみこみます。
その足元にはバスコがあえて回収せず、マーベラスにあげると言って置いていった
タイムファイヤー、ドラゴンレンジャー、キングレンジャー、
シュリケンジャー、デカブレイクのレンジャーキーが落ちていました。
マーベラスは怒りと悔しさを爆発させて大声で吠えます。

これで次回に続きます。
ちなみにEDテーマの映像は前回に引き続き6月11日公開の「199ヒーロー大決戦」の宣伝映像バージョンで
今回は歌詞はやはり前回の3コーラス目からカウントダウン式に2コーラス目でした。
相変わらず各戦隊パートのところで映画の中の映像のその戦隊の戦士のシーンを使っており、
今回はターボレンジャーからタイムレンジャーまでしっかり押さえていました。
次回は1コーラス目です。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 18:11 | Comment(0) | 第15話「私掠船現る」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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