2011年09月10日

第25話「海賊とニンジャ」感想その1

今回は第25話で、1クール12話とすると、前回で2クール終えたことになる「海賊戦隊ゴーカイジャー」ですが、
1クール目の締めが第11話、第12話のシンケンジャー篇の前後篇スペシャルであったことを考えると、
2クール目の締めも前後篇のレジェンド回のスペシャル版であろうと予想され、
前回のジェラシット篇で2クール目が締めというのもイマイチ締まらないといえます。
まぁ凄く面白かったんですけど。

でも、やっぱり何かシンケンジャー篇並に燃える話で締めるべきだろうと思ったら、
やはりここでレジェンド回の前後篇がきました。
今回の第25話は話が完結せずに完全に次回に続く終わり方だったので、
第25話、第26話は前後篇であることは明らかです。
しかもこの前後篇はハリケンジャー篇です。

前々から、21世紀戦隊で玩具売上の良かった人気戦隊のハリケンジャーとゴーオンジャーは
確実に「大いなる力」の玩具関連商品が売り出されることになり、
節目の前後篇で大きく扱われるだろうと予想していましたが、
やはり予想通り、2クール目の締めは第25話、第26話のハリケンジャー篇であるようです。
しかも今回、「風雷丸」という巨大戦用のからくりメカが登場し、
次回の後篇であれが「ハリケンジャーの大いなる力」となる可能性が非常に高いので、
玩具発売があるという予想も当たりです。
となると、おそらく10月末から11月初旬あたりの3クール目の締めはゴーオンジャー篇の前後篇で、
ここで「ゴーオンジャーの大いなる力」も商品化されるのだろうと予想されます。

で、今回はハリケンジャー篇の前篇なのですが、
今回の話だけでは、ハリケンジャー篇が全体としてどういう脈絡の話なのか、イマイチ予想がつきません。
起承転結の「起承」部分だけという印象なので、
今回だけではハリケンジャー篇の「お題」が何なのかすら想像出来ない状態です。
まぁ、2002年度のスーパー戦隊シリーズ第26作「忍風戦隊ハリケンジャー」という作品が
どういうコンセプトの作品で、
そこに登場したハリケンジャーという戦隊がどういう戦隊であったかについて考察すれば、
今回の「お題」も想像出来ないことはないのですが、それは次回の後篇の方で考えればいいでしょう。

今回はゴーカイジャーとハリケンジャーが初めて接触する場面で終わっているので、
全然お話は佳境に入っておらず、
今回はこの前篇でハッキリ分かる特徴的な部分だけ考察したいと思います。

まず明らかなことは、今回は非常にハリケンジャー色が濃いエピソードだということです。
登場する2人の敵怪人が「ハリケンジャー」に出てきた敵組織の宇宙忍群ジャカンジャの幹部の息子で、
その外見や声は父親であるサタラクラとサンダールそのものである点、
敵戦闘員までジャカンジャの戦闘員のマゲラッパである点、
そしてハリケンジャーの椎名鷹介、野乃七海、尾藤吼太の3人が揃ってレジェンドゲストで登場するという点、
オリジナルとはだいぶ形が違うものの「風雷丸」というハリケンジャーのギミックまで登場する点、
今回の敵の作戦が「ハリケンジャー」の巻之二十一(第21話)のオマージュである点、
その他、ハリケンジャーを連想させる小ネタもかなり散りばめられている点など、
これまでのレジェンド回に比べて、際立ってレジェンド戦隊側の色が濃いエピソードであることは間違いないです。

それはもちろん「ハリケンジャー」という作品のファンに対するサービス的な意味もあるのだと思います。
しかし、今回のエピソードもあくまでゴーカイジャー、
それもマーベラス、ジョー、ルカの3人がメインで進んでいく話であり、
この3人のパーソナルカラーが赤、青、黄の3色で、
今回登場するレジェンドゲストのハリケンジャー3人組のパーソナルカラーと同一であること、
ハリケンジャー3人組がこのマーベラスたち赤青黄の3人に特に不信感を抱いていることから考えて、
あくまで今回のハリケンジャー篇の基本構造は、
鷹介、七海、吼太の3人がマーベラス、ジョー、ルカの3人をハリケンジャーの大いなる力の使い手として
認めるかどうか判断する話だといえます。
ただ、今回はそれだけの話ではないはずです。
それだけの話ならば、ハリケンジャー3人も揃える必要は無いのです。

鷹介、七海、吼太の3人が揃っているというのは、
まず3人のオリジナル役者の方々に出演を快諾いただいたおかげであるのは言うまでもないが、
それはそもそも3人に出演依頼をしたからこそ実現したことでもあります。
この「ゴーカイジャー」においてはレジェンドゲストの役者の側から「出たい」と逆オファーがあっても
ゴーカイジャーの物語における必然性が無ければ出演を依頼することは基本的にありませんから、
今回は「ハリケンジャーの3人が揃って登場すること」に
ゴーカイジャーの物語における必然性があったということです。

それはつまり、鷹介、七海、吼太の1人ずつでは意味が無いということなのですが、
単にゴーカイジャーの資質を見極めるというだけの従来のレジェンドゲスト的な役割ならば、
これまでのゲストの場合同様、鷹介たちの1人ずつであったとしても十分に可能なはずです。
それでも3人揃うことに意義があるというのですから、
従来のレジェンド回の「見極め」以外の役割が今回は求められているということです。

今回の最後に流れた次回予告を見れば、
後篇ではハリケンジャー3人が変身してゴーカイジャーと揃い踏みして、
まるでVSシリーズのようなお祭り状態になることが予測出来ます。
が、VSシリーズ的なお祭り企画の実現のためにハリケンジャー3人を揃えたわけではないでしょう。
むしろ、これは3人揃った結果として生じた余興的なものであり、
わざわざ3人を揃えた真の理由は、そうして変身して戦うことも含めて
「完全なるハリケンジャー」というものをゴーカイジャー、
特にマーベラス、ジョー、ルカの3人に見せることではないかと思います。

というより、3人揃える理由というと、それ以外思いつきません。
今までのように「レジェンド側がゴーカイジャーを見る」という構造だけであるのなら
レジェンド側がフルメンバーである必要は無いからです。
「ゴーカイジャーがレジェンド側を見る」という要素も今回大きいから、
レジェンド側もフルメンバーである必要があったのです。

これまではゴーカイジャーの前に現れるレジェンド戦士たちはフルメンバーではなく
戦隊内の1人や一部メンバーだけでした。
戦隊というのは全員揃ってこそその真価を見せることが出来るのであって、
これまでマーベラス達が見てきたレジェンド戦隊というのは、
全ての戦隊において、その真価は見せていなかったことになります。
その真価を今回、初めてマーベラス達に見せるというのが、
このハリケンジャー篇のもう1つの最重要テーマといえるでしょう。

というより、だからこそ、このテーマのレジェンド回がハリケンジャー篇になったとも言えます。
「ハリケンジャー」という作品には正義の戦士は6人登場しますが、
それはハリケンジャー、ゴウライジャー、シュリケンジャーという3つの戦隊の連合軍のようなもので、
ハリケンジャーという戦隊はあくまで3人がフルメンバーで、
3人でのみ完成した姿を見せることが出来る戦隊です。
歴代でもこれが出来るのはサンバルカンとハリケンジャーだけです。
つまり、この2戦隊は他の戦隊に比べてフルメンバーを揃えるのが格段に容易なのです。

そしてサンバルカンのオリジナルキャストは引退している人が多くフルメンバーを揃えるのが難しく、
一方、ハリケンジャーのオリジナルキャスト3人は皆、現役の俳優である点を考えると、
今回はハリケンジャー篇しか有り得ないということになります。

つまり、ハリケンジャーはゴーカイジャーを見極め、
ゴーカイジャーは初めてレジェンド戦隊というものの真価をハリケンジャーを通して目撃するというのが、
今回のハリケンジャー篇のコンセプトと考えていいでしょう。
それゆえ相互に赤青黄の対応する3人ずつがメインとなるという構図となっているのでありましょう。

ただ、今回の前篇においては、
ハリケンジャーがゴーカイジャーを見極めようとして接触したところまでしか描かれていませんから、
ゴーカイジャーがハリケンジャーを見るという点はあまり描かれません。
今回はあくまでハリケンジャーがゴーカイジャーをどう見るのかが主に描かれています。

全編を通して見ると今回はゴーカイジャーが戦いまくっているシーンが続き、
ハリケンジャーはそんなに出番は多くないのですが、
今回はマーベラスとジョーとルカの3人はやたらイライラして強さも発揮出来ておらず、
あまり良い印象で描かれておらず、
それはハリケンジャーから見たマーベラス達のあまり好意的でない印象が投影された姿と解釈すればいいでしょう。

つまり、今回のバトルシーンを見ることで、
視聴者もハリケンジャーから見た悪しきゴーカイジャー像というものにある程度は共感できるように
あらかじめ誘導されているのです。
その上で最後にハリケンジャーがゴーカイジャーに接触してダメ出しをするという構成になっており、
ハリケンジャーの出番自体は少ないが、
実は全編通してハリケンジャーの視点で視聴者がゴーカイジャーを見るよう誘導されていることから考えて、
今回は全編「ハリケンジャーがゴーカイジャーをどう見るのか」がテーマとなっていると言っていいでしょう。

で、そのハリケンジャーの3人がゴーカイジャーをどう見ているのかというと、
何度も書いている通り、あまり良い印象は持っていないようです。
その理由は本編の方で考察するとして、
今回、特徴的なことは、ハリケンジャーの3人がゴーカイジャーに良い印象を持っていないにもかかわらず、
意外とそんなに敵対的ではないことです。

これまでに「ゴーカイジャー」の物語に登場したレジェンドゲストをマーベラス一味に対するスタンスで分類すると、
レンジャーキーを奪おうとするなど敵対的であった「敵対派」が志葉薫とゴセイジャーであり、
積極的にマーベラス達に関わってきて見極めようとした「見極め派」が
小津魁、ドギー、ジャスミン、バンであり、
当初は静観していたがマーベラス達からのアプローチで生じた関係の中で彼らを見極めようとした「静観派」が
獅子走、ヒュウガ、リョウマであり、
もともとあまりマーベラス一味に関心自体が薄かった「無関心派」がジャン、陣内恭介、巽マツリであり、
最初からマーベラス一味に好意的であった「好意派」が仲代壬琴、明石暁、
そして「199ヒーロー大決戦」映画に顔出しで出てきたレジェンド戦士たちでした。

この中でハリケンジャーの3人は今回「レンジャーキーを渡せ」などと言っているので
薫などと同じ敵対派のように見えますが、
別に問答無用で奪い取ろうとしているわけではなく、ちゃんと交渉しており、
マーベラス一味を決して敵視はしていません。
だから敵対派ではないのです。
おそらく本来は静観派に属すると思われ、
マーベラス一味に関心は抱きつつも、
マーベラス一味の方からアプローチが無ければ静観を続けるというスタンスであったのであろうと思われます。

そのように、もともとは高い評価はしていなかったものの決して敵対的ではなく
マーベラス一味に対する静観を続けていたハリケンジャーが
今回は何故かマーベラス一味の前に自ら現れます。
しかも今回は「お宝ナビゲート」のシーンすら無いのですから、
完全に100%ハリケンジャー側の意思で接触してきています。
これはつまり、よほどハリケンジャー側が
従来の自分達のスタンスを崩さざるをえないような事態が生じたということです。

それが「ハリケンジャーの大いなる力」を使わなければ倒せない強敵である
ジャカンジャの幹部の息子たちの出現と、
彼らの繰り広げる「ハリケンジャー」巻之二十一と酷似した作戦です。
これによって危機感を覚えたハリケンジャーが今までの姿勢を一変させて
自らマーベラス一味に接触してきて、
「ハリケンジャーの大いなる力」を使いこなせないマーベラス達に代わって
自分達が事態を解決しようとしてレンジャーキーの返却を迫るわけです。

話の流れとしてはそういうことになりますが、
ドラマの構造としては、要するにハリケンジャーを静観派から転向させるために
「ハリケンジャーの大いなる力」を使う必要のある事態を生じさせる必要があり、
そのためにジャカンジャ幹部の息子たちを登場させたり
「ハリケンジャー」で過去に見たような作戦を展開させたりといった
「ハリケンジャー」色の濃いエピソードにすることになったのだといえます。

「ハリケンジャー」の物語そのものの危機を演出することによって、
「ハリケンジャーの大いなる力」でしか事態の解決が図れないという状況を作り上げ、
それによってハリケンジャーの3人は今までのようにゴーカイジャーを静観し続けることが出来なくなって、
ゴーカイジャーに対する接し方を変えざるを得なくなるのです。
今回のエピソードが「ハリケンジャー」色を濃くしてある真の理由はそういうことなのです。
目的はハリケンジャーのゴーカイジャーに対する姿勢の変化を促すためなのです。

では、もともと静観派だったハリケンジャーはこうした事態の変化を受けて、
ゴーカイジャーに対してどういうスタンスをとるようになるのかというと、
まずもともと敵意が無いので敵対派になるわけではありません。
また、もともと評価が低いのですから好意派になるはずもない。
わざわざ会いに来るぐらいですから無関心派のはずもない。
ならば見極め派かというと、今回はそんな悠長なことをやっている場合でもないので、これもダメです。
そうなると今までに無いスタンスでゴーカイジャーに接することになります。
それは頭ごなしに「お前らは未熟だから引っ込んでいろ」と決めつける厳しい先輩的な接し方です。

そもそも本来は「静観派」と「見極め派」というのは、ゴーカイジャーに対する不満を持っているわけですから、
潜在的にはこの「厳しい先輩」としてゴーカイジャーに接するべき戦士たちなのだといえます。
おそらくゴーカイジャーが地球人の若者が変身する戦隊であれば、素直にそうなったはずです。
しかしゴーカイジャーが地球とは何の関係も無い宇宙海賊であったため、
レジェンド戦士の側でも戸惑いや遠慮が生じて、
ゴーカイジャーとレジェンド戦隊との間には一定の距離が生じました。

あまり深く考えず完全に敵だと思った者はシンプルにゴーカイジャーと戦いに行き、
その結果、「殴り合って友情が生まれる」的な和解をしました。これが「敵対派」でした。
また、完全に信頼することが出来た者は素直に仲良くしに行きました。これが「好意派」でした。
また、「無関心派」は余計なことを考えないので、
たまたま会ったゴーカイジャーと自然体で接することが出来たようです。

しかし、よく分からないながらも関心を持ってしまうと、敵とは思わないが不満もあるという感じになる。
このような場合、会えば先輩風を吹かせて小言も言いたくなるし、
そうなれば後輩という意識の無いゴーカイジャー側も素直に聞くはずもなく、
ややこしいことになるだけだと思うと、すんなり会いに行くのも躊躇われる。
それで静観しておこうとしたのが「静観派」であり、
先輩風を吹かさないで上手くゴーカイジャーに接触するように工夫して会いに行ったのが「見極め派」なのでした。

例えば「静観派」の走やヒュウガなどは、
会おうと思っていなかったゴーカイジャーに会ってしまって、対応に苦慮している印象でした。
ストレートに上から目線で説教するというわけではなく、走はやや煮え切らない態度となり、
ヒュウガは遠慮がちな態度から急に高圧的になりましたが、それは演技であり本心ではなく、
何ともややこしい態度であったといえます。

また「見極め派」の魁やドギーなどはかなり手の込んだ準備をした上でゴーカイジャーと接触を図っています。
魁はフレイジェルを呼んで魔法の罠を用意してそこにゴーカイジャーをおびき寄せた挙句、
自分の正体は明かさずに試練を与えました。
ドギーはゴーカイジャーを逮捕しようとしながら、
その裏ではその冤罪を晴らすべく調査をしていたりしていました。
これはこれで、素直に先輩として接するという感じではなく、かなり気を遣っているといえます。

ハリケンジャーも、準備期間がしっかりあれば、
魁やドギーのように手の込んだ仕掛けをして上手くゴーカイジャーと接することも出来たでしょう。
あるいは走やヒュウガのように何の準備も無くたまたまゴーカイジャーと会ってしまったとしても、
普通の状態であれば上手くかわしたり腹芸を使ったりして
ゴーカイジャーを刺激しないで接することも出来たはずです。

しかしハリケンジャーの3人はあまりに突発的に生じた切迫した状況に対応しなければならなかったため、
何の仕掛けも腹芸も無く、
ストレートに「厳しい先輩」として思いっきり先輩風を吹かせて
ゴーカイジャーと接触する羽目になってしまったのでした。

つまり、この「厳しい先輩」型の新しいレジェンドゲストの類型を
「ゴーカイジャー」の物語において登場させるために、
今回のハリケンジャー篇は「ハリケンジャー」色を濃くして、
「ハリケンジャーの大いなる力」が無ければ解決出来ない困難で切迫した状況を
作り上げたのだと思われるのです。

そして、それが先に挙げた今回のエピソードの特徴である
「ゴーカイジャーが初めてレジェンド戦隊の真の完全な姿を目撃する」という点と繋がってきます。

いや、この特徴における「初めて」というのは実はちょっと間違いで、
実はゴーカイジャーは一度、レジェンド戦隊のフルメンバーで変身までした連中を目撃しています。
それは「199ヒーロー大決戦」におけるゴセイジャーです。
しかし、このゴセイジャーとの出会いはゴーカイジャーにとっては、
あまり「レジェンド戦隊との出会い」という意識にはなっていません。

ゴセイジャーが最初から完全に敵対的であって、
ゴーカイジャーから見れば最初からゴセイジャーは単なる敵であり、
しかもゴーカイジャーの方がやや強いぐらいだったので、対等な敵という意識でした。
それで和解してからも対等な共闘相手というだけでしかなく、
その上、そこにレジェンド戦士たちのビジョンが現れて
ゴセイジャーもゴーカイジャーと一緒に驚くような立場になったので、
ゴーカイジャーから見てゴセイジャーというのは「先輩格のレジェンド戦士」としては
どうしても見ることの出来ない存在でした。
ゴセイジャーも特に先輩風を吹かすということもなく、
だから、そのゴセイジャーがフルメンバーで変身して戦っている様子を見ても、
ゴーカイジャーにとっては単に頼もしい共闘相手という意識しか持てなかったといえます。

しかしハリケンジャーの場合、
今回のエピソードの展開上、激しく先輩風を吹かせてゴーカイジャーに接することになり、
そのハリケンジャーがフルメンバーでその真の力を見せるわけですから、
ゴーカイジャーに与えるインパクトはゴセイジャーの時の比ではありません。
逆に言えば、フルメンバー揃って見せる真の力の裏付けぐらい無ければ、
ハリケンジャーの「厳しい先輩」としての姿にゴーカイジャーを納得させるだけの
説得力は生じないのだとも言えます。

だから、ハリケンジャーをフルメンバー揃えて真の力を見せるという今回の方針の目的は、
ハリケンジャーを「厳しい先輩」という
今まで「ゴーカイジャー」の物語に登場していなかったタイプのレジェンドゲストとして
登場させるためであったのではないかと思えるのです。

何故、この第25話の時点で、
「厳しい先輩」という新しいタイプのレジェンドゲストを登場させる必要があるのかというと、
まず今後のレジェンドゲストの高年齢化が予想されるという事情があると思います。
21世紀戦隊がかなり登場してしまった現在の状況においては、
この後に登場してくるレジェンドゲストは、貫録のある人が多くなると思われ、
マーベラス達もある程度は敬意を払って接さないと、
逆にマーベラス達が必要以上に無作法に見えて、カッコ悪く見えてしまうかもしれない。

だから、ヘコヘコする必要は無いものの、
多少は自分達とレジェンドとの間の先輩・後輩関係というものを
マーベラス達が意識はしているという状況を作っておかないといけないのです。
そのために今回、比較的若い先輩であるハリケンジャー篇で
ハリケンジャーとゴーカイジャーとの緩やかな先輩後輩関係を作っておけば、
ハリケンジャー以上に古い戦隊が出てきた時に
ゴーカイジャーが一定の敬意を払う描写に説得力が生まれるのです。

また、ゴーカイジャーの側でも実はレジェンド戦隊や地球人との間の距離感に関しては
このところかなり変化が生じており、2クール目はその変化を描いてきたと言ってもいいくらいです。
そのゴーカイジャー側の様々な変化は、レジェンド戦隊や地球人と近づくべきか距離を置くべきか判断が揺れ動き、
なかなか不安定な状況も作り出しており、
これを2クール目の締めで綺麗にまとめてしまうためには、
少し強引なぐらい厳しい先輩風を吹かせるレジェンドゲストの登場という
インパクトが必要なのではないかとも思えるのです。

ただ、この「厳しい先輩」型のレジェンドゲストというのは、
もともと「ゴーカイジャー」という物語においては、いかにもありがちでありながら、
実は周到に避けられてきたキャラです。
これが出てくるとゴーカイジャーの方が食われてしまい影が薄くなる危険があるからです。

問答無用で敵対してくるレジェンドゲストはまだゴーカイジャーとしても接しやすいのです。
素直に戦えばいい。それでゴーカイジャーのキャラが損なわれることはないのです。
しかし、上から目線で正論で説教してくる相手が一番困ります。
素直に聞いてしまうとゴーカイジャーらしさが損なわれますし、
かといって反発ばかりしても器の小さい印象を与えるだけです。
まぁ一定の器の小ささがマーベラス達の魅力ではあるのですが、
相手がレジェンド戦士となれば、もともとそのキャラの魅力が際立っているのだけに、
マーベラス達が無礼な行動で格を下げているうちに
何時の間にかレジェンドの魅力にマーベラス達が食われていることは十分に有り得ます。

ただ、そうは言っても、「厳しい先輩」型のレジェンドゲストは物語を進めていくためには
何れは登場させなければいけないキャラでもあります。
だから、物語前半ではこの危険なキャラの登場は避けて、
その間に様々な描写を積み重ねてゴーカイジャーのキャラを大事に育ててきたのです。
それは単にキャラを立ててきたというだけではなく、
ゴーカイジャー全体やゴーカイジャー各自のキャラを、
この今後続々登場するであろう「厳しい先輩」型のレジェンドゲストに食われてしまうことなく
上手く噛み合っていくことの出来る深い設定としていくということです。

その準備が、物語前半で上手くいったかどうかの試金石が、このハリケンジャー篇と言えます。
その試金石の結果については、次回の後篇の方で描かれると思われ、
今回の前篇はそのための状況作りのような感じで、
事件が起こってからマーベラス達の苦戦を経て、ハリケンジャーの3人がゴーカイジャーの前に現れて
「厳しい先輩」としてゴーカイジャーに接し始める場面までとなっております。
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 22:16 | Comment(0) | 第25話「海賊とニンジャ」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月11日

第25話「海賊とニンジャ」感想その2

さて本編ですが、冒頭はゴーカイガレオンの船室のシーン。
鎧が何処から持ち出してきたのか分からないが大きなホワイトボードを2つ、船室に持ち込んで、
そこに34のスーパー戦隊の写真を張り付けて、
マーベラスたち5人をその前の椅子やソファに座らせて、
自分はホワイトボードの前に立ち
「はい注目!これから皆でスーパー戦隊の歴史について勉強しますよ!」と教師のように仕切り始めます。
まるで学校のようで、ご丁寧に学校の始業のチャイムのような効果音まで鳴ります。

なんでまた鎧がいきなりこんなことをやろうとしているのかというと、
毎度のごとくマーベラス達にスーパー戦隊のことをよく知って貰いたいという趣旨の企画なのでしょう。
しかし、スーパー戦隊の歴史の勉強と聞いて、ハカセとアイムは楽しそうに
ホワイトボードの近くにパイプ椅子を置いて座っていますが、
ルカはソファでダラダラしながら「ええ〜ええ!?面倒臭い・・・やりたくなぁい!!」と
露骨に嫌そうな態度で文句ばかり言います。
ルカの横でジョーもウンザリした顔、そしていつもの船長椅子でマーベラスもやる気の無さそうな顔をしています。

この3人は昔から基本的に勉強というものが嫌いなのでしょう。
まぁ見るからにそういうキャラですので分かりやすいです。
一方、ハカセとアイムは昔から勉強は真面目にやってきたタイプに見えます。
優等生グループと劣等生グループにくっきり分かれた印象です。

ルカが文句ばかり言うので鎧は「ダメダメ!テストに出しますよ?」と教師みたいなことを言って脅します。
「テスト!?」とジョーはすごく嫌そうな顔で驚きます。
ジョーはテストがかなり嫌いなようです。
マーベラスも「ふざけんな!」と立ち上がります。
こんな変な授業だけでなく、勝手にテストまで実施するとは言語道断、
船長として到底許可出来ないと思ったようです。
まぁ要するにテストが嫌いなのでしょう。

しかしハカセが「でも勉強しておけば、ナビィのナビゲートの意味も断然分かるようになるかも・・・」と、
鎧の授業の有用性を説きます。
なるほど、スーパー戦隊の知識を豊富にしておけば、
お宝ナビゲートがどの戦隊を指すのか分かりやすくはなりますし、
レジェンド戦士たちの行方も探しやすくなります。
単に勉強好きだから真面目に授業を受けようとしていたわけではなく、
ハカセはちゃんとお宝探しに役に立つと考えていたわけです。

「ああ〜!そりゃいいねぇ!」とナビィも自分のナビゲートの曖昧さをカバー出来る方法なのだと思い、
鎧の授業に賛成します。
こうしてお宝探しに役に立つと言われてしまうと、船長のマーベラスとしても反対しづらくなります。
「大人しく聞きましょう?」とアイムにも諭されると、溜息をついて再び椅子に座ります。

しかし、ここでのハカセの意見はちょっと変です。
お宝ナビゲートの補足のためのスーパー戦隊の知識ならば、鎧1人が持っていれば十分に事足りるはずだからです。
鎧に教えられても他のメンバーは鎧以上の知識が身に付くわけではないので、
同じレベルの知識を持った人間が何人もいても仕方ないようにも思えます。
まぁ三人寄れば文殊の知恵と言いますから、知識レベルの高い人間が複数いた方がいいとは言えますが、
別に嫌がるメンバーまで無理に参加させてまで
お宝ナビゲートを解釈するための知識を全員が同じ程度に持つ必要は無いでしょう。

そんなことはハカセも分かっているはずですが、
それでも屁理屈でマーベラスを丸め込んで全員に鎧のスーパー戦隊講座を受けさせようとしているのは、
お宝ナビゲート以外にもスーパー戦隊のことを知ることは
マーベラス一味にとって有用であると判断しているからです。

それはまだハカセにも具体的にはよく分からないのですが、
例のゴールドアンカーキーの一件で、ハカセは鎧とスーパー戦隊との繋がりが
何らかの大きな力を生み出すということを把握しており、
それが鎧の加入前の黒十字王との戦いの際に生じたレンジャーキーの不思議な現象と
共通性があると睨んでいます。
だから鎧の知るスーパー戦隊の知識というものを自分達も把握しておき、
鎧のようにスーパー戦隊に親近感を持っておくのは、
自分達に大きな力をもたらすことに繋がるかもしれないと考えているのです。

さて、そうして授業再開となり、鎧は気を取り直して
「え〜、ではまずは、これまでゲットした大いなる力についておさらいです!」と、
何だかいきなり脱線したようなことを言い出します。
スーパー戦隊の歴史の講義じゃなかったのか?
脱線したのか、それともこれは前フリなのか、趣旨はイマイチ分かりませんが、
最初から34戦隊の写真がホワイトボードに貼られているところを見ると、
最初からこれがやりたかったようです。
まぁおそらく、最初に大いなる力の獲得状況を整理してから、
未だ獲得していない戦隊のそれぞれの歴史を延々と語るつもりなのでしょう。

そういうわけで、ここから何だか年末総集編みたいな流れになって、
ここまでの「大いなる力」の獲得状況を振り返るコーナーになります。
これはマーベラス達に状況を整理してもらうという意味もありますが、
まず鎧自身が確認しておきたかったという要素が大きいように思います。
何せ、鎧が加入する前に獲得した「大いなる力」の方が圧倒的に多いわけですから、
この6人の中では実は鎧が一番「大いなる力」の獲得状況は把握していなかったと思われます。
ただそれについて講義しようとしているぐらいですから、
鎧は一応、獲得した全部の「大いなる力」の状況はようやく把握したようで、
このコーナーは、鎧の把握した状況とマーベラス達の把握した状況を
照合させるための場であると考えたらいいでしょう。

ただまぁ、そんな地味な作業をやっているシーンをわざわざオンエアで流す必要も無いわけで、
しかも今回のこのコーナーの内容は今回の本編内容とは何の関係も無いわけですから、
制作サイドとしてこのシーンをわざわざ時間を割いて流す理由は別にあります。
それは、ちょうど物語の折り返し点にあたる今回、現在状況をまとめて視聴者に提供しようという意図でしょう。
確かに、私にように毎回毎回、やたらと細かく現在状況をまとめながら考察して視聴している視聴者ばかりではなく、
大部分の視聴者は何となく見てるだけですから、
「大いなる力」の獲得状況ぐらいはここらでまとめておいた方がいいでしょう。

「まず一番最初はマジレンジャーのマジドラゴン!」と言いながら
鎧はホワイトボードに貼ったマジレンジャーの写真の上に○の形をしたマグネットを置きます。
この時、いちいちマジレンジャーの名乗りポーズを取りながらであるところがいかにも鎧らしい。
そしてここでマジドラゴンの想い出の活躍映像が挿入されます。

続いて、だいたいこの名乗りポーズ、○型マグネット、想い出映像挿入のパターンが繰り返される形で、
「そして、デカレンジャーのパトストライカー!」
「ガオレンジャーのガオライオン!」
「そのガオライオンがシンケンジャーの力で変形合体して!シンケンゴーカイオーに!」と、
玩具展開がされている「大いなる力」がまず順々に紹介されます。

この紹介順は完全に大人の事情によるもので、
本来の順番ならばデカレンジャーの後はガオレンジャーの前にゲキレンジャーの大いなる力が来るはずなのですが、
ここは大人の事情優先でいきます。

ここまでの説明を聞いてハカセは「このへんはもう僕たちもすっかり慣れたよね」とアイムと微笑み合います。
まぁ確かにこのへんはよく出てきますが、
豪快アニマルハートの映像は久々に見たような気がしないでもない。

そして鎧は「忘れちゃいけない!ゲキレンジャーのゲキビースト!」と、
大人の事情で順番を飛ばされたゲキレンジャーをフォロー。
そして続いて「更に!カ〜〜〜レンジャー!」と、ちゃんと音を伸ばして
カーレンジャーの写真に○型マグネットを置き、
「ギンガマン!」「ゴーゴーファイブ!」とマグネットを置いていきます。

カーレンジャーとギンガマンの大いなる力はまだ使われておらず、当然想い出映像も無し。
これらがどのような形で発現されるのかについては、やはりここでも明言はされません。
しかしゴーゴーファイブの大いなる力は使われた(ビクトリースプラッシュ、豪快プロミネンス)ので、
想い出映像は出してもよさそうなものですが、
ここは一連の流れ重視でゴーゴーファイブもカーレンジャーとギンガマン同様、省略された形で流されます。

続いて鎧は「そして!俺が授けられたのが、タイムレンジャー!ジュウレンジャー!アバレンジャーの
大いなる力です!」と、次々に3つの戦隊の写真に○型マグネットを置いて行きます。
想い出映像は豪獣神の3段変形映像が使われます。

ここでホワイトボードの○の数を数えて
「にい、しい、ろお、やあ・・・これで11かぁ!結構苦労したよねぇ!」と、ルカが嬉しがりますが、
隣でジョーは全然興味無さそうにしています。
ジョーはやはりこの中では最もスーパー戦隊には興味が無いといえます。
ルカにしてもお宝に至る手がかりとしての「大いなる力」に興味があるのであって、
スーパー戦隊に興味があるわけではありません。

一方、スーパー戦隊大好きの鎧はノリノリで
「でもでも!それと同じ数を黒十字王との戦いで一気にゲットしたんでしょう!?すごいなぁ〜!!」と、
自分が加入する直前にあったという出来事について触れて、大いに興奮します。
「ゴセイジャーと一緒に戦ってるうちに、僕たちのことを認めてくれたんだよね」とハカセはアイムと微笑み合い、
鎧も我が事のように感激した顔で頷きます。

そして「ゴセイジャー!ゴーオンジャー!ボウケンジャー!ダイレンジャー!ターボレンジャー!
バイオマン!ダイナマン!ゴーグルファイブ!デンジマン!ジャッカー!そして!ゴレンジャー!」と、
鎧は次々と11個の戦隊の写真の上に○型マグネットを置いていきます。
さすがにここではいちいち変身ポーズも無く、
大いなる力の使用時の想い出映像も無くテンポ良く進んでいきます。

まぁ、この11個の大いなる力のうち、使われたことがあるのは
ゴレンジャー(バリブルーン)、ボウケンジャー(轟轟剣、豪快アドベンチャードライブ)、
ゴセイジャー(ゴーカイオールヘッダー大進撃)だけであり、
他の8戦隊の大いなる力がどういうものであるのかは未だ謎のままです。

というか、黒十字王との戦いの際にゴレンジャー、ボウケンジャー、ゴセイジャー以外に
どの戦隊の大いなる力がゲットされたのか、これまで劇中で明言されたことはありませんでした。
あの「199ヒーロー大決戦」映画のレンジャーキー空間でのビジョンとして登場した戦士たちの顔ぶれから
こちらで勝手に想像していいただけなのですが、
今回、遂に正式にジャッカー電撃隊、デンジマン、ゴーグルファイブ、ダイナマン、バイオマン、
ターボレンジャー、ダイレンジャー、ゴーオンジャーの8つの戦隊の大いなる力も
あの時ゲットしていたことが確認されたことになります。
まぁ大方の予想通りであったというわけです。

こうしてホワイトボードには合わせて22個の○型マグネットが置かれた状況となり、
つまらなそうに話を聞いていたマーベラスもさすがに改めてその数を確認して感心したような表情で眺めます。
そしてアイムも黒十字王との戦いの時、多くの戦士たちのビジョンが出現したのを思い出し
「あの時、私は感じました・・・この星はなんと多くの勇者たちに愛されている星なのだろうと・・・」と、
しみじみと言います。

アイムはハカセのように何か不思議なパワーを感じてスーパー戦隊に惹かれているわけではなく、
こうして鎧の講義などにも前向きに取り組むのは、アイムなりの思い入れがあるからのようです。
それは、自分が守るべきファミーユ星を守りきることが出来ず滅ぼされてしまったからでしょう。
本当は自分がその星を守るべき勇者にならなければいけなかったのに、
最後まで戦うことが出来ずに脱出せざるを得なかったアイムにとっては、
地球を守ってきたスーパー戦隊や、スーパー戦隊によって守られてきた地球というのは、
なんとも羨ましい存在であり、それゆえ何となく思い入れがあるのでした。

しかし鎧はもはやアイムの言葉をまともに聞いておらず、
「くあああ!!俺もその場所にいたかったですぅぅ!!」と身をよじって叫び、
何やら妄想の世界に暴走しているようです。
鎧は「アカレンジャーさんやビッグワンさんなんか、もう俺にとったら伝説の中の伝説ですからぁ!!
ハッハァ〜!いやぁ、お会いしたかったぁ〜・・・」とホワイトボードに抱きついてヘラヘラとしますが、
その間にマーベラス、ジョー、ルカの3人はもういい加減ウンザリしてきて、
そっと立ち上がると、コソコソと船室から出て行ってしまいました。
ハカセとアイムも後ろで3人が逃げ出したことには気付いていません。

もちろんホワイトボードに抱きついていた鎧もそのことは気付いていないまま、
一旦正気に戻って咳払いすると、
「さて、気を取り直して・・・今のところゲット出来た数は22です。
つまり、宇宙最大のお宝を手に入れるために必要な大いなる力はあと12・・・!」と、
ホワイトボードを舐めるように見ながら説明を再開し、
「さぁ、ここからが本題です!その力をそうやって手に入れるか、皆さん!一緒に・・・!」と
皆の方に一気に振り向きます。

ところがさっきまで座って講義を聞いていたはずのマーベラス、ジョー、ルカの3人の姿が忽然と消えています。
驚いて鎧は絶句して固まってしまいます。
唖然として「・・・あれ?・・・マーベラスさん達は・・・?」と鎧が問うと、
ハカセとアイムも後ろを振り向いて3人がいなくなっていることにようやく気付き、
「いない!?・・・何時の間に!」と驚きます。
逃げられたと悟った鎧は愕然とし、「うそ・・・なんでぇぇぇ!?」と絶叫するのでした。

こうして、鎧のスーパー戦隊講座は終了となってしまいましたが、
今回のまとめによって、宇宙最大のお宝を手に入れるためには、
あと12個の戦隊の大いなる力をゲットしなくてはいけないことが公式に認定されたことになります。
その12戦隊とは、
バトルフィーバーJ、サンバルカン、チェンジマン、フラッシュマン、マスクマン、ライブマン、
ファイブマン、ジェットマン、カクレンジャー、オーレンジャー、メガレンジャー、ハリケンジャーです。
そして今回はその12戦隊のうちの1つ、ハリケンジャーの大いなる力を巡るお話となります。

ここでOPテーマが始まります。
今回は当然、レジェンド回バージョンのOPナレーションです。
そしてCM明け、今回のサブタイトル「海賊とニンジャ」が出ます。
これは「ハリケンジャー」のサブタイトルのフォーマットに沿ったサブタイトルとなります。

「忍風戦隊ハリケンジャー」ではサブタイトルは全て「○○と××」というように、
エピソード内容に関係のある名詞と名詞の間を助詞の「と」で結んだものとなっていました。
例えば、第1話に相当する巻之一は「風とニンジャ」であり、
第2話に相当する巻之二は「巨人とカラクリ」でした。
ただ最終話に相当する最終巻だけ「風と水と大地」というふうに「と」が1つ増えていますが。

今回のサブタイトルは、この「ハリケンジャー」のサブタイトルのフォーマットに従っており、
しかも巻之一の「風とニンジャ」をオマージュしたものとなっています。
内容的には、宇宙海賊と忍者がコラボするわけですから、そのまんまズバリのサブタイトルと言えます。

そして本編が再開すると、場面はギガントホースの指令室となります。
ここから今回のお話が始まります。
「ワルズ・ギル様、次なる行動隊長が到着いたしました」とのバリゾーグの報告を受け、
「おお!どんなヤツだ?」と興味津々のワルズ・ギルに向かい、
ダマラスが「ザンギャックの中でも指折りの宇宙忍者でございます」と説明し、
「姿を見せよ!」と大声で何処へともなく呼びかけます。

すると天井から「ここに!」と声を発して何者かが一瞬逆さ向きにワルズ・ギルの鼻先に姿を現し、
さっと姿を消すと、飛び降りてきてワルズ・ギルの目の前に立ったので、
ワルズ・ギルは「うわああ!?」と腰を抜かさんばかりに驚いてバリゾーグの後ろに逃げ込みます。
いかにも忍者らしい登場の仕方だといえますが、この怪人、何処かで見たような姿をしています。

「サンダールJr.にございます!」と丁寧にお辞儀したその怪人、
「忍風戦隊ハリケンジャー」に登場した敵組織、
宇宙忍群ジャカンジャの幹部のサンダールそっくりの姿をしています。
ジャカンジャは様々な星の邪悪な宇宙忍者の連合集団で、首領はタウ・ザントという化け物でしたが、
その直属の幹部である特に強力な7人の上忍たちを暗黒七本槍といい、
それぞれ一の槍、二の槍というような肩書を持っていました。
サンダールはこのうちの七の槍と呼ばれた幹部で、七本槍の中で最強の実力者でした。

しかし、「ハリケンジャー」の物語において暗黒七本槍は全員死んだはずですので、
これはサンダール本人ではなく、その息子であるようで、
ジャカンジャの壊滅した現在、邪悪な宇宙忍者たちもザンギャックの配下に入っているようです。
しかし、息子とはいっても、そのサメをモチーフとした外見は父親のサンダールそっくりで、
しかも声まで同じ、「機動戦士ガンダム」のシャア・アズナブル役で有名な池田秀一さんが担当しています。

つまり、全くサンダール本人登場と同じようなものと考えていいでしょう。
第7話のパチャカマック13世と同じパターンの、
後継者という設定の実質的な当該戦隊のオリジナル敵キャラ登場ということです。
パチャカマック13世は12世とは違って大した強さではありませんでしたが、
さてこのサンダールJr.はどの程度の強さなのか謎です。
しかし登場時から間抜けな印象だったパチャカマック13世に比べ、
サンダールJr.はなかなか手練れの忍者っぽいカッコいい登場の仕方ですから、
父親同様、かなり使えると見ていいでしょう。

サンダールの突然の出現に心底ビビってしまったワルズ・ギルが
「い・・・いきなり上から来るなぁっ!!」とサンダールJr.を怒鳴ると、
何処からともなく「じゃあ下から〜!」と緊張感の無い声が聞こえてきます。
「ん?」と一同が辺りを見回しますが、その声の主は見当たりません。
すると突然、部屋の中に立っていたインサーンの身体が見る見る床から浮き上がり、
天井に頭が当たりそうなほどになります。
戸惑う一同でしたが、高らかな笑い声と共にインサーンの高く床から離れた足元に怪人の姿が現れたのでした。
その怪人は天井から現れたサンダールとは対照的に、
身体を透明化させて床から出現してインサーンを持ち上げてみせていたのです。
つまりダマラスが呼び寄せた宇宙忍者はサンダール1人ではなかったようです。

「ボキはサタラクラJr.〜っ!!」と自己紹介して高笑いしたこの怪人、
サンダールと同じく暗黒七本槍の一員、六の槍であったサタラクラと全くそっくりの京劇俳優風の派手な外見、
そしてこの独特のハイテンションな声はサタラクラの声を演じた島田敏さんであり、
つまりサタラクラとそっくりの息子であるようです。
これもサンダールJr.と同じく、後継者という設定のオリジナルキャラ登場ということです。
ちなみに「ボキ」は「僕」という一人称で、この幼稚っぽい口調も父親のサタラクラ譲りのようです。

サタラクラJr.はインサーンを下ろしてお姫様だっこすると
「インサーン様ってチョ〜お美しい!作戦が大成功しちゃったら、ボキと結婚してくれますぅ!?」と、
えらく調子のいいことを言います。
父親のサタラクラもお調子者のハイテンションキャラでしたが、息子も同じであるようです。
しかし、ザンギャック幹部のインサーンを手玉に取っているわけですから、
暗黒七本槍でサンダールに次ぐ実力者、というより厄介な男であったサタラクラ同様、
このサタラクラJr.もかなりの実力者と見ていいでしょう。

それでもインサーンも何時までも舐められっぱなしのはずもなく、
サタラクラJr.の鼻っ面を思い切り殴ると、痛がってうずくまるサタラクラJr.をまたいで
「ふざけないで!」と頭を掴み上げて罵倒します。すげぇドSです。
調子のいい事を言って散々な目にあったサタラクラJr.の姿を見て
ワルズ・ギルは「大丈夫なのか貴様!?いったいどんな作戦をするつもりだ?」と心配そうに尋ねます。

ワルズ・ギルはサタラクラの落ち着きの無さやインサーンにやられてしまったのを見て不安を感じたようですが、
宇宙忍者というやつは厄介な連中で、特にサタラクラはその最たるものなのですが、
その戦い方は変幻自在、不可解な言動で相手を惑わせ、わざとやられたフリをしてやり返すなど、
何でもアリの戦い方をします。
ここでインサーンにやられたのも決してサタラクラJr.の真の実力ではないのです。

サタラクラJr.は平気そうに立ち上がり、楽しそうに飛び回り踊りながら
「それは見てのお楽しみ!愉快にド〜ンといっちゃうから、見てて〜ちゃぶ台!!」と、
最後は何処から出したのか、床に置いたちゃぶ台をひっくり返してくだらないダジャレを言い、
一人で楽しそうに大笑いし、「GO!サンダールちゃん!」と、サンダールJr.に声をかけて出撃していきます。
一同、唖然ですが、それに対して「サンダールではない・・・サンダールJr.だ!」と言って、
サンダールJr.もついていきます。

しかし、よく考えたら「ハリケンジャー」本編ではサタラクラって最後はサンダールに殺されたわけですから、
サタラクラJr.にとってはサンダールJr.は親の仇の子ということになるはずですが、
そんなことはどうでもいいようです。
それに、サンダールJr.も父親のサンダールのような卑劣な男というわけではなく、
なんだか古風な武人風の印象です。
まぁ息子たちは息子たちで、親の事情はあんまり関係ないようです。

さて、地上に舞台は移って、駐車中のトラックの運転席で弁当を食う運転手。
カーラジオから演歌が流れていますが、なんとこの曲は「忍び恋」です。
「ハリケンジャー」本編でハリケンブルー野乃七海の世を忍ぶ仮の姿は
若手演歌歌手「野乃ナナ」であったのですが、そのデビューシングルが「忍び恋」でした。
これはハリケンジャー篇にちなんだ素晴らしい小ネタです。

ところがこの「忍び恋」が歌の途中なのにいきなり切れてしまい、
代わりに「こんな歌より、愉快なことがあるよ〜ん!!」という声がカーラジオから聞こえてきます。
よく聞くと、この声はサタラクラJr.の声です。
それにしても、いきなり「こんな歌」呼ばわりには失笑です。

運転手が思わずカーラジオの方を見た瞬間、
なんとカーラジオからサタラクラJr.の大きな顔を飛び出してきて「わっ!!」と運転手を驚かします。
すると運転者は当然、大変驚いて、
次の瞬間、どういうわけか、拳ぐらいの大きめの栗に姿を変えて、運転席に転がり落ちたのでした。
そこに運転席のドアを開けてサタラクラJr.が登場し、高笑いしながら運転手の変身した栗を指さし
「ビックリしてビッグな栗!ビッ栗になっちゃった!」とくだらないダジャレで大笑い、
そのビッ栗を回収していきます。

サタラクラJr.とサンダールJr.の進める作戦というのは、
地球人をビックリさせて大きな栗=ビッ栗に変えて、それを集めて回ることのようで、
サタラクラJr.は天津甘栗の袋のような赤い大きな袋を担いでいます。
おそらくその中にビックリさせられた人々が変えられたビッ栗がいっぱい入っているのでしょう。

この変テコな作戦は「ハリケンジャー」巻之二十一でサタラクラが遂行した作戦のオマージュでしょう。
巻之二十一では栗ではなく、人間をビックリマークに変えていったわけですが、
しかし、あの時はそれが地球を腐らせるというジャカンジャの目的のための作戦であったが、
今回はこんなことをしてザンギャックの地球征服作戦にいったい何の役に立つのか?
サタラクラJr.が単にふざけて遊んでいるようにしか見えないのですが、
とにかくサタラクラJr.はあちこちで次々と人々をくだらない子供みたいな手口でビックリさせていき、
ビッ栗に変えて集めていったのでした。
サンダールJr.は働いていないようですが、
彼はこのバカみたいな作戦の直接の実行者としては不向きでしょうから、姿を消して護衛しているのでしょう。

その頃、某ロケ現場と思しき場所、
ADが「お待たせしました!野乃七海さん」と、日傘の下で台本を読む女優を呼びに来ます。
野乃七海といえば、元ハリケンブルーの野乃七海です。
確かに「は〜い!」と台本を置いて笑顔を見せた女優は野乃七海でした。
この七海の持っていた台本は表紙の左上に「恋愛の劇場」と書いてあり、
下の方には「第1話放送日未定」「第2話放送日未定」となっており、どうも昼ドラっぽいです。

七海が主演なのかどうかは分かりませんが、
2002年の「ハリケンジャー」放送時には18歳の新人演歌歌手だった七海は、
2007年の「ボウケンジャーVSスーパー戦隊」に登場した際には23歳になりスターとして活躍しており、
この2011年の「ゴーカイジャー」時点では27歳となっており、女優に転身しているようです。

しかし、この台本のドラマのタイトルが「いま風のなかで」というのが、
「ハリケンジャー」のEDテーマのタイトルと同じですから、
これはまた「ハリケンジャー」のファンには嬉しい小ネタです。

さて、そのドラマのロケ現場で自分の出番が来たのでにこやかに立ち上がった七海ですが、
突然、厳しい表情となり「この気配は・・・?」と鋭い目で、遠く異様な気配のした方向を見ます。

それと同じ時間、とある公園で老人の乗った車椅子を押しながら
「今日もいい天気ですねぇ」とにこやかに声をかける介護士と思しき男性も、
突然異様な気配を察知してハッとした顔を上げ「間違いない・・・!」と言います。
この男、元ハリケンイエローの尾藤吼太です。

そして、同じ時、某所のガソリンスタンンドの洗車場でホースシャワーで車を洗っていた1人の男も
その異様な気配を察知し、「宇宙忍者・・・!」と呟いてその気配のした方向を見ます。
この男は元ハリケンレッドの椎名鷹介です。
すると鷹介が余所見をしたためか、車に向けて放っていたはずのシャワーの水がズレて、
客の男にかかってしまいずぶ濡れになり、鷹介は慌てて「ああ?すいません!」と駆け寄って頭を下げ、
「これ、お願いします!」と客の男にシャワーを渡して駆け出していったのでした。

鷹介も七海も吼太も、3人とももちろんオリジナルキャストの皆さんが演じています。
鷹介は塩谷瞬氏が演じており、「ハリケンジャー」放送当時、鷹介は19歳の設定で、塩谷氏は当時20歳、
つまり、その9年後の「ゴーカイジャー」登場時の鷹介は28歳、演じる塩谷氏は現在29歳です。
塩谷氏は年齢的にまだまだ若々しいのは当然として、
それだけではなく9年前に比べてかなり成長した感じで、
舞台や映画で幅広く活躍し、個人事務所の社長になったり、
海外ボランティア活動なども精力的に行っているからなのかもしれませんが、
9年前のやんちゃ坊主のような鷹介ではなく、凛々しくヒーロー然とした大人の男の鷹介になっています。

七海は長澤奈央が演じており、9年前は18歳の設定の七海を同じ18歳で演じた長澤氏は、
9年後の現在も七海と同じく27歳で、もちろんまだまだ若々しく、
9年前アイドル的人気を博したその可愛さは衰えていません。
というか、長澤氏は日曜朝のスーパーヒーロータイムでは
「仮面ライダーW」のドジな手品師リリィ白銀役で最近も見たことがある人は多いと思われ、
相変わらず若くて綺麗なことは知られており、そんなにサプライズ感はありませんでした。
ただ、やはり年相応の貫録も感じられ、まぁやたらイイ女になっているなぁという印象です。

そして吼太は山本康平氏が演じており、
9年前当時の設定20歳の吼太を21歳で演じていた山本氏は現在、30歳の現役俳優で29歳の吼太を演じています。
吼太といえばボンバヘッドの爆発した髪型が印象的でしたが、さすがに現在は落ち着いた髪型となっており、
キャラの最大の特徴が無くなった状態ですが、
それでも3人の中で一番昔の面影のままという印象があります。
それだけ山本氏が若々しさ、というかあどけなさや純粋さを保っているのでしょう。

ここの一連のシーンを見る限り、七海は女優、吼太は介護士、鷹介はガソリンスタンド店員をやっており、
一見、レジェンド大戦で変身能力を失ってからハリケンジャーをやめて普通の生活を送っているように見えますが、
彼らの場合、そういうわけではなく、これらは世を忍ぶ仮の姿です。

「ハリケンジャー」における鷹介たちのように忍者学校を卒業した忍者の設定では、
忍者は普段は普通の職業について普通の生活を送っており、
自分が忍者であるということを誰にも知られないようにしており、
いざ指令が来れば、その指令に基づいて人知れず戦いに赴くのです。
だから「ハリケンジャー」の劇中でも裏でハリケンジャーをやりながら、
世を忍ぶ仮の姿として、七海は演歌歌手、吼太は訪問介護士、
鷹介は派遣会社に登録してアルバイト生活を送っていました。
今回の彼らの登場時の描写は彼らが相変わらず同じように表と裏の顔を使い分ける生活を
送っているということを表しているに過ぎません。

つまり、彼らは相変わらず「忍者」なのです。
ハリケンジャーというのは彼らの通っていた忍術学校を主宰する疾風流に伝わる
強化スーツ着用の伝説の戦士のことであり、
ジャカンジャに対抗するためという緊急の事情で彼ら3人がこの強化スーツを着用して
ハリケンジャーとなったわけですが、
そういう事情が生じなかったとしても、ともかく彼らが忍術学校を卒業して
秘密諜報員的な職業としての忍者になろうとしていたのは確かであり、
忍術学校の卒業生は彼らだけでなく、数多く世間で忍者をやっているのです。

だから彼ら3人もハリケンジャーである以前に
大前提として忍術学校を卒業して忍者として活動する資格を得た忍者なのであり、
たとえレジェンド大戦でハリケンジャーへの変身能力を失ったからといって、
普通の生活に戻るわけではなく、今までと同じように忍者として、
人も知らず世も知らず、影となって世の悪と戦う生活は続けているのです。

つまり彼らは戦う力は十分とはいえないながらも、
忍術という特殊能力を駆使して戦うことは出来るバリバリ現役の戦士なのであり、
常に術の鍛錬を怠ってはいないのです。
それゆえに異様な気配、すなわち地上で作戦行動を開始したサタラクラJr.とサンダールJr.の気配を察知し、
それが自分達に因縁の深い宇宙忍者特有の気配であることを判別することが出来たのでした。

普段の彼らは疾風流からの指令を受けてから忍者としての行動を開始するのですが、
今回は世の悪人をこらしめるような普段の仕事とは違います。
宇宙忍者が地上で何か悪巧みをするのであれば、
元ハリケンジャーとして、たとえ変身できなくても、そのまま放置しておくわけにはいきません。
だから彼ら表の仕事を放りだして駆けつけることにしたのでした。
仕事はクビになったりフイにしたりするでしょうが、まぁいつものことです。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 17:42 | Comment(0) | 第25話「海賊とニンジャ」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月12日

第25話「海賊とニンジャ」感想その3

サタラクラJr.とサンダールJr.の謎のビックリ作戦が始まり、
元ハリケンジャーの3人がそれを察知して動き始めた頃、
さきほどガレオンでの鎧のスーパー戦隊講座を抜け出したマーベラス、ジョー、ルカの3人組は、
サボってアイスを食って歩いていました。
この「学校を抜け出してサボる赤青黄の3人組」というシチュエーションは、
まさに「ハリケンジャー」巻之一「風とニンジャ」の鷹介、七海、吼太の3人の
初登場シーンのオマージュとなっています。

「鎧って悪いヤツじゃないけど、あの無駄に熱いのは参るのよねぇ・・・」と、
アイスを頬張りながらルカがブツブツ言うと、
ジョーも「全くだ!テストまでするというのはやり過ぎだろう!」と同調して憤慨します。
マーベラスはモノを食っていると幸せなようで、特に不満も言わず幸せそうにアイスを頬張っています。
まぁ3人とも基本的に勉強やテストが嫌いなので逃げ出したのでしょうが、
それだけでなく鎧の無駄な熱さも苦手なようです。

しかし鎧も全ての面で熱いわけではなく、鎧が異常に熱くクドくなるのはスーパー戦隊に関することだけです。
ですから、マーベラス達が苦手なのはスーパー戦隊について熱く語られることであるようです。
つまり、第22話でもジョーが鎧のスーパー戦隊をゴーカイジャーとやたら同一視したがる傾向を
鬱陶しがっていたのと同じ心理だといえます。

しかし、あの時ルカは「スーパー戦隊大百科」を喜んで読んでいたし、
ジョーもあの後、自分の夢を思い出してスーパー戦隊に対する拒絶反応は和らいだはずです。
マーベラスも明石との冒険でスーパー戦隊への認識はだいぶ良くなったし、
ルカもジョー同様、自分の夢を思い出して、その部分で元レジェンド戦士のマツリとも
目指すところが同じだと感じたはずです。
だから3人とも、そんなにスーパー戦隊に拒否反応は無くなっていたはずなのです。
それなのに、どうして鎧がスーパー戦隊について熱く語り、
ゴーカイジャーをスーパー戦隊化しようとすることを鬱陶しく感じてしまうのか?

それは、前回のジェラシットの一件が彼ら3人の心に知らず知らず影を落としているからではないかと思います。
彼らは、まぁあくまで「宇宙最大のお宝」を見つけるという大目的を目指しつつ、
彼ら自身の個別の夢、例えばジョーは「子供の夢を守りたい」とか、ルカは「弱い者の命を守りたい」とか、
マーベラスはそうした仲間の夢を一緒に追いかけたいとか、
そういう夢をこの地球に居ながら目指すということは、結局は地球人を守って戦うことになるのだと
最近は思っています。

そして、それは当然、地球人も喜んでくれるだろうと思っていました。
別に見返りを求めていたわけでもなく、恩に着せようとしていたわけでもなく、
単に一緒に喜び合えればいい、仲間のように同じ夢を追えれば、それは楽しいのではないかと思っていました。
実際、最近はレジェンド戦士に会うたびに、マーベラス達もそういう良い関係を
地球人との間に築けるのではないかと希望を持つようになっていました。

ところがジェラシットの一件で、結局は一般の地球人はいくらマーベラス達が地球人を守って戦っても、
宇宙海賊を伝説のスーパー戦隊と同じように自分達のヒーローとして歓迎することはないのだと、
マーベラス達は思い知らされたのでした。

ただ、だからといってマーベラス達は地球人を守って戦うことはバカバカしいから止めようなどとは思っていません。
もともと彼ら自身の夢やポリシーを追求した結果、地球を守って戦う行動になるわけですから、
地球人の反応の良し悪しに左右されて自分の夢やポリシーを諦めるなどということは、
海賊として有り得ないのです。
もともと地球人のご機嫌取りがしたくて戦うわけではなく、自分が戦いたいから戦うのです。
それが海賊というものです。
だからマーベラス達が海賊である限り、彼らは自分が地球人を守って戦いたいから戦うのです。

つまりは、行動は確かに一見、地球人のために戦っているように見えるが、
実際は地球人のためではなく自分のためなのです。
それはスーパー戦隊とは違うわけです。
スーパー戦隊はあくまで自分のためではなく、地球人のために戦ったのです。

スーパー戦隊が地球のために戦うことは、
彼らが地球人であり、彼らが地球人に感謝され歓迎されていたから、
「地球人のため」と堂々と言うことが出来たのだとマーベラス達は思いました。
しかし自分達はそうではない。
だから「地球人のため」などという姿勢は見せない。
そんなことを自分達が言っても普通の地球人は戸惑い迷惑に思うだろう。
だからあくまでも自分は自分のために戦うのだと言い聞かせているのです。

ところが鎧はゴーカイジャーはスーパー戦隊のようになるべきだと熱く語り、
そのように仕向けようと色々な企画を立ててくる。
マーベラス達はそういうのが鬱陶しいのです。
ゴーカイジャーは所詮は他所からやって来た宇宙海賊であって、スーパー戦隊のようにはなれない。
マーベラス達はジェラシットの一件以来そう思っているので、鎧の熱さが苦手で鬱陶しいのです。

ハカセとアイムも基本的にはゴーカイジャーとスーパー戦隊の違いについては
マーベラス、ジョー、ルカとも同意見ですが、
ハカセはゴーカイジャーとスーパー戦隊の力が結びつくことによる何らかの大きな力の発動というものを
見据えて論理的にスーパー戦隊との繋がりを重視しており、
アイムはスーパー戦隊から目を背けるというのは
自分がファミーユ星を守れなかったという過去から目を背けるということを意味するのだと思っているので、
スーパー戦隊へのコンプレックスは感じつつも、それをあえて受け止めていこうとする姿勢なのだといえます。

まぁそういうわけでマーベラスとジョーとルカの3人は鎧の熱い熱いスーパー戦隊講座を抜け出してきて
アイスを頬張っていたわけですが、
彼らが広場に差し掛かったところで、そこに多くの人達が悲鳴を上げて飛び出してきて
「ああ、ビックリした・・・」と言うやいなや、その場で全員が大きな栗、
つまり例のビッ栗になってしまったのでした。
近くでサタラクラJr.にビックリさせられて飛び出してきて、そのままビッ栗になってしまったのでしょう。

ところが3人はそんな事情は知りません。
というか、ザンギャック反応を検知したナビィからの連絡も無いですので、
街でそんなことが起きているなんて今の今まで知らなかったのです。
どうもナビィのザンギャック反応というのは、今までの事例を見てみても、
ザンギャックが隠密行動をしている時には反応はせず、
街で暴れたり戦ったりした場合だけ反応を検知するようです。
だからサタラクラJr.が人々をビックリさせていっているだけではナビィはザンギャック反応を検知しないのです。

人々が目の前でいきなり栗になったので驚くマーベラス達。
ルカが駆け寄ってその場の栗を拾い上げ「何これ!?人間が栗に・・・?」と言っていると、
そこに下品な高笑いがしてサタラクラJr.が登場、
「その通り!ボキにビックリさせられて、ビッ栗になっちゃったのだ!」と、
おどけながらビッ栗を拾い集めていきます。

常に高笑いしながらハイテンションのサタラクラJr.ですが、ルカは憮然としています。
これまでもハイテンションの怪人は何人も登場しましたが、
マーベラス達の方もそれに合わせて割とテンションを上げて当意即妙の遣り取りをすることが多かったのですが、
今回のサタラクラJr.に対してはマーベラス達はこの後ずっと憮然としてテンション低めの対応となりますので、
これまでのハイテンション怪人の回に比べて今回はサタラクラJr.のハイテンションの割には意外と盛り上がらず、
シリアスで重苦しい雰囲気で推移していきます。

これは、サタラクラJr.のギャグがハイテンション過ぎるゆえに
基本的に常にスベっているからという事情もありますが、
それよりも今回のマーベラス達、特にこのメイン3人が常に不機嫌であるということが大きな理由でしょう。
というより、この3人の不機嫌やイライラを強調するために、
その相手のサタラクラJr.は超ハイテンションで描かれているのでしょう。

ジョーもこれまた不機嫌そうに「またザンギャックか!」と言うと、
サタラクラJr.は「そ!ボキは行動隊長、サタラクラJr.!」と名乗り、
「ばぁっ!!」といないいないばぁのポーズからいきなり巨大化し、3人の持っていたアイスを食べてしまいます。
「返せ!!」とマジギレするマーベラスがちょっと可笑しい。

「ごちそう様!もうビッ栗は十分集まったし、あとはこいつでミサイルを作るだけ!」と
サタラクラJr.は一杯に膨れ上がった天津甘栗風の赤い袋を掲げて、意外なことを言います。
人間を栗に変えて、その栗でミサイルを作る。
それがいったいどういう意味のある作戦であるのかはよく分かりませんが、
とにかく栗に変えられた人が無事に済むとは思えない。
「なんだと・・・!?」とジョーの顔色が変わります。
同時にマーベラスが険しい顔で「行くぞ!」とモバイレーツを取出し、
3人は豪快チェンジでゴーカイジャーの姿となります。

ここは流れとして3人は栗に変えられた人々を救うために戦おうとしているわけなのですが、
アイスを取られて個人的に腹が立って戦おうとしているようにも見えます。
そのあたりマーベラス達の真意が見えにくい。
分かりやすいヒーローというのはこういう場合「栗にした人達を元に戻せ!」とか言ったりするわけですが、
マーベラス達はそういう正義のヒーロー的なセリフは言わないので、その真意が見えにくくなっているのです。

この物語の最初の方においてはマーベラス達は実際に心の中で
「人々を救いたい気持ち」と「個人的な憤り」とがゴチャゴチャになっていて、
むしろ「個人的な憤り」で戦っているという自意識が強かったといえます。
だから、その時点ではその現れた行動の実際の姿はともかく、
彼らの真意としてはハッキリと「何となくムカついた」とか「カレーを食うのを邪魔された」とかいう
個人的な憤りで戦っていたわけです。
少なくとも彼ら自身は自分達の行動をそのように解釈するようにしていた。

しかし、物語も折り返し点のここらへんまでやって来ると、
マーベラス達も自分達が人々を救うために戦おうとしていることは自覚しています。
自覚していながら、それでもあえてその真意を表に見せようとはせず、
個人的な憤りで戦っているようにも見えるような態度をとるようにしているのは、
宇宙海賊である自分達には人々を救うために戦うヒーローであるとアピールするような資格は無いという、
良く言えば奥ゆかしさですが、悪く言えば一種の拗ねた気分があるからです。
その屈折した彼らの心理が、彼らの真意を周囲や視聴者から見て分かりにくくしているといえます。

「ゴーカイジャー」という作品は、明るい作風なのでクヨクヨとマーベラス達が悩むような描写は少ないのですが、
基本的には彼らは屈折しており、
アクションやギャグ、軽妙なストーリー展開などを楽しむ分にはこの作品はすごく分かりやすく楽しめるのですが、
マーベラス達の心情に分け入って考えていくと、かなり難解になってきます。

それは彼らが通常のヒーローに比べてかなり屈折しているからであって、
何故屈折しいているのかというと、
本来はヒーローになり得ないような人物がヒーロー的な役割をやる羽目になり、
遂にはヒーローになることを志向していくからです。
それゆえ、そこに屈折が生じる。
言い換えれば、どうしても主人公に屈折が生じる構成だからこそ、
作風が暗くなりすぎないように、あえて単純明快で明るく軽妙な展開にしているのでしょう。

そういう意味でマーベラス一味というのは、
「自分がヒーローになり得ないということを知っている屈折した人」にとっては
親近感の湧くヒーローだといえます。
そういう屈折した人というのはどういう人なのかというと、それは挫折を経験した大人です。
逆に、挫折を未だ知らず、自分はヒーローになれると信じて疑わない子供たちにとっては、
マーベラス達は分かりにくく物足りないヒーローかもしれない。
「正義のロードを突き進む!」とか言ってしまうゴーオンジャーのようなヤツの方が分かりやすいのです。

「ゴーカイジャー」のメインライター荒川氏は屈折したヒーローは結構好きで、
かの「仮面ライダークウガ」で複雑な性格のヒーロー五代雄介を創作し、
「アバレンジャー」もかなり屈折した作品でした。
チーフPの宇都宮氏も、シリーズ史上最も屈折した性格のレッドの登場した
「シンケンジャー」を作った人ですから、屈折したヒーローは好きなようです。
そして、それらの作品は子供には分かりやすかったとは言えないながらも人気はあった。

考えてみれば、もっと昔のヒーローは仮面ライダーにしてもキカイダーにしてもデビルマンにしても
屈折した設定のヤツが多く、
戦隊シリーズというのはそれら屈折したヒーローを乗り越える形で登場してきたのですが、
屈折したヒーローにはそれはそれで子供も惹きつける魅力はあるのです。

「ゴーカイジャー」においてはマーベラス一味に確実に屈折は存在しているのですが、
普段は明るさでそれを隠しています。
それを今回、あえて明るさを抑えめにして、
サタラクラJr.というやたら明るい敵に対してマーベラス達のネガティブな反応を貫徹させることによって
逆にマーベラス達の暗い部分を強調し
、あえてマーベラス達の屈折を浮かび上がらせる構成になっています。

つまり、今回はゴーカイジャーの本来の姿である
「屈折したヒーロー」としてのマーベラス達の意義や魅力を浮かび上がらせて描くのがテーマというわけで、
そこにこそハリケンジャーがレジェンドゲストとして絡む必然性があるということなのでしょう。
それがどういう脈絡であるのかは、後篇で明らかになるようです。

さて、変身したマーベラス達3人はゴーカイガンをぶっ放してサタラクラJr.を蜂の巣にします。
ここでマーベラスとルカがシンプルな片手撃ちであるのに対し、
ジョーが右手に持ったゴーカイサーベルの峰の部分にゴーカイガンの銃身の下部をあてがって
安定させて撃っているのが芸が細かい。
やはり軍隊仕込みの射撃術という雰囲気を出しています。

そうして蜂の巣にされたサタラクラJr.ですが、「ぎゃあああ〜!!」と悲鳴を上げて、その姿が消えてしまった。
「ん?」「あれ?」と3人が戸惑ったところ、
「なぁんちゃって〜!!」と3人の死角の側面の高台でサタラクラJr.がおどけ、
そこから飛び降りて「カモ〜ン!」と3人を挑発します。

3人の攻撃は当たっていなかったのですが、
わざとやられたフリをして相手を惑わすという、いかにも忍者らしい戦い方です。
忍者は普通に戦っても十分に強いのですが、
たとえ対等かそれ以下の相手と戦う場合でも常に相手を騙し惑わせて
自分に有利な状況を作り出して戦う卑怯さが忍者の戦いの特徴です。
戦いというのは必ず頭脳と頭脳の勝負という要素は有りますが、
特に忍者の戦いというのは頭脳戦の要素が大きいのです。

ここからはマーベラス達3人がサタラクラJr.に斬りかかり、
最初は丸腰で3人の剣を余裕でかわしていたサタラクラJr.でしたが、
さすがに3対1では不利で、次第に追い込まれていき、よろめいてルカの胸を掴んでしまい、
「ちょっと!何すんのよ!?」とキレたルカに金的攻撃を受け、たまらず遁走します。
そして「やるねやるね君たち!さすがは巷で噂の宇宙海賊〜っ!!」と、まだ余裕で笑っています。
とりあえず攻撃をかわしながら3人の力量を測っていたのでしょう。
その結果、3人が手強い相手だということは把握したようです。
それでも余裕があるのは、ここからの策がまだあるからです。
わざと丸腰で3対1というマーベラス達に有利な状況を作って安心させたのは、
3人の隙を作るためであり、その隙を突く切り札を投入するタイミングを用意するためでした。

「・・・でも!」とサタラクラJr.が言葉を続けると、マーベラス達は「ああ!?」と苛立ちます。
もともとムシャクシャした気分で戦い始めたところに、
いちいちサタラクラJr.のふざけた戦い方と喋りが腹立たしく、
マーベラス達は頭に血が昇って冷静さが足りない状況です。

そこに背後の空中から何かが飛んできて、マーベラスたち3人を一瞬で叩きのめして通り過ぎ、
サタラクラJr.の横に立ったのでした。
それは何処かに身を潜めていたサンダールJr.でした。
マーベラス達はサンダールJr.という伏兵の存在に気付いておらず、
有利な状況で油断した上に頭に血が昇って不意打ちを食らってしまったのでした。

「よっ!待ってました!」とサタラクラJr.が持て囃し、
「行動隊長サンダールJr.参上・・・ここからは私もお相手しよう!」と、サンダールJr.は赦悪彗星刀を突きだす。
いや、父親のサンダールが持っていたのと同じ大刀だから、たぶん同じ名前なのだろうと思う。
「しゃあくすいせいとう」って、なんか暴走族の当て字みたいな名の刀ですが、
なんで彗星で、なんで「しゃあ」なのかというと、声優が池田氏ということでガンダムネタなのです。

ここからはサタラクラJr.も槍を持ち本気で戦います。
こうして、サンダールJr.がジョーとルカと戦い、サタラクラJr.がマーベラスと戦うという局面となり、
斬り合いとなります。
サンダールJr.はやはりかなりの実力者で、ジョーとルカを同時に相手をしても押し気味に戦いを進め、
サタラクラJr.はマーベラスに斬られたフリをして姿を消して、背後から現れて反撃してマーベラスを退けます。

一旦相手と距離を置いてマーベラス達3人は固まります。
「・・・こいつら、なかなかやるな・・・!」と息を乱しながらジョーが言うと、
「ああ!久々の手応えだ!」とマーベラスは立ち上がります。
「いつまでそんな口が利けるかなぁ?」とサンダールJr.は
マーベラス達の力量を見切ったかのように余裕を見せます。
それに対してマーベラスは「いつまでもだ!」と、レッドファルコンのレンジャーキーを取出し、
3人はライブマン初期メンバー3人に豪快チェンジします。

今回はマーベラス、ジョー、ルカの赤青黄の3人組がメインの話ですから、
レジェンドゲストもそれに対応して、赤青黄の3人で完成したチームになるハリケンジャーとなっています。
それに合わせて、豪快チェンジも今回は赤青黄の3人である程度完結する戦隊という
コンセプトになっているようです。

赤青黄の3色は歴代戦隊でも特によく使われている色で、
戦隊の中核的なカラーと言っていいでしょう。
しかし、その赤青黄でも、その3色だけで完成する戦隊というのは
歴代でもハリケンジャーとサンバルカンだけです。
ただ、一定期間を3人戦隊で戦った戦隊というには他にもあり、
それはライブマン、アバレンジャー、ゲキレンジャー、ゴーオンジャーで、
これらは全てその一定期間は赤青黄の3色戦隊でした。

なお、ゴーオンジャーの場合、半年間、赤青黄の3人戦隊であったという設定になっていますが、
その半年経過時点が第1話になっているので
3人戦隊としてのゴーオンジャーは第1話と第2話途中までしか描写はされていません。

ちなみにジェットマンも序盤に順次、戦士が揃っていく構成になっていたので、
序盤の一時期、赤白黄の3人戦隊であった時期もありましたが、
これは本当にごく短期間だけのことなので3人戦隊で完結していたというのとは違います。

だから、実質的に3人戦隊で一定期間戦った実績のある戦隊は皆、
赤青黄の3人戦隊であったということになります。
その4つの期間限定3人戦隊のうちからチョイスして変身するのが
今回の豪快チェンジのコンセプトです。

まずはライブマンですが、この戦隊は最初は赤青黄の3人戦隊でスタートして、
半年経ってテコ入れで初めて追加戦士が2人、緑と黒が加わった戦隊です。
本来は3人戦隊で貫徹する予定だったようですので、
3人戦隊としての据わりの方が良いとも言われるほどです。

ライブマンへの豪快チェンジは以前にハカセがグリーンサイに変身したことがあるだけで、
今回の初期の赤青黄の3戦士への豪快チェンジは初めてです。
変身エフェクトと決めポーズは若干再現度高めで、
マーベラスはレッドファルコンに変身し、
ジョーはブルードルフィンに変身し、
ルカはイエローライオンに変身します。
オリジナルではブルードルフィンが女性戦士で、イエローライオンが男性戦士だったので、
今回の豪快チェンジではこの男女が逆転していて面白いです。
性別逆転戦士は最近はもう慣れっこになっていましたが、
やはり3人戦隊のうち2人が性別が入れ替わっているとインパクトは大きいです。

まずジョーとルカがジャンプしてサタラクラJr.に跳び蹴りをかまし、
ひるんだサタラクラJr.に向かってマーベラスがジョーとルカの上を飛び越えて突っ込み、
レッドファルコンの専用の剣であるファルコンセイバーでサタラクラJr.を斬り、
更にサンダールJr.も斬ります。

ところが斬られて苦悶の声を上げて倒れるサタラクラJr.とサンダールJr.の姿が煙を上げて掻き消え、
いきなり巨大化したサタラクラJr.が上からマーベラス達に向けて槍を突き下ろしてきます。
更にサンダールJr.が宇宙忍法「縄頭蓋(じょうずがい)」という、
サメの頭の形をした巨大なエネルギー体に乗って体当たりしてくる技を繰り出し、
マーベラス達はまた優勢な状況だと騙されて、これらの意表をついた忍術攻撃に翻弄されてしまいました。

サンダールJr.はあくまで冷静な口調ながら「賞金首の海賊とは、その程度か?」と挑発し、
サタラクラJr.は「意外に大したことないんじゃなぁ〜い!?」と腹をかかえて大笑いします。
ムッとしてルカは、「だったらこれよ!」とアバレイエローのレンジャーキーを取出し、
3人はアバレンジャーの初期メンバーの赤青黄の3戦士に豪快チェンジします。

アバレンジャーも最初は赤青黄の3人戦隊で始まり、
比較的早いうちに司令官キャラで変身不能になっていた黒が変身出来るようになって4人目になったので、
本来的には4人戦隊なのですが、
この黒が途中で失踪したりして結構長い間不在だったりして、
終盤に黒が復帰し、更に白(アバレキラー)が加わって遂に5人戦隊となり、
その後すぐに白が死んで最終的には4人戦隊になったという、かなりメンバーの出入りが激しい戦隊でした。
ただ、全体的に見ると赤青黄の3人戦隊として動いていた期間が長い戦隊でした。

このアバレンジャーへの豪快チェンジは比較的多かったのですが、
これまでは単品での豪快チェンジばかりで、アバレンジャーのチームとしての豪快チェンジは今回が初めてです。
また、今までアバレッドだけは豪快チェンジされていなかったので、
今回マーベラスがアバレッドに変身して初登場となります。
ジョーのアバレブルーへの変身と、ルカのアバレイエローへの変身はそれぞれ2回目です。
これでアバレンジャーはブラックやキラー含めて全メンバーへの豪快チェンジは完了しましたが、
全員一斉変身というのはまだありません。

ここではアバレンジャー個々のアクションは無く、いきなり3人で放つ合体必殺技を使います。
アバレッドの個人武器ティラノロッド、
アバレブルーの個人武器トリケラバンカー、
アバレイエローの個人武器プテラダガー、
この3つのダイノウエポンを合体させて組み立てたダイノボンバーから
「必殺ダイノダイナマイト」という強力エネルギー弾を放ったのでした。

これに対して「じゃあボキたちも!」とサタラクラJr.はサンダールJr.と互いの武器を重ねて
合体技の暗黒ボンバーを放ち、
ダイノダイナマイトと暗黒ボンバーが両者の真ん中で激しくぶつかり合い拮抗しますが、
さすが暗黒七本槍の最強の2人の力を受け継ぐ者の放った暗黒ボンバーだけあって、
アバレンジャーの3人の必殺技ダイノダイナマイトを破り、マーベラス達は吹っ飛ばされてしまいます。

なお、アバレンジャーの最強必殺技はこのダイノダイナマイトではなく、
アバレブラックとアバレキラーのダイノウエポンも組み合わせた
スーベリアダイノボンバーから放つ必殺スーベリアダイノダイナマイトであり、
これならば暗黒ボンバーに勝っていたと思われます。

見事に吹っ飛ばされてしまったマーベラス達3人は
ダメージで立ち上がることもままならない状態となってしまいますが、
そこにハカセ、アイム、鎧の3人がゴーカイジャーに変身した状態で駆けつけてきます。
サタラクラJr.たちがマーベラス達と戦い始めたため、ナビィのザンギャック反応で検知されたようです。

「大丈夫ですか!?皆さん!」と鎧が駆けてきて、ハカセとアイムもマーベラス達を助け起こそうとします。
すると、サタラクラJr.はゴーカイジャーが増えたので戦うリスクが増えたと判断したのか、
「お〜っと!もうこんな時間!早くミサイル作んなきゃあ!」と、
おどけてサンダールJr.の肩をポンポン叩きます。
彼らの本来の目的はゴーカイジャーを倒すことではなく、
あくまでビッ栗を使ったミサイルで何かをすることなのです。
人数が増えて手強くなったゴーカイジャーとこれ以上、無理に戦う理由など彼らにはありませんでした。

「次はもっと楽しませてくれよ?」と嫌味なことを言ってサンダールJr.も矛を収め、
サタラクラJr.と2人で去っていきました。
マーベラス達は立ち上がって追いかけようとしますが、まだダメージが足にきていて、
思うように立ち上がれず、サタラクラJr.達はビッ栗を持ったまま消えてしまいました。
マーベラスは激しい苛立ちを地面にぶつけて悔しがり、
ジョーもルカも尋常でない怒りを示します。

そのマーベラスの激しく苛立つ様子を見て、鎧は少し驚き、「マーベラスさん・・・」と心配そうに呟きます。
ここまでマーベラス達が翻弄されるとは恐るべき強敵であるようですが、
ここまでマーベラス達古参の3人がコテンパンにされるのを鎧はあまり見たことがないので、
この滅多に無い屈辱にマーベラスがかつてない怒りを燃え上がらせているように見え、
迂闊に声をかけるのも一瞬躊躇われるほどの怖さを感じたのでした。
マーベラスはようやく立ち上がると、苛立った声で「帰るぞ!」と言ってハカセを突き飛ばし、
ガレオンへとさっさと向かっていきます。

そのマーベラス達とサタラクラJr.達の戦いの様子を、
駆けつけていたハリケンジャーの3人、椎名鷹介、野乃七海、尾藤吼太の3人が気配を潜めて見つめていました。
3人はお馴染みの赤・青・黄の忍風館の制服を着てハヤテ丸を背負った忍者として活動する態勢で駆けつけており、
先ほどのそれぞれの表の職業の職場からすぐに抜け出して忍者の恰好にチェンジして、
宇宙忍者の気配のするこの場所へ駆けてきたようです。

しかし、アルバイトっぽかった鷹介はともかく、
吼太は車椅子の老人をほったらかしにして来たのか、七海は撮影現場をスッポかしてきたのか等、
色々と問題はありそうです。
そもそも忍者の世を忍ぶ仮の姿としては介護士や女優というのはあまり適していないような気もするのですが、
まぁこれは本編からの流れのままなので仕方ないでしょう。

「やっぱり・・・宇宙忍者!」と吼太が先ほどの老人の世話をしていた時とは打って変わった
緊張感のある表情で呟きます。
それに応えて七海も「しかも、まさかのサタラクラとサンダールのJr.!」と驚きの声を上げます。
七海も吼太もサタラクラとサンダールの手強さは忘れようにも忘れられないほど、骨身に沁みています。
その後継者と思しき2人の宇宙忍者の戦いぶりを見た限り、
自分達の戦ったサンダールやサタラクラに劣らない実力者であることは分かりました。

「・・・あの海賊たちが勝てると思うか?」とおもむろに鷹介が2人に訊ねます。
「ダメかもね・・・私達ハリケンジャーの大いなる力を渡さないと・・・」と七海は即答します。
マーベラス達3人の戦いぶりを見ていて、七海も、そして他の2人も、
サタラクラJr.とサンダールJr.には勝てないと見たようです。
そして、あの2人の宇宙忍者に勝つためには、
かつて宇宙忍者を打ち破ったハリケンジャーの大いなる力が必要であると判断したようです。

「じゃあ・・・渡す?」と吼太は2人に訊ねます。
ハリケンジャーの大いなる力を使う触媒はハリケンジャーのレンジャーキーであり、
今そのレンジャーキーはマーベラス達が持っています。
レンジャーキーを使って大いなる力を使う権利は、一応マーベラス達ゴーカイジャーにあるというのは、
今ではレジェンド戦士たちの中では共通認識となっています。
中にはそれが納得出来ずにレンジャーキーを取り戻そうとした者もいるが、
結局はマーベラス達に大いなる力を託したと聞いています。
だから、ハリケンジャーの3人もマーベラス達がレンジャーキーを使っていることに関しては
一応認めており、性急に取り戻さねばならないとまでは思っていませんでした。

ただ、そうなると、いざハリケンジャーの大いなる力を使わねば倒せない今回のような敵が現れた場合、
力の触媒のレンジャーキーをマーベラス達に預けている以上、
ハリケンジャーの大いなる力もマーベラス達に使ってもらうしかない。
ならば自分達の預かっている、その大いなる力をマーベラス達に渡してしまうべきなのだろうか?と
吼太は訊ねているのだが、積極的に「渡そう」と言っているわけではない。
そこには「渡していいのか?」「渡して大丈夫か?」というニュアンスが込められています。

それに応えて、鷹介も「・・・もう少し様子を見よう・・・」と厳しい表情で言って、
3人はもう少しマーベラス達の様子を観察し、サタラクラJr.達の作戦についても監視し、その状況を分析し、
それらの情報を総合して自分達がどうすべきか判断を下すことにしたのでした。

ここのハリケンジャー3人の言葉から想像すると、
ハリケンジャー3人はマーベラス達3人の戦いぶりを見て、
「ハリケンジャーの大いなる力」を使いこなすことが出来ないのではないかという危惧を抱いたようです。
これまで登場した他の戦隊の「大いなる力」も、それを使いこなすためのカギは、
マーベラス達のメンタルな部分にありました。
だから、ハリケンジャーの3人は、マーベラス達3人の戦いを見て、
そのメンタル面に問題があるのではないかという疑惑を持ったということです。

さっきの戦いの中でのマーベラス達のメンタル面での目立った動きといえば、
やたらカッカしていたことです。
つまり、ハリケンジャーの3人はマーベラス達3人を
「個人的感情に流されやすい」という風に見た可能性が高いといえます。
そして、それゆえハリケンジャーの大いなる力を引き出す資格に欠けると見なされているようです。

ハリケンジャーの大いなる力を引き出す資格の有る者といえば、
もちろんハリケンジャー本人でありますから、
ならばハリケンジャーの持つメンタルの特徴が、
ハリケンジャーの大いなる力を引き出す資格のある心ということになります。

ではハリケンジャーとは何なのかというと、それはズバリ「忍者」です。
要するに忍者のような心を持った者がハリケンジャーの大いなる力を引き出すことが出来るのであり、
逆に言えば、マーベラス達が「ハリケンジャーの大いなる力を引き出せないのではないか」と
疑念を持たれているということは、
彼らが忍者のような心を持つことが出来ていないのだと、
ハリケンジャーの3人からは見なされているということです。

確かに忍者は常に冷静で、さっきのマーベラス達のようにすぐに自分の感情に動かされるようなことはない。
特に戦いの相手がさっきのように同じ忍者の場合には、その欠点は露骨に現れます。
忍者は相手を怒らせて冷静さを奪い、その隙を突いて攻撃してきます。
さっきのマーベラス達は見事にサタラクラJr.達の心理攻撃に引っ掛かっていましたから、
ハリケンジャーの3人から「忍者の心を持てていない」と見なされても仕方ないように思えます。

忍者の心を持っていれば、サタラクラJr.達の心理攻撃に惑わされることなく戦えるから、
そもそもあんなに簡単に劣勢に陥ったりしない。
その上で「ハリケンジャーの大いなる力」も使えるのですから、
あの2人の強力な宇宙忍者を打ち破ることは出来るはずです。
しかし、ハリケンジャーの3人はマーベラス達が忍者の心を持つことが出来るかどうか、
まだ見極めねばいけないという態度であり、心の中ではどうも望み薄だと見なしているようです。

さて、ギガントホースの指令室ではワルズ・ギルが
「いいないいな〜!予想外に作戦が順調ではないか!見直したぞ!サタラクラJr.!」と上機嫌で
モニターに映ったサタラクラJr.を褒めます。
一応既に作戦の概要の説明は受けているようであり、
サタラクラJr.達がビッ栗を順調に集めていることの意義は理解しており、
それが順調であることを喜んでいるのです。
更に毎度のごとく邪魔に入ったゴーカイジャーまで撃退したとあって、
すっかりサタラクラJr.達を気に入ったワルズ・ギルでした。

サタラクラJr.はすっかり調子に乗って「だから言ったじゃ〜ん!」と言って、
横にいるサンダールJr.に「ねぇ〜!?」と話を振ります。
するとサンダールJr.は「完成したミサイルを撃ち込めば、人間どもはビックリして、
全員たちまちビッ栗になる。そうなれば地球は征服したも同然!」と
モニターの向こうのワルズ・ギルに向かって説明します。

モニターを通じてワルズ・ギルと会話しているこの2人の居る場所は地上の何処かにある倉庫のようですが、
ここでミサイルの発射準備をしているようです。
サンダールJr.の説明を受け継いで、サタラクラJr.は醤油の瓶を持って前に割り込んで
「しょうゆうこと〜!!」と相変わらずつまらないダジャレを言い、
「ビッ栗の熟成が終われば、ミサイルは完成よ〜!!」と状況を報告します。

ビッ栗の熟成というのはどのようにやっているのかというと、
なんと天津甘栗のように焼いた細かい石の上でゴロゴロ転がしています。
こんなので熟成されるのか?
というか、熟成ってどういう意味なのか?
それがミサイルと何の関係があるのか?

このように、この2人の説明はあまりにも意味不明ですが、
どうも総合して想像すると、人間をビックリさせて作ったビッ栗を更に熟成させて
ビックリエネルギーを増幅させたビッ栗を詰めたミサイルを地上に降り注ぐと、
地球全体にビックリエネルギーが行きわたって、世界中の人間がビックリして
ビッ栗に変わってしまうようです。

なんという不条理な作戦・・・いかにもサタラクラJr.が考えそうな作戦です。
こういう性質の悪く残酷な悪戯のような作戦が大好きなサタラクラJr.は、
床からせりあがってきた発射台に固定されたミサイルを見て
「ああああ〜!ワクワクしてたまら〜ん!!」と叫びます。
それを受けてギガントホースの指令室のワルズ・ギルも、これで地球征服が実現すると思い、
「ううう〜ん!俺もワクワクしてたまら〜ん!!」と歓喜の声を上げるのでした。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 23:10 | Comment(0) | 第25話「海賊とニンジャ」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月14日

第25話「海賊とニンジャ」感想その4

サタラクラJr.達に散々やられてしまい取り逃がしてしまったマーベラス達はガレオンに戻ってきていました。
事の顛末を聞いたナビィは、ルカが1つだけ拾って持って帰って来ていたビッ栗を見て
「えええ〜!?この栗が人間なのぉ!?」と驚き、ルカも「うん・・・」と手にしたビッ栗をまじまじと見ます。
「ビックリ!ビックリ!ビックリだぁぁぁ!!」とナビィは大騒ぎですが、
サタラクラJr.達にコテンパンにやられたマーベラスとジョーはムスッとしたままです。

「でも・・・皆さんを相手にここまで戦うとなると、なかなかの強敵ですね・・・」とアイムが言うと、
マーベラスは「フン!」と怒りを込めて吐き捨て、
ジョーは「次は必ず倒す・・・!」と、屈辱を晴らすべく殺気を漲らせます。
よほどサタラクラJr.達に遅れをとったことが悔しいように見受けられ、
このまま引き下がるつもりはないようです。

まぁマーベラス達のリベンジはさておいても、サタラクラJr.の残した言葉から考えて、
奴らがあつめたビッ栗を使ってミサイルで何かとんでもないことをしようとしているのは明らかで、
どうせザンギャックの考えることだから、ロクでもないことに決まっていますから、
知ってしまった以上、捨て置くことは出来ません。

「とにかく、奴らのミサイル工場を突き止めよう」とハカセは、
事前に奴らの計画を阻止すべく行動することを提案しますが、
アイムが「でも・・・どうやって?」と問います。
ザンギャックである奴らも地上の何処かに潜んでいる限りはナビィのザンギャック反応にも引っかかりません。
ならばマーベラス一味としても、奴らの居場所を割り出すのは、すぐには無理です。
しかし、ミサイルはすぐにでも発射されるかもしれない。
「う〜ん・・・」と考え込んでいた鎧がその時、ハッと何かに気付いて顔を上げ
「あります!突き止める方法が!」と言いました。

鎧はゴーカイシルバーのレンジャーキーをゴーカイセルラーに入れて「豪快チェンジ!」と掛け声をかけ、
ゴーカイシルバーに変身します。
そして「もひとつオマケに!豪快チェ〜ンジ!」と、ボウケンシルバーに変身します。
なんだか、ここでボウケンシルバーのレンジャーキーを入れてなかったようにも見えるのですが、
まぁここは流れ重視で細かいことはいいでしょう。

「そうか!ボウケンシルバー!」とハカセは何かに気付いたようです。
「はい!」と応えた鎧はボウケンシルバー専用のボウケンアームズのサガスナイパーを取り出します。
サガスナイパーは銃型の武器で、槍型のサガスピアにも変形する便利武器ですが、
このサガスナイパーにはもう1つのモードがあって、それがサガスモードです。

サガスモードはプレシャスの探索を任務とするボウケンジャーならではの独特の装備で、
金属探知機のようにプレシャスの手掛かりをスキャンしてその在り処を探知する機能なのです。
というより、ボウケンジャーのボウケンアームズの場合、
冒険や探検に使う道具を武器にも転用できるようにしているという設定なので、
サガスナイパーの場合は金属探知機に銃や槍の機能を付加したという表現の方が正確で、
このサガスモードの方が本来の使い方といえます。

鎧はサガスナイパーをサガスモードにして、先端の探知機部分にルカが持って帰ってきていたビッ栗をかざして、
「これをスキャンして、同じ成分のものを探すようにセットするんです!」と皆に説明します。
同じ成分のものとは、すなわち他のビッ栗です。
他のビッ栗の在る場所を探知すれば、そこにミサイルも設置してあり、
そこにサタラクラJr.とサンダールJr.も居るはずです。

鎧から最もスーパー戦隊に関して学ぶことに熱心なハカセは
サガスモードのそうした機能については知っていたようですが、
咄嗟にこの局面で応用することを思いついたのは、やはりスーパー戦隊に一番詳しい鎧でした。
他のメンバーはサガスモードの機能自体を知らなかったようで、
ルカは「ふ〜ん・・・そんなことも出来るんだ・・・」と感心します。

「いきます!」とスキャンを終えた鎧はサガスナイパーを前にかざして探知を開始し、
しばらく経って反応を検知、「見つけました!この方向10キロの地点です!」と言います。
意外に近い場所にサタラクラJr.らが潜んでいると知ったマーベラスは、
険しい顔をして「行くぞ!!」と皆に号令を発したのでした。

それから少し経った頃、サタラクラJr.達の秘密のミサイル工場では、
「あと少し!あと少し!」とサタラクラJr.がビッ栗の熟成が仕上がるのを
楽しげに小躍りして待ちわびていました。
一方、サンダールJr.は床の上にじっと正座しており、周囲の異常に気を配っています。
そのサンダールJr.が突然、急速に迫ってくる殺気を感じます。
「ん!?上か!」とサンダールJr.が立ち上がって天井を見上げた時には既に手遅れで、
天井を蹴破ってゴーカイジャーに既に変身したマーベラス達6人が殴り込みをかけてきました。

「ああああ!?なななな、何なのよキミたちは!?」とサタラクラJr.は大慌てです。
サタラクラJr.とサンダールJr.はボウケンシルバーのサガスナイパーのことは知らないので、
この場所がマーベラス達にバレることは全く想定していなかったようです。
マーベラス達はサタラクラJr.の問いに答えるかのように、いつもの名乗りを上げます。

「よもやここを突き止めるとはな・・・だが、楽しみが増えた!」とサンダールJr.は余裕を見せ、
サタラクラJr.は「ああああ!!あとちょっとなのにぃ!!」と悔しげに喚き、
指をパチンと鳴らし、マーベラス達の前で爆薬を爆発させます。
しかしマーベラスはひるまず「派手にいくぜぇ!!」と号令をかけ、6人は突っ込みます。

忍者というものは常に相手を欺くものですから、
サンダールJr.の余裕もサタラクラJr.の慌てっぷりも本心からのものではない。
実際のところは、やはりいきなりのマーベラス達の不意打ちに戸惑っているのでしょうが、
サンダールJr.の場合は常に余裕の仮面を被り、
サタラクラJr.の場合は常にハイテンションのお調子者の仮面を被る習性になっているので、
それに見合った態度をとるのでしょう。
いや、彼らの父親がそれぞれそうであったので、
おそらく息子である彼らも(実質的には本人キャラだし)そうなのであろうと思えるのです。

こうして倉庫内で戦闘開始となり、
サタラクラJr.とサンダールJr.は2対6という不利な状況でありながら、
マーベラス達を相手に優勢に戦いを進めます。
さすがにかつて「ハリケンジャー」という1つの作品における敵組織の最高幹部を担った
暗黒七本槍の最強の2人の力を受け継ぐ者たちです。
その実力は父親に及んでいるかどうかは不明ながら、ともかく一般怪人の比ではなく、
ザンギャックではバリゾーグやインサーンと同じクラスぐらいなのでしょう。

ただ、これほどの実力者たちが大人しくザンギャックに従っているわけですから、
ザンギャックはそれを上回る強大な力を持っているということになります。
しかし、今のワルズ・ギル軍を見る限り、ザンギャックにそこまでの凄味は感じられません。
まだ戦う姿を見せていないダマラスがバリゾーグやインサーンを凌駕する
かなりの実力者であることは想像出来ますが、
それでも宇宙忍者たちが恐れをなして従うほどの凄味のある存在とは思えません。

これが以前から不思議なことで、
ザンギャックは何故、宇宙全体を支配するほどの力を持っているのでしょうか?
直接的な理由としては、膨大な兵力を保有しているからであろうということになります。
実際、侵略の際に決め手になっているのは兵力であるようです。
ただ、分からないのは、何故それほどの兵力をザンギャックが従わせて保有することが出来ているのかです。

それはやはり、それだけの求心力があるからなのでしょう。
しかし、お世辞にもザンギャックが宇宙の人々に慕われるような善政を敷いているとは思えない。
だから、その求心力はあくまで「武の力」であるはずです。
何か恐ろしく強大で無敵な力を持つ物が中心にあって、
宇宙忍者やダマラスのような強者も含めて、
皆がそれに従わざるを得ないような状態なのではないかと思えます。

それがあるいはザンギャック皇帝なのではないかとも思えてきます。
そういえば、ザンギャックの紋章は、二匹の龍が向かい合っているものですが、
その二匹の龍の真ん中に変な模様があります。
これはよく見ると何らかの化け物の顔にも見えるのですが、
もしかして、これがザンギャック皇帝なのでしょうか?

ここでついでに更に大きく脱線して、物語もちょうど折り返し点ということもあるので、
かねてからの疑問を考察し、今後の展開まで妄想してみようと思います。

ザンギャック皇帝がそれほど強大な組織力と自身の戦闘力を持っているとしたら、
何故、地球方面軍のこの惨状を放置しているのでしょうか?
当初はワルズ・ギルが苦戦していることを帝国中枢に対して隠蔽していたから仕方なかったともいえますが、
第11話でそのことは発覚して皇帝の命令で親衛隊長のデラツエイガーが派遣されてきているのですから、
地球方面の苦戦は皇帝も承知のはずです。
そのデラツエイガーもゴーカイジャーに倒されて、そのことを皇帝が把握していないはずもなく、
それならば普通は更に危機感を強めて増援を寄越すはずです。

ところが、その後、2クール目の間、本国からは全く増援は送られていません。
ワルズ・ギル軍は直属のあんまり強くなさそうな行動隊長や、
今回の宇宙忍者のような傭兵っぽい連中で何とか部隊を動かしている状態です。
本国からデラツイエガーのクラスの怪人の率いる皇帝直属の精鋭部隊のようなものが
送られてきてもよさそうな状況であるのに、そういう気配は結局全くありませんでした。
これは非常に不自然なことです。

特にこの地球方面軍は皇帝の跡取りらしいワルズ・ギルの率いる軍です。
仮に宇宙全体に戦線を広げすぎて兵力不足であったとしても、
多少無理してでも皇帝がもっと力を入れて支援するのが自然と思えます。
実際、デラツエイガーが派遣されてきたので、皇帝が本気でこれからテコ入れしてくるのかと一瞬思いました。
しかし、そうではありませんでした。

すると、よくよく考えるとデラツエイガーって何しに来たのか?と疑問に思えてきます。
いくら強い怪人を派遣する必要があったからといっても、
皇帝の親衛隊長というと、本来は皇帝の傍にいないといけないはずです。
そんなヤツがどうして来たのか?
あるいは皇帝の最側近であるゆえ、皇帝の何らかの密命を帯びて来たのかもしれません。

デラツエイガー自身も、派遣した皇帝も、
まさかすぐにゴーカイジャーに倒されるというのは計算外だったでしょう。
本当はワルズ・ギル軍に入りこんで地球方面で何かやることがあったのかもしれません。
そして、その使命を首尾よく終えて、本国の皇帝のもとに戻るつもりであったのかもしれません。

地球方面で何か皇帝が注目すべき動向があり、その調査か何かのためにデラツエイガーが派遣されて来たが、
そのことはワルズ・ギルやダマラスには事前に知らせず、
表向きはワルズ・ギルの支援という形にしたため、
結局、ワルズ・ギルのまずい作戦に巻き込まれてデラツエイガーは戦死してしまったということではないでしょうか。
その後、皇帝が真面目にワルズ・ギル軍の支援をしようとしていないことからも、
そういう事情であったような気がするのです。

では、地球方面での注目すべき動向とは何か?
そもそも皇帝に地球方面の情報が伝わったのは第10話の特別破壊部隊の壊滅事件直後ぐらいだと思われ、
その時点でワルズ・ギル軍で何か異常が起きていると判明し、
皇帝の諜報網が地球方面軍の各種情報を収集し、思わぬ苦戦を強いられていると判明したと思われます。
そして、その時、同時にもっと重大な情報を皇帝はたまたま入手したのでしょう。

その時、地球方面軍で扱われていた情報の中で注目すべきものといえば、
第8話でダマラスが知った「宇宙最大のお宝が地球にある」という情報でしょう。
これは第8話時点ではダマラスはインサーンと共にその情報を隠そうとしていたが、
結局は第9話でワルズ・ギルに知られてしまい、その後は秘密情報ではなくなっていたはずです。
だから皇帝も第11話までにその情報は得ることが出来たでしょう。

つまり、デラツエイガーは本当は「宇宙最大のお宝」に関する情報収集という皇帝の密命を帯びて
派遣されてきた可能性があるとも考えられるのです。
そして、そう考えると、デラツエイガーが着任早々、第12話でゴーカイジャーに倒されてしまった後に
起きた出来事と辻褄が合ってくるのです。
それは第15話でバスコが地球へやって来たことです。

バスコはどうして「宇宙最大のお宝」を欲しがっているのか?
赤き海賊団を裏切った時、アカレッドのその質問に対しては「独り占めしたいから」と答えていましたが、
それが本心かどうか分かりません。
そもそもバスコはアカレッドにレンジャーキーを奪い返され、
再びその多くが宇宙に散らばった後、マーベラスのようにそれを集めようとはしていません。
ナビィがいなかったから探せなかったとも言えますが、
そのナビィを伴っていると思われるマーベラスの行方を血眼になって探し回っていたようにも見えません。
マーベラスは賞金首ですから、その動向についてはザンギャックとつるんでいるバスコは情報を入手出来たはずです。
それなのにバスコは真剣にマーベラスの行方を探そうとしていたとも思えないのです。
そう考えると、本当にバスコは「宇宙最大のお宝」が欲しかったのか、かなり疑問といえます。

バスコはザンギャックと裏で手を組んで赤き海賊団を裏切って、レンジャーキーを奪おうとしました。
バスコはレンジャーキーを手に入れ、宇宙最大のお宝を手に入れるからいいとして、
この場合、ザンギャックのメリットは何でしょうか?
赤き海賊団を壊滅させることでしょうか?
しかし、赤き海賊団を退治するということはザンギャックにとって、そんなに大事なことだったのでしょうか?

確かに赤き海賊団は「帝国に対する最大の反逆者」だったそうですから、
それを退治することは重要なことだったのかもしれません。
しかし、そもそも何故、たった3人しかメンバーがおらず、
レンジャーキーを集めて回っていただけの赤き海賊団が「帝国の最大の反逆者」なのでしょうか?

その答えは1つ、レンジャーキーを集めて「宇宙最大のお宝」を手に入れるとこ自体が、
帝国にとって「最大の反逆」に相当するということなのでしょう。
つまり、帝国にとって「宇宙最大のお宝」は他の者の手に渡してはいけないものということになります。
ならば、バスコが「宇宙最大のお宝」を欲しがっているのではなく、
ザンギャックが「宇宙最大のお宝」を欲しがっているのであり、
バスコは赤き海賊団を裏切ってザンギャックと手を組み、アカレッドからレンジャーキーを奪った挙句、
それをザンギャックに献上してその見返りに特別待遇の私掠許可を手に入れるというのが
本当の目的だったのではないでしょうか。

私掠許可を帝国から受けている海賊は他にも存在するようですが、バスコはどうも特別待遇のようです。
ダマラスはこの赤き海賊団壊滅事件に関わっているようで、バスコともその件を通じて旧知のようですが、
バスコのことを明らかに嫌っています。
それなのにバスコは全く排斥されることなく、ダマラスがバスコのもとに出向いたりしているほどです。
だいたい、バスコは第15話でマーベラス達を始末するとダマラスに約束していながら
第16話でそれに失敗していますが、ダマラスからその責を問われた形跡も無く、
第23話ではダマラスからゴーミンを借りたりしています。
つまり、ダマラスはバスコのことを嫌いながらも、バスコに逆らえない状態であるようです。

これは、バスコのバックによほどの大物がついているということです。
ダマラスが恐れるほどの大物といえば、ザンギャック皇帝しか有り得ないでしょう。
つまりバスコはザンンギャック皇帝と裏で繋がっている可能性があり、
ダマラスはその裏の関係を把握している、
というか、インサーンに対してもバスコとの関係をひた隠しにするダマラスの態度を見ると、
皇帝とバスコとダマラスが一種の秘密の共犯関係にあるのではないかと疑われます。
そして、それはザンギャックが「宇宙最大のお宝」を手に入れるために引き起こされた
「赤き海賊団壊滅事件」の際に生じた関係なのではないかと推測出来ます。

しかし、バスコは赤き海賊団壊滅事件の際、
結局はレンジャーキーをアカレッドに奪い返されてしまっており、任務に失敗しています。
実際、ダマラスはバスコがその事件の際にレンジャーキーを手に入れられなかった件で
ヘマをしたという認識を持っています。
それでも何故かバスコは私掠許可を得て宇宙で好き放題やる権利をザンギャックから保証されています。
どうして任務に失敗したバスコがそこまで優遇されるのか?

それはダマラスにも言えます。
バスコはダマラスこそマーベラスを始末出来なかった件でヘマをしたのだと認識しています。
確かにダマラスもヘマをしたといえます。
それなのにダマラスも罰を受けた痕跡は無い。
まぁワルズ・ギルの傍に付けられているのは罰ゲームみたいに見えなくもないですが、
次期皇帝の指南役ですから、将来的には大出世間違い無しの栄転とも解釈出来ます。
少なくとも左遷というわけではないでしょう。

ダマラスとバスコは互いのことを作戦に失敗したヤツと見なして軽蔑し合っているのに、
2人とも帝国内で優遇されているということは、
皇帝が任務に失敗した2人をあえて優遇しているということです。
何故、皇帝はこの2人を優遇するのか?

そのヒントは、皇帝の跡取りのワルズ・ギルですら、
「宇宙最大のお宝」の価値を理解していないということにあります。
つまり、ワルズ・ギルはザンギャックが「宇宙最大のお宝」を欲しがっているということは知らないのです。
皇太子も知らないとなると、それは皇帝だけが知るトップシークレットということになります。
つまり、ザンギャックが「宇宙最大のお宝」を欲しがっているのではなく、
ザンギャック皇帝だけが「宇宙最大のお宝」を欲しがっており、そのこと自体がトップシークレットなのです。

皇太子にまで秘密にしているわけですから
当然、下っ端のゴーミンなどが「皇帝が宇宙最大のお宝を欲しがっている」などと知っているはずはなく、
知られていいわけがない。
だからバスコは赤き海賊団壊滅事件の際にアカレッドに裏切りの理由を尋ねられた時、
周囲にゴーミン達が居たので「お宝を独り占めしたいから」と答えるしかなかったのではないでしょうか。

そうなると、皇帝しか知り得ないようなトップシークレットをダマラスとバスコは知っているわけで、
トップシークレットを知る人間は出来るだけ少ない方がいいですから、
皇帝としては任務に失敗したぐらいで放逐してしまうわけにはいかない。
秘密をペラペラ喋られては困るので、いっそ口封じで殺してしまうのもアリですが、
殺してしまうと後任を探さねばならない。
そうするとその分、秘密を知る人間が増えていく。それはあまり好ましいことではない。
ならば任務に失敗しても罰さずにそのまま同じ人間を手駒として使い続けた方がいいのです。

ダマラスとバスコも秘密を知ってしまった以上、任務を解かれることは死を意味することは分かっていますから、
任務が続くことは歓迎すべきことで、
しかも口封じのためも含めて好待遇は保障されるわけですから任務に励むしかありません。
その任務とはもちろん、「宇宙最大のお宝」を手に入れること、
少なくとも他の者に「宇宙最大のお宝」を渡さないこと、
「宇宙最大のお宝」を探そうとする物を抹殺すること、このあたりでしょう。

ただ、ダマラスやバスコの態度を見る限り、
血眼になって「宇宙最大のお宝」を探してきたという印象はありません。
ダマラスにとっては軍務が明らかにメインで、
「宇宙最大のお宝」の件も皇帝に命じられた秘密作戦に携わったことで知ってしまっただけのことのようです。
また、バスコにとっては大事なのは宇宙で気楽に私掠活動をすることであって、
そのために「宇宙最大のお宝」の秘密を知る立場を利用しているという印象です。

だから2人とも、自発的に「宇宙最大のお宝」を探そうというほど熱心ではない。
真に熱心なのは皇帝だけでしょう。
ただ、その皇帝にしても、積極的に「宇宙最大のお宝」を手に入れようとしているようにも見えない。
本気で手に入れようとしているのならダマラスとバスコの尻をもっと叩いてもよさそうなものだし、
後で関係者全員を粛清する前提で多くの人間をお宝探しに投入して
一気に見つけ出そうとしてもよさそうなものだからです。

つまり、皇帝の本音は、「宇宙最大のお宝」が宇宙の何処かに埋もれているのなら、それはそれでいい、
誰かが手に入れてしまわなければそれでいい、というものであるようです。
だから自分が無理に探し出そうとは思っておらず、
誰かが見つけ出すことを阻止することが主眼なのだといえます。

そういう意味で、「宇宙最大のお宝」を手に入れようとしていた赤き海賊団は
皇帝にとって非常に目障りな存在だった。
だから数々の罪状をデッチあげて「帝国に対する最大の反逆者」という汚名を着せて迫害し、遂には潰したのです。
その壊滅作戦を秘かに命じられたのが皇帝の側近であったダマラスで、
皇帝はダマラスに、赤き海賊団の壊滅と同時に、海賊団の集めたレンジャーキーを奪うよう命じたのでしょう。
その目的はレンジャーキーを使って「宇宙最大のお宝」を手に入れることではなく、
レンジャーキーを押さえることで
他の者が「宇宙最大のお宝」を探すことを出来なくするためであったと思われます。

レンジャーキーを集めれば「宇宙最大のお宝」を見つけることが出来るということは
アカレッドが言い出したことで、
皇帝は赤き海賊団の活動開始後にその噂を聞きつけて、
ならばレンジャーキーを一定数押さえてしまえばアカレッドの目論みを潰せると思い、
何らかの方法で独自にレンジャーキーを集めて隠しておいたのではないか?
それがバスコの持っていた追加戦士と番外戦士の25個のレンジャーキーであり、
それは当初は皇帝の手許にあり、
そのためアカレッドはこの25個のレンジャーキーは手に入れることが出来なかったのでしょう。

ところが、この25個のレンジャーキーは無くても、
他のレンジャーキーを集めれば「宇宙最大のお宝」は見つけることが出来たのです。
アカレッドは25個のレンジャーキーが見つからない状況でも全く気にせず
「宇宙最大のお宝」を目指していたので、
危機感を抱いた皇帝は側近のダマラスに赤き海賊団を潰してレンジャーキーを奪い、
「宇宙最大のお宝」を探そうとする動きを阻止するよう極秘に命じたのでしょう。

そこでダマラスは赤き海賊団の一員のバスコを裏切らせ、
「皇帝が宇宙最大のお宝を他人に渡さないよう願っている」というトップシークレットは
この2人以外の者には秘密にしたまま作戦を決行し、
レンジャーキーを手に入れることには失敗し、
アカレッドの舎弟のマーベラスをレンジャーキーの箱を持ったまま取り逃がすという失態は演じたものの、
アカレッドは消息不明、赤き海賊団は壊滅し、レンジャーキーの半数以上は再び宇宙に散らばり、
「宇宙最大のお宝」を手に入れようとする赤き海賊団の目論みを潰すという主たる目的は達成したのでした。

逃げたマーベラスはチンケなチンピラで1人では大したことは出来ないと見なした皇帝やダマラスは、
マーベラスの罪状をでっち上げて賞金首にして、
いずれ何処かで野垂れ死ぬだろうと、放置することにし、
ダマラスとバスコは一応はその「宇宙最大のお宝」を手に入れて皇帝に献上するという
秘密の特命は引き続き請け負いつつも、基本的にダマラスは軍務に戻り、
バスコは皇帝お墨付きの私掠活動であちこちの星を好き放題に荒らし回る生活を送ることになったのでしょう。

ところがマーベラスはアカレッドの意思を継いで散らばったレンジャーキーを集め始め、
仲間を増やしてマーベラス一味を立ち上げ活動を活発化させ、
遂にアカレッドがもともと持っていたレンジャーキーを全て回収して、
「宇宙最大のお宝」の在り処が地球だと知り、地球までやって来たのでした。これが第1話の出来事です。

そして、皇太子ワルズ・ギルの地球侵攻軍の参謀長に出世していたダマラスは、
思わぬところでマーベラスが現れたので不審に思って、
第8話でインサーンに命じてマーベラス達の地球に来た目的を探らせたのです。
その際、ダマラスはワルズ・ギルにはその情報収集作戦は秘密で行い、
インサーンにも、その情報収集作戦の現場の行動隊長のスニークブラザースにも、
自分がもともと「宇宙最大のお宝」に関する皇帝の秘密作戦を巡ってマーベラスと因縁があることは伏せています。
インサーンはマーベラスが赤き海賊団の生き残りで、赤き海賊団は帝国への反逆の罪で数年前に壊滅したという
帝国の公式記録程度の知識はあるようでしたが、
その壊滅作戦に秘かにダマラスが関与していたことは知らないようでした。

そしてスニークブラザースの諜報活動の結果、
マーベラス一味が「宇宙最大のお宝」を手に入れるために地球に来ており、
そのために「34のスーパー戦隊の大いなる力」を集めていることをダマラスとインサーンは知りました。
そしてダマラスはこの情報をワルズ・ギルには知らせないようインサーンに言いましたが、
これは「宇宙最大のお宝」に関する情報が皇帝のみのトップシークレットなのだから当然の措置だといえます。
しかし、それがトップシークレットであること自体が秘密なので、
ダマラスはインサーンに事情を説明することは出来ない。
だからインサーンとしては不審に思ったことでしょう。
結局、この情報はワルズ・ギルにすぐに露見してしまうのですが、案外インサーンが密告者なのかもしれません。

そしてワルズ・ギルにまで漏れてしまったため、この情報は一応は部外秘扱いではあったでしょうが、
さほど厳重な秘密情報ではなくなり、
第10話の特別破壊部隊壊滅事件後の皇帝によるワルズ・ギル軍に対する秘密監察の諜報網に
キャッチされることとなり、地球におけるマーベラス一味の活動が皇帝の知るところとなったのでしょう。

こうして見てみると、ダマラスがマーベラス一味の地球での活動に関して第8話で得た情報を
ワルズ・ギルに報告しないだけでなく、皇帝にも報告していなかったことが分かります。
皇帝にもそれを秘密にしたまま、ダマラスは第9話では
「ガオレンジャーの大いなる力」をマーベラス達から横取りする作戦までやろうとしています。
これはちょっと不審な動きだといえます。

地球に「宇宙最大のお宝」があるという情報をダマラスが皇帝に上げていなかったからこそ、
ダマラスはいきなり第11話で皇帝側近のデラツイエガーがやって来たことに驚いていたのではないでしょうか。
デラツイエガーの来訪もあまりに突然で不穏なほどの強引なものであったし、
あの時、明らかにデラツイエガーはダマラスに対する皇帝の不信感を伝えていました。
ワルズ・ギルやその他の兵士たちの手前、明らかな表現ではなかったものの、
あれは「宇宙最大のお宝」の探索に関してのダマラスの任務の監督者として
デラツエイガーを派遣したという皇帝の意思を伝えるものだったようにも思えます。

つまり、ダマラスが地球に宇宙最大のお宝があるという重大な情報をすぐに皇帝に報告せずに
勝手に動いたことに皇帝が不信感を抱き、
ダマラスと双璧をなす信頼の置ける側近のデラツエイガーに
ダマラスを監視するために地球方面軍に真の目的を隠して赴任するよう命じたのでしょう。

デラツエイガーが「皇帝が宇宙最大のお宝に関心を抱いている」という帝国のトップシークレットを
もともと知っていたのか、それともこの時に初めて知ったのか、どっちであるのかは分かりませんが、
とにかく皇帝としては極秘事項であるゆえに、
この場合この命令を与えることが出来る相手はデラツエイガーしかいなかったのでしょう。

実際、ダマラスがどういうつもりで皇帝にこの件を報告しなかったのかというと、
単にある程度情報がまとまってから報告するつもりで報告が遅れただけなのか、
それとも「宇宙最大のお宝」を自分のものにしたくなったのか、
あるいはダマラスさえも知り得ない「皇帝が宇宙最大のお宝にこだわる理由」を探ろうとしたのか、
ハッキリとは分かりません。
とにかく皇帝はダマラスに不信感を抱き、
かといってまだまだ秘密を知る手駒として使える可能性のあるダマラスを粛清してしまうのも躊躇われ、
デラツエイガーを通じて管理しようとしたのでしょう。

皇帝自身も、地球に「宇宙最大のお宝」が存在すると知ったものの、
どう対処すべきか決めかねていたようです。
手に入れるという選択肢も、
地球ごと吹っ飛ばして闇に葬るという選択肢も、
帝国の総力を上げて地球を征服して安全に管理するという選択肢もあったでしょう。
しかし計画に関与する者を増やすことは秘密の露見の危険が高まるという欠点があり、
下手に手を出して「宇宙最大のお宝」が表に姿を現すような羽目になることも避けたかった。
ならば、とりあえずは今のままごく少数の者だけがその存在を知ったままで、
あまり騒ぎ立てず地球の中に眠り続けさせておいた方がいい。

そうなると問題は皇帝周辺以外で「宇宙最大のお宝」が地球に存在することを知ってしまった者です。
まずワルズ・ギル軍の中でその情報が周知のことになってしまったことは少々問題でした。
司令官のワルズ・ギル自身は間抜けなので「宇宙最大のお宝」に何か重大な意味があるとは気付いていないが、
それでも地球を征服すればワルズ・ギル軍は戦利品として「宇宙最大のお宝」を探し出そうとするだろう。
それは皇帝にとっては厄介なことになるので、その場合、ワルズ・ギル軍を始末せねばならなくなる。
しかし、それはそれで大事件となるので、秘密の露見に繋がる恐れがある。
だから、出来ればワルズ・ギル軍には地球の征服を成功させない方が良い。
だから皇帝は積極的な増援をしないのです。

それは普通はワルズ・ギル軍から苦情が来てもおかしくない事態ですが、
司令官のワルズ・ギルは自尊心だけはやたら強く武功を上げることしか考えていない愚か者なので
増援が無い方が好き勝手に出来て嬉しいタイプです。
そして参謀長のダマラスは皇帝と「宇宙最大の秘密」の隠蔽という陰謀を共有する者なのですから、
ワルズ・ギル軍が早く地球征服に成功してしまわないように、わざと本国に増援を要請しないわけです。

しかし、ならばいっそワルズ・ギル軍を地球から撤退させてしまえばいいとも思えるのですが、
そうはいかない事情があります。
まず、そんなことをすればワルズ・ギルやその側近たちが不審に思うかもしれない。
そこから秘密が露見する恐れもあります。
また、マーベラス一味が地球で「宇宙最大のお宝」を探し始めている以上、
マーベラス一味の活動を妨害する意味でも地球で征服作戦による混乱そのものは続いている方が望ましい。
また、ダマラスが参謀長として現地に相応の兵力と共に居る状態を作っておいた方が、
いざマーベラス一味が「宇宙最大のお宝」に辿り着きそうになった時に妨害するにも便利です。
だから皇帝はワルズ・ギル軍を撤退はさせず、かといって増援もせず、
地球上で泥沼の戦いが続くように仕向けているのです。

そして、その上でイマイチ信用出来なくなったダマラスの監視役として第11話にデラツエイガーを派遣し、
デラツエイガーに地球にあるという「宇宙最大のお宝」の状況を調査させて、
その情報をもとにして今後、地球にある「宇宙最大のお宝」の扱いをどうすべきか検討しようとしていたのでしょう。
また、なんといっても目障りなのは「宇宙最大のお宝」を見つけようとしているマーベラス一味ですから、
デラツエイガーにはマーベラス一味の抹殺という密命も与えていたはずです。

しかし、秘密保持のためにその本来の目的を明らかに出来ない立場のまま
ワルズ・ギル軍に組み込まれて活動せざるを得なかったデラツエイガーは、
ワルズ・ギルに足を引っ張られるような形で、結局は第12話で早々にマーベラス一味に倒されてしまいました。
そこで皇帝は、ワルズ・ギル軍から距離を置いて活動可能で、
それでいて皇帝と「宇宙最大のお宝」を巡る秘密を既に知っている、うってつけの人物を
デラツエイガーの秘密任務、その中でもとにかくマーベラス一味の宝探しを邪魔する任務の後継者として
地球に送ったのでしょう。
それが第15話で地球に突然やって来たバスコです。

バスコは当初、ダマラスに呼ばれて地球へやって来たように見えました。
しかしダマラスはバスコを露骨に嫌っており、わざわざダマラスがバスコを呼び寄せるというのは不自然です。
あの時、確かに地球に来る直前にバスコはダマラスから、
「ダマラスが地球で新たに知り得た情報」の提供は受けています。

ダマラスは作戦の必要上、自分がバスコと関係が深いということはインサーンには明かしていますが、
その理由は不審がるインサーンにも教えず、わざわざお忍びでバスコの船に訪れて
「宇宙最大のお宝」に関する情報の提供をしています。
つまり、これだけを見ても、ダマラスとバスコが「宇宙最大のお宝」を巡る秘密の陰謀の同志であるということは
インサーンやワルズ・ギルも含めて、ワルズ・ギル軍に対しては秘密事項であることが分かります。
しかし、ダマラスは嬉々としてバスコのもとを訪れたわけではなく、むしろ嫌々であるように見えました。

そして、バスコはあの時、ダマラスから現地の生の情報の提供を受けましたが、
その時、自分のもともと知っていた情報と照合して「やっと繋がった」と言っています。
そして、ダマラスはそのバスコの言葉を無感動に「それはよかった」と言って流しています。
しかし、自分が地球で諜報活動をして掴んだ情報と同じような内容の情報を
バスコのごとき宇宙海賊が知っていたとしたら、ダマラスはその情報源を普通は気にするはずです。
ところが全く無感動なのですから、
バスコならその情報は知っていて当然だとダマラスは思っているということです。

バスコについてダマラスがそんなに詳しいわけもないので、
要するにバスコにその情報を提供した、あるいは共有している者が誰なのか
ダマラスは知っているということです。
その「誰か」とはおそらくザンギャック皇帝でしょう。
つまりダマラスも知らないような「宇宙最大のお宝」に関連する何らかのハイレベルな知識を、
ザンギャック皇帝がもともと知っていて、今回バスコにその情報を与えたのか、
あるいはもともとハイレベルな知識をバスコが独自に得ており、
それをバスコの方からザンギャック皇帝に提供したのか、
どちらなのかは分かりませんが、
とにかく皇帝とバスコの間で「宇宙最大のお宝」に関するハイレベルな知識の共有関係があり、
そういう共有関係があること自体はダマラスは知っていたので、
バスコが思わせぶりなことを言っても、さして驚きはしなかったのでしょう。

バスコが妙にレンジャーキーやお宝について詳しいのは、
この皇帝との知識の共有によるものであったと思われますが、
その知識がどのような内容のものであったかは具体的には分かりません。
ただ、「宇宙最大のお宝が地球にある」という情報は少なくともバスコは知らなかったようで、
その情報を与えられてバスコは地球へやって来たようです。
その際、バスコはおそらく皇帝サイドから追加戦士と番外戦士の25個のレンジャーキーと
ラッパラッターを貰ったのでしょう。

地球到着後のバスコとダマラスとの会話から推察すると、
皇帝からバスコへ具体的な命令というものは無かったようです。
そもそも直接命令するべき間柄ではないのかもしれません。
皇帝からバスコへ25個のレンジャーキーとラッパラッターが届けられ、
それに添えられた皇帝からバスコへの連絡内容はおそらく
「地球でマーベラス一味が宇宙最大のお宝を見つけようとしている」という新情報の提供と、
「詳細は地球到着後にダマラスに聞くように」というようなものだったのでしょう。

それだけでバスコは自分が皇帝から地球でやるように求められていることが、
マーベラス一味を抹殺して宇宙最大のお宝を見つけることを阻止することであるということは
理解出来たことでしょう。
そしてダマラスは皇帝の命令で、地球に到着したバスコに現地情報の提供を行った。

皇帝はダマラスに不信感を抱いたままですから、
ダマラスは立場的には皇帝の意を受けてやって来た形のバスコの手伝いをするよう命じられたようなもので、
それでバスコはやたらとダマラスに対して尊大な態度であったのですが、
皇帝との関係が表沙汰には出来ないバスコは表向きは一介の私掠船の船長に過ぎないので
ダマラスの方が立場が上といえば上です。
だからダマラスはダマラスでバスコに対して尊大に振る舞います。
ただ皇帝と繋がっているバスコをダマラスの権限で罰したりも出来ないので、
バスコが作戦を失敗しても優遇し続け、ゴーミンを貸したりもしているのです。

ただ、バスコにしてもダマラスにしても、
いがみ合いながらもそれぞれ皇帝の意向に忠実に動いているのかというと、それもどうも違うようです。
皇帝の意向はバスコにマーベラス一味を始末させ、最悪でも宇宙最大のお宝を見つけるのを阻止することです。
バスコはその意向を察して、確かに当初はマーベラス一味の抹殺とレンジャーキーの奪取を画策してきて、
それが失敗すると、今度はマーベラス達の未取得の「大いなる力」を先回りして手に入れることを
作戦目標としています。
「大いなる力」が1つでも欠ければ「宇宙最大のお宝」は見つけることは出来ないのですから、
とにかく1つでもまずは「大いなる力」を押さえておこうというのは、
マーベラス一味の「宇宙最大のお宝」探しの邪魔をするという意味では非常に理にかなった作戦です。

だから、一見すると、バスコは皇帝の思惑通りに動いているように見えますし、
ダマラスもそれに真面目に協力しているように見えます。
しかし、バスコが地球に到着し、ダマラスが現地情報を提供した後、
ダマラスとバスコは皇帝の意向は理解しつつ、
その皇帝の意向に本気で従うつもりなのかお互いに腹を探り合うような
「それであの海賊どもをどうする?」「片づけるさ、そのために俺に情報を流したんだろ?」という
意味深な会話をしています。
そして、その挙句、互いに露骨に不信感を露わにして別れています。

こう見てみると、どうもダマラスとバスコの関係は非常に複雑で、ちょっと整理してみないといけません。
まず表向きはダマラスはワルズ・ギル軍の参謀長、バスコは私掠船の船長で、
あくまでその立場における薄い協力関係を維持しているだけです。
ところその裏では2人は皇帝の秘密の意向に従ってワルズ・ギル軍には隠れて、
マーベラス一味の「宇宙最大のお宝」の発見を阻止する秘密作戦を協力して進めているのです。
しかし、更に裏があって、2人はお互いのことを皇帝の意向に背く可能性のある者として
信用していない可能性があり、
更に突き詰めれば、実は2人とも皇帝の意向に従うつもりは無く、
その上で互いを利害の衝突する相手として警戒している可能性もあると言えます。

「皇帝の意向に背く」というと、どういうことかというと、幾つか方向性は考えられます。
例えば、「宇宙最大のお宝をやはり自分が手に入れたくなった」というものであるかもしれませんし、
あるいは「宇宙最大のお宝とザンギャック皇帝の秘密を暴き、皇帝に反逆する」というものであるかもしれません。
実際のところは、バスコにしてもダマラスにしても状況を見ながら
皇帝の意向に従うか背くか迷っている段階ではないかと思えます。
そしておそらく皇帝もこの2人を完全に信用しているわけではなく、
「宇宙最大のお宝」を現状維持しておくか、何らかの強硬策で処分するか手に入れるか等、
様々な選択肢も睨みつつ、状況を見て対応を迷っている段階だと思います。

「状況」というとどういうことなのかというと、
マーベラス一味の「宇宙最大のお宝」探しの作業の進捗状況もありますし、
また、ワルズ・ギル軍の地球侵略作戦の進捗状況もあります。

マーベラス一味が「大いなる力」を多数ゲットして
「宇宙最大のお宝」に肉薄していけば状況は大きく動くでしょうし、
逆にバスコが幾つかの「大いなる力」を手に入れてしまえば、
これも大きく状況を変える要因となるでしょう。
またワルズ・ギル軍が地球征服に成功してしまいそうになれば「宇宙最大のお宝」に迫ることにもなり、
これも大きな状況変化となり、
逆にワルズ・ギル軍が壊滅的になってしまってもダマラスやバスコの動きも変わらざるを得なくなります。
更に、このダマラスとバスコの共有している秘密がワルズ・ギル軍の中で露見する可能性もあり、
そうなればまた新たな状況変化の可能性もあります。

このように、状況次第では「宇宙最大のお宝」を巡って地球を舞台にして、
マーベラス一味とバスコ、ダマラス、ザンギャック皇帝、ワルズ・ギル軍の
5つ巴の抗争が生じる可能性すら有り得ます。
更にまだ登場していない個々のレジェンド戦隊もマーベラス一味と皆が一枚岩というわけでもない状況ですから、
今後、何が起きるか分かったものではありません。
そして、おそらく何処かで生きていると思われるアカレッドの動向も気になります。

また、どうもザンギャック皇帝の周辺、あるいはバスコの周辺に
レジェンド戦隊に関係の深い者が居るように思えるのも気になります。
ザンギャック皇帝あるいはバスコが追加戦士と番外戦士の25個のレンジャーキーや
ラッパラッターをどのようにして手に入れたのか?という疑問は、
その周辺にアカレッド的なレジェンド戦隊と関係の深い人物の関与が無いと説明がつかないように思えます。

そもそも、この25個のレンジャーキーのうち少なくとも追加戦士の15個のレンジャーキーは
本来はアカレッドあるいはマーベラスが集めて
他の基本レンジャーキーと一緒に地球へ持っていくべきだったのでしょう。
そしてその地球到着時に合わせて、地球人の中でスーパー戦隊を愛する者を選んで6人目の戦士とし、
ゴーカイシルバーのレンジャーキーとゴーカイセルラーと共に託すべきものだったはずです。
ところが先に25個のレンジャーキーをザンギャック側に押さえられてしまったために、
6人目の戦士の登場が遅れてしまった。

ところがその問題の15個のレンジャーキーを携えてバスコが地球へ来てマーベラス達にそれを奪われると、
レジェンド側はすぐに対応して6人目に鎧を選びゴーカイシルバーキーとゴーカイセルラーを渡しています。
つまりザンギャック皇帝やバスコの側におけるレンジャーキーの移動状況を把握していたか、
あるいはマーベラス側のレンジャーキー所有状況を把握していたとしか思えません。
まぁこのあたりはレンジャーキーに関係する不思議パワーであるとか、
仲代壬琴のような死者の霊による不思議現象で説明もつきそうではありますが、
もともと25個のレンジャーキーやラッパラッターがザンギャック側にあったということは、
やはりザンギャック側にレジェンド戦隊に関係のある者がいたと考えた方が説明はしやすいように思えます。

そう考えると、そもそもザンギャック皇帝とは何者なのだろうかという根本的な疑問も湧いてきます。
その他、どうしてアカレッドは姿を消したのか?
どうしてバスコは裏切ったのか?
ゴーカイジャーのレンジャーキーとはそもそも何なのか?
マーベラスが5人の仲間を集めて地球へ向かう展開というのは偶然の産物だったのか?など、
メインストーリーだけでもこれだけ多くの謎があり、
更にマーベラス一味のメンバー個々の過去や夢など、まだまだ謎だらけの物語であります。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 16:50 | Comment(0) | 第25話「海賊とニンジャ」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月15日

第25話「海賊とニンジャ」感想その5

物語も折り返し点ということで、今後の予想なども含めて随分と脱線してしまいましたが、
これらの妄想は今回のストーリーには何の関係もありません。
そういうわけで、妄想はこのあたりで終えて、
再びマーベラス達6人が殴り込みをかけた倉庫での戦いの方に戻ります。

優勢に戦いを進めたサタラクラJr.とサンダールJr.は
6人が固まって追い詰められたマーベラス達に向かって、2人の武器を重ねて暗黒ボンバーを放ちます。
しかしマーベラス達はこの瞬間を待っていました。
この暗黒ボンバーはさっきじっくり見たので、技は見切っていたのです。
暗黒ボンバーのエネルギー波をかわしながら、その爆炎の中で隠れながら、
一瞬にしてジョー、ルカ、ハカセ、アイムは武器交換をして、それぞれ二刀流と二丁拳銃の最強形態となり、
マーベラスと鎧ともども、爆炎の中から飛び出して
サタラクラJr.とサンダールJr.の不意を突いて襲い掛かったのでした。

これでサタラクラJr.とサンダールJr.がひるんだ隙に、
鎧が天津甘栗製造機のような熟成器のところに行き、「今のうちに・・・」と
焼けた石の上で回るビッ栗を「あちあちあち・・・!」と熱がりながら回収し、ビッ栗の袋ごと奪います。
そして、マーベラスがサタラクラJr.を、ジョーとルカがサンダールJr.を食い止めている間に、
ハカセとアイムが4丁のゴーカイガンの連射でミサイルを悉く破壊してしまいました。

大爆発して粉微塵となったミサイルを見て「えええええ!?」と慌てるサタラクラJr.に
「余所見してる場合じゃねぇだろ!!」とマーベラスが斬りかかり、
一気に押しまくってサタラクラJr.を倉庫の外に蹴り出し、外に出ても物凄い闘志で斬りまくり撃ちまくります。

また、ジョーとルカもサンダールJr.を倉庫の外に叩きだしていました。
「さんざんコケにしてくれたわね!」とサンダールを押しまくるルカ、
「さっきの借り、返させてもらう!」と凄んでサンダールを斬るジョー、
2人ともさっきとは打って変わって優勢です。
やはり二刀流になったジョーとルカのコンビに対しては、
たとえサンダールJr.といえどもまともにやり合っては敵わないようです。
さっき、ジョーが「次は必ず倒す」と豪語していたのは負け惜しみではなく、
サンダールJr.と手合せした結果、二刀流になれば勝てる相手だと見切っていたのでした。

一方、マーベラスの方がサタラクラJr.を押しまくっているのは実力通りで、
もともと格闘戦の実力的にはマーベラスの方がサタラクラJr.より上なのです。
さっきの戦いでも斬り合いではマーベラスの方が常に勝っていました。
しかし、それでも常にマーベラス達が劣勢に追い込まれていたのは、
サタラクラJr.やサンダールJr.の摩訶不思議な忍術のせいでした。
だが、共に追いこまれたサタラクラJr.とサンダールJr.に対峙する形でゴーカイジャー側が6人揃って、
「これで終わりだ!」と宣言した時、マーベラス達はすっかり敵の忍術のことを忘れていました。

ハカセとアイムと鎧が並んで一斉にゴーカイガンとゴーカイスピアから銃弾を発射すると同時に、
マーベラス、ジョー、ルカの3人がゴーカイサーベルを振りかざしてジャンプし、
サタラクラJr.達に向かって躍り掛かった瞬間、
サタラクラJr.とサンダールJr.は「宇宙忍法!地転換!」と唱えて目から光を発します。
すると、一瞬にしてサタラクラJr.とハカセの位置が入れ替わり、
サンダールJr.とアイムの位置が入れ替わったのでした。

つまり、銃弾が向かい、マーベラス達3人が斬りかかっている相手が
一瞬にしてハカセとアイムになったということであり、
「え?」と一瞬何が起きたか分からないハカセとアイムは次の瞬間、自分達の撃った銃弾を浴び、
更にマーベラス達は勢い余ってそのままハカセとアイムに斬りつけてしまいます。
斬りつけた後、マーベラス達は「なに!?」と慌てますが、
その時はもうサタラクラJr.とサンダールJr.はさっきまでハカセとアイムが立っていた場所、
すなわち鎧の両側に立って高笑いしていました。

「ええ!?入れ替わった!?」と驚く鎧に槍で一撃入れると
サタラクラJr.は「こいつは返してもらうよ!」とビッ栗の入った袋を奪い返し、
更にサンダールJr.が鎧を斬って吹っ飛ばします。
地面に叩きつけられた鎧をサタラクラJr.はまた巨大化してつまみあげて放り投げてしまいました。
戦闘は優位に進めていたゴーカイジャーでしたが、
またもやサタラクラJr.らの忍術で形勢を逆転されてしまったのでした。

ハカセとアイムと鎧がダメージを受けてしまった6人は
高笑いするサタラクラJr,と「残念だったな」と嘲笑うサンダールJr.に追い込まれます。
サタラクラJr.はハイテンションのお調子者キャラですが、その内面は実は陰気で残忍です。
だから、自分が楽しみにしていたビッ栗ミサイル計画を台無しにしたマーベラス達を許せない。
苛めて苛めて苛め抜いて楽しみながら殺してやろうと思っています。
「それでは、楽しい楽しいボクのボキ空間にいらっしゃ〜い!」と言います。
そして「宇宙忍法!穴落とし!」と唱えて、槍の穂先から光を発します。
すると、マーベラス達の足元に何か変な円形の模様が出現します。

その次の瞬間、咄嗟にマーベラスが鎧を、ジョーがアイムを、ルカがハカセをその円形の模様の外に突き飛ばし、
そのままマーベラス達3人は地面に開いた円形の黒い穴に落っこちて、
その黒い穴ごと跡形も無く消えてしまったのでした。
「マーベラスさん!」「ジョーさん!」「ルカ!」と残ったハカセ達3人は
口々に叫んで呼びかけますが、何の反応も返ってきません。
マーベラス達3人は完全に消えてしまったようです。
おそらく、さっきサタラクラJr.の言っていた「ボキ空間」という場所に送られてしまったのでしょう。

ハカセ達3人が穴に落ちなかったのを見て
「あ〜ららららら?3人残っちゃった?」とサタラクラJr.は残念そうに囃し立てます。
別にその気になればもう一度、穴落としの術でハカセ達も落とすことは出来るのでしょうけれど、
サタラクラJr.は「まぁいいや!サンダールちゃん!こっちはヨロピク〜!!」と
サンダールJr.に向かって手を振ります。
サタラクラJr.はサンダールJr.にも楽しみを残してあげることにしたのです。
そして自分は穴を足元に出現させてそこに入っていき、ボキ空間へ移動し、
去り際に「はいサービス!」と戦闘員を多数出現させていったのでした。

この戦闘員はなんと、「ハリケンジャー」に登場していたジャカンジャの下忍マゲラッパです。
サタラクラJr.はマゲラッパまで駆使しているようです。
当然、ハカセとアイムはマゲラッパのことは知りませんから「変なの出た〜!」と戸惑いますが、
鎧は「マゲラッパ!?」と驚いており、どうも鎧はマゲラッパを知っているようです。
しかし、サタラクラJr.がマゲラッパを出現させたことに意外な印象を持って非常に驚いているということは、
サタラクラJr.とマゲラッパとの関係は知らないようです。

当然、鎧はマゲラッパをジャカンジャの戦闘員として認識しているのでしょうから、
ジャカンジャの幹部であったサタラクラの息子のサタラクラJr.がマゲラッパを駆使していても
そんなに不自然に感じないはずなのです。
ところが鎧は驚いている。
ということは、鎧はサタラクラJr.がジャカンジャと関係があるということは知らない、
つまり、サタラクラという暗黒七本槍の1人を知らないのです。

そういえば、鎧は最初の戦いの時、サタラクラJr.とサンダールJr.の姿を見ても
何の感慨も持っていなかったようであるし、
その後、この2人の正体についても何も発言していません。
つまり、鎧はジャカンジャの幹部怪人を知らないのに、ジャカンジャの戦闘員だけは知っているのです。

もちろん、ジャカンジャはかなり前に撲滅された組織ですから、
鎧は直接マゲラッパを見たわけではないでしょう。
鎧の持っているスーパー戦隊の資料にマゲラッパというジャカンジャの戦闘員が
過去に居たということが載っていたのでしょう。
すると、そうした資料にはジャカンジャの幹部怪人のことは載っていなかったことになります。
しかし、サタラクラにしてもサンダールにしても、マゲラッパと共に人前に姿を見せていたわけで、
それでどうして記録に残っていないのか、普通に考えれば不可解です。
しかし、「ハリケンジャー」の世界観ではこれは不可解ではないのです。
それは、おそらくハリケンジャーの支援組織の忍風館の駆使する黒子ロボットの働きによるものでしょうからです。

忍者は人知れず戦わねばいけないので、黒子ロボットが忍者の活動を目撃した人の記憶を消して回るのです。
だから、黒子ロボットがハリケンジャーの戦いを目撃した人々の記憶を消したことによって、
サタラクラやサンダールの記憶も人々の頭の中から消え去り、記録に残らなかったのです。
では、何故マゲラッパの記憶は残ったのかというと、
マゲラッパは数が多かったのでハリケンジャーの戦いの場以外でも多くの人々に目撃されており、
黒子ロボットもいちいち全部の記憶を消せなかったのだと思われます。

つまり、人々の記憶には
「昔、マゲラッパという戦闘員を使うジャカンジャという悪の組織があったが、いつの間にか消え去っていた」
という認識があるということで、
それに基づいた記録が資料に残っており、鎧はそれを知識源としているわけです。

しかし、そうなると不思議なことがあります。
今回の冒頭の場面、鎧は34のスーパー戦隊の写真をホワイトボードに貼っていましたが、
その中に当然のようにハリケンジャーの写真もあったのです。
ハリケンジャーの戦いを目撃した人の記憶は黒子ロボットが全て消したはずであり、
実際、ジャカンジャの幹部怪人の記憶は消されているのですから、記憶消去は成功しているはずです。

34のスーパー戦隊の中には、そのメンバーの正体が秘密とされている戦隊は多くありますが、
戦隊の存在そのものが秘密になっているのは、
ハリケンジャー(ゴウライジャー、シュリケンジャーも含む)ただ1つです。
そのはずなのに、どうしてハリケンジャーの記録が残ってしまっているのか?

考えられる可能性は1つ、
それはレジェンド大戦がきっかけになってハリケンジャーという戦隊の存在が
初めて人々に広く知られることになったからでしょう。
おそらくレジェンド大戦があまりにも大規模になったので、
それを目撃した人の記憶を全て消すことが出来なかったし、
ハリケンジャーと共に戦った他の戦隊の関係者などの記憶も全部消すわけにもいかず、
そもそも「記憶を消す」という行為は「人知れず守り続ける」という行為と対になって初めて成立するのであって、
レジェンド大戦の結果、ハリケンジャーとして戦う力を失ってしまった以上、
次は人々が自分でザンギャックに立ち向かわねばならないかもしれないわけで、
その場合、ザンギャックの脅威に関する記憶が消えてしまっていてはマズいのであって、
記憶を消すというわけにはいかなかったのでしょう。

そういうわけで鎧はサタラクラJr.やサンダールJr.のことは知らず、
ハリケンジャーやマゲラッパのことは知っているのです。

鎧はサタラクラJr.とジャカンジャの関係は知らないので、
どうしてここに資料で見たことのあるジャカンジャの戦闘員のマゲラッパが出てくるのか、
よく分かりませんでしたが、とにかくハカセやアイムと共同して、襲ってくるマゲラッパと戦います。
しかし、このサタラクラJr.の親切心の置き土産は、
1人で3人を倒そうとしていたサンダールJr.にはお気に召さなかったようで
「余計なことを・・・!」と興醒めしたように吐き捨てます。

そして「まぁいい!面倒だ!」と言うと扇子を取出してそれを煽ぎながら
「宇宙忍法!巨大身の術!」と唱えて巨大化します。
等身大での戦いに面白味が失せたので、巨大化して3人を踏み潰してしまおうとしたのです。
「そんな無茶無茶な!」と慌てる鎧に向かい、
アイムはマゲラッパと戦いながら「鎧さん!そちらはお願いします!」と指示します。
ちなみにこの時のハカセのマゲラッパと戦うアクションが体操のあん馬の動きみたいでカッコいいです。

「はい!分かりました!」と応じた鎧は豪獣ドリルを呼び寄せて乗り込み、豪獣神にまで一気に変形し、
巨大化したサンダールJr.に立ち向かいます。
しかしサンダールJr.の身のこなしはいつもの巨大化した怪人とは比べものにならないほど素早く、
豪獣神は全く対応出来ず、メッタ斬りにされてしまいます。
遂にはビルを背にして追い込まれてしまい、赦悪彗星刀を突きつけられ動けなくなります。
サンダールJr.が「貴様はもう終わりだ!」と、トドメの一撃を豪獣神に喰らわそうとしたその時、
突然、そのサンダールJr.の背後から手裏剣が飛んできてビルに突き刺さります。

「何者!?」と驚いてサンダールJr.が振り返ると、
天空に雷雲が一瞬立ち込めて、そこから何者かが飛び出して飛んできます。
「ニンニンニンニン・・・!」と言いながら巨大な回転する手裏剣の上に乗った
比較的小型の巨大ロボットのようなものが飛んでくるのです。
そして、そのロボットは「風雷丸、見参!」と時代劇がかった口調で言うのでした。
突然飛んできて豪獣神の危機を救った手裏剣はどうやらこの謎のロボが放ったもののようです。
豪獣神のコクピットで鎧は突然の謎のロボの出現に驚き、
地上で戦うハカセとアイムもこの予期せぬ乱入者に「なんだ?」「あれは・・・?」と驚きます。

そして、その謎のロボはこの戦いの場の近くで駆けていた元ハリケンジャーの3人、
椎名鷹介、野乃七海、尾藤吼太にも目撃されていました。
3人はさっき「もう少し様子を見よう」と言っていたことから考えて、
二手に分かれて一方はマーベラス達のことを隠れて監視しつつ、
もう一方は同時にサタラクラJr.らの居場所も宇宙忍者の気配を辿って探しだして、
忍術を使って会話を盗聴し、そのビッ栗ミサイル計画についても把握していたようです。

すると、そこにマーベラス達が急襲をかけたので必然的にハリケンジャー3人も合流することになり、
そのままマーベラス達とサタラクラJr.達の戦いを遠目で観察し、
マーベラス達やビッ栗がボキ空間に落とされて、更にマゲラッパまで出現したので
これ以上は宇宙忍者の好き放題は許せないと思い、
ハカセ達に加勢しようとして駆けていこうとしていたところ、
突然空から乱入してきたロボを目撃し、唖然として立ち止まります。

「風雷丸!?・・・来ちゃったのか!」と吼太が呆れたように言います。
3人はこの突然現れたロボのことを知っているようです。
「風雷丸」という名のロボのようですが、「風雷丸」といえば、「ハリケンジャー」に登場した、
ハリケンジャーとゴウライジャーのサポート用のカラクリ武者の名前です。
3人が「風雷丸」と呼ぶということは、つまり、あの風雷丸なのでしょう。
ただ外見が「ハリケンジャー」本編の時とだいぶ違うような気がするのですが、
確かにオリジナルの風雷丸と同じく自分の意思を持ち武者風の言葉で喋るカラクリ武者であるようで、
声も同じ宮田浩徳さんですから、これは確かに風雷丸なのでしょう。

「宇宙忍者の気を感じて、いても立ってもいられなくなっちゃったのね!」と、
七海は風雷丸がいきなり出現した理由を自分達の今の気持ちと重ねあわせて理解します。
確かに風雷丸は通常の搭乗型ロボットとは違い、自らの意思を持って自力で動くカラクリ武者ですから、
宇宙忍者の気を感じたり、いてもたってもいられない気持ちを抱いたりすることは理解出来ますが、
しかし「ハリケンジャー」本編における風雷丸の設定を考えると、
ちょっとここでの風雷丸の現れ方を普通に受け入れている七海の発言は不可解といえます。
しかし、鷹介も吼太もその説明でだいたい納得しているようです。

鷹介たちはマーベラス達を見極めるために戦いには一応は不介入の方針であったので、
風雷丸も戦いには参加しないと思っていたようで、
それゆえいきなりの風雷丸の乱入に一瞬驚いたようですが、
実際自分達もマーベラス達が明らかに劣勢となり宇宙忍者の暴虐が極まってきた現状では
戦いに参加するしかないと思っており、
ならば風雷丸がサンダールJr.を倒すために戦いに参加したいという想いを持つことは
妥当なことだと判断したようです。
「俺たちも急ごう!」と鷹介はマゲラッパと戦うハカセ達の方へ向かって再び駆け出しました。

巨大戦に乱入した風雷丸の姿形は、「ハリケンジャー」本編に登場していた風雷丸とはだいぶ違っています。
オリジナルの風雷丸は青いボディで胸部に大きな三日月型のパーツがついていましたが、
ここで登場した風雷丸は緑色のボディに頭部から胸部にかけて十字手裏剣型のパーツで構成されており、
背中にも大きな十字手裏剣を担いでおり、
腰部に三日月型のパーツが付いているところは確かに風雷丸っぽいが、
全体的にはシュリケンジャーの搭乗ロボであった天空神に近いデザインです。

このニュー風雷丸、巨大な十字手裏剣の上に乗って宙を駆け回りつつ、
手にしたクナイ型の大型手裏剣を「とう!やぁ!」とサンダールJr.に向けて投げつけて威嚇すると、
天高く舞い上がった十字手裏剣から宙返りして飛び降り、
そのまま「てぇい!!」とサンダールJr.目がけて飛びおろしキックを炸裂させ、
何度もそのまま空中でキックを食らわし、反動でまた大きく跳び上がり宙返りすると
「必殺奥義!磔手裏剣!」と叫びながら素早く多数の手裏剣を投じて
サンダールJr.の手足胴体の服をビルに縫い付けるようにして身動きをとれなくしてしまいます。

ニュー風雷丸、非常によく動きますし、やたら戦闘力が高いです。
オリジナルの風雷丸は合体ナビゲートメカであって、こんなに戦えるキャラじゃなかったと思います。
これはおそらく風雷丸をベースにして、天空神の機動性能をプラスして
単独でもかなり戦えるように改造したニュー風雷丸なのでしょう。
ハリケンジャーのメカは疾風流忍術研究所の所長の日向おぼろによって開発されたもので、
常におぼろによってチューンアップされていました。
だから風雷丸も、9年前のジャカンジャとの戦いの後も改造されて
このような形にバージョンアップされたのでしょう。

それはジャカンジャとの戦いのデータを反映した改造であったはずで、
特に最後までハリケンジャーを苦しめたサンダールやサタラクラに対抗するための
性能アップが図られたのは当然でしょう。
だからこのニュー風雷丸はサンダールと同じ技を使うサンダールJr.は完全にカモに出来ると言っていい。
一方のサンダールJr.にとっては風雷丸は全くの未知の敵ですから、
突然現れたやたらと相性の悪い敵にいいようにやられてしまったのでした。

風雷丸はサンダールJr.を磔にして身動きをとれなくすると、
呆然として戦いを眺めていた鎧の乗る豪獣神の肩に乗り「今じゃ!トドメを!」と声をかけます。
強くなっても、やっぱりキャラはあんまり変わってないようです。
鎧はこれによって、この謎のロボが味方だと確信し、「かたじけない!」と釣られて武者言葉で応え、
身動きが取れなくなっているサンダールJr.に向かって豪獣トリプルドリルドリームを発動します。
3つのスーパー戦隊の大いなる力を一斉に喰らって、
さすがのサンダールJr.もこれには堪らず、爆発して果てたのでした。

「やったぁ〜!!」と大喜びする豪獣神の肩でくるんと宙返りをした風雷丸は「さらばじゃ!」と言うと、
「とう!」とジャンプして飛んできた十字手裏剣に飛び乗ると、
そのまま名も告げずに空飛ぶ手裏剣に乗って天空の彼方へと消えていったのでした。
その姿を見送って、鎧はさっきまで無我夢中で分からなかった謎の乱入ロボの正体を思い出して
「あれは・・・!」と呟きます。ただ、どうしてそれがここに突然現れたのかは不思議に思いました。

つまり、鎧はこのニュー風雷丸のことは知っているようです。
それはつまり、レジェンド大戦に参加した時のハリケンジャーの使った巨大戦力の中に
このニュー風雷丸も含まれていたからでしょう。

しかし、レジェンド大戦に参加した戦隊の巨大戦力は確か全滅したはずです。
そこらへんをどう解釈するのかも難しいです。
ロボットの場合、壊れたのならまた作ればいいような気もします。
またガオライオンのようにもともと存在した超生命体のようなものの場合、再生はしているようです。
だから、正確には「巨大戦力が失われた」というのではなく
「巨大戦力を使う力が失われた」ということのようです。

普通に考えて、たとえスーパー戦隊の戦う力がレジェンド大戦で失われたとしても、
それがいつ戻ってくるか分からない以上、
壊れたメカや失われた巨大戦力は、回復させておくことが可能な分は回復させておくのが当たり前です。
だから殆どの巨大戦力は実は復活しているのだと思われます。
しかし、それは変身能力を失ったレジェンド戦士たちが使える状態ではないようです。
そのあたりが具体的にどういう状況であるのか考察するのに際して、
今回の風雷丸の描写はヒントになるように思えます。

オリジナルの風雷丸というのは実は合体ロボであり、
「風雷ヘッド」というパーツと「風雷ナックル」というパーツが合体して完成します。
そして、風雷ヘッドはカラクリボール07号から出現し、風雷ナックルはカラクリボール08号から出現します。
カラクリボールとは、ハリケンジャーやゴウライジャー、シュリケンジャーが
自分の搭乗するロボ(カラクリ巨人)にシノビメダルをセットすることによって、
ロボの胸部あるいは両手の元素固定装置において空気中の元素を固定して生成されて射出される球状のボールで、
01号から17号まで全部で17種あり、このカラクリボールから様々な武器が出現するのです。
07号はハリケンジャー搭乗の旋風神の胸部から、そして08号はゴウライジャー搭乗の轟雷神の胸部から射出され、
それぞれから出現したパーツは合体して風雷丸になるのです。

つまり、本来の風雷丸というのは旋風神および轟雷神というカラクリ巨人の
胸部の元素固定装置で生成されて出現するのであって、
いきなり空の彼方から飛んでくるような代物ではないのです。
だから遠くから飛んできた風雷丸を見て
吼太が「来ちゃったのか」七海が「いてもたってもいられなくなっちゃったのね」と
普通に言っているのが違和感があったのです。

しかし、そもそも風雷丸の源となるカラクリボール自体が
元素固定装置で何も無い空間中の元素を素材として一定のプログラムに沿って
指定のカラクリボールの形に生成されるものですから、
この元素固定装置の技術を応用して、カラクリ巨人の胸部ではなく、何処か空の彼方の一点で
空間の元素を固定してカラクリボールを生成し、
そこから出現したパーツが風雷丸に合体して飛んでくるという仕組みになっているのならば、
風雷丸がいきなり空の彼方から飛んでくるのも納得はいきます。

つまり現時点では風雷丸を生成する元素固定装置あるいは元素固定機能の場所が
カラクリ巨人ではなく何処か遠い場所に変更されているようであり、
元ハリケンジャーの3人も風雷丸が現在そういう状態となっていることは把握しているようです。
おそらく風雷丸の仕様がそのように変更されたのはレジェンド大戦で破壊された後、
作り直して以降だと思われ、
それはレジェンド大戦以降、ハリケンジャーがカラクリ巨人が使えなくなったからでしょう。

しかしカラクリ巨人自体も再建はしてあるはずであり、
それも来るべきハリケンジャー復活の日に備えて何処かに保管してあるはずです。
そのカラクリ巨人はシノビマシンが合体や変形をして出来上がるものであり、
そのシノビマシンは普段は別の物体に姿を変えており、いざ出動の時にシノビマシンの形になる。
これも一種の元素固定機能によるものです。
つまりシノビマシンももともと元素固定機能によって生成する仕様となっているのです。

となるとシノビマシンも風雷丸と同様に現在は空の彼方の遠い場所において
元素に還元された状態で保管されているのではないでしょうか。
ハリケンジャーの巨大戦力はもともと元素固定機能に対応しているから、
レジェンド大戦後に保管用にそうした仕様変更をしている、という風にも確かに考えることは出来ます。

いや、もともとの仕様においても、
カラクリボールを生成する元素はカラクリ巨人の胸部の空間の元素だったのではなく、
何処か別の遠い場所の元素であって、
シノビメダルはカラクリ巨人のシステムを使ってその遠くの元素に働きかけて固定してカラクリボールを生成し、
その生成したカラクリボールをカラクリ巨人の胸部に転送してくる機能を果たしていたのではないでしょうか。
そしてレジェンド大戦以降、カラクリ巨人のシステムを使うことが出来なくなったので、
その遠隔地の元素が何らかの方法でカラクリボール、そして風雷丸を生成して、
風雷丸は転送されるのではなく自力で飛んでくる仕様になっているのではないでしょうか。

しかし、この「シノビメダルをセットして元素固定機能を発動させて巨大ロボの胸部からカラクリボールを射出する」
というシステムは、何処かで見たシステムに酷似しています。
そう、これはゴーカイオーにおけるレンジャーキーをセットして
「大いなる力」を胸部や手足のハッチ部から発動するシステムと原理的に同じなのです。
何も無い空間のはずのゴーカイオーの胸部や手足のハッチから
マジドラゴンやパトストライカーのパーツが飛び出してきて、
それが更にゴーカイオーから分離して射出された後、
合体してマジドラゴンやパトストライカーになるのは、
かつてカラクリ巨人から風雷丸が出現したのと同じ原理、
つまり空間元素固定装置によるものと同じ原理と思われます。

となると、例えばパトストライカーもレジェンド大戦で一旦失われた後、
作り直して現在は何処か遠い場所で元素に還元された状態で保管されており、
「巨大戦力を使いこなす力」も含めたデカレンジャーの全ての力が発揮される状態となった
デカレンジャーのレンジャーキーをゴーカイオーのコクピットのカギ穴に挿して回すことによって、
ゴーカイオーの元素固定機能が発動し、その遠隔地にある「パトストライカーを生成する元素」に働きかけて
パトストライカーを構成するパーツを生成して
ゴーカイオーの胸部と手足のハッチに転送してくる仕様になっているのではないでしょうか。

マジドラゴンの場合はもともと魔法力で空間の元素を固定して生成させるものですから、
マジレンジャーのレンジャーキーの中にある魔法力で
ゴーカイオーのハッチ内にマジドラゴンのパーツを生成させているとも解釈出来ますが、
パトストライカーのようにもともと完全に機械である「大いなる力」の場合は、
ハリケンジャーで使われていたような元素固定機能を想定することで、
それが突然出現することが説明がつくと思われます。

それにマジドラゴンの場合もその生成のための魔法力は莫大なものであり、
天空聖界からもたらされるものですから、小さなレンジャーキーの中にそれが全部収まるとは考えられず、
やはりその魔法力そのものが何処か遠く(この場合は天空聖界そのものかもしれない)で、
その魔法力のエネルギーが元素に還元された状態で保管されており、
「天空聖界?にあるマジドラゴン生成の魔法力を元素から還元して
魔法力としてゴーカイオーのハッチに転送する」という機能も使えるようになった
「マジレンジャーの全ての力を使いこなせるようになったレンジャーキー」を
ゴーカイオーのコクピットのカギ穴に挿して回すことによって、マジドラゴンが出現するのだと思います。

この「実体ではなくエネルギー体が元素に還元されて何処かに保管されている」というタイプの
「大いなる力」という考え方ならば、
ゲキレンジャーやゴセイジャーなどの「技」系の大いなる力も、
それらの技がゴーカイオーのハッチからいきなり飛び出してくるのも納得いきます。

また、ガオライオンはもともと存在する超生物ですから、
レジェンド大戦で一旦消滅した後、自力で復活生成して天空島に居り、
「ガオレンジャーの大いなる力」というのはこのガオライオンを召喚して合体パーツとして使うパワーなのであり、
このパワーが何処かに元素に還元されて保管されており、
ガオレンジャーの全ての力を引き出すことの出来るレンジャーキーを
ゴーカイオーのコクピットのカギ穴に挿し回すことで、
このパワーをゴーカイオーのハッチから発してガオライオンを呼ぶことが出来るのでしょう。

そしてシンケンジャーの大いなる力はガオライオンを召喚して
シンケンゴーカイオーのためのパーツとして使うパワーや、
烈火大斬刀が元素に還元されて何処かに存在しているのでしょうし、
ボウケンジャーの大いなる力はダイボウケンのエネルギー体や轟轟剣、
アドベンチャードライブの技エネルギーなどが元素に還元されて何処か保管されているのでしょう。

そして、これらの各スーパー戦隊の大いなる力は、
単にゴーカイジャーがそれを使いこなすだけの資質を持っただけで使いこなすようになれるわけではなく、
その資質が有ることをもともとのその「大いなる力」の使用者であったスーパー戦隊の戦士が認めなければ、
ゴーカイジャーがその力を使うことは出来ない。
つまり、もともとのオリジナルの戦隊の戦士の体内に、
「大いなる力」の使用権や所有権を変更する何らかの因子が存在しており、
その作用によってゴーカイジャーの持つレンジャーキーが最終的にフルチャージされるようなのです。
だから、レジェンド戦士にゴーカイジャーが認められることが重要なのであり、
また、バスコはこのレジェンド戦士の体内にある「大いなる力」の所有権を変更する因子そのものを
ラッパラッターで吸い出して奪うことが出来るようなのです。

風雷丸を元素固定機能で生成し召喚するパワーもおそらく「ハリケンジャーの大いなる力」なのでしょう。
しかし今回の風雷丸は「大いなる力」として召喚されてやって来たわけではありません。
ゴーカイジャーはレンジャーキーを使って風雷丸を呼んだりはしていないからです。
つまり風雷丸は自分で勝手に生成して自分で勝手に飛んできたのです。
そんなことが可能なのかというと、
自分の意思を持つ風雷丸ならばガオライオンのように勝手に自らを生成することは可能なのでしょう。
そして自分の意思で動き回ることは天空島でガオライオンもやっていたことですから、
もちろん風雷丸にも可能なのでしょう。

ただガオライオンはレンジャーキーで召喚されるまでは天空島から出ようとはしていませんでした。
が、これは単にガオライオンが自重していただけのことで、
勝手に地上に降りて暴れることは出来ないことはなかったのですが、あえてやっていなかっただけのことでしょう。
一方、風雷丸は宇宙忍者の気を感じていても立ってもいられなくなって勝手に飛んできて戦ってしまったのでした。
ガオライオンだってオルグの気を感じたら同じように勝手に暴れていたかもしれませんから、
別に風雷丸が特別に自重出来ない気性というわけでもないでしょう。

ただ、とにかく風雷丸は自分の意思で勝手に暴れただけのことであり、
ゴーカイジャーが持つレンジャーキーで召喚されたわけではありません。
つまり、風雷丸はゴーカイジャーを「大いなる力」の使い手として認めたわけではない。
単にサンダールJr.を倒すために飛んできた先に豪獣神が居たので、
サンダールJr.を倒すために共闘したに過ぎません。
サンダールJr.さえ倒せばその場での風雷丸の目的は達成されたわけで、
それ以上、豪獣神と馴れ合うつもりもなく、自ら名乗ることもなく素っ気なく去っていったのでした。

しかし、例えばガオライオンが単体で戦うよりも
ゴーカイオーと合体してガオゴーカイオーになった方がより大きな戦闘力を発揮出来るように、
本当は風雷丸もゴーカイジャーと力を合わせた方がより大きな戦闘力を発揮出来るはずなのです。
それをあえてやらないで戦うということは、
やはりまだゴーカイジャーの方にその資格が無い、少なくともそのように風雷丸は判断しているということであり、
そのように風雷丸がゴーカイジャーを自分の使い手として認めていないということは、
元ハリケンジャーの3人が相変わらずゴーカイジャーのことを
「ハリケンジャーの大いなる力の使い手」として認めていないからです。

しかし、ともかく風雷丸の助太刀によって豪獣神はサンダールJr.を倒すことが出来ました。
さて一方、等身大戦の方では、ハカセとアイムがマゲラッパ軍団と戦い続けていました。
マゲラッパの数は多く、2人ではなかなか一気に全部を片付けるわけにもいかず苦労しています。
「ああ〜もう!邪魔すんな!」とハカセはまとわりついてくるマゲラッパを蹴散らしながら焦ります。
「早くボキ空間に連れていかれたマーベラスさん達を助けに行かないと・・・!」と
アイムもマゲラッパに邪魔されて自分達が足踏みしている間に、
さっき穴に落ちて消えたマーベラス達がピンチに陥っているのではないかと心配します。

サンダールJr.は鎧が倒してくれましたが、
サタラクラJr.は健在で、同じような穴に消えていきましたから、
おそらくマーベラス達を追ってボキ空間というところに行ったのでしょう。
わざわざ誘い込んだ場所なのですから、何かの罠をサタラクラJr.は仕掛けている可能性があると、
ハカセとアイムは危惧していました。

そうして、ようやく邪魔していたマゲラッパを全員倒して自由に動けるようになったかと思ったら、
また新手のマゲラッパが現れました。まだ残党がいたようです。しかも結構数が多い。
「ええ!?」とハカセとアイムがウンザリしていると、
そこに3人の人影が飛び出してきて、背中に背負った刀を抜いて、
マゲラッパ達をあっという間に斬り伏せて全滅させたのでした。

ハカセとアイムは驚いて呆然と3人の戦いぶりを見ていましたが、
3人がマゲラッパを全滅させた後、自分達の方に振り向いたので、
変身を解いて近づき、アイムが「あなた方は?」と尋ねます。
すると、真ん中に立つ1人が背中の鞘にハヤテ丸を収めて厳しい顔で
「忍風戦隊ハリケンジャーの椎名鷹介」と答え、
続いて両側の2人も厳しい顔で「同じく野乃七海」「同じく尾藤吼太」と答えます。

ハカセとアイムはその3人の名前は知りませんでしたが、
「ハリケンジャー」という言葉を聞き、驚きます。
「ハリケンジャー」とは、34のスーパー戦隊のうちの1つ、
しかもまだ「大いなる力」をゲットしていない12の戦隊のうちの1つだったからです。

その緊迫した空気の場に「うはっははぁ〜!!」と鎧が激しく興奮しながら飛び込んできて、
雰囲気をブチ壊しにしました。
鎧は巨大戦を終えて大急ぎで駆けてきて、
戦闘が終わっているのを見て浮かれて変身を解いて走り込んできたところ、
見知らぬ3人がハリケンジャーだと名乗っているように聞こえて慌てて駆け込んできたのでした。

鷹介たち3人の前に立つと、鎧は「ハリケンジャーの方たちですよね!?」と、
さっき聞こえた内容に間違いがないかと問いかけ、3人を指さします。
どうでもいいけど、いきなり初対面の人を指さすのは失礼だと思うぞ、鎧。
まぁ、というか、鎧はこの3人がハリケンジャーだともともと知っているわけではないようです。
レジェンド大戦以降、ハリケンジャーという戦隊の存在は知られるようにはなったものの、
その正体まではさすがに謎のままだったのです。

それで確認の意味で鎧は質問しているのですが、3人が否定しないので
「本物ですよね?・・・すごい!本物のハリケンジャーがぁぁ!!」と勝手に1人で興奮します。
鷹介たち3人が多少居心地が悪そうにして無言のままなのは、
さっき一度名乗ったし、そう何度も名乗りたくはないからです。
もともとその存在すら隠して戦うのが忍者ですから、
相手がハリケンジャーという存在を知った上で質問してくるという状況は何か馴染めないのでした。

3人がしらっとした感じで黙っているので、鎧はさすがにはしゃぎ過ぎたかと思い、
少し気を取り直して背筋を正し「はじめまして!俺、海賊戦隊見習いの・・・」と、
何故かゴウライジャーの決めポーズで自己紹介をしようとしますが、
「挨拶は後!」と七海がピシャリと制して鎧を黙らせます。
そもそも七海たちには忍者がその正体を晒して挨拶とかすること自体が馴染まないのですが、
それにしても七海の声の調子は冷たいものがありました。
昔から気の強い女性ですが、どうも今回、クールさが増している印象です。

「サンダールJr.は倒したみたいだけど、あのサタラクラJr.もかなりの強敵よ!」と、
かなりドSっぽいお姉さま風に七海が言うと、
鎧たちはハリケンジャーの3人がたまたま乱入してきたのではなく、
ずっと自分達とサタラクラJr.達との戦いを観察していたのだと悟りました。
そして鎧はさっきの風雷丸の突然の出現の謎もこれで解けたように思い
「そうか・・・さっきの風雷丸さんも皆さんが・・・!」と早合点して何か言いかけます。

鎧はハリケンジャーのカラクリ武者の風雷丸なのだから当然、
ずっと戦いを見守ってくれていたハリケンジャーの3人が劣勢の自分を助けるために呼んでくれたのだと思って
礼を言おうとしたのです。
しかし実際は鎧の思ったような状況ではなく、
風雷丸は宇宙忍者の気を感じていても立ってもいられなくて飛んできただけでした。

そして、それは自分達も同じだと七海は思っています。
自分達が飛び込んでマゲラッパを倒したのも、別にゴーカイジャーを助けるためではなく、
宇宙忍者にこれ以上地球で好き勝手させないためでした。
まだ自分達も風雷丸もゴーカイジャーを認めたわけではない。
しかし、今はそんなことよりも大事な話があります。
「その話も後!」と七海は鎧の言葉をまたピシャリと制しました。

そうして生じた沈黙にすかさず吼太が
「君たちの仲間がサタラクラJr.のボキ空間に引きずり込まれたんだね?
・・・それはビッ栗の人達も一緒かい?」と質問します。
吼太は七海よりは優しい調子だが、それでも表情は温厚な吼太にしては硬い。
アイムが「はい・・・」と答えると、鷹介は大きく嘆息して「まずいな・・・最悪の事態だ!」と言い、
アイム達に向かって「ボキ空間には恐ろしい罠が待っている」とシリアスな顔で言います。
七海も吼太も深刻な表情で頷きます。

そもそも「ボキ空間」とは何なのか?
それはジャカンジャの暗黒七本槍の六の槍サタラクラがかつて宇宙忍法で作り出した特殊空間で、
要するにそこではサタラクラの言うことがルールであり、何でも正しくて実現するという、
サタラクラの俺様空間なのでした。
しかもボキ空間の中では変身することも出来ない。

「ハリケンジャー」巻之二十一のエピソードで鷹介たちハリケンジャーの3人は
ゴウライジャーの2人と共にボキ空間に閉じ込められ、
そこでサタラクラにクイズ大会を強要されて散々酷い目にあったことがあるのです。
その忌まわしい記憶があるので、
鷹介たち3人はサタラクラJr.も父親同様にボキ空間を作り出せると知って深刻な顔をしているのです。

果たして、マーベラス達は本当にボキ空間に落とされてしまったのか?
ここで薄暗い空間で気を失って倒れていたマーベラス、ジョー、ルカの3人が
意識を取り戻して起き上がり「どこだ?ここは・・・」と周囲を見回す場面が少し画面に映りますが、
ここがボキ空間なのでしょうか?
薄暗い周囲には、何やらクイズ番組のセットのようなものが見えるような
・・・いろんな意味で激しくヤな予感がします。

場面はハカセ達と鷹介たちのいる場所に戻ります。
その鷹介の言う「恐ろしい罠」が何なのかイマイチ分かりませんが、
とにかく思った以上に危険がマーベラス達に迫っているようだと感じたハカセは
「すぐ助けに行かなきゃ!」とアイム達に言います。
しかし、鷹介は「お前たちに助ける方法は無い!」と断言します。

「ええ!?」と問い返すハカセ達に向かって
七海が「サタラクラJr.の宇宙忍法を破るには、ハリケンジャーのレンジャーキーを
完全に使いこなさなきゃならないの・・・」と説明し、
それを引き継いで吼太が「・・・でも、君たちはハリケンジャーの大いなる力を手に入れてない!
だからそれは不可能なんだ・・・」と結論づけるのでした。

つまり、ボキ空間に外から助けに行くためにはサタラクラJr.の宇宙忍法で作った壁を破らねばならないのだが、
そのためには高度な忍術を使わねばならず、ハリケンジャーの超忍法の高度な術が必要です。
しかし、その術を使うためにはハリケンジャーのレンジャーキーの力を
全部使いこなせていなければならないのだが、
そのためには「ハリケンジャーの大いなる力」を手に入れていることが前提なのです。
だがマーベラス一味はまだ「ハリケンジャーの大いなる力」は手に入れていないので、
ボキ空間の壁を破る忍術も使えない。だから助けに行くことは出来ないということなのです。

「そんな・・・」と鎧はガッカリしますが、
ハカセは鷹介に駆け寄り「だったら下さい!ハリケンジャーの大いなる力を!」と必死に頼み込みます。
ハリケンジャーの大いなる力があればボキ空間に行く術を使えるのだから、
ハリケンジャーの大いなる力を今ここで手に入れればいい。
幸い、今目の前にハリケンジャーの元戦士の3人がいるのですから、
この場ですぐに貰えば解決です。

確かにハカセの案は名案のように思えます。
というより、ハカセ達から見れば、
そのために鷹介たちがこうして自分達の前に姿を現してくれたのではないかとさえ思えてきました。
恐ろしい罠が待ち構えているというボキ空間は怖かったが、
マーベラス達を助けるため、それにサタラクラJr.に連れていかれたビッ栗にされた人達を助けるためならば、
勇気を振り絞る覚悟でハカセは鷹介の顔を一途に見つめます。

「大いなる力」がレジェンド戦士たちの自由意思で譲渡出来るものではなく、
ゴーカイジャー側のスーパー戦隊の戦士としての必要な資質を
心からレジェンド戦士が認めた時に自然に所有権が動くものだということはハカセも分かっています。
でも、これだけ仲間を想う心、地球の人達を守りたいという心、そして勇気を心から振り絞れば、
それはきっと鷹介の心に響くはずだとハカセは信じて、必死の訴えをしたのでした。

ところが鷹介はハカセから目を逸らせて少し俯いて苦しげに考えてから
「・・・ダメだ!」と、なんとキッパリとハカセの頼みを断ったのでした。
「ええ!?」とハカセは意外な鷹介の返答に驚きます。
「どうしてですか!?」と鎧も詰め寄ります。
いったい今の自分達の何処がハリケンジャーから見てスーパー戦隊の後継者として相応しくないというのか
分からないし、納得できない。
スーパー戦隊を心から敬愛している鎧だけに余計にそう思えたのでした。

その一途な鎧の視線を受けて、吼太が少し申し訳なさそうに
「残念だけど・・・君たち海賊のことが信用出来ないんだ!」と硬い表情で答えます。
実は吼太にも、いや鷹介や七海にも、どうしてマーベラス一味のことが信用出来ないのか、
ハッキリとした言葉で言い表せないのです。
本当は3人とも、ゴーカイジャーに大いなる力を渡せるものなら渡してあげたいのですが、
こればかりは自分達の心がマーベラス一味のことを心底ハリケンジャーの後継者として認めないことには
どうすることも出来ない。

しかし、どうも何故か彼らがハリケンジャーの力を使いこなせる資質を持っていると
信用することが出来ないのです。
それがどうしてなのか、どうも上手く説明出来ない。
そんな状況だから、自分達の心の中も上手く整理することが出来ない。
鷹介たち3人の様子がどうも今回、一見クールで、その実は不自然にぎこちなく頑なであるように見えるのは、
マーベラス一味を見てハリケンジャーの資質というものを考え始めてから
そうした戸惑いが心の中に湧き起ってきているからでした。

それでマーベラス一味のことを更に観察してみたのですが、
やはりハリケンジャーに必要な資質があるとはあまり思えない。
そして、そのハリケンジャーの資質とは何なのか、
いろいろとハリケンジャーについて忍者について自分達なりの考えはあるが、
どうもその核心が上手く言葉に言い表せない。
何故なのか?昔は分かっていたように思えるのだが、鷹介たちは何故か核心のところがぼやけているのです。

ただ、鷹介たちに1つ漠然と分かることは、海賊と忍者は全く違うということです。
忍者というものはそんなに簡単に務まるものではない。
その忍者の精神を持たない者がハリケンジャーの後継者になれるわけがない。

では忍者とは何なのかというと、それはひたすら己を殺す者です。
何せ、己の存在すら秘密にして、ひたすら影となって弱きを助けて悪を討つのが忍者でありハリケンジャーです。
つまり戦いにおいて自分の利益は一切追求しないのです。
それに比べて海賊というのは、宝物を手に入れるために戦うものです。
つまり自分の利益を追求して戦うのが海賊です。
海賊は自分のために戦い、忍者は他人のためにのみ戦う。
だから海賊と忍者は根本的に相容れないものだと鷹介たちは思っています。
そして、その部分に関してならば、鷹介はマーベラス一味の何が気に入らないのか、
もっと具体的に説明することが出来ました。

「・・・特に連れてかれた3人のことがな」と鷹介は言います。
つまりマーベラス、ジョー、ルカの3人です。
この3人は、鷹介が最初の戦いを観察し、また、ガレオンに戻ってからの態度を忍術で盗聴し、
そして先ほどの倉庫での戦いを観察した結果、
悉く自分勝手な怒りに任せて行動しており、自分の欲求を満足させるためにしか戦っていないように見えました。
つまり自分さえよければいいという戦い方です。
忍者はそんな戦い方はしないし、してはいけない。
そのように鷹介は思っており、だからあの3人は特に信用出来ないのです。

特にマーベラス一味は地球には宇宙最大のお宝を手に入れるためにやって来たといいますから、
宇宙海賊の彼らは自分が宝を手に入れることが大事なのであって、
地球人の命など二の次なのだろうと思えました。
一連のマーベラス達3人の態度を見ていると、どうもそのように思えてしまいます。
一方、自分達のような忍者はここはとにかくビッ栗にされた人達を助けることしか考えられない。
片やマーベラス達は自分の怒りやプライドばかり優先して戦っているように見えます。
そう思ってしまっている以上、ハカセにいくら一途に頼まれても、
ハリケンジャーの大いなる力を渡すことは、したくても出来ないのです。
それが申し訳ないという想いもあり、鷹介はさっきハカセから目を逸らしたのでした。

「そんな・・・」と鎧はまたガッカリしてしまいます。
ただ、今回の落胆は、さっきの落胆とは質が違う。
さっきはマーベラス達を助ける手段が無いという現実に対しての落胆でしたが、
今回はもちろんそれもあるが、
それ以上に、自分達がハリケンジャーの3人に信用されていないということに
大きなショックを受けていたのでした。
ハカセもアイムも同じようにショックを受けました。

ところが、そうした3人に向かって鷹介は「だからレンジャーキーを渡せ!」と意外なことを言います。
いや、もともと鷹介たちがマーベラス達やビッ栗の袋がボキ空間に移動させられたのを見て、
ハカセ達の前に姿を現そうと決めたのは、実はこのことを言うためだったのです。
意味が分からず「ええ?」と驚く3人に対して、
鷹介は「もともとあれは俺たちの物だ・・・俺たちなら完全に使いこなせる!」と言い、
七海が「一刻も早くサタラクラJr.を倒してビッ栗にされた人達を助けたいの!」と続いて説明し、
吼太が「ヤツを倒せば君たちの仲間も帰って来られる・・・だから、渡してくれ!」と手を差し出して
ハカセ達にハリケンジャーの3つのレンジャーキーを渡すよう頼んだのでした。

つまり、鷹介たちがマーベラス達を信用出来ないために大いなる力を譲渡出来ない現状では、
ハカセ達がハリケンジャーのレンジャーキーの力を全て引き出して
超忍法を使ってボキ空間に行くことは出来ません。
しかし、ハリケンジャーのレンジャーキーはもともと鷹介たち3人の持っていた力が結晶化したものですから、
鷹介たちならば無条件に全ての力を引き出すことが出来る。
つまりあらかじめレンジャーキーを使って変身した状態でボキ空間に行ってサタラクラJr.を倒して、
ビッ栗にされた人達も、マーベラス達も助けだすことが出来るのです。

確かにこれは名案であり、現状では唯一かつ最良の打開策でした。
もちろんレジェンド戦隊の中では現状ではマーベラス一味にレンジャーキーを預けておくというのが
基本方針であることは鷹介たちも分かっています。
またその方針に納得もしています。
だからこそこれまでも海賊が忍者にはなれないと思いつつも、
レンジャーキーを取り戻そうなどとはせずに静観してきたのです。

しかし今回は非常事態であり、緊急避難的にレンジャーキーを使うしかないと思っています。
このままではビッ栗にされた人達を見殺しにするようなものであるし、
マーベラス達がこのまま殺されてしまえば、
今までマーベラス一味にレンジャーキーを預けてきたレジェンド戦隊の(何だかよく分からないが)思惑も
無駄になってしまいます。
だからこういう事態になってしまった以上、
自分達がハリケンジャーのレンジャーキーを使ってボキ空間に行くしかないと思い、
鷹介たちはハカセ達の前にその姿を現したのでした。

確かにこれは良い打開策です。
しかし、鎧は下を向いて「・・・ちょっと待ってください・・・」と拳を握りしめます。
そして意を決して顔を上げて「なんか変です!そんなの!」と、鷹介たちに向かって猛然と抗議します。
ハカセとアイムは「鎧・・・」「鎧さん・・・」と少し驚きますが、
せっかくの名案にどうして鎧が異議を唱えるのか理解出来ずに驚いているというわけではない。
2人とも決してこの鷹介の提案を歓迎しているような顔ではありませんでした。

むしろ悲しげな顔でした。
何故なら、それは鷹介たちがマーベラス一味、いや宇宙海賊を信用出来ないという現実が
前提となった提案であるのだから、宇宙海賊であるハカセやアイムにとって嬉しい話であるはずがない。
特にこの2人は日頃から鎧のスーパー戦隊講座なども熱心に取り組み、
スーパー戦隊を理解しようと努めているのです。
それなのに、そのスーパー戦隊の戦士から面と向かって信用できないと言われてしまったのです。
ハッキリ言って非常に悲しかったのです。

でも、ビッ栗にされた人々やマーベラス達を助けるためにはそれが唯一の方法なのだから、
ここは我慢しなければいけない。
そう思ってぐっと堪えていたところ、
海賊になったばかりの地球人の鎧が自分達の気持ちを代弁してくれるかのような抗議を、
しかも彼の尊敬してやまないレジェンド戦士たちを相手にして、いきなり言い出したので、
意外な感じがして驚いたのです。

その鎧の抗議に対して、七海は少し驚き
「・・・どうして?・・・地球人のあなたが一番分かってくれると思ったのに・・・!」と、厳しい表情で、
しかし心底意外そうに問い返しました。
この方法が唯一かつ最良の打開策であることは確信していますから、反対されるとは想定していなかったのです。
ましてや鎧に異議を唱えられようとは、全く意外でした。

ハリケンジャーの3人はマーベラス一味の経歴についても簡単にリサーチはしているようで、
鎧が地球人でありスーパー戦隊の大ファンであり、
最近地球でマーベラス一味に入ったばかりだということも把握しているようで、
その鎧ならば自分達のような地球人のスーパー戦隊に最も感覚が近く、
ビッ栗にされた人々を救うことが何よりも優先されるという考えに
理解を示してくれるはずだと予想していました。
少なくとも、宇宙海賊の宇宙人のハカセやアイムよりは、よほど物分りが良いはずだと思っていた、
その鎧が抗議し、ハカセやアイムの方がその鎧を見て驚いているという状況は
七海も想定していませんでした。

いや、鎧も実際、鷹介たちの言っている方法が唯一かつ最良の打開策であることは分かっていますし、
レンジャーキーを渡すといっても一時的な緊急措置であって、
別に鷹介たちが取り戻そうとしているわけではないことは分かっていました。
だから基本的にその作戦に反対しているわけではないのです。
しかし、鷹介たちの物言いにあまりに看過できない部分が多かったので、
このまま黙っていることはどうしても出来なかったのでした。
鎧が見過ごせなかったのは、鷹介たちがレンジャーキーを自分達のものだと言ったことと、
マーベラス達を信用出来ないと言ったことでした。

「確かに・・・もともとは皆さんのものです・・・
でも!宇宙に散らばったレンジャーキーを命がけで探し集めたのは誰ですか!?
・・・マーベラスさんがいなかったら、レンジャーキーは今ここに無かったんですよ!!
・・・なのに・・・そんなの絶対、変です!!」と、鎧は顔を真っ赤にして
鷹介たちを真っ直ぐ見据えて声を張り上げたのでした。

鷹介たちはレンジャーキーをさも当然のように自分達のものだと言いますが、
それが宇宙に散らばったと知っていたのか知らなかったのか、
そもそも当初、自分達の戦う力が宇宙空間でレンジャーキーに姿を変えたということを
知っていたのかどうかも定かではありません。
つまり鷹介たちは自分達の戦う力が何処に行ったのか探そうとしていない。
あるいは探そうとしたかもしれないが、結局、宇宙まで探しに行ったわけでもなく、
レンジャーキーというものを手にしたこともなかったはずです。

確かにその中に封じられているパワーはもともと鷹介たちのものだったでしょうけれど、
レンジャーキー自体は触ったことも見たことも無かったはずです。
もしかしたら小津魁のように当初から何か知っていたのかもしれませんが、
とにかく自分ではレンジャーキーを手にしたことはなかったはずです。

そのレンジャーキーはマーベラス一味によって宇宙のあちこちから集められて地球へ運ばれてきたのです。
つまりマーベラス一味が命がけの冒険で集めて地球へ運んできてくれなければ、
鷹介たちはレンジャーキーを見ることすら出来なかったはずです。
この場合、レンジャーキーは誰の所有物なのかと言えば、それはやはりマーベラス一味のはずです。

確かにその中に封じられたスーパー戦隊の力は鷹介たちのものですから、
鷹介たちがその使い方に注文をつけたり使用を禁止したり制限したりする権利はあるでしょう。
今回のようにその力を使う権利を主張することも間違ってはいないでしょう。
ですが、レンジャーキーという物体そのものについては間違いなくマーベラス達の所有物であり、
鷹介たちが「自分のものだから渡せ」などと気軽に言って良いものではない。

しかも、鷹介たちがそのようなことを言えるのも、この場にレンジャーキーがあってこその話です。
遠い宇宙の彼方からこの場にレンジャーキーを運んできてくれたのはマーベラス一味です。
それだけでも鷹介たちはマーベラス一味にとてもお世話になっているはずなのです。
それなのに全く感謝の姿勢も無く、
「お前たちは海賊だから信用できないのでレンジャーキーを渡せ。
そもそもそれはもともと俺のモノだ」というのでは、あまりにも失礼でしょう。

鎧は、そんな酷いことを言われたハカセやアイム、マーベラス達が可哀想と思って
怒っているわけではなく、
自分の憧れのスーパー戦隊の戦士がそんな人の道に外れた非礼な人達であって欲しくないという想いで、
猛抗議しているのです。

その鎧の強い想いに、鷹介たち3人は思わずたじろぎます。
鷹介たちも今、鎧が言ったようなことは分かっていたはずなのです。
中に封じられた力はもともと自分達のものだが、あくまでレンジャーキーの所有権はマーベラス達にある。
だから今までも取り戻そうなどとはしなかったし、今回だって一時的に借用するつもりです。
しかし、ビッ栗にされた人々を早く助けねばいけないと焦るあまり、
ついマーベラス達への不信感をあからさまにし過ぎて、傲慢な物言いになってしまっていたことを反省しました。

そして、こんなややこしい状況になってしまっているのも、
そもそも自分達がマーベラス達に対する評価を定められずに揺れているからだと思いました。
そう思うと、鷹介たちは自分達の不甲斐なさを噛みしめるのでした。
そして、鎧の真っ直ぐな気持ちにどう向き合えばよいのか、
今度は鷹介たちの方が困ってしまったのでした。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 22:21 | Comment(0) | 第25話「海賊とニンジャ」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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