2011年11月11日

第36話「相棒カイゾク」感想その1

今回は前回のゴーオンジャー篇の前篇の続き、ゴーオンジャー篇の後篇です。
ゴーオンジャー篇の前篇のストーリーは、
ガイアークの侵略を受けて危機に陥った異世界、ガンマンワールドを救おうとする
元ゴーオンレッドの江角走輔と出会ったマーベラス達が、最初は走輔に反発しながらも、
なんだかんだで走輔に協力して一緒にガンマンワールドへ行き、
ガイアークの怪人チラカシズキーを倒してガンマンワールドを救うというものでした。

ところが実はガイアークがガンマンワールドを侵略したのは
ゴーカイジャーをヒューマンワールド(地球のあるノーマルな人間世界)から一旦離脱させて、
その間にヒューマンワールドをバリアで封鎖してしまい、
ゴーカイジャーのいない地球を侵略するための害統領ババッチードの計略だったということが前篇の最後で判明し、
マーベラス達はバリアに阻まれてヒューマンワールドへ戻れなくなってしまったというところで前回は終了しました。

ストーリー的な意味での仕掛けは前回でほぼ終わっており、
今回の後篇はその解決篇であり、ストーリーは至ってシンプルです。
次元のバリアを突破するためにマシンワールドにいるマッハルコンという炎神の協力が必要だと知った
マーベラス達がマシンワールドへ行き、マッハルコンを説得して仲間にして、
その力で次元のバリアを破りヒューマンワールドへ戻り、
地球侵略を開始していたババッチードを倒してガイアークの陰謀を撃ち砕くという、
異世界探訪もののファンタジーのお手本みたいなお話です。

前回の前篇は走輔やボンパーや炎神たち、そしてガイアークの怪人や戦闘員ウガッツなど、
「ゴーオンジャー」のオリジナルキャラが全編に登場し、
「ゴーオンジャー」の物語世界の設定の異世界であるガンマンワールドのシーンが大部分を占め、
本来のゴーカイジャーの敵であるザンギャックやバスコが全く登場しないという珍しいエピソードで、
完全に「ゴーオンジャー」の世界観の中での物語となっていました。

それに比べると今回の後篇は、やや「ゴーオンジャー」の世界観が薄まり、
少し「ゴーカイジャー」の世界観が盛り返している印象です。
今回の前半は「ゴーオンジャー」の世界観の異世界マシンワールドのシーンが大部分ですが、
一部ではヒューマンワールドでのガイアークとザンギャックの極めて珍しい悪の組織同士の抗争シーンが描かれ、
ここでの、まるで正義の味方のようなワルズ・ギル殿下の大活躍(?)がかなりのインパクトがあって、
「ゴーカイジャー」側のキャラであるザンギャックが今回は盛り返しています。

そして今回の後半になると、舞台は完全にいつもお馴染みのヒューマンワールドとなり、
「ゴーオンジャー」側のオリジナルキャラも走輔とババッチードやウガッツだけの登場となり、
ババッチードは単なるやられキャラで、走輔も出番は少なめになります。
このようにして徐々にいつもの「ゴーカイジャー」の世界観に戻ってくる構成になっているのですが、
それでも今回も全体的に見ると、他の戦隊のレジェンド回に比べるとかなりゲスト戦隊の世界観寄り、
すなわち「ゴーオンジャー」の世界観寄りの話だといえるでしょう。

しかし前篇をよく見れば分かる通り、
実はこのゴーオンジャー篇は「ゴーオンジャー」の世界観の中の物語を通して
ゴーカイジャー側の内面を描いたドラマなのであり、
そこでは主にマーベラスの心の中のドラマが描かれていきます。

レジェンド回というのは、基本的にはゴーカイジャー側のキャラとレジェンドゲストとの絡みを通して、
真に描くのはゴーカイジャー側のキャラの内面なのであり、
レジェンドゲストの戦隊の持つテーマと同じテーマがゴーカイジャー側のキャラの内面にも
存在するということを証明するためのエピソードとなっています。
だから今回のゴーオンジャー篇もそうしたレジェンド回の原則に忠実であり、
ゴーオンジャーの持つテーマがマーベラスの内面にも存在するという結論に至る構成になっているのです。

ただ、このゴーオンジャーのテーマというものが、
「ゴーオンジャー」という作品の独特の世界観と一体化したものであるので、
その世界観を明確な形で描かなければゴーオンジャーのテーマが見えてこないのです。
だから今回のゴーオンジャー篇は、ゴーオンジャーの世界観が表に出た構成になっている。
・・・というわけではないのでしょう。

いや、そんなことを言ったら、他の戦隊だって、
その戦隊の独特の世界観とその戦隊のテーマは一体化しているのであり、
そういう場合にその戦隊のテーマを示すためにその戦隊の世界観の中で物語を進めなければいけないのだとするなら、
今までの全部のレジェンド回もそのように描かなければならなかったはずです。
というか、そんな安直な手法が了とされるなら、
これまでのレジェンド回でさんざん工夫してあくまでゴーカイジャー側の物語をメインとして描いてきた
苦労を全否定することになってしまい、
それは「ゴーカイジャー」という作品のコンセプトの否定ともなってしまいます。

今までのレジェンド回では、あくまで動かすのはゴーカイジャー側のキャラの物語であり、
そのゴーカイジャー側のキャラの心情描写を緻密にすることによって、
ゲスト戦隊の世界観を描くことなくゲスト戦隊のテーマを浮き彫りにして、
更にはその背景に隠れたゲスト戦隊の世界観さえも浮かび上がらせるという
高等なドラマ技法を駆使してきたはずです。
それが「ゴーカイジャー」という作品の最大の魅力であったと言ってもいいでしょう。

ところが、今回のゴーオンジャー篇ではその普段の「ゴーカイジャー」的な技法が放棄されているのです。
つまりマーベラスの心情描写を通してゴーオンジャーのテーマを浮き彫りにしようという姿勢がほとんど見られない。
だからゴーオンジャーのテーマを示すためには
「ゴーオンジャー」という作品の世界観をそのまま描くしかないのです。
今回のゴーオンジャー篇がほぼ「ゴーオンジャー」の世界観の中で展開されている真の理由は、
そういうことなのです。

では、どうしてマーベラスの心情描写の中でゴーオンジャーのテーマを浮き彫りにしようとしないのかというと、
これは至って簡単な事情であって、
要するに今回のゴーオンジャー篇ではマーベラスの心情そのものが明確に描かれていないのです。
マーベラスの心情描写そのものが無いのだから、
その心情描写の中でゴーオンジャーのテーマを浮き彫りにするなど、無理に決まっています。
今回のゴーオンジャー篇においては、むしろ普段とは逆に、
「ゴーオンジャー」の世界観の中で示されたゴーオンジャーのテーマに対するマーベラスのリアクションを観察して、
視聴者はマーベラスの心情を想像するという構成になっているのです。

ただ、このゴーオンジャー篇は「ゴーオンジャー」の世界観がもともと非常に魅力的である上に、
熱いセリフの応酬や作劇の巧みさで、十分に楽しめる構成となっており、
シンケンジャー篇やハリケンジャー篇と同じくらい、さすがに前後篇になっているだけはある
高いクオリティの出来となっているので、マーベラスの心情描写が足りないことによる物足りなさは有りません。

というか、単に形だけの熱いセリフだけを登場人物に言わせてみたところで、
その裏にしっかりとした心情の内実が存在していなければ、その言葉は寒々しく、
むしろ見ている方は白けてしまうはずです。
だから今回が燃えるエピソードとなっている以上、
表面的な描写はされていないが、確かにマーベラスには確固とした心情の動きは有るのです。
それが有るからこそ、あえてそれを描写しない構成でも素晴らしいエピソードが成立しているといえます。

しかしそれでも、ここに更にマーベラスの心情描写が
例えばシンケンジャー篇の時のジョーのようにしっかりと為されていれば、
とんでもない「神回」になったであろうとも思えます。
ゴーオンジャー篇のクオリティ面だけを考えれば、絶対にそうした方が良かったはずです。
そんなことはこの作品の制作陣ならば当然分かっているはずです。
しかし、そのようにはしていないということは、これは、あえてそうしているということです。
つまり、わざとマーベラスの心情を描かないようにしているのです。

そういう傾向は、実はハリケンジャー篇の時にも見られました。
あの時も、マーベラスとジョーとルカの心が大きく動いているのは見ていて分かりましたが、
その内容は劇中で分かりやすい言葉で説明はされませんでした。
そして、あの時もかなりハリケンジャー色の濃いエピソードでありました。
つまり、今回のゴーオンジャー篇と似ているのです。
ハリケンジャー篇で見られた傾向を更に極端にしたのが今回のゴーオンジャー篇といえるかもしれません。

あの時、ハリケンジャー篇でゴーカイジャーが掴んだのは、自分達とは関係の無い地球を守ろうという決意でした。
つまり、地球に関係ないはずの宇宙海賊のマーベラス一味が
地球を守ってザンギャックと戦うようになる物語である「ゴーカイジャー」という物語において、
1つの核心的なテーマを描く、軸となるエピソードであったといえます。

そのハリケンジャー篇はあえてその核心的なテーマが明確に描写されないようにされて、
その不足分をカバーするようにゲスト戦隊の世界観で盛り上げてイベント篇としました。
そして今回のゴーオンジャー篇もハリケンジャー篇と同様に前後篇構成で、
ゲスト戦隊のカラーが強いイベント篇となっており、
その代わり、主人公であるゴーカイジャー側の心情描写は曖昧にされ、テーマはぼかされています。
それはつまり、このゴーオンジャー篇もハリケンジャー篇と同様、
「ゴーカイジャー」の物語における核心的なテーマを描く、軸となるエピソードだからなのだといえます。

つまり、「自分達とは関係ない地球を守るために戦う」ということに関連するテーマが
このゴーオンジャー篇では扱われているのであり、
それはこの物語の核心的なテーマであるために、あえてハッキリとは描写されていないのです。
というか、物語全体の流れを見ると、テーマ的にはハリケンジャー篇で扱ったテーマの続きが、
今回のゴーオンジャー篇で扱われており、この二篇はテーマ的には連作になっているとも思えます。

何故、このハリケンジャー篇からゴーオンジャー篇にかけて扱った核心的なテーマが
曖昧な描写にされているのかというと、
それは「ゴーカイジャー」の物語の核心であるゆえに、レジェンド回でハッキリ描写してしまわずに、
改めてゴーカイジャーの物語の中の重大なエピソードの中でハッキリとした形で描写するつもりだからでしょう。
そして、おそらくその時には、もう1つの軸となるレジェンド回である
シンケンジャー篇で扱ったテーマ「絆」も絡んでくるはずです。

そのゴーカイジャーの重大エピソードの前段階となる重要なレジェンド回である今回のゴーオンジャー篇は、
真の主役であるマーベラスの心情描写が非常に曖昧ですが、
ゴーオンジャー側のキャラの行動に対するマーベラスのリアクションを見ていくと、
マーベラスの心情は読み解くことは可能で、
そこに浮かび上がってくるテーマは、ハリケンジャー篇やシンケンジャー篇とも関係があり、
他のレジェンド回とも無関係ではありません。
しかもこのゴーオンジャー篇は、「ゴーカイジャー」の重要なパイロット篇である第1話と第2話への
オマージュが含まれており、パイロット篇の続編という要素もあります。

そして、そのような重要なレジェンド回がゴーオンジャー篇であるのは、
ゴーオンジャーという戦隊が、全戦隊の中で最も明確に「自分と関係ないものを守るために戦う戦隊」であり、
それこそがゴーカイジャーという戦隊の到達すべきテーマに最も近いテーマだからです。

マーベラス達は第1話で「宇宙最大のお宝」を見つけるために初めて地球に来て、
そこにザンギャック軍が地球侵略を開始し、ザンギャック軍に蹂躙される地球の人々を
最初はマーベラス達は自分達とは関係ないとして見捨てようとしました。
しかし、ザンギャックによって蹂躙された自分達の生まれ故郷の星と地球とが重なって見えて、
思わず人々を襲っているザンギャック部隊に喧嘩を売って、ザンギャック部隊を倒し、人々を救います。

この時、マーベラスが言ったセリフは「気に入らねぇもんはぶっ潰す!それが海賊ってもんだろ?」でした。
つまり、マーベラス達はこの時はあくまで自分と無関係の地球を守るために戦うという意思は無く、
ザンギャックが気に入らなかったから戦ったのです。
これは本当は優しいマーベラス達が地球の人々に同情して助けようとして戦ったのに、
その優しい本心を隠そうとして照れ隠しに
「ザンギャックが気に入らなかったから」と言っているわけではありません。
マーベラス達は確かにザンギャックのその時の行為が戦ってぶっ潰してやりたくなるほど気に入らなかったのです。

何が気に入らなかったのかというと、
自分の故郷と同じように地球を蹂躙しようとしているザンギャックの行為が気に入らなかったのです。
自分の故郷と地球を重ね合せて地球に同情したわけではなく、
自分の故郷に対してやったようなことをまたこの地球でも繰り返しているザンギャックに対して
怒りが爆発したのです。

それは恨みや復讐の感情ではありません。
それなら本人にも分かりやすいからです。
彼らはこの時、どうして自分達がザンギャックに対して憤ったのか正確に分からなかったのです。
よく分からないから「どうして助けてくれたのか?」と地球人の保母に質問されて、
答えに窮してマーベラスは「カレーを食べるのを邪魔されたから」と答えています。

そして第2話、再び地球を攻撃するザンギャック軍に遭遇したマーベラスは、
地球を守るために自分からレンジャーキーを盗もうとした少年に
モバイレーツとレンジャーキーを貸し与えて戦わせます。
しかし少年にレンジャーキーの能力を使いこなす力があるわけもなく、
マーベラスも「宇宙最大のお宝」を探すためにはレンジャーキーを手放すことなど出来るわけもない。
だから、このマーベラスの行動はかなり無意味で、
つまりこの時、マーベラスの心の中はかなり揺れていたと見ていい。
第1話の時、どうして自分が無関係の地球人を守って戦おうとしたのか理由が分からず、混乱していたのです。

そういう時に第2話の時、レンジャーキーを盗もうとした少年と出会い、
少年の祖父が少年を守ろうとしてザンギャックと戦って殺されたということを聞きます。
その時、マーベラスは自分を守ろうとしてザンギャックと戦って死んだ(と思われる)アカレッドのことを想い返し、
人間は大切なものや価値のあるものを守るためならば命を捨ててまでも
ザンギャックと正面から戦えるのだということを思い出し、
自分はきっと地球に何か守るべき価値を見出したから戦ったのだと考えます。

しかし地球にザンギャックと戦うというリスクを冒してまでも守るべき何らかの価値があるとは
信じられないマーベラスは、少年にモバイレーツとレンジャーキーを渡して変身させて戦わせます。
これはマーベラスが少年の望みを叶えてやった上で、
自分の適性を悟らせてやろうとしたマーベラスの優しさだとアイムなどは解釈していました。
しかし確かにそういう側面もありましたが、マーベラスはその一方で、
少年が本気で地球を守るためにザンギャック相手に戦えるのかどうか確かめたかったのです。
年端もいかない少年が戦うのならば、地球には本当に守るべき価値があるのだと確信出来ると思ったのです。
変身させたのは少年の安全をある程度確保するためでした。

そうして変身して戦った少年はゴーミンは片付けましたが怪人には敗れ、
マーベラスは地球には何か守るべき価値があるのだと確信し、
少年からモバイレーツとレンジャーキーを回収して「この星の守るべき価値は何処にある?」と質問します。
マーベラスは地球に守るべき価値はあるとは確信したものの、それが何なのか分からなかったからです。

すると少年は具体的な答えが思い浮かばず「何処にでもある」と答え、
「海賊なら自分で見つけろ」と怒鳴り返し、
それを聞いてマーベラスは地球を守る価値を探しながら地球を守って戦うのも悪くないと思い、
またザンギャック部隊と戦ったのでした。

このパイロット篇の第1話、第2話を今こうして見つめ直してみると、
第1話でマーベラス達が最初に地球人を襲っていたザンギャックと戦った時、
マーベラス達は故郷の星と地球のケースに共通した何らかの要因によって怒りを爆発させて戦ったことが分かります。
そして、それがどういう意味合いの怒りであるのか、当のマーベラス達は分かっていないのです。
ところが第2話でザンギャックと戦った時には、
マーベラス達は地球には何か守るべき価値があると思って戦っています。
が、この時はマーベラス達は地球にどういう守るべき価値があるのかよく分かっておらず、
それは戦いながら探していけばいいという程度にしか考えていません。

この状況を整理してみると、
まずマーベラス達は最初の戦いで自分達と無関係の星である地球で人々を蹂躙するザンギャック部隊に対して
自分達が感じた怒りの正体が分からず、
どうして自分達が戦ったのかの理由が分からず困惑していたといえます。
そしてその奇妙な心の中の怒りは持続していて、
お宝探しの妨げになるのは承知でも、なんとも制御し難くなっていて、
ザンギャックの地球侵略の動きを見過ごすことが出来なくなってきて、
ますますマーベラス一味の面々を困惑させていました。
そこでマーベラス達はきっと自分達は地球に何か価値を感じ始めているのだと解釈するようにして、
自分達のザンギャック侵略軍に対する敵意を容認することにした。
そういうことなのでしょう。

それは言い換えると、
自分達のザンギャック地球侵略軍に対する戦いの理由を
「地球に守るべき価値があるから」だと設定することによって、
スッキリした気持ちでザンギャックと戦えるようにした反面、
最初にザンギャック地球侵略軍に対して感じた得体の知れない怒りの正体について
考えることを放棄したのだといえます。
「地球に守るべき価値がある」と思うことによって、その最初の難問をスルーして、
気分よく戦うことが出来るようになったとも言えます。

この第2話の時点でマーベラス一味の出した結論は、決してザンギャックに対する積極的な抗戦の決意ではなく、
第1話の戦い以降モヤモヤしていた気持ちに整理をつけて、
今後もまた偶発的にザンギャックと戦うことになった時にはもうクヨクヨ悩まないようにするための
措置に過ぎませんでした。
だから第3話以降、マーベラス一味が夢中になったのは地球を守るための戦いではなく、
本来の目的であるお宝探しでした。

それは第3話のマジレンジャー篇で小津魁と出会って
34戦隊の「大いなる力」を集めるという一種のロールプレイングゲーム的な趣を帯びてきて、
その後、何度も趣の違った冒険が繰り広げられることになります。
その序盤の宝探しの日々の中で主に描かれたのはマーベラス一味の絆でした。

この時期、まだアイムは加入後そんなに時間が経っていなかったようで、
仲間達と信頼関係が完全に築けてはいなかったようです。
またハカセは戦うようになってまだ日が浅かったようで、まだ海賊としての自信が持てない状態でした。
この未完成の海賊といえる2人の成長を軸にして、
5人の絆が完成されていく状況が序盤において主に描かれたのだといえます。

その集大成が第11話、第12話のシンケンジャー篇で、
ここでマーベラス一味の絆が「夢を掴もうとする者達の絆」だということが示唆され、
これが更に第15話、第16話のバスコ登場篇で、
「夢は仲間との絆があってこそ掴める」という示唆で補強されます。

この「夢」に関するストーリーは第21話のボウケンジャー篇で
「自分の手で夢を掴み取る喜びを知る限り、どんな困難でも心が奮い立つ」という示唆があり、
夏映画「空飛ぶ幽霊船」でも「仲間と一緒に夢を掴む旅をすることがマーベラスの夢であった」と示唆されるなど、
ずっと継続しており、今後、他のストーリーも絡まって大きな展開となっていくと予想されます。

一方、序盤の宝探しの日々の中でマーベラス一味は偶発的にザンギャック部隊と遭遇しては勢いで戦いを繰り返し、
その中で「地球を守るべき価値」を少しずつ見出していきます。
そうしてシンケンジャー篇のあたりではもうかなり積極的にザンギャック地球侵略軍に反抗し、
襲われている人達を守るスタンスになっていますが、
まだこのあたりでは「地球を守るヒーロー」という意識はありません。

ここで大きな転機となったのは「199ヒーロー大決戦」映画で、
成り行きとはいえゴセイジャーやレジェンド戦隊と共に地球を守って戦ったことと、
第17話、第18話のゴーカイシルバー登場篇で、
地球を守るヒーローを強く志向する男、伊狩鎧を仲間に加えたことでしょう。

ただ、この鎧の加入に関しては、
当初は地球を守って戦おうとする鎧の加入をマーベラスは断り、
鎧が「ザンギャックを倒して宇宙を救う」とトンデモないことを言い出したので、
マーベラスはその夢の大きさが気に入って仲間入りを許しています。

この「199ヒーロー大決戦」映画とゴーカイシルバー登場篇以降、
マーベラス一味は「地球を守るヒーロー」への志向を次第に強めていき、
それにつれて地球への愛着を深めていきます。
地球を守って戦うという意識が強くなればなるほど、
自分達にとっての地球を守るべき価値をより大きく持たねばならなくなり、
ますます地球を好きになろうという気持ちが強くなっていったのです。

実際、マーベラス一味から見て、地球は魅力のある星であったので、
地球をどんどん好きになるのはごく自然なことでした。
しかし、地球を好きな気持ちが大きくなればなるほど、
所詮は自分達は地球人から見れば余所者だという想いも強くなっていき、
自分達が地球をいくら好きになって地球を守っても、
地球の人々が余所者の自分達をレジェンド戦隊のように地球を守るヒーローとは認めてくれないだろうと思い、
苦しむようになります。

そうした苦悩が解消したのが第25話、第26話のハリケンジャー篇で、
ここでマーベラス達は自分達が地球を好きになり地球を大事に思って地球を守るために戦いたいと思う
純粋な気持ちを持つようになったことこそが自分達にとってのかけがえのない価値なのだと気付いたのです。
その価値はいつしか「宇宙最大のお宝」と同じくらいまで大きくなっていました。
そして自分達が探していた「この星を守る価値」とは、
そうした自分達の純粋な気持ちであったのだと悟ったのでした。
こうしてマーベラス達の迷いは消え、
一切の地球人からの名声や感謝などの見返りを求めずに地球を守るために戦うようになったのでした。
ここにおいてマーベラス一味は「地球を守るヒーロー」となったのだといえます。

こうして「地球を守る価値」も見出し、「地球を守るヒーロー」ともなったマーベラス達は
ハリケンジャー篇以降、ザンギャック地球侵略軍を相手に堂々の戦いを繰り広げるようになりますが、
そういう状態で前回、ゴーオンジャー篇の前篇で、
レジェンド戦士の1人、元ゴーオンレッドの江角走輔に出会い、
「正義の味方」としてガンマンワールドという異世界の危機を一緒に救いに行くよう誘われますが、
マーベラスは「正義の味方」の意味が分からず、
無関係の異世界であるガンマンワールドを守る価値を見いだせずにその誘いを断ります。

しかし、異世界であっても誰かを想う気持ちは同じだという走輔のひたむきさに触れて、
バカみたいだと思いつつも、地球を想う自分の気持ちと同じものを感じて協力する気になり、
マーベラス一味は走輔と一緒にガンマンワールドに行きました。
ここでマーベラスは、走輔の無関係の異世界を想う気持ちに触れて共感したことによって、
自分自身の地球への想いも、無関係の星に対する想いであるということを改めて実感したのだといえます。

確かにハリケンジャー篇でマーベラス一味は地球を守って戦いたいと思う気持ちが
自分達にとって価値あるものだとは気付きましたが、
その気持ちを支えているものは彼らの地球への愛着でした。
愛する地球を守るために戦うことが彼らにとっては価値あることだったのです。

しかし、その愛は一方通行のものだと割り切ったものでした。
異星人であるマーベラス達は地球人から見れば余所者であり、
正式に地球人から「地球を守るヒーロー」として認められることはありません。
それが分かっていながら、それでも地球を守りたいという気持ちと葛藤したマーベラス達は、
自分達の地球への愛が一方通行なものになることを受け入れたからこそ、
地球のために戦う自分達を受け入れることが出来たのだといえます。
いや、一方通行の愛だと割り切ることで、かえってその愛は純粋なものになったのかもしれません。

しかし、それでもその愛は一方通行のものであり、マーベラス達の本質は地球から見れば余所者であり、
本来は無関係なもののために戦っているという事実は消えません。
これは云わば奉仕的、自己犠牲的な愛であって、極めて純粋な愛ではありますが、
こうしたタイプの純愛は悲劇で完結するものと相場が決まっています。
愛する大切なもののために命さえも捧げて、その愛は完成するのだと言えます。

愛のみに生きる者ならばそれで納得も出来るのでしょうが、
大抵の人は愛のみに生きるものではありません。
マーベラスももちろん同様であり、もともとは夢のために生きる男です。
だから愛に殉じる生き方を完全に受け入れることは出来ない。
それでも自分の地球への愛に幾分酔っていたマーベラスは、
自分が愛に殉じることは出来ないということを忘れていました。

しかし走輔という異世界への一方通行の愛に陶酔したような男に出会って、
マーベラスは走輔を愚かだと感じます。
それは第三者だから冷静に自己犠牲的な愛の割の合わなさを見通すことが出来たからだと言えますが、
同時にマーベラスが本質的には愛に殉じるタイプではなく夢に生きるタイプであり、
無関係なものに対する一方通行の愛のために命まで投げ出せるタイプではないという証でもあります。
走輔と出会ったことによってマーベラスのそうしたハリケンジャー篇以降は覆い隠されていた本質が
再び表面化してきたといえます。
それゆえマーベラスは無関係の世界のために必死で戦おうとする走輔をバカだと思い、
しかもそのバカな走輔と、地球を守るために戦う自分を重ね合せてしまいます。

そうしたバカ同士の共感によって走輔をガンマンワールドに連れていったマーベラス達は、
ガンマンワールドにおいて、第1話の地球に初めて来た時の経験を追体験することになります。
すなわち、まずは第1話で
「ザンギャックに侵略される地球を、ザンギャックに侵略された自分達の故郷と重ね合せた」のと同じように、
ここでは「ガイアークによって侵略されているガンマンワールドを、
ザンギャックに侵略された自分達の世界と重ね合せた」のです。
そしてその直後に、「狼藉を働く侵略者に対して怒りを表して戦う」という、第1話と同一の行動をとります。
そしてその戦う理由を問われたマーベラスは「気に入らねぇもんはぶっ潰す!それが海賊ってもんだろ?」と、
第1話と同じセリフを言います。

つまり、走輔というバカに出会い、何故かその走輔に共感してしまい無関係のガンマンワールドに来たことによって、
マーベラスの精神は第1話の時の状態に一時的に戻っているのです。
地球への愛のために戦うという行動への疑念が生じ、
単にワケの分からない怒りに突き動かされて何の愛着も無い者を守るために戦った原点に戻ってしまっているのです。

そして、その戦いの後、マーベラスはガイアークに無残に敗れた炎神たちの姿を見て、
無関係の世界への一方通行の愛が悲劇的な結末にしかならないのだと悟り、気分が落ち込みます。
それは自分の本来は無関係な世界である地球を守る戦いの暗い未来図のように見えたのです。
そのように感じるということは、この時点でマーベラスはハリケンジャー篇以降の
地球への一方通行の愛への陶酔から醒めているということです。
だから、もともとは無関係の地球を愛する気持ちのためだけに命まで投げ出して戦うことが
出来るのかどうか、心が揺らいでいます。
それは、全く無関係のガンマンワールドに愛着が湧かず、
ガンマンワールドを守るために戦おうという気が全然起きないことと、本質的に同じ心情だといえます。

しかし現実にはマーベラス達はガンマンワールドを侵略するガイアークと既に一戦交えています。
それはガンマンワールドへの愛着によってではなく、ガイアークに対する純粋な怒りによってでした。
第1話のザンギャックに対する戦いの時と同じです。
しかも第1話のザンギャックは一応はマーベラス達にとってそれなりに恨みのある相手でしたが、
今回のガイアークは全く過去に因縁も無い相手ですから、復讐的な要素が全く入る余地も無く、
純粋なる怒りによってマーベラス達は戦っていることがよりハッキリしています。

そして、マーベラス達はここで、
そのガイアークのガンマンワールド侵略を、
ザンギャックによる自分達の世界への侵略と重ね合せるということが出来ています。
この2つの現象は何ら関連性の無い現象です。
第1話の時の、ザンギャックによる地球侵略をザンギャックによる故郷への侵略と重ね合せたのは、
侵略者が同じザンギャックであるから、ザンギャックへの特別な感情にそうした思考を招いたとも解釈出来ますが、
ここでガイアークによるガンマンワールド侵略と、ザンギャックによるヒューマンワールド征服とを
重ね合せたということは、マーベラス達は侵略行為そのものへの何らかの怒りを持っているということになり、
ならば第1話でマーベラス達を戦いに駆り立てたのも、
その「侵略行為そのものへの純粋なる怒り」であったと解釈出来ます。

それは、地球に対してまだ全く愛着の無かった頃のマーベラス達を突き動かして、
ザンギャック地球侵略軍から地球を守りました。
その「怒り」の正体が分からないマーベラス達は、
自分達の中に湧き上ってくるザンギャックと戦おうとする衝動の理由を別に探しはじめ、
それを「地球に守るべき価値がある」ということだと仮定し、
その価値を探しながら戦い続け、遂にハリケンジャー篇で
「地球を守るべき価値」が「地球を愛するゆえ守りたいという自分達の純粋な気持ち」
そのものなのだという結論を得ました。

確かにこうした「地球への愛」は戦いをより美しく純粋なものとします。
しかし一方通行の愛のみを理由として戦えば、結末は悲劇となる可能性が高くなる。
本来は「夢」に生きるマーベラス達にはその悲劇をすんなり受け入れることは出来ない。
それは「弱さ」ではないのかもしれないが、
悲劇を予想した時に躊躇してしまい、
最後の最後のギリギリのところまでとことん戦い抜くことが出来ないという意味では弱点となります。

そのギリギリのところを突破する切り札となるのが、
本来の彼らの原点の戦いを突き動かした「侵略行為そのものへの純粋なる怒り」なのではないでしょうか?
いや、そもそもハリケンジャー篇でマーベラス達が自分たちにとっての「地球を守るべき価値」が
「地球を守りたいという自分たちの純粋な気持ちそのもの」だとした時に
その守りたい気持ちの理由を「地球への愛」としたのは不正解ではないが十分な正解でもなく
本当は「侵略行為そのものへの純粋な怒り」ゆえに「地球を守りたい」という純粋な気持ちは沸き起こったのであり
その純粋な気持ちには価値があるのではないでしょうか?

ただ、前回のゴーオンジャー篇の前篇、その前半の終わり、
傷ついた炎神たちをガンマンワールドで発見した時点のマーベラスは、
そこまで深く自分の内面を見つめていたわけではありません。
この時のマーベラスはただ、自分の本来は無関係な地球への愛を理由とした戦いを
本当に最後の最後の命を捨てるところまでやり通せる自信が揺らいでいただけです。
そして同時に、自分と同じような感じで無関係のガンマンワールドへの愛で戦っていた走輔や炎神たちも
この無残な敗北で心が揺らいでいるのだろうと、マーベラスは思っていました。

ところが前回の後半になって、
マーベラスは走輔や炎神たちが本気でガンマンワールドを救おうという気持ちが全く揺らいでいないことを知ります。
それほどまでにガンマンワールドへの愛情が深いのかというと、別にそういう風にも見えません。
そもそも無関係の世界を守って戦っているという点ではマーベラス達と走輔達は似たようなものですが、
それでもなんだかんだで半年以上は地球に愛着を感じて戦っているマーベラス達に比べて、
走輔達はさほど長期間ガンマンワールドで戦っておらず、しかもガンマンワールド一筋というわけでもない。
他の世界も等しく守って戦っているのです。
だから、走輔達のガンマンワールドへの愛情がマーベラス達の地球への愛情よりも大きいとは考えられない。

となると、走輔たちの本気でガンマンワールドを救おうという信じられないほどの強固な気持ちを支えているのは、
「愛」とは違う何か別のものだということになります。
そのことにマーベラスは気付き、それが自分の心に生じた揺らぎを制する特効薬になるのではないかと考えました。
そして、かねてからの走輔の言動からして、その「何か」が走輔の言う
「正義の味方」の精神なのだということも推測できました。

ただ、「正義」というものが理解出来ないマーベラスにはそれが何なのか分かりません。
しかし、分からないながらも走輔たちのように本気で無関係なガンマンワールドを救うために戦ってみれば
何かが分かるのではないかと思い、
マーベラスはガイアークの怪人チラカシズキーと本気で決闘をして勝利し、
チラカシズキーを倒し、ガンマンワールドを救いました。
しかし、本気で戦ってみても、
やはりマーベラスには無関係の世界のために命がけで戦う「正義の味方」の意義は理解出来ず、
そういう行為は無意味でバカなことのようにしか思えませんでした。

ただ、無意味でもバカでも、無関係の世界のために本気で戦うことは出来たわけです。
それは当然で、マーベラス達は第1話の時点で無関係の地球のために
何の愛着も無い状態で戦うことは出来ていたからです。
つまりはこの時、マーベラスは第1話の時同様、
ガイアークに対して「侵略行為そのものへの純粋なる怒り」で立ち向かい、本気で戦うことが出来たのです。
そうなると、走輔の言う「正義の味方」というものは
「侵略行為そのものへの純粋なる怒り」で戦う者のことを言うのかもしれません。

ただマーベラスは相変わらず第1話の時同様、自分の怒りの正体がよく分かっていない状態でした。
それはチラカシズキーに対して喧嘩を売る際に
「食事の時間を台無しにした」ことを理由にしてキレたことからも分かります。
もちろん、これは本心ではなく、自分が何に対して怒っているのかよく分からない状態の時に
マーベラスが適当にこじつけて言う場合の常套句であることは、
第1話の時、戦った理由を質問されて「カレーを食うのを邪魔されたから」と答えたのと
全く同じであることからも分かります。

つまりマーベラスは第1話時点の怒りの原点に立ち返って戦うことによって、
無関係の地球を守って最後の最後まで戦いぬく力を得ることは出来たが、
第1話の時同様、その怒りの正体が分かっておらず、
そこにゴーオンジャーの言うところの「正義の味方」に通じる要素があることも
理解出来ていないままだったといえます。

そうしたマーベラスの状況を反映したのか、
巨大化したチラカシズキーとの戦いの際にゴーオンジャーの大いなる力を発動しようとしたところ、
ゴーカイオーのハッチからは何も出現せず不発に終わってしまったのでした。
つまり、マーベラスとその仲間達は、未だゴーオンジャーの精神を完全には会得してはいないといえます。
そして、その最大の原因はマーベラス達が「正義」というものをよく分かっていないことにあります。

そうした状態で、とりあえずチラカシズキーを倒してガンマンワールドを救ったマーベラス達でしたが、
突如、ヒューマンワールドに現れたガイアークの害統領ババッチードによって
ヒューマンワールドと別のワールドの間の次元の壁が鎖国バリアで封鎖されて、
マーベラス達や走輔はガンマンワールドからヒューマンワールドの地球へ戻れなくなってしまいました。
ババッチードはマーベラス達を締めだした地球を征服する作戦なのです。

ここで前回は終わったわけですが、
今回の後篇では、マシンワールドへ移動したマーベラス達が
スピードルの息子の不良炎神マッハルコンを説得して仲間にして、
マッハルコンの協力で鎖国バリアを破って地球へ帰還し、ババッチードの野望を打ち砕く
というお話が展開されます。

ただ、真に重要なテーマは、前篇から持越しになった課題である
「ゴーオンジャーの大いなる力」をいかにして発動させることが出来るのかということであり、
そのためにはマーベラス達はゴーオンジャーの「正義の味方」の精神を会得しなければならない。
そして、「正義の味方」というものが何なのか知ることによって、
マーベラス達は第1話の時に自分達が地球を侵略しようとするザンギャック部隊と戦った理由である「怒り」が
どういう怒りであるのかを知ることになります。
それはつまり、マーベラス達が地球を守って戦う根本の理由であり、
マーベラス達がどういうヒーローであるのかの1つの答えがそこにあります。

そのためにまずはマーベラス達は「正義の味方」の意味を知らねばならない。
とにかくマーベラス達は「正義の味方」というものが分からないのです。
というより、受け入れられないと言った方がいいでしょう。
何故ならマーベラス達は「正義」の存在しない宇宙で育ったからです。
いや、正確には「正義」は宇宙には溢れていたと言っていいでしょう。
何故ならザンギャックこそが「正義」である世界がマーベラス達のいた宇宙であり、
むしろマーベラス達のようなお尋ね者から見れば「正義の味方」は敵でした。
そうした世界から来たマーベラス達は「正義の味方」という言葉を素直に受け入れることは出来ないのです。

前篇というのは、「正義の味方」そのものである走輔と、
「正義の味方」を受け入れられないマーベラス達とが対峙する構成になっていたといえます。
この両者の対立や反発の中で
マーベラスは今まで忌避して遠ざけていた「正義の味方」というものを少し知ることになりました。

そうした状態で今回の後篇では、
「正義の味方」というものを少し知ったマーベラス達は、
自分達と同じように「正義の味方」を受け入れることの出来ない不良炎神マッハルコンと対峙することになります。
この両者の対峙する構図において、マーベラスはマッハルコンの姿に自分の姿を重ね合せて見ることとなり、
これまでの「正義の味方」を受け入れようとしなかった自分の姿というものを客観的に見つめることになるのです。
これによってマーベラスは「正義の味方」を理解することになります。
つまり、今回はそういうお話なのであり、
前篇に第1話と符合する描写が散見されたように、今回の後編は第2話と符合する描写が存在します。
にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
にほんブログ村 にほんブログ村 テレビブログ スーパー戦隊へ
にほんブログ村
posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 14:28 | Comment(0) | 第36話「相棒カイゾク」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月12日

第36話「相棒カイゾク」感想その2

では本編ですが、まず冒頭のアバンタイトル部分は
前回のゴーオンジャー篇の前篇を振り返るダイジェストのみで構成されており、
そのままOPテーマが始まり、CM明け、「相棒カイゾク」という今回のサブタイトルが出ます。
これは前回と同じく、漢字2文字+カタカナ4文字という
「ゴーオンジャー」のサブタイトルのフォーマットに則っています。

「相棒カイゾク」という言葉の意味としては、
まぁマッハルコンが海賊を相棒にする話ですから、内容そのまんまということになりますが、
「相棒」という言葉は炎神を相棒とする戦隊ということで、「ゴーオンジャー」という作品を象徴した言葉であり、
「カイゾク」は言うまでもなく海賊戦隊である「ゴーカイジャー」を象徴した言葉で、
まさにゴーカイジャーとゴーオンジャーがコラボするエピソードに相応しいサブタイトルといえるでしょう。

さて、本編が再開し、ここから前回のラストシーンの続きです。
ガンマンワールドでガイアークの保蛮官チラカシズキーを倒したマーベラス達は突如、
空に開いていた次元の裂け目が閉じてしまい、
代わって空に出現したガイアークの害統領ババッチードのビジョンが告げた内容に驚愕しました。
「鎖国バリア」というバリアでヒューマンワールドを封鎖したから、
もう自分達はガンマンワールドからヒューマンワールドへ戻ることは出来ないというのです。
そのようにしてマーベラス達ゴーカイジャーをヒューマンワールドから追い出した上で
地球征服をするというのがババッチードの狙いであるようです。

それにしても「鎖国バリア」というネーミングは、いかにも「ゴーオンジャー」らしい。
いや、ガイアークらしいというべきか。
ガイアークの使う技やセリフなどには、やたらと政治経済関連の時事ネタのパロディのようなものが登場するのです。
普通はそういうことをすると変な嫌味や臭みが出て面白くなくなるものですが、
それが妙に面白いのが「ゴーオンジャー」という作品の魅力です。
たぶん登場人物がみんな突き抜けたバカばかりなので時事ネタに嫌味が無いのでしょう。

この場合の「鎖国」というのも江戸時代の鎖国そのものではなく、
よく日本社会の閉鎖性などを揶揄する際に新聞などで用いられる時事用語としての
「鎖国」をイメージすればいいでしょう。
つまり障壁を分厚くして外部からのモノの流入を制限して内部を保護しているような感じです。

もともと11のブレーンワールドのそれぞれのワールドの間には余剰次元という、
より高位の5次元時空の分厚い壁が存在しており、
炎神はこの余剰次元の壁を突破して別のワールドへ自由に移動することが出来ます。
ガイアークにも同様の能力は有り、
特にガイアークの中でも劇場版「シンケンジャーVSゴーオンジャー」に登場した害統領のバッチードは
この異世界間の移動能力を操ることに長けており、
その腕から発する怪光線によってシンケンジャーやゴーオンジャーのメンバーを
複数の異世界に同時に飛ばすなど、多彩な技を見せました。

今回登場したババッチードはバッチードの害統領の職の二代目であり、容姿もそっくりであることから、
そうした特殊能力も受け継いでいると見られ、
異世界間の移動に関して多彩な技を使えるようで、
その一環として、余剰次元の壁の密度を上げて突破を困難にすることが出来るのでしょう。

ただ、いくら次元の移動に関する能力に長けていようとも、
四次元世界の生物であるババッチードには五次元世界を弄る能力も制限はあり、
おそらく喩えるならば木で出来ている壁を鉄の壁に替えるような根本的な質の変化は不可能と思われ、
硬くなっても木の壁は木の壁のままであるので、
炎神による突破は絶対に不可能になるということではないと思われます。
単に通常の場合よりも突破が困難になっているだけのことであり、
通常よりもかなり大きなパワーでの突破を試みれば道は開ける可能性はある。

そう判断した3体の炎神たちはババッチードのビジョンが空から消えると、すぐに行動を開始しました。
「オンオン!べらぼうめぇ!鎖国バリアがなんでぇ!!」とバスオンが空に向かって勢いよく飛び上がり、
スピードルとベアールVも「ドルドル!!」「ブイブイ!!」と続きます。
そして3体の炎神たちは空にある次元の壁に突っ込みます。
いつもならば炎神がそこに突っ込めば真っ赤な次元の扉が開くようですが、
今回は扉が開かず、青い空にピンク色の波紋がうっすら広がるだけで、3体は空に弾かれます。

走輔やマーベラス達が固唾を呑んで見上げる中、
炎神たちは「もいっちょう!!」と、更に固まって空の一点に集中して突っ込み、扉をこじ開けようとしますが、
やはりダメで、大きく弾かれて遂に地上に落下してしまいました。

地上に激突して呻き声を上げる炎神たちに向かって「スピードル!!」と叫んで心配そうに走輔が駆け寄り、
アイムと鎧もそれに続きます。
アイムはベアールVを拾い上げて「大丈夫ですか!?」と呼びかけますが、
ベアールVは「ブイブイ・・・」と疲労困憊した様子です。
走輔はスピードルを手にして「やっぱスピードル達ではダメか・・・」と溜息をつきます。
スピードルもバスオンも「ドルドル・・・」「オンオン・・・」と、かなり衰弱しています。

無理もありません。
スピードル達3体の炎神たちはチラカシズキーとの戦いでパワーを奪われて
通常の巨大マシンサイズではなく掌に乗る玩具クラスの大きさにスケールダウンしてしまっており、
走輔と再会してから無理に元気に振る舞ってはいましたが、実際のところは体力の衰弱は激しい。
本来のパワーに戻るには長期の休養が必要でした。
スピードル達が本来のパワーであったとしても鎖国バリアを突破出来るかどうか分からないというのに、
今の状態のスピードル達では鎖国バリアは突破は無理でしょう。

バスオンを抱き上げた鎧はこれはいよいよ元の世界に戻るのが困難だと悟り、
深刻な表情で「・・・迂闊でした・・・まさかガンマンワールドの侵略自体が罠だったなんて・・・!」と悔やみます。
今になって考えれば、炎神たちが全てチラカシズキーに倒された中、
ボンパーだけが都合よく開いていた次元の裂け目を通って逃れることが出来たというのは不自然であり、
その裂け目がヒューマンワールドに都合よく通じていたというのも出来過ぎな話でした。

おそらく次元の裂け目はババッチードがわざと開けておいたのであり、
ボンパーがそこから逃れるのをチラカシズキーはわざと見逃したのです。
おそらくガイアークは出来ればガンマンワールドにおびき寄せたマーベラス達を
チラカシズキーによって倒したかったのでしょうが、
もしチラカシズキーが敗れたら即刻、マーベラス達がヒューマンワールドに戻って来れないように
鎖国バリアで封鎖するという、そういう周到な二段構えの作戦だったのでしょう。

その作戦を見破れなかった自分を鎧は責めているのですが、
あまりそんなことを言ってしまっては、まんまとガイアークの作戦に利用されてしまった形の
ボンパーや走輔の立つ瀬がありません。
ルカは「かといって、あたし達がヒューマンワールドに残ってたら、
そのままガンマンワールドを侵略したんだろうしね!どっちに転んでもいいように考えてたのよ・・・
嫌な作戦!」と、決してガンマンワールドに来てチラカシズキーを倒したことは無意味ではなかったことを強調して、
ボンパーや走輔を気遣います。

確かに、このガンマンワールド侵略作戦自体がゴーカイジャーをおびき出すために仕組まれたものだった以上、
云わばガンマンワールドが襲われたこととマーベラス達は無関係ではなかったことになります。
ならば、もしあのままヒューマンワールドに残っていてガンマンワールドを見捨てていたら、
さぞマーベラス達にとっては後味の悪い結果になったことでしょう。
だから、あくまで結果論ですが、ガンマンワールドに来て正解だったのです。
その結果、ヒューマンワールドに戻れなくなったのは相手の作戦が一枚上手だったというだけのことです。
しかし実際、帰れないと困ってしまうのも事実で、ルカも結局は愚痴めいた口調になってしまいます。

皆も途方に暮れた雰囲気となり、
ベアールVも「あ〜あ!うちらの身体がこんなんなってへんかったら、
バリアの1つや2つ、根性でぶち破ったるのに〜!」と悔しがります。
ベアールVにとっては、何てことはない愚痴だったのですが、これを聞いてハカセはハッとします。

ハカセをはじめマーベラス達はボンパーや走輔から炎神のことをそんなに詳しく聞いていないので、
炎神の本来のパワーや能力というものがピンときていませんでした。
とにかく今のスピードル達の姿がチラカシズキーにパワーを奪われた衰弱した状態であることは了解していましたが、
ではフルパワーになればどれほどの力を発揮出来るのかというと、あんまりイメージが湧いていなかったのです。
ですから、スピードル達がさっきバリアを破ろうとして失敗したのも、
単にバリアが強力だからだと思って諦めかけていました。
しかしベアールVの愚痴を聞いて、ハカセはバリアが絶対に破れないほど強力なものではなく、
フルパワーの炎神なら破ることが出来るかもしれないということが分かったのです。

もちろん炎神たちや走輔、ボンパーはフルパワーの炎神ならばバリアを破れるかもしれないことは分かっています。
しかし現在、12体の仲間の炎神は皆、チラカシズキーとの戦いで負ったダメージのせいで
現在のスピードル達と同じ状態なのです。
だから、フルパワーの炎神のパワーでバリアを破ることを試みるにしても、それは少し先のことになります。
しかし、そんな悠長なことをしていたら、その間に地球はガイアークによって征服されてしまう。
それで困り果てているわけです。

しかしハカセだけはベアールVの言葉から活路を見出したのでした。
ハカセは駆け寄ってきてスピードル達に
「ねえ!ヒューマンワールドを封鎖したってことは、別のワールドには行けるってこと?」と質問します。
スピードルはどうしてハカセがそんなことをいきなり質問するのかよく分からなかったが、
「ああ、俺たちと一緒なら、お前らも行けるぜ!」と答えます。

鎖国バリアで封鎖されているのはヒューマンワールドだけなのだから、
このガンマンワールドから残りの9つのワールドへ向けてならば、
今の衰弱した自分達でもなんとか次元の扉を開いて移動することは出来るとスピードルは思ったのでした。
そして、炎神と一緒に移動するのなら、人間も別の世界に移動することは出来ます。
しかし、ヒューマンワールドに戻れなければ意味は無いはずなのに、
どうしてハカセが別のワールドに行こうとしたがるのか、スピードルだけでなく、一同にはよく分かりませんでした。

ところがハカセは意外な提案をします。
「だったらマシンワールドへ行って、炎神マッハルコンに頼めないかな?」と言うのです。
マッハルコンという名を聞いて、一瞬何のことか分からなかったジョーは、
さっきの決闘の前、レストランでの食事中の会話の中で、その名が話題に登っていたことを想い出し、
「こいつらの不良息子か・・・!」とスピードル達の方を見ます。

そう、確か、スピードルとベアールVが結婚して子供を作っていて、その息子の名がマッハルコンという名で、
しかもグレていて親の言うことを聞かないとかいう話でした。
ハカセはその会話の中でバスオンがマッハルコンの実力を高く評価していたような印象だったので覚えていたのです。
それだけの実力のある炎神なら、マシンワールドから鎖国バリアを破って
ヒューマンワールドへ続く道を開けるのではないかとハカセは思ったのです。

ハカセの提案を聞いて走輔もハッとして
「マッハルコンはチラカシズキーと戦ってはいない・・・ってことは、パワー満タンでっかいままだ!」と、
マッハルコンだけが現在フルパワーで動ける仲間の炎神だと気付きました。
走輔はマッハルコンに会ったことはなく、その存在もさっき初めて知ったばかりであり、
それゆえ走輔の頭の中では「炎神は12体」という固定観念が出来上がっており、
つい13体目の炎神であるマッハルコンの存在を忘れていたのです。

12体の炎神が全てチラカシズキーとの戦いでダメージを受けて療養中である現在でも、
チラカシズキーとの戦いに参加せずにマシンワールドで暴走行為にふけっていたというマッハルコンだけは、
フルパワーのままなのです。
「だったら鎖国バリアもぶち破れるかも!」とルカも声が明るくなります。

しかし、ボンパーは「・・・う〜ん・・・でもマッハルコン、協力してくれるかなぁ・・・?」と、
あまり気乗りしない様子です。
そういえばボンパーやスピードル達は走輔やマーベラス達とは違って、
マッハルコンだけはフルパワーのままだということは重々承知していたはずです。
それなのにマッハルコンに頼もうという発想は想定外であったようです。
つまりそれだけ不良息子のマッハルコンは自分の両親であるスピードルやベアールVとの関係が険悪なのでしょう。

しかし、それが現在すぐに地球へ戻ってガイアークの企みを阻止する唯一の手段である以上、
マッハルコンを説得するしかない。
マーベラスは「ここでウダウダしててもしょうがねぇだろ!・・・マシンワールドへ行くぞ!」と皆に言います。

さて、その頃、ヒューマンワールドの地球では、
宣言した通り、ババッチードはウガッツ軍団を引き連れて征服作戦を開始していました。
といっても何か込み入った作戦というわけではなく、
そこら中のビルを破壊しまくるという荒々しい破壊作戦を強引に進めている印象です。
「ハッハッハッハッハ!!行け!暴れろ!どんどん世界を汚して我らの住みやすい世界へ
変えてしまうのであ〜る!!」とババッチードは高笑いです。

ガイアークというのは美意識が人間や炎神のようなノーマルな生物とはズレていて、
汚いものを心地よく感じる連中であり、
異世界同士の時の流れが完全に同調しているのかどうかよく分かりませんが、
ヒューマンワールドの地球では恐竜時代からガイアークや炎神の先祖は出没していたようです。

ただ、機械生命体の住む世界であるマシンワールドにおいて生まれたガイアークを構成する蛮機族というのは、
おそらく機械生命体の持つ負の心が生み出した鬼子のような存在であったと思われます。
それゆえ、彼らはマシンワールドの環境にさえも当初から順応しておらず、
彼らの「汚いものを好む」という独特の美意識を満足させるような醜い世界というものは
マシンワールドにも、その他の10のブレーンワールドにも存在しませんでした。

その結果、蛮機族は自分達の特殊な嗜好に合うように世界を作り替えようとするようになり、
マシンワールドを征服しようとして炎神たちに追い出されましたが、
一時期はガイアークは何らかの世界を滅ぼしてジャンクワールドという廃棄物だらけの世界を作って
支配したりもしていましたから、そこに安住しようと思えば出来たはずです。

しかしどうもガイアークの最大の問題点は単純に「汚いものを好む」ということではなく、
「自分の嗜好に合わせて世界を作り替える」ということに徹底していることであるようです。
それゆえ際限なく破壊と汚染をあらゆる世界に広げるということが止められないわけです。

ガイアークの中でも「ゴーオンジャー」の終盤前までゴーオンジャーと戦っていた幹部の三大臣などは
最後は改心して、世界を自分の嗜好に合わせて作り替えるという傲慢さの愚かしさを知り、
ヒューマンワールドで死んだ彼らはヒューマンワールドの人間の魂の穢れが集まる三途の川に留まって、
死後の世界には行かず、三途の川の底でひっそりと穢れを満喫する生活を送るようになりました。

が、その他のガイアークの連中は相変わらず世界を汚く作り替えるという欲求から解放されておらず、
ババッチードの侵略作戦などもその典型で、
まずは徹底的な破壊で既存の世界を壊してから、
その後で自分達の思いのままの汚染された世界を築き上げようという趣旨のものでした。

「世界を作り替える」という欲求を持っているという点では、
全宇宙をザンギャック帝国の支配する世界へと作り替えようとしているザンギャックの連中も
そう違いは無いわけですが、
それだからこそ、この両者が並び立ち妥協出来る余地などあるわけがありません。

地球と月の間の某所に浮かぶギガントホースの指令室のモニターで
この突如始まったガイアークの地球侵略作戦の模様を見た司令官ワルズ・ギルは
「うわわぁ!?・・・これはいったい!?」と仰天します。
ザンギャックの幹部の面々も同じようにモニターを見て驚いています。
ザンギャックのみんな、前回は全く出番が無かったけど、ちゃんと健在で何よりです。

ザンギャックは外宇宙から地球へ進入しようとする者の動向は常にチェックしているようですが、
次元の扉から現れるガイアークの動きまでは把握出来ていなかったようで、
ダマラスは「・・・まさか我々の目をかいくぐって地球侵略を開始する者がいようとは・・・!」と呻き、
インサーンは「やつら・・・いったい何処から現れたのかしら?」と首を捻ります。

ところがワルズ・ギルは幹部らに対して
「そんなことより、何故あの海賊どもは現れんのだ!?」と意外なことを言って怒鳴ります。
これにはダマラスも「ん・・・!?」と驚いて振り向き、
インサーンも同様に「うっ・・・!」と驚いてワルズ・ギルの方を振り向きます。
ワルズ・ギルの言う「あの海賊ども」というのは、もちろんマーベラス一味のことです。

どうして急にワルズ・ギルが謎の集団の地球侵略を目の当たりにしてマーベラス一味の話題を出すのか?
ワルズ・ギルは続けて「俺が何か作戦を起こそうとすると、必ず邪魔しに現れるのに!
ずるいぞ!!ずるいぞぉっ!!」と駄々っ子のように喚いて動き回り、文句を言うのでした。
つまり、自分の侵略作戦の時は海賊に邪魔されるのに、
他のヤツの侵略作戦の時は海賊に邪魔されないのは妬ましいという、子供のような理屈を言っているだけのことです。

そんなことを今言ってる場合じゃないだろうに、相変わらずのアホ殿下ですが、
ワルズ・ギルに忠実なだけの人形であるバリゾーグだけは「お気の毒です」と同調してくれます。
一方、ダマラスとインサーンは「うう・・・」「うぅん・・・」と唸って何か考え込みます。
そして、好き放題喚いたワルズ・ギルは気を取り直し、
「このままポッと出の侵略者に横取りされてたまるかぁ!!行くぞ!バリゾーグ!インサーン!!」と張り切って
出撃していくのでした。

なんと今回はガイアークに地球を横取りされるのを阻止するため、
ワルズ・ギル自らバリゾーグとインサーンという側近幹部2人も引き連れて直々に出撃するようです。
というか、2人ぐらい精強な護衛がいなければ出撃できないヘタレであるということなのですが、
とにかくヘタレはヘタレなりに自ら出撃するということは、
それなりに今回の事態は一大事と思っているのでしょう。

それは当然です。
普段はゴーカイジャーが確かに侵略作戦の障害にはなっていますが、
これまでゴーカイジャーはザンギャックの個別の侵略作戦に対応して阻止しているだけであり、
ザンギャックの地球侵略作戦の根本的な障害にはなっていないからです。
ワルズ・ギルとしては作戦は失敗続きでも皇帝の跡取り息子という地位のお蔭で司令官の地位は安泰であり、
使い捨ての行動隊長を次々に繰り出していって、いつかゴーカイジャーの力が尽きるのを待って倒して、
それからじっくり地球を手中に収めればいい。

しかし、ガイアークのやろうとしていることは、ザンギャックの侵略作戦を阻止する行動ではなく、
自分が地球を手中に収めようという行動なのです。
もしガイアークに先に地球を奪われてしまったら、
ザンギャックの地球侵略作戦の根本的な意義が崩壊してしまい、
これはさすがに皇帝の息子といえども失態の誹りは免れません。
しかもガイアークのやっていることは地球の征服というよりも、
ほとんど一旦全て破壊してから新たな汚染された世界を創造するような乱暴なことですから、
早くガイアークの暴挙を止めなければ、
実質的にザンギャックが手に入れようとしている地球が無くなってしまいます。
それはつまり地球侵略作戦の大失敗ということであり、ワルズ・ギルの面目は丸潰れです。
だからワルズ・ギルは非常に危機感を覚えて、自ら出撃したのでした。

それにしても、このシーンのダマラスとインサーンの態度は何か妙です。
普通に解釈すれば、ワルズ・ギルが素っ頓狂なことを言い出したので驚いて聞いてみたところ、
子供のような理屈を言うので呆れて唸って、このバカ王子なんとかしないと・・・と頭を抱えたという風に
解釈は出来ますが、
2人とも2回もどアップになったりして、なんだかそういう軽いニュアンスのように
受け取れないような描き方になっているのです。

ワルズ・ギルの言っていること自体はいつも通りレベルが低い発言であって、
「自分の邪魔はするクセに他の奴の邪魔をしないのは気に食わん」というガキの屁理屈のようなものなので、
深読みする必要は無いのですが、
ダマラスとインサーンは揃ってこのワルズ・ギルの発言に重大な意味が潜んでいることに気が付いたようです。

それはダマラスとインサーンが何か共通の秘密を抱えていて、
ワルズ・ギルの発言がその核心に触れたというような解釈も出来ます。
確かにダマラスとインサーンは「宇宙最大のお宝」や「大いなる力」やバスコの件など、
共通の秘密を幾つか抱えており、
そこに今回のワルズ・ギルの発言内容が、
ワルズ・ギル自身は気付かないうちに核心に触れてしまったという解釈も出来ないことはありません。
この場面のダマラスとインサーンのいかにも意味ありげな描写からすると、その解釈が正解なのかもしれません。

しかし、それは今回の短い描写ではあまりに考える材料が少なすぎて、
あまり壮大な仮想の物語を作るのは無理があります。
もう少し意味の読めそうなセリフでもあればいくらでも妄想を膨らませてもいいのですが、
ダマラスとインサーンはそれぞれ2回呻いただけですから、
これではちょっと変な陰謀の妄想まで膨らませるのは無理があります。

だから、確かにダマラスとインサーンはワルズ・ギルの発言の中に重大な意味を感じ取ったのですが、
それはもう少し一般的な話であると今回は解釈しておきます。
では、どうしてダマラスとインサーンだけがそれを感じ取ったのかというと、
これは2人示し合わせてのことではなく、
この場に居た者の中で、そのことに気付くだけの知的レベルに達している者が
この2人だけであったからに過ぎないでしょう。

ワルズ・ギル自身はボンクラであるので
自分の悔し紛れの発言の中にたまたま重大な意味が込められていたことに気付いておらず、
バリゾーグはただのイエスマンであり深く思考するということもなく、
ゴーミン達は知能が低い連中ばかりです。
だから、この場でまともに論理的思考の出来る者はダマラスとインサーンしかいなかったので、
この2人だけがそのことに気付いたのです。

それは、マーベラス一味が何のために戦っているのかに関する問題でした。
ワルズ・ギルが悔し紛れに「マーベラス一味はザンギャックの侵略は邪魔するクセに
どうしてガイアークの侵略を邪魔しないのか?」という趣旨で喚いた時、
ダマラスとインサーンが意外そうに驚いたということは、
ダマラスとインサーンはマーベラス一味がガイアークと戦うなどという可能性は想定していなかったということです。

何故、想定していなかったのかというと、
ダマラス達はマーベラス達がザンギャックと戦っている理由は
単にザンギャックを嫌っているからだと思っていたからです。
だから、ダマラス達の認識では、マーベラス達が何の関わりも無いガイアークを相手に戦うはずなどないのです。

ところが、ワルズ・ギルが何気なく喚いた言葉を聞いて、
ダマラス達はもしかしたらマーベラス達がガイアークを相手に戦うかもしれないと思ったのでした。
どうしてそんな有り得ないことが起きるように思えたのかというと、
ワルズ・ギルの言葉を聞いた上で普段のマーベラス一味のザンギャックとの戦いを思い返してみて、
それがもしかしたらザンギャックと単に喧嘩をしているのではなく、
地球を守るために戦っているのではないかと思えてきたからでした。

もしその推測が当たっているとしたら、
マーベラス達は地球を守るために自分達とは何の因縁も無いガイアークと戦うために現れるはずです。
逆に、もしマーベラス達がガイアークと戦うために現れなければ、
ダマラス達の推測は外れであり、マーベラス達は単にザンギャックと喧嘩しているだけということになる。
その上で、ダマラスとインサーンが唸って考え込んでしまったのは、
もしマーベラス一味がガイアークと戦うために現れた場合、どうも面倒なことになると思ったからでした。

もしマーベラス一味がガイアークと戦うために現れたとするなら、
それはマーベラス一味の戦う理由が「地球を守るため」ということになります。
ということは、普段のマーベラス一味がザンギャックと戦っている理由も、
単にザンギャックが嫌いで戦っているのではなく、地球を守るために戦っているということになります。
しかし、これこそが重大な問題なのだということにダマラスとインサーンは気付いたのです。

もし34のスーパー戦隊のように地球人の戦隊であるのならば、
地球を守るために戦うのは当たり前のことであり、
そういう動機でザンギャックに抵抗する者達はこれまでにもどの星でもダマラス達は出会ってきて、
戦って排除してきました。
だから、その手のよくあるパターンの敵であれば、ダマラスもインサーンもそれほど深刻な脅威とは捉えません。

しかし、1人新入りで地球人はいるらしいが、それでも基本的にマーベラス一味は地球人ではなく、
地球とは関係の無い連中のはずです。
そういう地球と無関係の者がもし本気で地球を守るために戦っているとしたら、
その戦う理由は、単に地球を守るためではない。
それはマーベラス一味がザンギャックによる地球侵略という行為そのもの、
いや、そこに潜むザンギャックの根本的な理念に対する抵抗者であるということを意味します。

ならば、侵略されている星が地球でなくてもその戦いは成立することになります。
そうなれば、もしマーベラス一味の戦いが勝利に終わるようなことがあれば、
マーベラス一味は単なる海賊ではなく、反ザンギャックの英雄となり、
マーベラス一味に追随して同じような戦いを始める者が宇宙の各地で蜂起する可能性がある。

ならばマーベラス一味は絶対に潰さなければならないが、
単にザンギャックが嫌いで戦う単純な海賊ならば叩き潰すのは容易だと甘く見ていたダマラス達も、
もしマーベラス一味がそうした反ザンギャックの確固とした信念を持った敵だとしたなら、
予想以上に厄介な相手となることを覚悟しなければいけないと思いました。
いや、今まで何度もマーベラス一味に苦杯を舐めさせられてきたのは、
マーベラス一味のそうした恐るべき本質が見えていなかったからではないかと、ダマラス達は思いもしました。

ともかくマーベラス一味がそのような厄介な敵なのか、
それともそれは単なる杞憂で、やはりただのザンギャック嫌いのチンケな海賊なのか、
それは、この降って湧いたような未知の敵の地球侵略に対して、
マーベラス一味が立ち向かうか否かで判断出来るかもしれないと、
ダマラスとインサーンは気付いたのでした。

つまり、マーベラス達は第1話でザンギャック地球侵略軍を相手に喧嘩を売りましたが、
その際に「気に入らねぇもんはぶっ潰す」と言ったため、
ザンギャックは単にマーベラス一味がザンギャックのことを嫌ったり恨みに思っていて戦っているだけだと
思っていたのです。

しかし、マーベラス達自身は自分達を突き動かした怒りが
そういう単純なものではないことを直感的に感じ取っており、
ただその内容を深く理解出来なかったので困惑し、
自分達が地球に何かの価値を感じて守ろうとしているのだと解釈したのでした。
それがいつしか、具体的な価値が何なのかは曖昧なまま、
単に地球を守りたいという想いそのものが重視されるようになっていった。

マーベラス達はそれを、自分達が地球を守りたいと思うのは、
地球を好きだからなのだと解釈していたのですが、
実際はどうやら、ザンギャックによる侵略から星を守りたいという強い想い、
ザンギャック帝国の在り方の根本思想に対する否定意思が彼らにあり、
だからこそ無関係の星である地球を守るために、
ザンギャックに対して激しい怒りで立ち向かうことが出来ていたようなのです。

そのあたりの自分達の隠された本心にマーベラス達はまだ気付いていませんが、
一方で、ザンギャックの幹部のダマラスとインサーンは、
あるいはマーベラス一味は単なるザンギャック嫌いのチンケな海賊ではなく、
帝国の根本的な意味での脅威となり得る存在なのかもしれないということに気付きかけているわけです。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
にほんブログ村 にほんブログ村 テレビブログ スーパー戦隊へ
にほんブログ村
posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 14:45 | Comment(0) | 第36話「相棒カイゾク」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月13日

第36話「相棒カイゾク」感想その3

さて、その後、少し経った(といっても、異世界間で時間の流れが一緒なのかよく分からないが)、
マシンワールドに物語の舞台は移ります。
ガンマンワールドやヒューマンワールドの場面は昼間の場面でしたが、
このマシンワールドは夜の時間であるようで、暗い夜空が広がっています。
しかし決して暗闇の世界ではなく、むしろネオンや街路灯、夜空を照らすサーチライトなど、
乗り物達の世界に相応しい光に満ちた世界でした。

というか、もしかしたらマシンワールドには夜しか無いのかもしれない。
炎神やガイアークの生まれたマシンワールドが「ゴーオンジャー」の劇中で描写されたことはほとんど無く、
むしろサムライワールドやジャンクワールドなど他の異世界の方がよほど詳しく描写されています。
だから今回が初めてしっかりとマシンワールドが描写される機会ということになるのですが、
これまでにマシンワールドが描写されたのは「ゴーオンジャー」第1話の冒頭をはじめ、
ときどき回想シーンとして短く挿入されるだけでした。
それらの回想シーンでは必ずマシンワールドは夜のネオンや街路灯のまたたく夜景の世界として描写されており、
昼のマシンワールドというのは描かれたことが無い。
あるいはずっとネオンが映える夜の世界なのかもしれません。

そのマシンワールドの灰色の夜空に突然、ぽっかりと大きな赤い大きな穴が開き、
その穴からゴーカイガレオンが姿を現しました。
マッハルコンに鎖国バリアを破ってもらってヒューマンワールドに戻るため、
ガンマンワールドから、ここマシンワールドにやって来たのです。

ガレオンのマストの見張り台からは鎧と走輔、そしてスピードルとベアールVが顔を出します。
鎧は初めて見るマシンワールドの風景に
「うわぁ!ハハハッ!ここがマシンワールドかぁ!」と大いに感激してはしゃぎ回っています。
鎧はスーパー戦隊の1つであるゴーオンジャーの相棒である炎神が
「マシンワールド」という世界からやって来たのだということは知識としては知っていましたが、
そのマシンワールドがどんな世界なのか知りませんでした。
いや、「ゴーカイジャー」物語世界のスーパー戦隊ファンの中で
マシンワールドに実際にやって来たのは鎧が最初ですから、そりゃあ鎧がはしゃぎ回るのも無理はありません。

片や、走輔は落ち着いたものです。
「ゴーオンジャー」の劇中では走輔がマシンワールドへ行ったという描写はありませんでしたが、
その後、炎神たちと共に正義の戦いのために異世界を回る生活を送る間に、
あるいは何度か走輔たちもマシンワールドにも立ち寄ったことはあるのかもしれません。

一方、ガレオンの船室では、窓に張りついたジョー、ルカ、ハカセ、アイム、ナビィ達が
初めて見る眼下のマシンワールドの夜景を見て「うおぉぉ!」「わぁぁぁ〜!」と歓声を上げます。
立ち並ぶビル群には色とりどりのネオンがきらめき、
広々としたハイウェイの白い街路灯や遠くでゆっくり回るサーチライトがぼうっと浮かび上がる
マシンワールドの幻想的な姿にアイムは「素敵な夜景・・・」とうっとりして、
ナビィも「ガンマンワールドとは全然違う世界だねぇ!」と感心します。
ガンマンワールドもヒューマンワールドとは全然違う牧歌的な世界でしたが、
このマシンワールドはビルやハイウェイが発達しているところなどはヒューマンワールドに似ていますが、
やはり根本的に何か違う感じです。

その時、アイムやナビィの前に立つボンパーが窓の外を見て「あ!いた!マッハルコンだよ!」と言います。
ハッとして一同が窓の外、ボンパーが目で追う方向を見ると、
ハイウェイを一台、巨大なF1マシンのような車が走っているように見えます。
しかし、これは単なる車ではなく、「いやっほぅ!!バリバリだぜぇっ!!」と愉快そうに叫びながら
猛スピードでぶっ飛ばしています。
これがスピードルとベアールVの間に生まれた息子、炎神マッハルコンです。

その姿は前回の前篇にも少しスピードルの回想シーンで登場して視聴者には記憶があるところでしょうが、
スピードル達のような通常の炎神よりも一際巨大な姿で、
カウルのついた流線形のボディのフォーミュラマシンで、ボディカラーは白と赤のツートンカラーです。

炎神のネーミングは「乗り物の名前(あるいはそこから連想される言葉)+モチーフ動物名」というルールがあり、
例えば「バス+ライオン」で「バスオン」とか、
「スピード(スーパーカーから連想)+コンドル」で「スピードル」という感じです。
このマッハルコンの場合、「マッハ(F1マシンから連想)+ファルコン」で
「マッハルコン」というネーミングとなっており、そのモチーフ動物はファルコン、つまり隼です。

まぁしかし「ゴーオンジャー」本編に出てきた12体の炎神が
どちらかというとモチーフ動物っぽさが前面に出たデザインだったのに比べると、
このマッハルコンはあまり隼っぽくなく、かなりF1マシンそのものに見えます。
そのあたりは、あくまでマッハルコンは「ゴーカイジャー」のオリジナルキャラであり、
「ゴーカイジャー」の作品のカラーに合わせたデザインとなっているということでしょう。
というか、どちらかというと「ゴーオンジャー」という作品のメカデザインのコンセプトが特殊過ぎるのであって、
あれを他の作品の世界観の中でそのまま真似るのは得策ではないでしょう。
いや、スピードルとかバスオンとか、アレで合体とかするんだから、凄いと言うしかない。

なお、スピードマシンと鳥類の取り合わせという点で、
マッハルコンは父親のスピードルの特性を濃く受け継いでいると解釈は出来ますが、
これはあくまで解釈であって、
実際のところはマッハルコンの玩具デザインを考える時点にスピードルの息子だとかいう設定が存在したとは思えず、
単なる「新たな炎神」というコンセプトがあっただけでしょうから、
スピードルとの一致点などはたまたまでしょう。
だからどうしてマッハルコンが両親に似ずにやたら大きいのか?なども深く考えても仕方ありません。
単に玩具的にそういう設定になっているだけのことです。

そのマッハルコン、ハイウエィと思しき高架道路を猛スピードでぶっ飛ばしていますが、
これを見てマーベラスは「派手に暴れてんなぁ!」と言います。
他の者は皆、変身前の姿であるのに対して、
マーベラスだけはゴーカイレッドに変身した姿でガレオンの操舵輪を握っています。
基本的にゴーカイジャーは操舵輪を握る時は変身するようですから、
今回はマーベラスだけ変身しているのです。

普段の地球上空の巡航飛行の時は自動操縦にしていて全員が変身前姿でくつろいでいることが多いのですが、
今回は未知のマシンワールドでの航行であり、
しかもマッハルコンを追いかけることになることが想定できるので、
準臨戦態勢というような感じで、マーベラスだけは変身して操舵輪を握った状態でスタンバイしているのでしょう。

マッハルコンの暴走行為は、今回は他の車型の炎神がマッハルコンを恐れてなのか、全然姿が見えませんから、
単にサーキットでタイムトライアルでもしているかのような爽快さが感じられます。
もちろんマシンワールドにも交通ルールというものはあるのでしょうから、それは守らなければならないはずです。
いや、乗り物型の生命体の世界であるのですから、
交通ルールはヒューマンワールドよりもより重きを置かれているルールであるはずです。
だからマッハルコンの交通ルールを無視した暴走行為は、もちろん褒められた行為ではない。

しかしマーベラスはあまり悪い印象は持っていないようです。
「派手に」というのはマーベラスがよく戦闘開始時に勢いをつけるために叫ぶ掛け声
「派手にいくぜ!!」でも使われているように、マーベラス一味においては肯定的な言葉であり、
それをマッハルコンの暴走行為を指してわざわざ使っているということは、
マーベラスはマッハルコンのルール違反を割と肯定的に見ていることになります。
まぁ考えてみれば、マーベラス一味は宇宙海賊であり、宇宙のルールを違反して航海しているような連中ですから、
他人のルール違反行為を見てもあまり否定的に見ることはないのでしょう。

船室の方でもマーベラス一味の面々はマッハルコンの暴走している姿を見ても、
別に眉をひそめることもなく、その姿を見て盛り上がっています。
初めて本来の巨大マシン状態で動いている炎神というものを見たルカは面白がって
「炎神ってホントはあんなにでっかいんだ!?」とボンパーに話しかけます。
それに対してボンパーの頭の上に乗っかったバスオンが「おうよ!」と粋な江戸っ子口調で応え、
ボンパーも「そうだよ!ボンボン!」と応えます。

一方、見張り台の走輔は暴走するマッハルコンを厳しい視線で見つめています。
走輔も元来はたいがい暴走キャラなのですが、
マッハルコンは自分の相棒であるスピードルの言うことを聞かない不良息子だと聞かされているので、
最初からどうもけしからんヤツだという先入観もあるのでしょう。
が、まず何と言っても、正義の味方でなければならないはずのマッハルコンが
マシンワールドの住人の迷惑になるような暴走行為を繰り返しているというのがいささか気に入らないようです。

さて、マッハルコンを発見したということで、走輔と共に見張り台に立つ鎧は
「それじゃ!お父さん、お母さん、よろしくお願いします!」と、
メガホンをスピードルとベアールVの前に差し出します。
走輔も一緒に「お願いします!」と言う。
この2人がスピードル達と一緒に見張り台に登っているのは、
マッハルコンを説得するスピードル達の補佐役ということらしい。

まぁ炎神たちとボンパー以外は皆、マッハルコンとは初対面だし、
スピードルとベアールVはマッハルコンの両親なのだから、
当然マッハルコンを説得するのはスピードル達の役目ということになります。
ただ小型化してしまって不自由なので相棒の走輔と一番下っ端の鎧が付き添っているということなのでしょうが、
メガホンで両親を喋らせたりして、まるで立てこもり犯人を説得しているような画になってしまってます。

スピードルとベアールVはメガホンを通して「おおい!マッハルコン!!」「マッハルコンちゃん!!」と呼びかけます。
すると、気分よく走っていたマッハルコンは、いきなり両親の声で呼びかけられたので驚き、
急激にスピンして振り向いて走りながら「・・・ええっ!?・・・オヤジ・・・オフクロ!?」と、
背後を飛ぶガレオンを見上げます。

いくら親に反抗している不良息子でも、自分が悪さをしている現場にいきなり両親が現れたら、
そりゃあ何とも決まりが悪い、イヤ〜な気分になるものです。
マッハルコンもこんな場にいきなり両親が現れて愉快であろうはずはありません。
当然、説教されるのではないかと警戒します。
が、同時に、確かガンマンワールドにガイアークと戦いに行ったはずの両親が
どうして小さくなって変な海賊船に乗っているのか、どうにも状況が分からないで戸惑います。

そのマッハルコンに向かって父親のスピードルは
「ヒューマンワールドがガイアークに襲われてピンチなんだ〜!!」と大声で伝えます。
走輔も「そうだ〜!!」と合いの手を入れます。
更に続いて母親のベアールVも「うちらの力じゃバリアに邪魔されて
ヒューマンワールドに行くことも出来へんのよ〜!!」と状況を説明します。
そして走輔がまたしつこく「そうだそうだ!!」と合いの手を入れます。

これ別に走輔いなくていいんじゃないか?と思わないでもないですが、
大体これでマッハルコンに状況は伝わりました。
要するにガンマンワールドの戦いでパワーを消耗した両親が
バリアで封鎖されたヒューマンワールドの危機を救いに行くことが出来ないので、
自分に手助けするように言ってきているのだな、とマッハルコンは悟ります。

ところが、鎧が続けてメガホンで「お願いだ!!君の力でバリアを破ってくれ!!」と頼むと、
マッハルコンは「やだね!!なんで俺がそんなこと!!」と叫んで頑として両親の頼みを拒絶して、
またスピンしてガレオンに背を向けると、一目散に走り出してガレオンを振り切ろうとするのでした。

見事に断られてしまった鎧は唖然としてメガホンのスイッチを切ると
「・・・あちゃあ〜・・・めっちゃ反抗期ですね?」と、スピードルとベアールVにヒソヒソ話しかけます。
グレているとは噂に聞いていたが、これは相当ひどい反抗期だと鎧は思いました。
何かよほどの家庭の事情でもあるのではないかと思った鎧は、
スピードル家の特殊な事情があるのなら、それがマッハルコン説得のヒントになるかもしれないと思ったのでした。

すると、ベアールVは「うちらが正義の味方で忙しくて、
留守がちやったんがあかんかったんかなぁ・・・?」とぼやきます。
スピードルも「ドルドル〜・・・」とうなだれており、
2人とも正義の味方であることを誇りに思っている反面、
実は戦いに忙しくて息子に構ってやれなかったことが心に引っ掛かっていたようです。

走輔に息子がグレた原因を聞かれた際に心当たりが無いように言い張っていたスピードルも、
内心では自分が原因だと半ば自覚はあったようです。
つまり、「正義の味方」という絶対的に正しい役目を果たしている自分達は
息子に対しては傲慢な親だったのだろうと反省しているのです。

子供ならば本当は親に優しくしてもらいたいし構ってもらいたいものです。
しかしスピードル達は「正義の味方」としての戦いを常に優先して息子との時間をほとんど持とうとはしなかった。
スピードル達もそれが本当に息子にとって良いことだとは思っていなかったが、
世界を守る戦いを疎かにするわけにもいかず、
息子には「これは正義の味方の尊い使命のためだから仕方ない」と強弁し続けて、
息子の不満にまともに向き合うことから逃げていたのです。

マッハルコンも「正義の味方」という、絶対的に正しい、言い返しようのないモノを言い訳に使われてしまっては
両親に反論することも出来ず、ずっと両親の冷たい仕打ちに我慢し続けることになってしまった。
そんな、まともに向き合ったり言い合うことのない親と子の関係が子供が幼い頃からずっと続けば、
何時の間にかまともに会話も成立しないものになってしまうのは当然です。

そして、そんな寂しい両親との関係に苦悩したマッハルコンは、
両親がいつも自分の不満を無視するために持ち出す便利な言葉である「正義の味方」というものを
何時しか嫌悪するようになり、
「正義の味方」をしている両親や、「正義の味方」が絶対的に正しいものだと見なす周囲の大人たちと
意見が合わなくなった。

しかし、マシンワールドではスピードル達「正義の味方」は絶対的に正しい英雄です。
それを嫌うマッハルコンの意見など、誰からもまともに相手にされない。
そうしてマッハルコンは孤立したアウトローになっていき、
マシンワールドのルールなど無視して暴れ回る不良になってしまった。
そして、絶対に自分は「正義の味方」なんかにはなってやるものかと意地を張っている。
だからマッハルコンは今回の「正義の味方」の戦いへ協力してくれるようにという頼みも聞いてくれるわけがない。

スピードルとベアールVは息子がグレた事情はそういうことなのだろうと思っていました。
そして、それは元はといえば「正義の味方」としての戦いが忙しすぎて、
息子と誠実に向き合うことから逃げていた自分達が悪いのだと自覚していました。
だから、さっきからどうにもマッハルコンに対する2人の態度は妙に腰が引けていて、
親としての威厳があまり感じられないものなのです。

しかし、そのように息子がグレた事情がほぼ想像がついていながら、
どうしてスピードル達は走輔にそのことを正直に言おうとはしていなかったのか?
いや、前回の食事シーンの様子では、バスオンやボンパーも
マッハルコンがグレてしまった事情は知らないようでした。

それはつまり、スピードル達なりの気遣いだったのでしょう。
スピードル達が「正義の味方」の戦いで忙しかったせいで
マッハルコンが「正義の味方」が嫌いになってしまったということを正直に言えば、
「正義の味方」として戦う仲間である走輔やバスオン達、ボンパーはいい気はしないであろうし、
そもそも自分達がスピードル達をマッハルコンから引き離したような気がして罪悪感を覚えてしまいます。
スピードルとベアールVは仲間にそんな嫌な思いをさせたくなくて、
マッハルコンがグレた理由について問われても適当なことを言って誤魔化していたのでしょう。

特に走輔には言いにくかったのだと思います。
マッハルコンが生まれたのはレジェンド大戦で走輔たちが戦えなくなって炎神たちだけで戦い始めた後ですから、
この時期は走輔たちの不在のせいで炎神たちに思いっきり負担がかかっていた時期です。
だから走輔がマッハルコンがグレた理由を聞けば、自分のせいだと思って自分を責めるに決まっている。
だからスピードルは相棒の走輔にそんなことは聞かせたくなかったのでしょう。

しかし、走輔はベアールVとスピードルの態度でそういう事情を察してしまいました。
そして、スピードル達に苦労させてしまった上に、変に気まで遣わせてしまったことを悔やみ、
決まり悪そうに黙り込み、頭をガリガリと掻きます。

しかし、走輔はマッハルコンに同情はしつつも、それは仕方ないことだったのだと思いました。
正義の味方として自分達が戦わなければ世界を救うことは出来なかった。
正義の味方として戦う道を選んだ以上、何らかの犠牲は覚悟しなければならなかったのです。
走輔がレジェンド大戦で戦えなくなってしまったのも
ザンギャックから地球を守るためには仕方のないことであったし、
スピードル達が様々なワールドで戦い続けなければならなかったのも
ガイアークから様々な世界を守るためには仕方ないことだったのです。

それで今までマッハルコンの心を傷つけてきたことが全て赦されるわけではないが、
マッハルコンも大きくなっているのだから、
そろそろ事情を察してスピードル達を理解してやってほしい。
いや、マッハルコンもいずれは正義の味方になる宿命なのだから、
それはそろそろ理解すべきだと走輔は思いました。

とにかく一度、落ち着いて話し合ってみるべきだと思い、
スピードル達は当事者だからそれは言いづらいだろうから、
ここはひとつ、もとはといえば自分にも責任のあることであるし、自分が仲裁しようと思った走輔は、
「貸せ!!こういうのは俺に任せろ!!」と鎧からメガホンを奪い取ると、
「アーアーアー・・・そこの不良炎神、止まりなさぁい!左に寄せて止まりなさぁい!」と、
走り去っていくマッハルコンに向けて呼びかけました。
まずはマッハルコンを停めて、マッハルコンの言い分も聞くような冷静な話し合いの場を設けようとしたのです。

ところがマッハルコンは走輔の呼びかけを完全に無視して、
振り向きもせずにますますスピードを上げて逃げて行きます。
それを見て走輔はムッとします。
自分がせっかく穏便に話し合いをするための仲裁をしようとしているのに、
その呼びかけを無視してさらにルール違反の暴走行為をエスカレートするマッハルコンに対して、
少し堪忍袋の緒が切れてしまったのでした。

ちょっとキレるのが早すぎるようにも見えますが、
もともとマッハルコンの暴走行為をけしからんと思っていた走輔ですから、
最初からキレやすい状態になったといえます。
まぁ走輔っていうのは基本的にこういう短気キャラです。
これまでにもこの短気でいったいどれほどの数のキャラとトラブルを起こしてきたか分かりません。
まぁ全部ちゃんと和解するんですけど。

そういう、もともと怒りっぽい熱血漢で、しかも負けず嫌いなので、
走輔は意地でもマッハルコンを停めてやろうとして、
「君は!ご両親のこんな姿を見て、まだ暴走行為を続ける気か〜!?」と叫びつつ、
スピードルを掴んで掲げます。

スピードルは急に走輔が暴走し始めたので「ドル!?」と戸惑いますが、
走輔は今度はベアールVを掴んで掲げて「見ろ!!オフクロさん、泣いてるぞぉ!!」とマッハルコンに呼びかけます。
もう完全に刑事ドラマでの立てこもった銀行強盗への家族愛に訴えた説得工作の場面の
真似をしているだけになってしまってます。
ベアールVは泣いてまではいなかったのですが、いきなり走輔にそう言われて、
ここは調子を合わせなければいけないのかと焦り、「えぇ!?うち、泣いた方がええ?」と慌てて問いかけます。

が、走輔は刑事ドラマの真似でもマッハルコンが無反応なので、ますますヒートアップしていて
ベアールVの言葉も耳に入っておらず、
「・・・生まれた時のお前はな、こんなに可愛くて純粋な目をしていたのに!」と、
今度は泣き落としで、何やら自分の目をキラキラさせて、指さします。
しかし鎧が横から「・・・今日、初対面ですよね?」と首を傾げて冷静にツッコミ。
確か、走輔はマッハルコンが生まれたことをさっきまで知らなかったはずなのに変だと鎧は思ったのです。

しかし走輔は「・・・うるさいよ、ヨロイくん!」と言い返す。
こういう説得は脈絡などどうでもいい。ハートの熱さが大事なのだと走輔は間違った思い込みをしています。
「ガイです!」と走輔の名前間違いを素敵な笑顔で指摘する鎧でしたが、
「どっちでもいいよ!!」とキレた走輔に一喝されてしまいます。
たぶんアホの走輔は鎧の名前がどういう字を書くのか聞いて、
間違えて鎧がヨロイという名前だと憶えてしまったようです。

そして、さらに走輔は「家族3人でコタツを囲んだ、幸せな日々はどこへいったぁ!?」と
ますます感情的になって再び家族愛に訴える作戦に出ますが、
スピードルは小声で「・・・うち、コタツなんかないぜ?」と呟き、ベアールVも「うん・・・」と頷き、
炎神2人も走輔の暴走を持て余し気味となります。
走輔は勢い任せに勝手にマッハルコンの妄想ストーリーを作り上げてしまっているようで、
これではマッハルコンもリアクションのしようもなく、無視されるのは当然です。

しかし、ますます熱くなった走輔は涙声で
「いつからそんな風になってしまったんだ!?先生は悲しいぞおおおお!!」と、
今度は学園ドラマの熱血教師風に吠え、
「いや、いつから先生に?」と、何故か関西弁の鎧にツッコミを入れられます。

このようにさんざんの迷走シーンとなりましたが、
最終的には走輔はさんざん回り道した挙句、ようやく本題に戻ってきて、
見張り台の柵の上に乗って「お前は、正義の味方の両親から生まれた、正義の味方だろう!!」と、
マッハルコンを指さして喚き、走輔が落ちないように鎧やスピードル達はしがみついて支えます。
前後見境無い熱い説得ですが、つまり走輔は正義の味方ならば、正義の味方の親のことを少しは理解しろ!
とストレートに言おうとしたのです。

ところが、これにいきなりマッハルコンが噛みついてきて
「うるせぇ〜っ!!・・・どいつもこいつも正義の味方、正義の味方って知ったことかぁっ!!」と怒鳴り返すと、
身体の後部についた排気用の5本のマフラーからミサイルを発射し、
この予想外の攻撃に驚いたマーベラスはミサイルを避けられず、ガレオンにミサイルは命中し爆発します。

ガレオン自体に大した損傷は無かったものの、この爆発の衝撃でガレオンは大きく揺れ、
見張り台の走輔たちも「わああああ!?」とバランスを崩して、
下の船室へと繋がる階段を転がり落ちていきます。
鎧が踊り場まで転がり落ちたところに続いて「どあああああ!?」と転がり落ちてきた走輔は
鎧に強烈な肘打ちを喰らわせて止まり、走輔と鎧の頭にスピードルとベアールVが飛んできます。

「・・・やはりダメだったかぁ・・・!」と走輔はやや後悔。
というか、全体的にかなりダメな説得だったと思いますが、
基本的にこういうことがダメなのは走輔としては普通なので、
特に走輔が失敗したと思っているのは、最後に感情的になって
「正義の味方」と頭ごなしに言ってしまったことでした。

マッハルコンが「正義の味方」というものを嫌っていることが分かっているから、
走輔なりに考えて「正義の味方」という言葉を使わずにマッハルコンを停車させて
話し合いの場にもっていこうとしていたのです。
そういう普段は使い慣れていない気遣いスキルを使おうとしたから頭がパンクして
余計に迷走してしまったわけです。
で、結局は頭に血が昇って、本音が出て「正義の味方」と言ってしまった。
そうしたら案の定、マッハルコンは余計にヘソを曲げてしまったというわけです。

さて、いったいどうしたらいいのか?と途方に暮れる走輔に向かって、
肘打ちを喰らわされて呻いていた鎧が「余計怒らせて、どうすんですかぁ・・・!?」と苦しげに問い詰めます。
すっかり走輔や両親たちに対して激怒してしまったマッハルコンは
「俺様を止められるもんなら、止めてみやがれぇ!!バ〜リバリ〜!!」と叫んで、
ガレオンを振り切ってやろうとして更に大幅にスピードを上げ、本気でガレオンを振り切りにかかります。

ところが、マーベラスはこのマッハルコンの言葉とさっきのミサイル攻撃を、
ガレオンを操っている自分達マーベラス一味への挑発だと見なしたのか、
「海賊に喧嘩売ってタダで済むと思うなよ!」と言うと、
「いくぞお前らぁっ!!」と号令をかけながら操舵輪を思いっきり回します。

すると、ガレオンの甲板が開いて、そこからゴーカイジェット、ゴーカイトレーラー、
ゴーカイレーサー、ゴーカイマリンが飛び出してきて、
ゴーカイジェットのコクピットではジョーが「ああ!」と応じ、
ゴーカイトレーラーのコクピットではルカが「オッケェ〜イ!」と応じ、
ゴーカイレーサーのコクピットではハカセが「了解!」と応じ、
ゴーカイマリンのコクピットではアイムが「参りましょう!」と応じます。
全員、いつのまにか変身しており、すっかり臨戦態勢、ノリノリです。

最近すっかり忘れがちですが、ゴーカイガレオンも含めたこの5機のゴーカイマシンが合体して
ゴーカイオーになるのです。
が、今回はいつものように海賊合体でゴーカイオーにはならずに、
ゴーカイトレーラーとゴーカイレーサーがハイウェイを疾走し、
ゴーカイジェットとゴーカイマリンがゴーカイガレオンと共に低空飛行でハイウェイの上を飛んで、
合わせて5機のゴーカイマシンがマッハルコンをピッタリと追跡するのでした。

ガレオン以外のジェット、トレーラー、レーサー、マリンが単独で戦闘するシーンは
第2話で描写された一度きりなので、こういうシーンはかなり新鮮です。
しかも第2話の時は、いかにも「今後は出番が無くなるから販促の必要上とりあえず1回は
5機のマシンの戦闘シーンを見せておこう」という意図が明らかな、非常に説明的な戦闘シーンであり、
見せることが大目的であった分、必然性や緊迫感の無いシーンでした。
それに比べると今回は、ちゃんと必然性のある使い方をされています。

マーベラスはマッハルコンがミサイルをぶっ放してきて
「止められるもんなら止めてみろ」と喧嘩を売ってきたのを受け、その喧嘩を買うことにしたのです。
本来はマーベラス達はマッハルコンに次元の壁を突破してもらうように頼みに来た立場であり、
喧嘩している場合ではないのですが、
そうはいっても売られた喧嘩を買わなければ、海賊の名折れです。
ここは相手がたとえ頼みごとをする相手であろうとも関係無く、
喧嘩を売られた以上はしっかり買うのが海賊です。

変に下手に出て頼み事をするよりも、喧嘩する方が生き生きしているのも、
いかにも渡世人集団のマーベラス一味らしくて良いです。
最近、地球を守って戦うヒーローが板についてきてからは、
こういうヤクザっぽさが少し薄くなっていた印象だったので、なんだか少し嬉しいようにも思えてきます。
マーベラス達自身、とりあえず侵略者という敵がいないマシンワールドで
マッハルコンというやんちゃ坊主に出会って、
そういう従来の喧嘩上等気質が甦ってきて、少し楽しげです。

で、このマッハルコンが売ってきた喧嘩は「マッハルコンを止めることが出来るかどうか」の勝負ですから、
いつものような殺し合いの戦闘ではなく、スピードや走りを競う勝負です。
だからゴーカイオーに合体するよりも5機のゴーカイマシンで追いかける方が良い。
マッハルコンは猛スピードで逃げていくので、
いちいち合体なんかしていたらその間に彼方に去っていってしまうし、
そもそも合体するよりも5機のマシンがバラバラに走ったり飛んだりする方が
機体が軽いからスピードも出ます。
ガレオン自体も積んでいる4機のマシンを下ろした方が身軽になってその分スピードは増します。
だからここでは合体前の個々のマシン玩具販促のための性能公開シーンではなく、
マシンがその特性である俊敏さを真に活かしたスピード感あふれるスリリングなシーンとなっているのです。

しかも走りの勝負といいながら、海賊ですから決して正々堂々ではない、
手段を選ばないところが悪役っぽくて素敵です。
いきなりマーベラスは競争相手のマッハルコンの走りを妨害すべく、
主翼からビーム砲を連射して攻撃するという卑怯さを発揮します。

マッハルコンはこのえげつない攻撃に慌てて
「おお!?おわっとっと!?あぶねぇ!」とジグザグに走って攻撃を回避しますが、
マシンワールドで自分よりも性質の悪い相手に初めて出会って戸惑います。
まぁマーベラスにしてみれば、先にミサイルで航行の妨害をしてきたのはマッハルコンの方であり、
これはその当然のお返しということなのでしょう。
海賊に喧嘩を売った以上はそれぐらいの報復は覚悟するのが当然という、とっても男前なマーベラスの理屈でした。

しかしいきなり目の前で自分の息子が砲撃されてスピードルは大慌て。
鎧の頭の上で「マッハルコ〜ン!!」と絶叫します。
ベアールVも走輔の頭の上で「ちょっとアンタら!人の息子に何すんのよ!?」とマーベラス達に向かって
大いに憤慨します。
しかしマーベラスは「黙って見てろ!」と怒鳴り返し、
「悪いようにはしねぇよ・・・」と言います。
どうやらマーベラスは単にマッハルコンの挑発に腹を立てて喧嘩でやっつけるだけが目的ではなく、
何か考えがあってこのような勝負に挑んでいるようです。

さて一方、同じ頃のヒューマンワールドの地球では、
ババッチード率いるガイアークの侵略部隊がゴーカイジャーがいない地球を
余裕で蹂躙すべく進撃していたところ、いきなりの銃撃でウガッツが数体、倒されます。
「ん!?何事であるか?」と驚くババッチードの目の前に正義の味方・・・ではなく、
ザンギャックの部隊が現れたのでした。

ザンギャック部隊でゴーミン達を率いて近づいてくるのはバリゾーグとインサーンです。
発砲したのはインサーンのようで、インサーンは銃を構えています。
しかし、スローで歩いてくるアップのカットを挿入するなど、
ほとんど正義のヒーロー側みたいな演出になってるのが笑えます。

そして、この後がまたあまりにカッコよすぎて笑ってしまいます。
バリゾーグとインサーンの後ろで横一列に整列して立ち止まったザンギャック部隊の
真ん中付近のゴーミン達が左右に一歩退き、
同時にバリゾーグとインサーンが左右に向かい合って一歩退くと、
ちょうど隊列の真ん中が通路のように開き、
隊列の後方に現れたワルズ・ギルが颯爽とその通路を通って前へ進み出てきて
「消えろ!!地球を手に入れるのは、この俺だ!!」と、ババッチードに向けて見事な啖呵を切ったのでした。

これは、なんとも高貴さを感じさせるカッコいいシーンです。
さすがに正義のヒーローには見えませんが、
物凄くカッコいい敵側の美形ライバル王子キャラみたいに見えてしまいます。
まぁ基本的にはワルズ・ギルってそういう設定のキャラなんですが、
いかんせん普段がバカ過ぎるので、こういうシーンの違和感が凄いことになってます。

しかも、このシーンって、カッコいいんですけど、
よく考えたら殿下は進撃してくる時は一番後ろに隠れていたわけで、
なんだかやっぱりヘタレに見えて可笑しくなってきます。
いや、他の美形王子キャラでもこういうシーンは一番後ろから登場するのが普通なんですが、
他の美形高貴キャラでは気にならない粗が、
ワルズ・ギルの場合は妙にマヌケな印象で目についてしまう。
まぁそういう愛されキャラなわけです。

突然、もったいぶった登場をしてきたワルズ・ギルを見て、
ババッチードは「んんん!?貴様は!?」と驚く。
ババッチードはワルズ・ギルのこともザンギャックのことも分かっていないようです。
対するザンギャック側もこのいきなり地球侵略を開始した謎の集団がガイアークであることも分かっていないので、
お互い何者だか分からない同士で対峙しているのだから妙な場面です。

ババッチードも相手が宇宙帝国の王子だなどとは知らないので「貴様」とか言ってますが、
たぶん知ってても「貴様」呼ばわりは変わらんでしょう。
ヒューマンワールドの価値観などは全て尊重しないのがガイアークですから。
しかし、そんなことは当然知らない、ひたすらワルズ・ギル命のバリゾーグは
「口の利き方に気をつけろ!」とババッチードに釘を刺します。

その上でワルズ・ギルは派手な振り付けで
「聞いて驚け!跪け!・・・この俺が、宇宙帝国ザンギャックの総司令官!」と言いつつクルリと回転し、
「・・・ワルズ・ギル様だ!!」と名乗りを上げます。
カッコよくはないが、とにかく派手です。
まぁワルズ・ギルとしては、ザンギャックの総司令官と言えば、相手はすぐに恐れ入ると思っているようです。
また、ワルズ・ギルという名もよほど全宇宙に轟いていると思っているようです。
確かにジョーもワルズ・ギルがバカ王子だということは知っていたので、悪い意味でその名は轟いているようですが。

ところが、これを聞いてババッチードは「・・・くううう〜!しまったぁ!」と、何やらショックを受けている様子。
まさか本当にワルズ・ギルに恐れを抱いたのか?・・・と思いきや、
「ゴーカイジャーに気をとられて、すっかり存在を忘れていたのであ〜る!」と、さらりと言う。

実はババッチードはザンギャック帝国が地球を侵略しようとしていることは知っていたようです。
そりゃあ、ゴーカイジャーのことを知っているのですから、ザンギャックのことも知っているのでしょう。
ただ、ゴーカイジャーに比べてどうも印象が薄かったようで、
ババッチードはついうっかりザンギャックのことは忘れて、
ゴーカイジャーだけ締め出して安心して地球侵略を始めてしまったので、
ザンギャックの邪魔が入ることを想定出来ていなかったようです。

まるで「ゴーオンジャー」第2話で「ヒューマンワールドへの宣戦布告を半年間忘れていた」という
ガイアーク三大臣のマヌケぶりを彷彿させるマヌケっぷりで、さすがガイアークの害統領(二代目)です。
しかし、印象が薄いので忘れられていたというザンギャックもザンギャックです。
確かにいっつもゴーカイジャーにやられてばかりで、大して強そうに見えなかったのでしょう。
これではせっかくカッコよく登場したのに威厳も何もあったものではありません。

まぁ普通に考えたらこのババッチードの発言は
相手を嘲笑するためにわざと眼中に無かったかのように言っているのだと解釈すべきなのですが、
ガイアークはそんな持って回った高尚な心理攻撃などしません。
間違いなく本気で忘れていたはずです。
しかし、このとんだ大ボケによって恥をかかされたワルズ・ギルは、
相手がそんな天然ボケ集団とは知らないので、
てっきりわざと忘れたなどと言ってコケにしているのだと思い込みます。

宇宙の支配者の息子である自分がその名を名乗れば、てっきり恐れ入って跪いてくるかと思っていたところ、
なんと、その自分をこの変な連中が嫌味を言って小馬鹿にしてきたと思い、激昂します。
「わ・・・忘れていただとぉ!?ザンギャックを!この俺をおおおお!?」と怒りで頭から湯気でも立ちそうな
ワルズ・ギルを、「・・・ワルズ・ギル様、落ち着いてください・・・!」と、インサーンが少したしなめます。
いくらなんでもワルズ・ギル、頭に血が昇り過ぎで、面白すぎます。
インサーンも相手が超絶バカの天然ボケ集団とは知らないので、挑発に乗ってはいけないと判断したのでした。

ワルズ・ギルも少し気を落ちつけて、今度は自分の方から何か悪口を言って挑発し返してやろうと思い、
「フン!ポッと出の侵略者のクセに、生意気だぞう!!」と言ってやります。
負けてばかりとはいえ、これでも半年以上もワルズ・ギル軍は地球侵略作戦を継続しているのです。
そのワルズ・ギル軍に対して、ついさっきいきなり侵略作戦を始めたような怪しげな組織の連中が、
影が薄いだの、印象が薄いなどと生意気な批評をするとは100万年早いとワルズ・ギルは思ったのでした。

ところがババッチードは「余は蛮機族ガイアークの害統領(二代目)、ババッチードである!」と自己紹介すると、
「ガイアークの方が貴様らより先にこの世界を侵略しようと、頑張っていたのであ〜る!
ポッと出は貴様らの方であ〜る!」と言い返す。
いや、別にそんなの頑張らなくていいし、しかもお前が頑張ってたわけでもないだろう・・・
とかツッコミ所満載なアホ発言ですが、
まぁ確かにガイアークの方が地球侵略ではザンギャックよりも先輩です。
頑張ってただけだけど。まぁそれはワルズ・ギル軍も一緒か。
両方とも大して実績無い点では同じなんですよね。

まぁでも確かにガイアークがポッと出なら、ザンギャックはそれ以上のポッと出ということになります。
ただ、それをこの場で証明する手段は無い。
鎧のスーパー戦隊大百科でもあればいいんですけど、
この場ではどっちが先か、言い合っても水掛け論となるだけです。

言い返されて水掛け論に持ち込まれそうになったワルズ・ギルは苛立って
「ええ〜い!どちらが先に侵略を始めたかなど、ど〜でもいい!!」と激昂します。
いや、ど〜でもいいって・・・その話、最初に始めたのはアンタだろう?とは誰もツッコミません。
もう、この場に居る奴ら、バカばっかりです。

ワルズ・ギルは「侵略は強い方の勝ちだぁ!!」とミもフタもない、
まぁしかし真理をやっと口にして「バリゾーグ!インサーン!」と号令を送って、2人を前に出し、
自分はというと・・・2人と共に前進するのではなく、
ババッチードを睨みつけたまま、後ろ歩きでコソコソと後ずさり。
さすが殿下です。期待通り、笑わせてくれます。
散々カッコつけても結局、直接戦うのは苦手なようです。
というか、じゃあなんでわざわざ直々に出陣してきたんだろう?
たぶんザコばかりだと思って出てきたら、ちょっと強そうなのが居たので怖くなったのでしょう。

一方、ババッチードも「ガイアークだって負けないのであ〜る!ウガッツ!!やれぇ!!」と
ウガッツをザンギャック部隊目がけてけしかけ、
遂にザンギャックとガイアークという2つの悪の組織が直接激突し、戦闘開始となります。
2つの悪の組織がこのように真正面から激突するというのは
スーパー戦隊シリーズの長い歴史でも極めて珍しいといえます。
悪VS悪、そして、バカVSバカ、という豪華対決です。

ゴーミンとウガッツというザコ戦闘員同士のがっぷり組んだ戦いも見所ありますが、
やはりインサーンとバリゾーグの戦闘力はこの中では傑出しています。
ガイアーク側は怪人クラス以上の実力の持ち主はババッチードだけであり、
そのババッチードはワルズ・ギル同様、今のところ戦いには参加していません。
もちろんワルズ・ギルのように本当に弱いわけではなく、もったいぶっているだけなのですが、
ゴーカイジャーに負けてばかりのザンギャックなど、ウガッツだけでも勝てると甘く見ているのです。

ところがインサーンは例の光のムチ攻撃でウガッツ達を次々と破壊していき、
バリゾーグは圧倒的な剣の力でウガッツ達を叩き斬っていきます。
それを見てババッチードは「つ・・・強い!?」とたまげます。
そして、「・・・何故この強さで未だに地球を征服出来ないのか、分からないのであ〜る!」と首を捻るのでした。

ババッチードは素直に不思議に思ったのですが、
ワルズ・ギルはウガッツとゴーミンの戦いに割って入りつつ、「余計なお世話だ!!」と怒って言い返す。
指揮官である自分が無能であるというふうにババッチードが嫌味を言っているように解釈して腹が立ったのです。
ババッチードはそういう意味で言っているわけではないのですが、
ワルズ・ギルは僻みっぽくて被害妄想的な小心者なので、
いちいち相手が自分をバカにしているのだと解釈して、すぐに頭に血が昇ってしまう傾向があります。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
にほんブログ村 にほんブログ村 テレビブログ スーパー戦隊へ
にほんブログ村
posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 22:41 | Comment(0) | 第36話「相棒カイゾク」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月15日

第36話「相棒カイゾク」感想その4

さて舞台は再びマシンワールドに戻り、先ほどのハイウェイでのカーチェイスの続きです。
やはり、こういうスピード感あるカーチェイスやスカイチェイスの場面というのは燃えます。
そういう意味では今回、特撮班は素晴らしく頑張ってくれています。

先頭を走って追手を振り切ろうとするのはマッハルコンで、
その後方から、まずはルカの操縦するゴーカイトレーラーが路面を疾走して迫り、
その斜め上をアイムの操縦するゴーカイマリンが低空飛行で並走し、
この普段はゴーカイオーの両脚を構成する2機のゴーカイマシンがマッハルコンを追い込みます。

ルカは「おらおら待ちな!」と、まるでスケ番のような荒々しい口調で、女海賊らしさ全開で、
遂にトレーラーとマリンはマッハルコンに追いつき、両側から挟み込むようにして迫り、
ルカはトレーラーの側面でマッハルコンに乱暴に体当たりします。
行動が完全に悪役ですね。

しかしマッハルコンもマシンワールドでは札付きの不良暴走炎神です。
そのマッハルコンが必死で逃げ切りにかかっているのですから、そう一筋縄にはいきません。
マッハルコンは「待てるかっつ〜の!!」と言い返して、なんと身体の両側の側面からビームを発射して、
トレーラーとマリンに命中させて吹っ飛ばします。
バランスを崩したトレーラーとマリンはハイウェイの壁に激突して止まり、
マッハルコンはルカとアイムの追跡は振り切ることに成功します。

その少し後方を飛んで勝負の模様を見ていたゴーカイジェットのコクピット内のジョーは、
トレーラーとマリンが壁に激突してマッハルコンが走り抜けるのを見て、
「ルカ!アイム!」と、女性陣2人を気遣いますが、
トレーラーとマリンの機体も、中の2人もひとまず無事のようです。
しかしマッハルコンをすぐに追うことは出来ず、ここでトレーラーとマリンは脱落、
勝負はジョーとハカセの操縦するゴーカイジェットとゴーカイレーサー、
すなわち普段ゴーカイオーの両腕を構成している2機のゴーカイマシンに引き継がれます。

まずゴーカイレーサーでハイウェイを走ってマッハルコンの後ろに迫っていたハカセは
「こんのぉ!!」とスピードを上げてマッハルコンの右に出て、
舵を切って、機体をマッハルコンに思いっきり当て、
マッハルコンは「おわっ!?」とバランスを崩してスピンして、再び態勢を立て直して走り出しますが、
そこに低空飛行で突っ込んできたジョーの操縦するゴーカイジェットが上からビーム砲を撃ちまくります。
マッハルコンはジグザグに走りながら必死でビーム砲を避けますが、
いや、これって当たったら死なないか?
さっきのマーベラスといい、ジョーといい、やることがハンパじゃないです。
というか、これも完全に悪人の行動ですし、
そもそもマシンワールドにとっては、えらく迷惑な破壊行為です。

ところが、この容赦ない攻撃に対してマッハルコンは「バリバリいくぜぇ!!」と叫ぶと、
なんと4つのタイヤを90度に折りたたんで収納してホイールから路面に向けて逆噴射、
ホバークラフトのように浮き上がり、そしてジェット噴射で勢いよく前方へ飛び立ったのでした。
「・・・飛べるのか!?」と驚愕したジョーはビーム砲を撃ちながら追尾しますが、
マッハルコンも低空飛行でハイウェイ上を逃げ回るドッグファイトを展開、
遂にゴーカイジェットをも振り切ります。
このマッハルコンの飛行形態はホバーモードというそうですが、
まるで「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズのデロリアンみたいです。

これで遂にゴーカイレーサーとゴーカイジェットも振り切って
マッハルコンが逃げ切るかと思われたその時、
「やるじゃねぇか!」とマーベラスはゴーカイガレオンの側面のガレオンキャノンを全門発射して
マッハルコンを乱れ撃ちし、マッハルコンは「おわっとっと!」と必死で避けます。
そしてマーベラスは続けて「だが俺たちからは逃げられねぇよ!」と言います。
マッハルコンはマーベラスの断定的な物言いに思わず反発して、逃げながら
「てめぇ!何を根拠に!?」と怒鳴り返します。

それに対してマーベラスは、「俺たち海賊は欲しいもんは必ず獲りにいく!本気でな・・・!」と言い、
「でも、お前の走りは本気じゃねぇ!!・・・ただ逃げてるだけだ!」とズバリと言ったのでした。
マッハルコンは驚いて「なんだとぉ!?」と言い返しますが、
マーベラスはガレオンをマッハルコンの横にピッタリつけて飛ばしながら
「そうやってメチャクチャな走りをして、オヤジ達からも逃げ回ってんだろ!」と怒鳴りつけます。
マッハルコンはムキになって「・・・うるせぇっ!!」と怒鳴って何か言い返そうとしますが、
マーベラスは有無を言わせず舵を切ってガレオンの船腹を思いっきりマッハルコンにぶつけ、
「おおわっとっと・・・!!」と吹っ飛ばされたマッハルコンは、
バランスを崩しながらもなんとかタイヤを再び立てて、ハイウェイ上に不時着してそのまま低速で走ります。

そこにすかさずマーベラスは「ジョー!ハカセ!」と号令をかけ、
「おう!」と応じた2人は、マッハルコンの走行スピードが鈍っている隙に
ガレオンにジェットとレーサーを合体させ、両脚の無いゴーカイオーを完成させます。
この両脚の無い、まるでジオングのようなゴーカイオーを、
なんとマーベラスは「うおおお!!」という気合いと共に急降下させて、
走行中のマッハルコンの背中に強制的にドッキングさせたのでした。
なんでピッタリ嵌るのか謎ですが、この際、細かいことは言いっこ無しです。
こういうドッキングというのは「ゲッターロボ」の昔から気合いと勢いで何とかなるものです。
そういえば、この走行車両型の巨大マシンの上に腰から上だけの巨大ロボが乗った姿は、
ゲッタースリーを彷彿とさせます。

おそらくマーベラスはマッハルコンの速度を緩めさせた段階でゴーカイオーに合体して
マッハルコンを捕まえてしまおうと考えていたようですが、
トレーラーとマリンが壁に激突して停止してしまい、遥か後方に置いてきぼりになった状態なので、
仕方なく動いているマシンであるガレオン、ジェット、レーサーだけで上半身だけのゴーカイオーに合体して、
マッハルコンの背中に乗って暴れ馬を乗りこなすように止めてやろうというふうに作戦変更したのでしょう。

このあまりに意表をついたマーベラスの行動にマッハルコンは「うおっ!?」と仰天して、
脚無しゴーカイオーを振り落とそうとしますが、
すかさずマーベラス達はゴーカイオーの両手で鎖を投げてマッハルコンの鼻先を縛り付け、
暴れ馬に手綱をかけて引き絞るようにグイッと鎖を引き、
マッハルコンは「おお!?あ〜あああ!?」と奇声を発して、
まるでロデオの馬が暴れるように前輪を持ち上げてウイリーさせられてしまいます。

そのまま、再び前輪を路面に叩きつけたマッハルコンは
ムチャクチャに走り回ってゴーカイオーを振り落とそうとしますが、
マーベラス達は操舵輪に力を込めて、手綱の鎖を引き絞ってマッハルコンの動きを抑え込もうとし、
ハイウェイを猛スピードでジグザグにマッハルコンが走る中、両者の一進一退の攻防が続き、
ハイウェイの壁などもドカンドカン破壊されていきます。
いや、よく見ると周囲のビルみたいなのも吹っ飛びまくってるんで、
マーベラス達もマッハルコンも、マシンワールド壊し過ぎ。
まぁ細かいことはこの際、気にしないでおくことにしましょう。

そして最終的にはマーベラス達が「むぅん!!」と思いっきり操舵輪を回して手綱を引くと、
ゴーカイオーによってマッハルコンの向きは強引に変えられて、
マッハルコンは「うああああ!?」と絶叫しながら大きくスピンしてハイウェイ上で停止します。
これで逃げるマッハルコンを止めてみせるという勝負はマーベラス一味の勝利となり、
マーベラスは調教された暴れ馬のようにゴーカイオーの下で静かになったマッハルコンを見下ろすようにして
「逃げてるだけのヤツには負けねぇよ!」と言い放ち、
マッハルコンは観念したように「ふうう・・・」と溜息をつきます。

この勝負の勝敗を分けたのは、マーベラスの言葉にマッハルコンが動揺して、
その隙を突かれて吹っ飛ばされて一旦地上に降りたことにあるのは明白ですが、
動揺したということは、マーベラスの言った通り、
マッハルコンは「本気で走っているのではなく、単に逃げていただけ」だったということになります。
そうなると、マーベラスはハッタリを言ってマッハルコンの動揺を誘おうとして、
マッハルコンはまんまとその作戦に乗せられてしまったようにも見えます。
しかし、ここはマーベラスは確信をもってマッハルコンに言葉を投げつけており、
それゆえマッハルコンは動揺したのだと言えます。
では、何故マーベラスはマッハルコンが「逃げているだけ」だと確信出来たのでしょうか?

最初にマーベラスがマッハルコンの行動に違和感を覚えたのは、
マッハルコンがスピードルや走輔たちに暴走行為を注意されたわけでもないのに、いきなり逃げ出した時でした。
まぁ両親の顔を見ただけで逃げ出し、両親の言葉に耳を貸さないというのは、
一見、両親を毛嫌いしている不良少年の行動としては当たり前のようにも見えます。

しかし、何も一目散に逃げ出さなくてもいいだろうともマーベラスには思えました。
たとえ世間は正しいと認めてくれなくても、自分が正しくて親が間違ってると思っていて、
正しいはずの自分が認められなくて腹が立って暴走しているのなら、
少なくともそれは親に対しては恥じることはない、堂々とした暴走行為であるはずです。
だから親の顔を見て逃げる必要など無い。
むしろ自分が正しいと信じているのなら、親を自分の遊び場から追い返すべきです。

ところがマッハルコンはいきなり逃げ出した。
だから何か逃げるだけの理由があるのだろうとマーベラスは思いました。
すると、その後の走輔との遣り取りの中でマッハルコンは、親子関係や家庭生活の話題には全く無反応であったのに、
走輔が「お前は正義の味方の両親から生まれた正義の味方だろう」と言った時だけ激しい反応を示したのです。
つまり親子関係に問題があるわけではなく、マッハルコンは「正義の味方」への拒否反応だけが強いということです。

そういえば、最初に逃げ出した時も、両親に声をかけられた時は単に驚いていただけだったのに、
その後、ヒューマンワールドを救う手伝いをしてほしいという依頼、
つまり「正義の味方」としての務めを求めた時にマッハルコンは急に強い拒絶をして逃げ出しました。
となると、マッハルコンは「正義の味方」であることから逃げているのです。

マッハルコン自身は色々と両親の気に食わない部分を見つけて、
自分は両親のことが嫌いだから、両親のやっている「正義の味方」のことも嫌いなのだというふうに
理屈をつけているのでしょうが、それは本当の自分を無意識的に誤魔化すための方便に過ぎない。
本当はマッハルコンは「正義の味方」になることが怖いのです。
だから「正義の味方」を拒絶して逃げている。
でも、自分が怖がって逃げていることを認めたくないから、
マッハルコンは「自分が正義の味方を嫌っているのは親のことが嫌いだからなのだ」という理屈をつけて、
それを裏付けるために、わざわざ親のことを嫌いになって反抗しているのです。
そのために本当の親の姿から目を背け、親のことを避けてきたのです。

しかし、どうしてマッハルコンは「正義の味方」をそんなに怖がるのか?
いや、怖がるのは当たり前でしょう。
次元の壁を超えるというのは本当は恐ろしいことなのです。
スピードル達は今でこそマシンワールドで認められた英雄かもしれないが、
最初、スピードル達が次元の壁を超えて無関係のワールドに戦いに行った時、
マシンワールドの他の住人たちはおそらくスピードル達のことを命知らずのバカだと思ったことでしょう。

実際、スピードル達はヒューマンワールドでソウルとキャストに分離してしまい、行き詰ってしまったのです。
運よく走輔たちと巡り会い、共に戦ううちに、異世界の住人同士でも心が通い合うことを知り、
異世界でも戦えるようになったが、下手したら異世界で野垂れ死んでいたかもしれない。
現に今回も異世界で相棒抜きで戦ってパワーを奪われて絶体絶命のピンチにまでなりました。
そんな両親の姿を見てきて、マッハルコンが「正義の味方」になることを怖く思わないはずはない。

ましてや、マッハルコンはスピードル達とは違って、
異世界の住人を守るために命がけで戦う意義など理解出来ないのです。
どうして自分がそんな意味の分からないことのために命を賭けなければいけないのか、分からない。
それが分からない以上、マッハルコンは異世界で戦う能力も持つことは出来ないのです。
では何故、マッハルコンは異世界を守るために命がけで戦うことの意義が理解出来ないのかというと、
マッハルコンには、心の通じ合う異世界の相棒がいないからです。
やはり自分自身が相棒との絆を通して、「異世界の住人同士でも心は通じ合う」ということを実感しなければ、
「正義の味方」の真の意義は理解出来ないのです。

では、どうしてマーベラスがそうしたマッハルコン自身もあまり自覚していない本当の姿を
見抜くことが出来たのかというと、それが自分と同じだったからでした。
マーベラス自身、ガンマンワールドに行く前、走輔に「お前らは正義の味方だろ」と言われた時、
拒絶反応を示し、「無関係の相手を守るために戦う」という「正義の味方」というものを理解し難いものであり、
バカみたいなものだとずっと思っていました。
しかし同時に自分にも似た面があるとも認めていました。

今にして思えば、マーベラスは自分にも「無関係の相手を守るために戦う」クセがあり、
その自分自身のクセを直視することを怖がっていたから、
自分は自分と同じように「無関係の相手を守るために戦う」ことを意識的にやっている走輔を
躍起になって否定しようとしていたのだと理解出来ます。

結局、チラカシズキーに敗れたスピードル達を見て、自分の将来と重ね合せて恐怖を感じたマーベラスは、
やはり突き詰めれば自分にとって地球は無関係の星であり、
その無関係の星を守ろうとして戦うことに自分は不安や恐怖を感じて、
その現実から目を背けようとしていたことを認めざるを得ませんでした。
「愛着があるから」「気に入ったから」と、地球を守る理屈を自分なりに作ってきましたが、
それだけでは、いざ敗北した時に感じるであろう虚しさを解消することは出来なかった以上、
自分の中では地球への愛着よりも、無関係の星を守って命を落とすことへの恐怖の方が大きかったということであり、
やはり地球は無関係の星であり、自分は無関係の世界を守って戦うことが怖いのです。

それが分かった以上、マーベラスは逃げてもよかったのです。
しかし、無関係のガンマンワールドを守るためにあくまで本気で逃げずに戦おうとしている
走輔やスピードルの姿を見て、マーベラスは逃げるのは嫌だと思いました。
何故なら、マーベラスだって、無関係の星である地球を本気で守ろうとしていたはずだからです。
どうしてなのかは分からないが、本気で守ろうとしたのです。
その自分の本気から逃げたくはなかった。
だから無関係の世界を守って戦うことへの恐怖を克服するため、
走輔の代わりにガンマンワールドを本気で守ったのです。

そしてマーベラスはガンマンワールドを本気で守ったことによって、
自分と無関係の世界である地球を本気で守って戦う自信を得たのでした。
そういう行動にどういう意義があるのか、
どうしてそれが「正義の味方」といえるのか、そのあたりはよく分からないままでしたが、
とにかくこれによってマーベラスは走輔の言う「正義の味方」と同じような行動をとることに抵抗は無くなり、
「正義の味方」という言葉に拒否感も無くなりました。

そうしたちょっと前の自分の経験を踏まえてマーベラスがマッハルコンを見ると、
ちょっと前までの自分と同じように、
マッハルコンも「正義の味方」として無関係の世界のために戦うことが怖くて目を背けており、
そういうところにいきなり「正義の味方になれ」と言われたものだから慌てて逃げているというのが
ありありと分かったのでした。

そして、ならば両親との不仲も、
マッハルコン自身やスピードル達は本当に親子仲が悪いと思い込んでいるのかもしれないが、
実際は、マッハルコンが自分の臆病さを誤魔化して見えなくするために
「親を嫌っている自分」という虚像を作り上げた結果に過ぎないということも分かりました。
だから、マッハルコンの「無関係の世界のために戦うこと」への恐怖感を無くしてやれば、
「正義の味方」として次元バリアを破る作業にも協力してくれるであろうし、
自然にスピードル達との親子仲も修復されるのだとマーベラスは気付きました。

ただ問題はどうやってマッハルコンの恐怖感を克服させるかです。
マーベラス自身は、未だにその意義はよく分からないながらも、
もともと無関係の星である地球を守って戦おうという本気の意思は有ったので、
それを改めて想い出して貫徹するだけで割と簡単に恐怖を克服することは出来ました。
ところがマッハルコンはこのマシンワールドから出たこともなく、暴走行為を繰り返すだけの不良少年です。
こんな甘ったれたハンパ者に「無関係の世界のために戦うこと」の恐怖を克服するように導くことなど
出来るのだろうか?とマーベラスは困ってしまいました。

しかし、そこでマーベラスは、
どうしてマッハルコンは暴走行為を繰り返しているのだろうか?ということが引っ掛かりました。
暴走行為はマシンワールドでは重大なルール違反です。
何故そんなことを執拗に繰り返しているのか?
それはつまり、ルールを破ることが目的ということになります。
では、何故マッハルコンはルールを破ろうとするのか?
それは、マッハルコンがルールを破ることによって
自分が心から信じられて夢中になれるものを得ることが出来ることを知っているからだとマーベラスは気付きました。
何故なら、マーベラス自身がかつて同じように考えてルールを破って海賊になったからです。

「ルールを守ることは正しい」ということは、
これから学校へ行き、いずれは社会に出ることになる子供たちには教えておいた方がいい教訓ではあります。
ルールは守った方が安全に生きられるし、楽にも生きられるからです。
だからルールを守って生きられる能力は身に付けておいた方がいいし、
ルールを守って生きる精神も身に付けておいた方がいい。

しかし、ルールを守れば正しく素晴らしい人間になれるのかというと、それは違います。
正しい人間になるために必要なのはルールではなくモラルです。
そして素晴らしい人間になるためには、モラルは不可欠だが、むしろルールは邪魔といえます。
ルールというものは種々雑多な人間を特定の規則で縛るものであり、
そのルール作成者のレベル以下に人間を留め置くことによって成り立ちます。
ですから、ルール作成者のレベルを超えた素晴らしい人間は、
ルールの下ではその突出した部分を抑え込まれて伸ばすことが困難になります。
だから、素晴らしい人間になろうと思えば、むしろルールは破った方がいいということになります。

ルールを守って生きる能力は身に付けておいた方が便利なので、ルールを全く軽視した教育はしてはいけませんが、
ルールは必要とあれば破る必要もあるということは、
徹底的なモラル教育と共に、教えておいた方がいいことではあります。
だから教育論的には、マーベラスやマッハルコンのルール破りが肯定的に描かれる場面は、
描き方次第ではありますが、十分許容されると思います。
というか、そのギリギリの線を描く覚悟が無ければ、
そもそも「海賊戦隊」なんていう子供向けピカレスクヒーロー作品を作る資格は無いといえます。

で、以上は教育論的な一般論ですが、
この「ゴーカイジャー」の劇中設定でいえば、
マーベラス達の生まれ育った宇宙は、ザンギャックの支配する宇宙であり、ルールはザンギャックが作っています。
ルールは作成者のレベルがもろに反映されるものであり、作成者の都合のいいように作られるものですから、
作成者のモラル意識が低ければ、モラルに反したようなルールも作られてしまいます。

現実世界でも政治家が自分の汚職隠蔽に都合の良い法律を作り、
真面目に法律を順守する限りは決して巨悪を裁くことは出来ないということはよくあることですが、
そうした社会の歪みを極限までデフォルメして描いた空想世界が、
このザンギャック支配下の宇宙と言っていいでしょう。
この世界ではルールを破る方がむしろモラルに叶うということになります。

例えばジョーが上官の命令に背いて子供を助けようとしたのも、
ルカがスラムの子供たちを解放しようとするのも、
マーベラスが宝探しの旅をすることも、この物語の中では正しい行為のように描写されていますが、
実際はザンギャック支配下においては、これらは立派なルール違反行為です。
だからこそマーベラス一味の面々はルール違反者の集まりのお尋ね者であり、海賊なのです。

そういった善悪の転倒が非常に分かりやすく明確に描かれているのが「ゴーカイジャー」という作品の特徴ですが、
例えば「ゴーオンジャー」のヒーロー達も実はルール違反者、というかルール不適合者の集まりなのです。
走輔は才能はあるが運と度胸頼みのムチャクチャな走りでトラブルメーカーのレーサーでしたし、
連は割烹の跡取り息子なのにメカニックになりたくて家出した男で、
早輝は味覚音痴のせいで製菓学校に合わなかった落ちこぼれで、
範人はそもそもルールに縛られないフリーターで、
軍平はガイアークに手出ししようとしない警察に嫌気がさして辞職した元警官で、
大翔と美羽の兄妹はセレブ生活に飽き足らず自分達だけにしかなれないヒーローを目指していました。
そして炎神たちは異世界に干渉してはいけないというブレーンワールドのルールを無視して
ガイアークを追ってヒューマンワールドにやって来た連中でした。

こうして見ると、彼らを縛るルールの善悪は実は本質的な問題ではないことが分かります。
彼らは、自分を縛るルールを超えて、自分の信じられる道を見つけているのです。
「ゴーオンジャー」第2話でヒーローの条件が「無茶ナヤツラ」と規定されていますが、
彼らはこの「ルールを超えて信じられる道を突き進む」という点で無茶ナヤツラだったのであり、
既にヒーローであったのかもしれません。

そうなると、「ルールを破る」という行為の真の目的は「正しいことをするため」ではなく、
「自分の信じられる道を見つけるため」ということになります。
たまたま、その破るルールが悪辣なものである場合、
ルールを破って選ぶ自分の信じられる道が正しい道になるというだけのことであって、
破るルールの内容次第では自分の信じる道が悪の道になってしまうこともあるでしょう。

しかし、たとえ悪の道に進んでしまったとしても、
「自分の信じる道」を見つけることを求めるならば、ルールを破るしかありません。
何故なら、他人の作ったルールに従っているだけでは、
自分のやっていることが本当に自分が信じて突き進んでいる道なのか、
それとも他人に従って進んでいるだけなのか分からないからです。
だから、「自分の信じる道」を求める者はルールを破るのです。

但し、ルールを破ったからといって、必ず真の「自分の信じる道」が見つかるわけではありません。
例えば走輔達がもともと無茶なルール違反者でありゴーオンジャーになる資質はあったとしても、
実際にゴーオンジャーという「自分の信じる道」を掴んだのは、
炎神たちに出会って、彼らと次元の壁を超えた絆を結ぶという「ルール違反」を冒す決断をしたからです。

このように人間には真の「自分の信じる道」を見つけるために破るべきルールというものは決まっているのであり、
それ以外のルールをいくら破っても、意味は無いのです。
しかし、どのルールが真に自分が破るべきルールなのか、人間は簡単に知ることは出来ない。
だから無駄な回り道をすることになる。

マーベラスも昔、ザンギャック帝国の作ったルールに従ってくすぶって生きるよりも、
自分の信じて夢中になれる道を見つけたかった。
だから、あえて宇宙のルールを破って海賊と名乗ってザンギャックの倉庫を襲ったりして暴れていました。
しかし、それによって本当に命を賭けて貫いてもいい自分の信じる道が見つかったかというと、
全然そんなことはありませんでした。
マーベラスが海賊になって得たものは、スリルによる快感と荒んだ心だけでした。

それですっかりマーベラスは嫌になってしまって、
もう自分には信じられる道など見つからないと思っていました。
本当はもっと思い切ったルール違反をすれば、自分の信じられる道が見つかるのではないかとも思ったのですが、
そんな危険を冒してもまた徒労に終わったら嫌だと思い、
ちょっとのスリルを味わうだけのチンケで荒んだ海賊稼業に安住していたのです。

そんな時にマーベラスはアカレッドに出会い、
戦って完敗した挙句、「宇宙最大のお宝」が存在すると聞かされ、
「君が諦めたのでは手に入らない・・・あとは君の決断だけだ」と言われました。
それを聞いて、マーベラスは自分が自分の信じる道の存在を諦めようとしていたことを思い知り、
伝説に過ぎないと言われている「宇宙最大のお宝」を自分が手に入れるという、
到底不可能に思える夢をきっと叶うと信じて夢中になるのが自分の行くべき道だと決断したのでした。
そして、そのための冒険の航海に出て、
宇宙の全ての価値と同じ価値のある「宇宙最大のお宝」を手に入れるという、
ザンギャック支配下の宇宙で最大のルール違反をあえて冒して旅を続けました。

そして紆余曲折を経て、新たな仲間たちと共に「宇宙最大のお宝」を求めてやって来た地球で、
マーベラスはどうしてだかザンギャックに侵略される地球を守って戦おうという気持ちになってしまった。
これもまたザンギャック支配下の宇宙で最大のルール違反といえます。
マーベラスはこのルール違反をして自分が得ることになる信じられる価値とは何なのか分からず、
地球人の少年にその価値が何なのか問いかけたところ、「海賊なら自分で探せ」と言われました。

そうしてその自分の地球を守る意義として信じられる価値を探し続けて、
遂に今回、本気で自分が無関係の世界を守るために戦い抜こうとすることが
自分の信じられる道なのだと分かりました。
そして、それが宇宙のルールを破るほどの何らかの価値があり、
それが正義の味方というものと何らかの関係があるらしいということまで分かってきましたが、
まだ完全に解答を得たわけではありません。まだ解答は探している途中だといえます。

一方、マッハルコンは
「正義の味方」というものが絶対的に正しいと認識されるようになったマシンワールドで生まれ、
「正義の味方」になるよう期待されて育ちました。
マッハルコン自身、もともとは両親に憧れ尊敬し、「正義の味方」になりたいと思っていたのでしょう。
しかし、マッハルコンが「正義の味方」になるべきだというのは、他人が作ったルールであり、
それに従ってマッハルコンが「正義の味方」になったとしても、
それはマッハルコンが本当に自分で信じた道を進んだことにはならない。

そして、自分で本気で信じた道でなければ、人はそれを本当にやり通せるのか不安になり、
先を進むのが怖くなるものです。
特に、無関係の相手のために命がけで戦う「正義の味方」はよほどの確信が無ければ出来ませんから、
自分が信じて突き進む気持ちが無ければ不安になり拒絶したくなるものです。

その気持ちはマーベラスにもよく分かる。
何故ならマーベラスも「正義の味方」というものについては当初、マッハルコンと同じ拒否反応があったからです。
地球に来るとスーパー戦隊という「正義の味方」たちが過去に存在しており、
それは絶対的に正しい存在とされており、
たまに今回の走輔や、普段の鎧のように、マーベラス達に向かって「正義の味方」になるよう求めてくる。
しかし、マーベラスから見てそれは他人の作ったルールであり、
自分の信じて進む道にはなり得ないと思えました。
だから、そんな道を進んで「正義の味方」になることに不安を感じ、怖さも感じた。
それで拒絶反応が生じたのです。

だからマッハルコンが同様の拒絶反応を示すのはマーベラスにはよく理解出来ました。
そして、その拒絶反応は
昔のマーベラスがザンギャック帝国の作った正しき帝国臣民のルールが自分の信じる道ではないという不安から、
自分の信じて突き進める道を探して、あえて帝国のルールを破ってチンピラ海賊になった時と
同じリアクションを生んだのであろうことも容易に想像がつきました。

つまりマッハルコンがマシンワールドのルールを破って暴走行為に明け暮れるようになったのは、
もともとはそうしてルールを破ることで
自分の信じて突き進める道を見つけられるのではないかと思ったからであったのです。
しかし、暴走行為はマッハルコンに信じて突き進める道を教えてはくれませんでした。
それはかつてチンピラ海賊生活がマーベラスに自分の信じられる道を示してくれなかったのと同じです。
そうしてマッハルコンは、かつてのマーベラスと同じように、ますます希望を無くして、
ただただ日々の享楽に逃げ込み、自分の本当に信じる道を探すことを怖がって、諦めるようになってしまったのです。
そしてマッハルコンはそんな自分の臆病を誤魔化すために親を嫌うようにまでなったのでした。

ただ、あの後、マーベラスはアカレッドに出会い、勝負で叩きのめされて
自分の信じる道を見つけることを諦めてチンピラ生活に逃げ込んでいた自分を想い知らされ、
本気で夢に突き進むアカレッドの姿を見せられて、
自分も「宇宙最大のお宝」という幼い頃に夢見た伝説を掴むことを自分の突き進む道を信じることにして、
宇宙の大海原に冒険の旅に出ることが出来るようになったのです。
そして、そうした「自分の信じる道は自分で探して掴み取る」という海賊の生き方が身に付いていたからこそ、
地球でザンギャックの侵略と戦うという大変なルール逸脱の大冒険において自分が信じて突き進む道も、
「海賊なら自分で探せ」という言葉に従って、
とうとう異世界にまで乗り出した結果、何とか答えに辿り着きつつあるのです。

そう考えると、マーベラスとマッハルコンの現状の違いは、
アカレッドのような導き手に出会えたかどうかの差に過ぎないと言えます。
ならばマッハルコンに、彼が本来は憧れ目指しており、そして不安を感じて諦めてしまっている
「無関係の相手を守るために戦う」という「正義の味方」の道を信じて突き進むようにしてやるためには、
アカレッドが自分にしてくれたようなことをマッハルコンにしてやればいいのだとマーベラスは思ったのでした。

つまり勝負して完膚なきまでに叩きのめして
現状の暴走行為に逃げているだけの、本気で信じる道を突き進むことから逃げている
自分の情けなさを思い知らせてやり、
同時に、本気で信じる道を突き進む者の強さを思い知らせてやればいい。
そうすれば、後はマッハルコンが勝手に自分で考えるはずだ。

そう考えたマーベラスは、
だからマッハルコンの挑発を逆手にとって喧嘩を始めて、
マッハルコンを走りの勝負でねじ伏せてやることにしたのでした。
そして、その勝負の中でマッハルコンが逃げているだけだと指摘し、
本気で欲しいものを掴みにいく海賊である自分が、
そんな逃げているだけのマッハルコンに負けるわけがないと言ってやったのです。

それは挑発という意味ではなく、
この勝負がどういう意味合いの勝負であるのか、マッハルコンにしっかり教えるためでした。
その宣言通りにマーベラスが勝てば、
マッハルコンは自分が信じる道を探すことから逃げているだけの弱い炎神であり、
信じる道を突き進む者には勝てないという現実を受け入れざるを得なくなるということです。

そして、宣言通りにマーベラスは、まさにマッハルコンを抑え込んでねじ伏せて勝利したのです。
これではマッハルコンも大人しく敗北を受け入れ、観念して現実を直視せざるを得ません。
勝負が終わった後、停船したガレオンの上に立ち並ぶマーベラス一味の面々、
そして走輔とボンパー、スピードル、ベアールV、バスオンの前に向き合って停車したマッハルコンは、
「・・・オヤジ達が、羨ましかったのかもしれねぇ・・・
自分の信じたもののために真っ直ぐ走り続けるオヤジ達が・・・」と、ガックリうなだれて心情を吐露します。

マッハルコンは勝負に敗れるまでは、マシンワールドで誰も止めることの出来ない自分の走りこそが、
自分の見つけた自分だけの信じられる道だと思っていました。
いや、心の奥底ではそうではないと思いつつ、そうなのだと思い込もうとしていたのだといえます。
しかし初めてマーベラスに敗北したことで、そんなものは誤魔化しに過ぎなかったことに気付かされたのでした。
自分は結局、信じられる道など見つけられてはいなかった。
それを認めたくないから、夢中で暴走していただけだった。

何故そんなに必死になって自分の本当の姿を誤魔化そうとしていたのかというと、
自分の本当の情けない姿を直視したくなかったからです。
両親のように自分の信じて突き進める道を見いだせないで羨ましがっているだけのダメな息子という
自分の真の姿を認めたくなかったのです。
ただ、こうして完膚なく敗北すれば、それはもう認めざるを得ません。

しかし、そもそもマッハルコンが暴走行為などで自分の信じる道を見つけ出せるはずはない。
何故ならマッハルコンの本当に信じて突き進みたいと思っている道は、
両親と同じ「正義の味方」であるからです。
しかし、その「正義の味方」の道はマッハルコンから見れば他人の作ったルールに従って進む道であり、
自分の信じて突き進む道として捉えることが出来ない。
だからマッハルコンは苦しいのです。

マッハルコンの言葉を聞いて、そうしたマッハルコンの苦しんでいた心情が、
走輔や、親であるスピードルとベアールVにもようやく分かってきました。
彼らもかつては他人の決めたルールを破って自分の信じて進める道を見つけようとして
苦悩していた時期があったからです。
しかし、今回マッハルコンを苦しめていたルールが自分達の作ったようなものだったと判明し、
走輔たちはショックを受けます。
特に「マッハルコン・・・」「マッハルコンちゃん・・・」と、両親2人は胸を痛めます。
意識してのことではないとはいえ、自分達が「正義の味方」であることが
息子の心の重荷になっていたことが2人は心苦しくなったのでした。

とはいっても、結局は自分は何も信じて突き進める道を見つけられないダメ炎神だという
現実を突きつけられてしまったマッハルコンは
「・・・俺様には、何にも無ぇからな・・・!」と肩を落として自嘲するしかありません。

しかしマーベラスはそんなマッハルコンに向かって
「欲しけりゃ探せよ!・・・お前が本気になれるものを・・・世界は広いぜ?」と言います。
これは第2話で少年に言われた「海賊なら自分で探せ」をそっくりそのまま
マッハルコンに言っているようなものですが、
実際マーベラスはその少年の言葉に従って自分の本気で地球で信じて戦う道を探し続けて、
遂には異世界にまで飛び出して、
「無関係の世界を守るために戦うこと」が自分の信じて戦う道だと分かってきたところです。

それはまさにマッハルコンの信じて進みたいと思っている道であるはずです。
異世界まで飛び出して信じる道を探す冒険に出る勇気さえあれば、
自分の信じる道としてそれを捉えることはきっと出来る。
自分の経験から、マーベラスはそのようにマッハルコンに示唆しているのです。

その言葉を聞いてマッハルコンはハッとしてガレオンの後ろに広がる夜空を見上げます。
その空の向こうには、次元の壁があり、その向こうには異世界が広がっているのです。
マーベラスの確信に満ちた言葉を聞いて、
マッハルコンはそこに飛び出せば自分が本当に「正義の味方」であることを
自分の信じられる道として捉えることが出来るようになるような気がしてきます。

しかし「ううっ・・・!」とマッハルコンは躊躇してしまいます。
やはりそれは「正義の味方になるべき」という他人の決めたルールに従って行動することになるような気がして、
自分の本心からの行動としての自信が持てない。
自信が持てない状態で次元の壁にぶつかっていくのは、やはり怖いのです。

マーベラスはマッハルコンが躊躇しているのを見て
「・・・どうする?・・・決めるのはお前だ」と微笑んで言います。
これもアカレッドに自分がかつて言われたセリフと同じです。
大きくルールを逸脱して冒険に乗り出すのは誰でも怖い。躊躇するのは当たり前です。
でも無理に誘ったり励ましたりしても仕方ない。
自分で決断しなければ、自分の信じた道にはならないからです。

しかし、マーベラスって、あまり頭も良い方ではなく、結構ボキャブラリーも貧困で、
他人の受け売りのセリフを短めにぶっきらぼうに使うことが多いです。
これはつまり、変に思いついた美辞麗句で誤魔化すことがない率直さであり好感の持てる要素であり、
しかもマーベラスが他人の受け売りで使う言葉は常に自分が心動かされた経験に基づいて使うので、
しっかり裏付けや重みがあり、相手にしっかり響くのです。
変に浮ついた言葉で気の利いたことを言おうとする人間よりも、
こういう言葉の使い方の方が信用出来て、私は個人的には好きです。

これでマッハルコンは、躊躇うことをやめて、あくまで自分の考え方で決断することにしました。
そして意外なことを言います。
マッハルコンは「・・・マーベラス!俺様を、海賊にしてくれねぇか!?」と言い出したのです。
息子が素直になったかと思ったら、いきなり暴走族から海賊という、
悪の道を更にエスカレートするような転身を申し出たので、
スピードルとベアールVはボンパーの頭の上で「どへ〜!?」とズッコケてしまいました。

しかし、これは決して意味不明な発言ではありません。
マッハルコンは、他人の決めたルールに従って次元の壁にぶつかる勇気を持てない自分を乗り越えるために、
あくまでルールを違反した者として次元の壁にぶつかるという道を選んだのでした。
かといって、既に誤魔化しの姿に過ぎなかったという底の見えてしまった暴走族としての自分では、
次元の壁にぶつかる勇気は持てない。
だから海賊として次元の壁にぶつかり、次元の壁を超えた冒険に出ようと考えたのです。
そして、海賊として冒険することによって
「正義の味方」という道を自分の信じる道だと思うことが出来るような気がしたのです。

しかし、海賊も暴走族と同じようにマッハルコンにとっては
単なる誤魔化しの道なのかもしれないのではないでしょうか?
いや、マッハルコンはそれは違うと確信していました。
それがマッハルコンが海賊の道を選んだ真の理由です。

それはマーベラスが本物の自分の信じる道を突き進む男だということを、
さっきの勝負でマッハルコンは確信したからです。
そのマーベラスと一緒に冒険をすれば、暴走族の時のような失敗を繰り返すことなく、
自分も自分の信じる道を迷わず見失わず突き進んでいくことが出来るとマッハルコンは思って
「アンタについていきゃあ、俺にも何か・・・見つけられるような気がする!」とマーベラスに向かって
申し出るのでした。

マーベラスは「いいぜ・・・!!」と気前よくマッハルコンの申し出を受け入れます。
自分もアカレッドに赤き海賊団にハッキリと言葉に出して誘われたわけではない。
「自分で決めろ」と言われただけでした。
でもアカレッドと一緒なら自分の信じる道を進めると思って赤き海賊団に入りたいと言ったら
アカレッドは快く受け入れてくれた。
今回は自分がそのアカレッドの立場なのだとマーベラスは思いました。
あの時のアカレッドと同じようにマッハルコンに「自分で決めろ」と言った以上、
マッハルコンが海賊の仲間になりたいと言えば受け入れるべきだと思ったのでした。

その快い返事を聞いて、マッハルコンは安心して笑顔になります。
といっても炎神は口とか無いし、あっても動かないことが多いので、
だいたいは目の動きで表情をつける仕様になっています。
ここではマッハルコンはさっきからパチパチと瞬きをしている両目の黒い眼球が、
山型のマンガ風の笑ってる目の形になることで笑顔を表現しています。
しかし、こういう炎神のマンガ的な表現がなんとも可愛らしい。
炎神玩具がバカ売れしたのは炎神ソウル商法の成功も大きな原因ですが、
こうした劇中での細かな可愛らしい表現の積み重ねも大きいと思います。

そのマッハルコンの独特の表現の仕方の笑顔を見て、
マーベラスは炎神という異世界の生き物までもマーベラス一味に加わることになったことが妙に可笑しくなりました。
まさか炎神が仲間になるとは想定していなかったからです。
そして、人間と炎神が仲間になるということが何やら不思議なことのように思えましたが、
よく考えたら、走輔とスピードルが互いのことを相棒だと呼んでいたことを思い出し、
「お前らの言う・・・相棒ってやつか?」とニヤニヤしてマッハルコンに問いかけます。

それを聞いて、走輔は横目でマーベラスを見てニヤリとし、
スピードルとベアールVも「ドルドル!」「ブイブイ!」となんだか嬉しそうです。
さっきマッハルコンがいきなり海賊になりたいと言った時は走輔もスピードル達も仰天していたのですが、
なんだかその後のマーベラスとマッハルコンの遣り取りと「相棒」という言葉を聞いて、
何かに気付いて納得したようです。
それは、自分達にとっての「相棒」というものもそういうものだったのだと思い出したからでした。

そういうものというのは、つまり、
他人の決めたルールを破って悪戦苦闘しながらも、
なかなか自分の信じて突き進める道を見出せずに苦悩していた走輔たちやスピードル達が、
それぞれの生まれた世界の違う相棒を得たことによって、
真に自分の信じて突き進む道を見つけることが出来たということです。
だからマッハルコンにはマーベラスという相棒が必要であり、
マーベラスにはマッハルコンという相棒が必要だったのだということが走輔たちには納得いったのでした。

そのあたりの走輔たちの経験に基づいた感慨はマーベラスやマッハルコンにはまだよく分かっていません。
この時点ではマーベラスはマッハルコンという相棒であり新たな海賊仲間を得たことが嬉しく、
楽しげに「そんじゃあさっそく、海賊見習いとしての初仕事だ!」とマッハルコンに言います。
マッハルコンも嬉しそうに「分かってるってぇ!」と応じます。
それが最初に言っていた、例のヒューマンワールドの危機を救いに行くための手助けであることは
マッハルコンにも分かっています。
そして、それはあれほどマッハルコンが恐れていた次元の壁を突破するということでもあります。

しかしマッハルコンはもはやその恐怖は乗り越えつつあります。
あくまで海賊として他人のルールは乗り越えて、自分の道は自分で選んだのだという自信があり、
共に信じる道を突き進む相棒のマーベラスがいるからです。
急スピンで反転して走り出し、そしてホバーモードとなって飛び立ちながら
「見てろよマーベラス!!」と勢いよく叫んだマッハルコンは躊躇することなく
夜空に存在する次元の扉をこじ開けるべく、突っ込みます。

しかし、鎖国バリアがマッハルコンの突破を拒んで弾き返し、
その衝撃にマッハルコンは「おおおお!?」と少し怯みます。
ベアールVは「マッハルコンちゃん!!」と、息子を心配して思わず叫びますが、
マッハルコンは再び闘志を剥き出しにして「まだまだぁ!!もういっちょお!!」と何度も何度も繰り返し、
次元の扉に体当たりを敢行するのでした。

それをマーベラスと走輔がじっと黙って見つめます。
マッハルコンがまさに今、自分の本気で信じて突き進める道に続く扉を
こじ開けようとしているのだと感じたのです。
そして、走輔は、それはかつての自分達のスピードル達と出会った頃の姿を想い出させるものだとも
感じていたのでした。

そして遂に「これが俺様の本気だぁ!!バリバリだぜぇ!!」と渾身の力で突っ込んだマッハルコンは
鎖国バリアを粉砕し、マシンワールドからヒューマンワールドへと繋がる次元の裂け目を開いたのでした。
それは同時に、マッハルコンが親や他人が決めた道ではなく、
自分の本気で突き進む道として他の世界を命がけで救う「正義の味方」として目覚めた瞬間でもあったのでした。
自分の力でそれらをやり遂げたマッハルコンを祝福して走輔は「やったぜ!!」とガッツポーズをとり、
両親のスピードルとベアールVも「マッハルコン!」「マッハルコンちゃん!」と喜びます。

マーベラス一味の面々も歓喜し、
バリアの効力が弱まってそこの部分の次元の裂け目が開いている間にヒューマンワールドに戻るため、
急いで変身してさっそく飛び立つ態勢に入ります。
そこに疲労困憊で戻ってきたマッハルコンは「どうだい!やってやったぜぇ!!」と達成感に溢れた声を上げます。
マーベラスはガレオンの操縦室から「さすが俺の見込んだ炎神だ!」とマッハルコンを激賞し、
マッハルコンは「ヘヘヘ・・・!」とエンジンを吹かしながら少し照れ笑いします。

そうしているうちにすぐにガレオンの出発準備が整い、
ボンパーやスピードル達はガレオンを降りて「さ、マッハルコンちゃんのことはうちらに任せて・・・」
「早くヒューマンワールドを!」と言います。
とにかく今は一刻も早くヒューマンワールドへ戻ってババッチードを倒すことを優先するため、
疲れているマッハルコンは置いて即刻出発することになりました。
マーベラスは「ちょっと待ってろ!後ですぐ迎えに来る!」とマッハルコンに言ってガレオンを発進させて、
次元の裂け目に突入していき、ヒューマンワールドへ向かったのでした。

さて、これでマーベラス一味に新たにマッハルコンという仲間が加わったことになります。
マッハルコンは「ゴーカイジャー」のオリジナルキャラであり、
「ゴーオンジャー」という別作品とは関係の無いキャラですので、ガオライオンや風雷丸とは扱いが違います。
ガオライオンや風雷丸は一応、レジェンドゲストに属しますが、
マッハルコンの場合はレギュラーキャラという扱いで、
かといってレンジャーキーで変身する戦士ではないのでゴーカイジャーではない。
マーベラス一味の一員だがゴーカイジャーではないという点で、
ナビィに近いポジションのキャラなのだといえます。

そのマッハルコンの声を担当しているのは平田広明氏で、
「ONE PIECE」のサンジや、
「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジャック・スパロウ(ジョニー・デップの吹替え)など、
最近、海賊役で当たり役の多い声優さんです。
この声でマッハルコンがマーベラスに「海賊にしてくれ」なんて言うのを聞くと、何やら可笑しい。
新入り海賊のマッハルコンの声に海賊役者の平田氏を起用するあたり、非常に粋なキャスティングといえます。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
にほんブログ村 にほんブログ村 テレビブログ スーパー戦隊へ
にほんブログ村
posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 13:35 | Comment(0) | 第36話「相棒カイゾク」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月16日

第36話「相棒カイゾク」感想その5

さて、再び舞台はヒューマンワールドの地球に移ります。
ババッチード率いるガイアーク部隊と、ワルズ・ギル率いるザンギャック部隊が引き続き乱戦の真っただ中に、
その真上の空にいきなり赤い裂け目が生じます。
これはマシンワールドでマッハルコンが執拗な体当たりで鎖国バリアを破って作った裂け目の、
ヒューマンワールド側に開いた口なのですが、
ガイアーク部隊もザンギャック部隊も戦いに夢中でこの空の微かな異変には最初は気付きませんでした。

ところが続いてその裂け目から突如、ゴーカイガレオンが飛び出してくるに及んで、
一同は仰天し、戦いをストップさせます。
ワルズ・ギルは「なに!?」と驚いて空を見上げ、
ババッチードは「なんと!?赤船来航?」と、また時事問題チックなことを言います。
「鎖国を破って黒船が来航する」という歴史的事実にちなんだ時事的表現に引っ掛けて、
鎖国バリアを破って赤い船であるガレオンがやって来たということを言いたいのでしょう。
ガイアークはホントにこういう言い回しが好きです。

一方、インサーンはどうして急に空の割れ目から海賊たちが現れたのかはよく分からないながらも
「あれは・・・宇宙海賊どもの・・・!」と、いきなり現れた宇宙海賊がいつも通りに自分達と戦うために現れたのか、
それとも特に因縁の無いガイアークと戦うために現れたのか、固唾を呑んで見守ろうとします。
もしマーベラス達がガイアークと戦うために現れたというのなら、
それはマーベラス達が地球を守ろうとして戦おうとしているということを意味するのであり、
その場合、ザンギャックにとっては厄介なことになります。

果たして、変身解除した状態でガレオンからロープで颯爽と降りてきたマーベラス一味の6人が地上に降り立つと、
マーベラスは「残念だったな!ババッチード!」と、
先ほどガンマンワールドの空のビジョンに映っていた忌々しい顔を見つけて言います。
続いて鎧も「鎖国時代はもう終わりだ!」とポーズを決め、
マーベラス一味はガイアークへの敵意を剥き出しにしたのでした。

ババッチードはまさかゴーカイジャーが鎖国バリアを破って戻ってくるなどとは予想していなかったので
「うううむ!!余の鎖国バリアが破られるとはぁ!!」と愕然として悔しがります。
どうもさっきからババッチードの作戦は次々と計算外のことが起こって、もうボロボロです。

そこにウガッツとゴーミンをかき分けて、ワルズ・ギルが激昂して前へ出てきます。
さっきまで戦いが続いている時は巻き込まれないように一歩さがっていたクセに、
戦いが止まると急に目立とうと思って前へ出てくるとは、さすが殿下です。
そしてワルズ・ギルはババッチードの前に立って、
「ええ〜い!!宇宙海賊めぇ!!またしても俺が活躍している時にぃ!!」とカッコよく言うのでした。
いや、全然活躍してなかったんですけど。
しかも「またしても」って・・・この人、以前に活躍してたことありましたっけ?

しかし事実はどうあれ、あくまで悪の主役は譲らないという意地を見せているようです。
そもそもワルズ・ギルは最初はガイアークが出現した時、
マーベラス一味がガイアークと戦おうとしないことをけしからんと言っていたはずなのに、
今度はマーベラス達がガイアークと戦おうとして現れたら、
せっかく自分達ザンギャックがガイアークと戦っているのだから邪魔をするな!と言うのですから、
もう身勝手すぎます。

しかも今まで隠れていたのが急に出てきたものだから
「・・・って、あれ!?・・・ザンギャック・・・!?」とハカセに驚かれてしまう始末。
他の5人も首を傾げます。
よく見れば、ガイアークの戦闘員のウガッツに混じって何故かゴーミンがいるのです。
そこにバリゾーグとインサーンも、ワルズ・ギルの横に進み出て、マーベラス達を睨みつけます。

ここでバリゾーグの姿を認めたジョーは、すっと自分の左の掌を握って拳とし、一瞬目を伏せると、
バリゾーグを睨みつけます。
以前に第26話のハリケンジャー篇でバリゾーグと戦った時のジョーはこのような仕草はしませんでした。
あの時は、第12話で必死で説得してバリゾーグの中にシドの魂がもはや存在しないと確信していたので、
バリゾーグのことはもはや倒すべき1人のザンギャック怪人としか認識していなかったからです。
だから普通に戦ったのです。

しかし、あの後、第30話のライブマン篇で、
ジョーはザンギャックとの戦いの意味を、
バリゾーグの悲劇を繰り返させないことによってシドの魂だけでも救うための戦いとして捉え直しています。
だから目の前にいるバリゾーグが倒すべき敵であるという点では以前とは同じ認識ですが、
第26話の時とは違って、ジョーはシドの魂がもはや存在しないなどとは思っていません。

シドの魂はこの世にまだ有り、ザンギャックによる悲劇が繰り返されることを憂えている。
特に自分の身体を改造したバリゾーグを使って悪行を繰り返されることを最も悲しんでいる。
だから、バリゾーグを倒し、ザンギャックの悪行を食い止めることで、シドの魂を苦しみから解放して救いたい。
ジョーはライブマン篇のラストシーンで、自分の左の拳にシドの魂を握り込むようにして、
そのことを誓ったのでした。
そして今、その誓いを果たすべき時が来たと思い、
ジョーは戦いの前に今一度、左の拳の中のシドの魂にその苦しみからの救済を誓ったのでした。

こうして一気にマーベラス一味とガイアーク、マーベラス一味とザンギャックの間の敵意がヒートアップし、
どうしてガイアークとザンギャックが一緒にいるのか難しいことはよく分からないながら、
さてはガイアークとザンギャックが手を組んだのかと勘違いしたマーベラスは
「全員まとめて・・・相手してやろうじゃねぇか!!」と怒鳴ってレンジャーキーを取出し、
6人は「豪快チェンジ!!」と叫びゴーカイジャーに変身、
名乗りを上げて「派手にいくぜぇっ!!」と飛び出していきます。

対してババッチードは「やれぇっ!!」とウガッツをけしかけてゴーカイジャーに向かって突っ込ませますが、
何故かゴーミン達もババッチードの号令でウガッツ達と一緒になって突っ込んでいくのが笑えます。
さっきまで激しく戦い合ってたはずなのに、ゴーカイジャーという強敵が急に現れたので、
結局、ウガッツもゴーミンも一緒くたになってゴーカイジャーと戦う羽目になり、
ゴーカイジャー6人VSウガッツ&ゴーミン連合軍の大乱戦となります。

ところが、威勢よく采配を振るうババッチードとは対照的に、
ワルズ・ギルはまた戦いが始まると後ろの方に下がってコソコソ物陰に隠れてしまいます。
さっきまであんなに大騒ぎしてたクセに凄い豹変ぶりです。
これにより、特別に命令が無い限りはワルズ・ギルの護衛をするようになっているバリゾーグも
前線には出ずにやや後方待機となり、
更にインサーンが「ワルズ・ギル様・・・ここは海賊どもとガイアークを戦わせ、
双方の戦力を削るのが得策かと・・・」と進言し、
ワルズ・ギルは小声で「そ・・・そうだな・・・」と、この進言を渡りに舟として、あっさり受け入れてしまいます。
ゴーカイジャーとの戦いを見ているうちに、
以前にゴーカイジャーとの戦いに巻き込まれて身体に銃弾を受けた嫌な想い出が甦って怖くなってしまったようです。

ワルズ・ギルは「お〜い、バリゾーグ!引き揚げるぞ・・・」とバリゾーグを呼び、
バリゾーグは「イエス、ボス」とその命令に忠実に従い、
結局ワルズ・ギルはバリゾーグとインサーンと共にギガントホースに身体を転送して逃げてしまったのでした。
こうして今回はジョーとバリゾーグの宿命の対決はお預けとなったのでした。
これを見てババッチードは「うおおお!?先に逃げるとはズルいのであ〜る!」と何故か悔しがる。
いや、別に仲間じゃないでしょうに。

それにしてもインサーンは何故、急に逃走しようと思ったのか?
別にガイアークと一緒になってゴーカイジャーと戦ってもよかったとは思うのですが・・・?
おそらく、ガイアークとゴーカイジャーを相争わせて戦力ダウンを図るという、
言ったままそのままの意図もあったのでしょう。
しかし、それよりもやはりインサーンは、マーベラス一味がガイアークと戦いに現れたことを確認して、
マーベラス一味が容易ならざる敵となっていることを認めて警戒したのでしょう。

マーベラス一味が自分達とは無関係の星であるはずの地球を守ろうという意識で戦っているということは、
マーベラス一味がザンギャック帝国にとって確信的な反逆者となっているということであり、
その戦う覚悟も、そこらのチンケな海賊として甘く見てはいけないレベルのものとなっているのだと
インサーンは理解したのです。
そうなると、ワルズ・ギルのような戦場では足手まといにしかならない男を守りながら戦うのは非常に不利であり、
ここは戦いは避けて撤退した方が安全だとインサーンは判断したのです。

さて、そういうわけでここからはババッチード率いるガイアーク部隊とゴーカイジャーとの戦いとなりますが、
ワルズ・ギル達がコソコソ逃げてしまったために置き去りにされたゴーミン達はまだ戦場に居残って、
ウガッツ達と一緒にゴーカイジャーと戦い続けています。
ここは、周囲を囲むウガッツとゴーミンの群れを蹴散らしていく
6人の銃と剣を使った正統派アクション(鎧だけ槍アクションだが)がカッコよく描写されます。

そしてマーベラスはウガッツ達を蹴散らすと、ババッチードにゴーカイガンを乱射して命中させ、
よろめいたババッチードを6人が追い詰めると、
ババッチードは腹部のババッチードバルカンを乱射して反撃、
その砲撃の嵐の中で、マーベラスはバックルからゴーオンレッドのレンジャーキーを取り出します。

やっと来ました。ゴーオンジャー篇ですから、ゴーオンジャーへの豪快チェンジです。
まぁゴーオンジャーへの豪快チェンジ自体はこれまでには割と多用されているので、
そんなに目新しくはないのですが、
何せ今回はゴーオンジャー篇ですから、BGMと変身バンクが本編準拠となります。

「豪快チェンジ!!」と6人がゴーオンジャーのレンジャーキーを挿し回す(鎧は入れてスキャンだが)と、
「ゴーオンジャー」のOPテーマのインストバージョンが流れ出し、
本編とほぼ同じ変身バンク映像の中で各自の変身が描写されます。
しかし細かい部分が色々とツッコミ所があって面白い。

ゴーオンジャーの変身シーンにおける最大のアクセントは「メットオン」という動作です。
これはまず最初に首から下の変身が完了した後で、
最後に両手で高々と掲げた頭部のメットのパーツを、ガポッと被るようにして装着する動作のことです。
オリジナルのゴーオンジャーではこのメットオンする前の首から上は走輔たちの素顔であったのですが、
このゴーカイジャーが多段変身する際のメットオンの前の首から上はゴーカイジャーのマスク姿ですから、
少々変なことになってます。

まずマーベラスが首から下がゴーオンレッド、首から上だけゴーカイレッド状態で
「メットオン!」と叫んで、ガポッとゴーオンレッドのメットを被ります。
これだけでも、メットの上からメットを被るという点で既にかなりシュールですが、
まぁこういうのはガオレンジャーの時やゴーゴーファイブ篇の時も感じた違和感なので、
これぐらいはもう慣れました。

問題は次のジョー、ルカ、ハカセ、アイムの4人の分割画面での一斉の「メットオン!」の場面です。
画面左下のアイムが凄いことになってます。
ゴーオンジャーはピンクがいないので、アイムはゴーオンブラックに変身することになりますから、
メットオン前のアイムは、首から下がゴーオンブラックで、首から上がゴーカイピンクという状態です。
黒い身体にピンクの頭って、なんかすごい色調でした。
そのゴーカイピンクの頭部にゴーオンブラックのメットをガポッと被ったのです。

そして極めつけは鎧の変身バンクです。
鎧は例の合体戦士のゴーオンウイングスへ変身しており、
メットオン前の状態は右半身がゴーオンゴールド、左半身がゴーオンシルバーという首から下に、
ゴーカイシルバーの首から上が乗っている状態でした。
そして右手でゴーオンゴールドのメット、左手でゴーオンシルバーのメットを持って、
その2つを頭上で合体させて
右半分がゴーオンゴールドのフェイス、左半分がゴーオンシルバーのフェイスの、
まるでキカイダーのようなゴーオンウイングスのメットを形成し、
それを「メット・・・オ〜ン!!」とそのまま両手でゴーカイシルバーの頭部にガポッと被ったのでした。

ともかく変身は完了し、このゴーカイジャーの多段変身したゴーオンジャーの姿を見たババッチードは
「ん!?その姿!」と、一応ゴーオンジャーの姿は知っている模様で「者ども〜!!」とウガッツ達を集めます。
その間に6人は、懐かしのエキゾースト音と共に一気にみせる旋風脚の後、
「炎神戦隊!ゴー!オンジャー!!」と名乗りを上げます。
やっぱゴーオンジャーといえば、この旋風脚ですが、これが見事に再現されていました。
そしてやはりゴーオンジャーの名乗りといえば「ゴーオンジャー!」ではなく「ゴー!オンジャー!」ですよね。
ただ、名乗りポーズがオリジナルとはかなり違ってて、それぞれのメンバーが独自のポーズをしています。まぁこれは中身のキャラが違うのだから当然でしょう。

ババッチードは「行け!行け〜!」と再びウガッツ達をけしかけますが、
何故かゴーミン達もババッチードと一緒になってウガッツをけしかけています。
そのゴーミン達の頭を右手のプラスドライバーで殴ってババッチードは
「お前も行け〜!」と、ゴーミン達を追い立てて、これもマーベラス達の方に突撃させます。
これに対してマーベラス達もエキゾースト音と共に突撃、
ゴーオンジャー姿のマーベラス達とウガッツ&ゴーミン軍団の乱戦となります。
ゴーオンジャーといえば割と武器を使ったアクションの印象が強いが、
ここはまず肉弾戦を強調した演出となります。

ゴーオンレッドに変身したマーベラスは力強いパンチやキックでウガッツやゴーミンを倒していきますが、
インパクトの瞬間、画面がスローになる演出は、いかにもゴーオンジャーっぽい。
そしてゴーカイブルーに変身したジョーは「ズバリ、派手にいかせてもらう!」と、
ゴーオンブルー香坂連の「ズバリ、〜ッス」という口癖と自分の決めゼリフを合体させたセリフを言いつつ、
いつものジョーの右腕を撫でるクセをするとゴーオンブルーの右上腕部のタイヤが回るという、
なかなか秀逸な描写のあと、派手な肉弾戦アクションを披露します。
この上腕部や下腿部のタイヤとかが回る描写は
「ゴーオンジャー」本編では途中からあまり見られなくなったので再現してくれて嬉しい。

そしてゴーオンイエローに変身したルカは、
ちょっとオリジナルよりも体格のいいゴーオンイエローの力強いアクションでウガッツ達を叩きのめし、
ゴーオンブラックに変身したアイムの方は
逆にオリジナルのゴーオンブラックよりもかなり華奢なゴーオンブラックの姿で、
下腿部の歯車を回転させて華麗なキック技でウガッツ達を倒していきます。

そして合体戦士ゴーオンウイングスに変身した鎧は、
いつものようにロケットダガー二刀流で
「ブンブンバンバン!マッハでいくぜ!!」とウガッツ達を斬り刻んでいきます。
この「ブンブンバンバン」も本編の初期によく使われた掛け声で、再現してくれて嬉しい。
「マッハでいくぜ」は言うまでもなく走輔の口癖です。
それにしても、やはりゴーオンゴールド単独変身はしないつもりなのでしょうか?

さて、ゴーオングリーンに変身したハカセは、何故かウガッツやゴーミン達に苦戦します。
まぁゴーオングリーンってもともとそういう強いか弱いかよく分からんキャラでしたので、
これも忠実な再現かもしれません。
両手をワイヤーでとられてしまったハカセはその2本のワイヤーをゴーミンとウガッツ達に引っ張られて
「うわあああ!?」と水上スキー状態で滑っていき、
途中で待ち受けるゴーミンやウガッツ達の攻撃を引っ張られながらかわしていくトリッキーなシーンとなります。

ここ、ゴーミン達とウガッツ達が仲良く一緒に走ってハカセをワイヤーで引っ張ったりしてなかなか面白い。
そこにマーベラスが飛び込んできて「はっ!!」と、ロードサーベルでワイヤーを一刀両断、
ハカセは反動で後ろにひっくり返りながら後ろにいたウガッツ2体にキックを見舞います。
「しっかりしろ!」とハカセを叱って、マーベラスはウガッツ達をロードサーベルで斬り倒していきます。

そうしてウガッツとゴーミンの集団を片付けた6人の向けて
「おのれ〜!貴様ら〜!!」とババッチードが怒りを露わにして前に立ちはだかります。
「残るはババッチード!お前だけだ!!」と鎧が啖呵を切りますが、
ババッチードは「余を簡単に倒せるとは思わない方がいいのである!!」と言うと、
「ババッチードスパイラル!」と叫び、身体から無数の歯車型のエネルギー波を発して攻撃を繰り出し、
マーベラス達6人は「うわああ!!」と吹っ飛ばされます。

そこにババッチードが「トドメであ〜る!!」と右腕のプラスドライバーから光線を発射しようとするところに、
ジョーが「ガレージランチャー!!」と叫んで、
ゴーオンブルーの専用の大型ランチャー型のゴーオンギアのガレージランチャーを構え、
同時にアイムも「カウルレーザー!!」と叫んで、
ゴーオンブラックの専用のレーザーガン型のゴーオンギアのカウルレーザーを構え、
2人は同時に光弾を発射して、ババッチードの右腕から発した光線にぶつけて、
その勢いをちょうど真ん中の距離で相殺して止めます。

そこにルカが「レーシングバレット!!」と叫んで、
ゴーオンイエローの専用のレーシングカー型の弾丸状ゴーオンギアのレーシングバレットを発射し、
ババッチードに命中させます。
そして「ロケットダガー!!」と叫んで鎧がロケットダガーのミッション6で空中を飛びながら
二刀流でババッチードを何度も斬り刻んでいきます。

最後はマーベラスが「ロードサーベル!!」と叫んで
ゴーオンレッドの専用の長剣型のゴーオンギアのロードサーベルを構え、
ハカセが「ブリッジアックス!!」と叫んで
ゴーオングリーンの専用の斧型のゴーオンギアのブリッジアックスを構え、
「ゴーオンジャー」本編での独特の演出だった光のロードを滑ってきたその勢いで斬るという大技を
2人で披露します。

ただ、実際は本編ではこの光のロード疾走技を使ったのはゴーオンレッドだけであり、
ゴーオングリーンはこの技は使ったことがない。
だからなのか、この曲がりくねった光のロードを高速で滑ってくる際、
ハカセはスピンしまくっててクルクルしてるのが面白い。
マーベラスも1回スピンしてしまいますが、
そのまま一気に「サーベルストレート!!」と技名を叫んでロードサーベルでババッチードに斬りつけ、
続いてハカセが「アックスツーリング!!」と技名を叫んでブリッジアックスで斬りつけます。

しかし実際のアックスツーリングという技は普通に衝撃波を飛ばす技であって、
光のロード疾走技ではない。
ここはマーベラスの技にハカセが無理につきあっている場面なのでしょう。
そしてもう1回、マーベラスが「おりゃあっ!!」と斬りつけ、
3回斬られたババッチードは「うおおお!?」と吹っ飛んでいきます。

なお、ここまでのゴーオンジャーの一連のアクションで、
「ゴーオンジャー」本編で走輔たちが最も多用していた武器であるマンタンガンが、
腰からぶら下げられた状態でありながら全く使用されていないのは、実に本編の設定に忠実だといえます。
何故ならマンタンガンは炎神ソウルを入れないと使えない仕様になっているからです。
そして炎神ソウルは炎神の身体の一部であり、
マーベラス達6人はパートナーの炎神のソウルを持っていない状態なので、
マンタンガンを使えない状態なのです。
確かにこれまでのゴーオンジャーへの何度かの豪快チェンジの際も、
ゴーオンギアは使用していても、マンタンガンは一度も使用していないはずです。

さて、ババッチードを吹っ飛ばして、ここでゴーカイジャーの姿に戻った6人。
「トドメだ!!」とマーベラス達はゴーカイガレオンバスターを出して構えて発射、
ライジングストライクをババッチードに命中させて倒します。
が、いつものザンギャック怪人とは違い、今回のババッチードは前回のチラカシズキー同様、
異世界の機械生命体の幹部怪人なので、
等身大戦で倒すほどのダメージを与えても粉々にはならず、
自らの意思で巨大化することで戦い続けることは出来ます。

「まだだ!石に齧りついてでも、余は任期を全うするのであ〜る!!」と、
なんだか、なかなか辞めない往生際の悪い総理大臣みたいなことを言って、
「産業革命〜っ!!」と叫び巨大化します。
これを聞いてマーベラスは「・・・誰もお前なんか支持してねぇよ!」と辛口批評をしながらガレオンを呼び、
巨大化したババッチードにゴーカイオーと豪獣神で立ち向かうこととなりました。

ババッチードはまだまだ余裕で「余に勝てるかな?」と言うと、
ババッチードバルカンを発射、続けてババッチードスパイラルでゴーカイオーと豪獣神を圧倒する強さを見せます。
ゴーカイオーのコクピットでは「・・・さっすが、害統領ってこと?」とルカも舌を巻き、
ジョーも「巧い攻撃しやがる・・・!」と忌々しそうに言い、
なかなかゴーカイジャー側は突破口を見出せない状態となります。

その時、ゴーカイオーのコクピットから外を見て、マーベラスが「あん?」と呟きます。
ゴーカイオーに向かって、走輔が駆けてきたのです。
走輔はガレオンに乗ってマーベラス達と一緒にヒューマンワールドに戻ってきたはずですが、
マーベラス達が等身大戦をしている間にガレオンから降りて近くから戦いを見ていたのでしょう。

駆けてきた走輔はゴーカイオーを見上げて、腕を突き出して
「みんな!今こそ俺たちの大いなる力を使うんだ!!」と叫びます。
ゴーオンジャーの大いなる力を使うように走輔は言っているようです。
が、それに対してアイムはコクピットから走輔に向けて
「しかし・・・あれは何も出なかったのでは・・・?」と困惑して問い返します。

確かに、前回のガンマンワールドでのチラカシズキーとの戦いの際、
ゴーオンジャーのレンジャーキーをコクピットに挿しても、ハッチからは何も出てこなかった。
ゴーオンジャーの大いなる力は6月の黒十字王との戦いの際に貰ったはずなのに、
何も出てこないというのは妙です。
それでルカがガンマンワールドで戦いの後に走輔にどうなっているのか説明を求め、
走輔が何か言いかけていたのですが、ちょうどそこにババッチードの宣戦布告があったので、
ゴーオンジャーの大いなる力の謎についての話題は尻切れとんぼで終わっていました。

しかし、確か、あの時、走輔はゴーオンジャーの大いなる力を使いこなす方法について
何か説明しようとしていました。
つまり、走輔はゴーオンジャーの大いなる力を使いこなす方法を知っており、
どうしてマーベラス達がゴーオンジャーの大いなる力を引き出せなかったのかという理由も知っているようなのです。
だから走輔が使うようにと言う以上、
走輔はマーベラス達がゴーオンジャーの大いなる力を使えるようになったのだと判断しているのです。

その根拠を走輔は大きな声でマーベラス達に教えます。
「相棒を見つけた今なら大丈夫だ!!」と走輔は言うのでした。
相棒とは、さっきマーベラスと相棒になった炎神マッハルコンのことです。
ならば、実はマッハルコンが、あるいは炎神がゴーオンジャーの大いなる力なのかと思いきや、
走輔は意外なことを言います。
「世界にどんな壁があろうとも、お前らの相棒は駆けつけてくれる!!
・・・それが、ゴーオンジャーの大いなる力だ!!」と言うのでした。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
にほんブログ村 にほんブログ村 テレビブログ スーパー戦隊へ
にほんブログ村
posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 23:54 | Comment(2) | 第36話「相棒カイゾク」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月17日

第36話「相棒カイゾク」感想その6

マーベラス一味のこれまでゲットした「大いなる力」は26個ですから、
これぐらい集めれば、さすがにマーベラスにも「大いなる力」というものが多少は分かってきています。
当初は「大いなる力」とはマジドラゴンやパトストライカーのような単なる巨大武器や技など、
戦う力だと思っていたのですが、次第にどうもそういうわけではないことが分かってきて、
特に第28話のジェットマン篇では、マーベラスにも明らかに「大いなる力」の本質というものが分かったはずです。
「大いなる力」の本質とは、それぞれの戦隊の戦う力を支える精神であり、
具体的な形をとって現れる巨大な戦う力もまた「大いなる力」が形をとって現れた姿なのですが、
それを使いこなすのは「大いなる力」の本質である精神の方なのです。

マーベラス一味は「宇宙最大のお宝」を手に入れるのが目的なのであって、
本当は「大いなる力」が欲しいわけではありません。
しかし、34のスーパー戦隊の大いなる力を揃えないと「宇宙最大のお宝」が手に入らないので、
こうして「大いなる力」を集めているのです。

それも単に集めればいいわけではない。
第3話で小津魁は「34のスーパー戦隊の大いなる力を引き出せば宇宙最大のお宝が手に入る」と言いました。
つまり、「大いなる力」は持っているだけでなく、使いこなせなければ意味は無いのです。
おそらく宇宙最大のお宝を見つけて手に入れるにあたって、
34のスーパー戦隊の「大いなる力」を全部使う必要があるのでしょう。
つまり、「宇宙最大のお宝」を手に入れるためには、
34のスーパー戦隊の「大いなる力」の本質である、それぞれの戦隊と一致した精神性を
備えていないといけないのです。

例えばバスコのようにスーパー戦隊との精神性の一致も無いまま、
単に無理矢理に「大いなる力」を奪い取っても、「大いなる力」を使うことは出来ないのだから、
仮にその方法で34個の「大いなる力」を揃えたとしても、「宇宙最大のお宝」は手に入らない。
しかしバスコが現在手に入れている3つの「大いなる力」をその3戦隊との精神性の一致の上で奪取しなければ、
マーベラス一味もまた「宇宙最大のお宝」を手に入れることは出来ない。
このままではバスコと何らかの取引をしなければならない羽目になるのです。

まぁそれはともかく、バスコの強引な手法は例外的なものであり、
本来は「大いなる力」はその力を引き出すための精神性の一致が前提となって譲渡されるものということになります。
だから、基本的にはレジェンド戦士たちがマーベラス一味を見て
「自分達と同じ精神性を持っている」と認めない限り、
「大いなる力」は譲渡されないようになっているようなのです。

第28話のジェットマン篇で、「大いなる力」の本質はその戦隊の精神性にあるということはハッキリ分かり、
更に第31話のオーレンジャー篇で、精神性の一致の無い状態で無理に「大いなる力」を渡そうとした桃が失敗して、
その後、吾郎と顔を合わせた後、自然譲渡が何時の間にかなされていたということからも、
そういう仕組みになっていることは、マーベラスにも最近はなんとなく分かってきています。

ならば、黒十字王との戦いの際にゴーオンジャーの大いなる力が譲渡されているということは、
その時点で自分達とゴーオンジャーとの精神性の一致が認められたということであり、
ならばゴーオンジャーの大いなる力は引き出せないとおかしいとマーベラスは思いました。
ところが実際にチラカシズキーとの戦いの際にゴーオンジャーの大いなる力は引き出せなかった。
ということは本当はマーベラス達とゴーオンジャーの精神性は一致していなかったことになる。
一体どういうことなのだろうかとマーベラスは考えて、思い至ったのは、
あの黒十字王との戦いの際にレンジャー空間にビジョンで現れた元ゴーオンイエローの女戦士が
勘違いしたのではないかということでした。

つまり、レンジャーキーへの「大いなる力」の自動的な譲渡の引き金となるのが、
「レジェンド戦士がマーベラス一味と自分の戦隊との精神性の一致を認めること」である以上、
レジェンド戦士が本心からそう思ったことが勘違いであった場合でも譲渡は成立してしまうということです。
これまではそうしたケースは幸い無かったが、
こうして譲渡された「大いなる力」が引き出せない以上、
ゴーオンジャーの場合は、あの女戦士の勘違いで「大いなる力」が譲渡されてしまったのだろうと
マーベラスは思いました。

いや、実は走輔もマーベラス達がゴーオンジャーの大いなる力を引き出せなかったのを見て、
同じように考えていました。
たぶん早輝がいつもの天然ボケで勘違いして渡してしまったのだろうと思ったのです。
何故なら、出会った時、走輔の目から見てマーベラス達が
ゴーオンジャーと同じ精神性を持っているようには全く見えなかったからです。
それでもガンマンワールドに行ってから少しずつ見直していたのですが、
やはりチラカシズキーとの戦いの際にゴーオンジャーの大いなる力を引き出すことが出来なかった
マーベラス達を見て、走輔はやはり根本的なところがまだ分かっていないと評価せざるを得ませんでした。

マーベラスも最初に走輔と会った時は、
到底自分達とゴーオンジャーが同じ精神性を持っているようには思えませんでしたが、
ガンマンワールドでのチラカシズキーとの決闘を通して、
「無関係の世界を守るために戦う」という部分で精神性の一致は得られたと思っていたのです。
ところがチラカシズキーとの巨大戦でゴーオンジャーの大いなる力が引き出せなかったので、
「無関係の世界を守るために戦う」というのがゴーオンジャーの精神性の本質、
つまり「大いなる力」ではないのだと思い知らされてしまったのでした。

てっきり、その「無関係の世界を守るために戦う」ということが
走輔の言う「正義の味方」の本質なのかと思っていたら、そういうわけではなかった。
確かにゴーオンジャーは無関係の世界を守って戦う戦隊なのですが、
彼らをそういう行動に駆り立てる何か別の精神性がその奥に存在しており、
それが走輔の言う「正義の味方」の精神の本質であり、ゴーオンジャーの大いなる力なのだろうと
マーベラスは思いましたが、それが何なのかは皆目見当がつかず、
その上、ババッチードの策略が判明して、まずは鎖国バリアを破ってヒューマンワールドに戻ることが先決となり、
そっちで頭がいっぱいになって、
ゴーオンジャーの大いなる力の件はマーベラスもすっかり忘れてしまっていたのでした。

そういう状態でマーベラスは急に走輔からゴーオンジャーの大いなる力が何なのか、教えられたのです。
走輔の言葉は「世界にどんな壁があろうとも、お前らの相棒は駆けつけてくれる!!
・・・それが、ゴーオンジャーの大いなる力だ!!」でした。
つまり「異世界の壁も超える相棒の絆」がゴーオンジャーの大いなる力だということです。
言い換えればゴーオンジャーの精神性の本質は「異世界の壁も超える相棒の絆」であり、
ゴーオンジャーの本質が「正義の味方」だというなら、
異世界の壁も超える相棒の絆が正義の味方の本質ということになります。

そして、そのゴーオンジャーの大いなる力をマーベラス達が使いこなせるようになったというふうに
今の時点で走輔が急に判断したということは、
さっきのマシンワールドでマーベラスとマッハルコンとの間で結ばれた相棒の絆を、
その「異世界の壁も超える相棒の絆」だと走輔が認めたということです。

確かにマッハルコンはマーベラスと相棒になった直後、
次元の壁を破ってヒューマンワールドへ繋がる道を開いてくれた。
つまり、まさにマーベラスとマッハルコンの相棒の絆は「異世界の壁を超える絆」だと言えます。
そして、マッハルコンに出会う以前のマーベラス一味にはそのような炎神との異世界の壁を超えた絆は無かったから、
ゴーオンジャーの大いなる力を引き出せなかったのです。

走輔の言葉を聞いて、以上のような理屈はマーベラスにも理解出来ました。
ただ、マーベラスによく分からなかったのが、自分とマッハルコンの相棒の絆が「異世界の壁を超える絆」であり、
ゴーオンジャーの大いなる力と同じ精神性のものだとするなら、
それが「正義の味方」の精神の本質と同じものだということになることでした。
要約すれば、マーベラスとマッハルコンの相棒の絆こそが「正義の味方」の本質ということです。

しかし、マーベラスとマッハルコンの相棒の絆は、
暴走族の少年が海賊に入りたいと言うのを、海賊の船長が受け入れたというような渡世人の契りのようなもので、
一見したところ、これほど一般的な「清く、正しく、美しい」という「正義の味方」のイメージから
遠いものも無いです。

ただ、それでも走輔がマーベラスとマッハルコンの絆を「正義の味方」の精神と同じだと言うのであれば、
それは走輔の言うゴーオンジャー流の「正義の味方」、
いや、ゴーオンジャーと炎神の異世界を超えた絆によって成立する「正義ノミカタ」というものが、
一般的な「正義の味方」のイメージとは少し違う、特殊なものであるということです。

それがマーベラスには今までは分からなかった。
そもそも走輔の言う「正義の味方」を一般的な「清く、正しく、美しい」イメージのものと思い込んでいたため、
自分には縁の無いものだと思ってしまっていたのです。
しかし、ついさっき結んだ自分とマッハルコンの絆が
「正義ノミカタ」の精神と同一のものだというのなら話は別です。
自分とマッハルコンの絆について考えれば、「正義ノミカタ」の本質を知ることは出来る。
そう思ってマーベラスは自分とマッハルコンの相棒の絆がどういうものであるのか考えてみました。

マーベラスとマッハルコンの絆は、
他人の作ったルールを乗り越えて自分の本気で信じて突き進める道を求める者同士が力を合わせ、
その結果、双方ともに無関係の世界である「ヒューマンワールドの地球」を救うための
次元の裂け目を開くという一致した目標を持ち、それを達成したことで成立した絆でした。
これは、まず「他人の作ったルールを乗り越えて自分の本気で進める道を求める」というのは、
つまり「自由を求める」ということです。

「自由」というのは、好き放題にすることや、垣根を全部取っ払うことのように誤解される向きもありますが、
もともとは「自由」とは「他のものからの拘束・支配を受けないで自己自身の本性に従うこと」の意味であり、
他からの拘束や支配、制限は前提とした上で、
その中でいかに自分自身の意思を通すのかという高貴な精神を言うのです。

何も拘束・支配・制限の無い世界を作ることは事実上不可能であり、
そんなものがもし実現したとしても、それは一切の個性が消滅した虚無の世界に過ぎません。
何の制限も無い世界では、誰も自分を保とうとすらしなくなるからです。
制限があるから自由を求める高貴な精神が輝くのです。
だから世界には不自由な支配や壁があった方がいい。

というより、常に自分自身の信念を持って生きようとする人間にとっては
世界は不当な支配や不自由な壁だらけに見えるであろうし、
自分の意思を持たないような人間から見れば、世界は見渡す限り平坦で見渡しの良い平原に見えるでしょうけど、
それは本当は不毛な更地に過ぎない。

つまり、自分の信じて突き進む道を求める者の心の中にこそ、
他人の作ったルールは不自由な壁として立ちはだかっているのであり、
その壁が高ければ高いほど、それを乗り越えて掴む「進むべき道」は高貴な精神に基づくものとなるのです。
それが「自由」の精神です。

世界に存在する「壁」は自由を求める精神のある者にしか見えない。
自由を求めない者は壁にぶつかることが無いから、
一生、壁の存在に気付かずに世界は自由で快適なものだと思い込んで生涯を終えます。
どんなに苦痛に満ちた人生を送っても、
壁の存在に気付かない者は、その苦痛に満ちた状態が世界の上限だと思い込んで、それで納得してしまうのです。

11のブレーンワールドの間を隔てる次元の壁も、
それぞれのワールドで普通に生活していれば見えることはありません。
ぶつかってみて初めて見えるのです。
そうして、その壁を自分の「ガイアークを倒す」という信念を阻む障害として捉えて、
それを乗り越えて自分の信じる道を突き進もうとした者達がスピードル達、12体の炎神たちでした。
つまりスピードル達は「自由」を求めた者達だったのです。

同様に、走輔たちゴーオンジャーの面々も、
もともと自分の周囲に存在する不自由な壁を意識して生きている連中でした。
他の者は特にそれらの壁を意識することなく快適に生きている中、
彼らは自分自身の個性を尊重する精神が強かったため、
他の人が意識することない壁を意識してしまい窮屈な想いをして生きる不器用な連中でした。

そんな彼らが異世界から次元の壁を超えてやって来た炎神たちと出会い、
その自由な精神に共鳴し、自分も次元の壁を超えて自分の信じる道を見つけたいと思った。
そうして人間と炎神の双方の自由を求める精神が出会ったのですが、
彼らは皆「自分の信じる道」を求めて次元の壁まで超えているのですから、
非常に自由な精神の持ち主であり、超個性的、つまりその信じる道はバラバラです。
だから本来、手を組むことなど出来ない。
実際、炎神同士も当初は心はバラバラであったし、走輔たちもチームワークが良いとはいえなかった。

そんな彼らが何故、相棒となり、チームとなってまとまっていったのかというと、
根本的な部分で互いに尊敬し合っていたからです。
それは、異世界の次元の壁を超えてまで自由を求める、
その無茶なまでの一途さ、自由を尊重する精神の強さ、高潔さでした。
それぞれの信じる道は違っても、その自由を尊重する心を持つという一点においては全員が一致しており、
互いに尊敬することが出来た。
だから彼らは異世界の壁を超えた絆を結ぶことが出来た。
その絆とは、「自由を尊重する者同士の絆」です。

つまりゴーオンジャーとは、自由を尊重する精神で繋がった戦士たちであり、
自由の精神を尊重する戦隊なのです。
そうして、異世界の壁を超える自由を尊重する絆で結ばれたゴーオンジャーと炎神たちは、
彼らが共通して信じられて突き進める1つの大きな道を発見したのです。
それが「自由の精神を踏み躙る敵と戦い、自由の精神を守り抜く」ということであり、
彼らはそれを自分達の突き進むべき「正義のロード」としたのです。
つまり、ゴーオンジャーの言う「正義ノミカタ」とは、「自由の精神を守るヒーロー」なのです。

そして、その「正義ノミカタ」が戦う敵、すなわち「自由の精神を踏み躙る敵」というのがガイアークです。
何故ガイアークが自由の精神を踏み躙る敵なのかというと、
ガイアークが世界を汚染しようとしているからではありません。
汚染することが自由の蹂躙とは直接繋がらないからです。
ガイアークの真の問題点は、地球全体、ひいては11の世界全てを、
皆等しく汚染された世界に変えようとしていることです。
つまり、「世界の均質化」がガイアークが自由の蹂躙者である由縁なのです。

全ての世界が皆同じように汚染された世界になれば、異世界同士の差異が無くなり、
人々は世界を隔てる壁を意識することがなくなる。
そうなると、壁を超えて自由を求めようとする精神が生まれてこなくなり、
自分の信じる道を突き進もうとする者もいなくなる。
そうして世界から自由な精神は失われるのです。

人々の自由な行動を妨げる不自由な壁など取っ払った方が、
自由な世界を実現して自由な精神に満ちた世界を作る近道なのではないかと考えがちです。
そういう考え方を「自由化」などという意見もあるでしょう。
しかし、実際は不自由な壁が存在し、異世界の個性や落差が存在するからこそ、
それを超えようとする自由な精神が生まれてくるのであって、
世界から全ての壁を取っ払って均質な世界を作り上げたとしたら、
そこからは壁を超えて自分の信じる道を探そうというような高貴で自由な精神は生まれてこなくなり、
世界からは自由が失われて、不自由な世界が誕生することになります。

それは結局、壁の存在に気付くことなく、苦痛に満ちた人生を自由な人生だと錯覚して納得してしまう従順な、
支配しやすい民を量産するだけの世界です。
そしてその世界は実際はガイアークによって作られた壁に囲まれた、
全ての世界を合わせた広さの、だだっ広い牢獄のような世界なのであり、
そこで自由な精神を捨てて現状に満足して生きる囚人たちが蠢くだけとなるのです。

ガイアークによる「自由の蹂躙」とはそういうことであり、
そのような不自由な世界を作らせないために、
自由の精神を守るヒーローにして「正義ノミカタ」であるゴーオンジャーは、
全ての世界の個性をガイアークによる均質化の暴力から守るために戦うのです。
それが「俺たちは全てのワールドを守る」ということなのです。

世界は壁で隔てられて、それぞれが個性がバラバラで、行き来が不自由で、
互いに理解困難なぐらいがちょうどいいのです。
その方が実は良質な自由の精神がたくさん生まれてくるのです。

だから、ゴーオンジャーは全ての世界を守りながら、
自分の世界以外の全ての世界とあまり関係を持とうとはしないのです。
異世界同士は出来るだけ関係が薄い方がいい。
その方が壁は高くなり、壁が高い方が、均質化の危険が少なくなり、
より高潔な自由を求める精神が生じてくるからです。
異世界人同士で絆を結ぶのは、互いに次元の壁を超えて自由を求めてきた者同士だけで十分なのです。

だから、世界の均質化を嫌い、自由な精神を守って戦う「正義ノミカタ」であるゴーオンジャーが
「無関係の世界を守って戦う」のは当然すぎるぐらい当然であったのです。
走輔の、世界が違うことを前提とした上での互いに心が通じ合うはずだという考え方は、
こうしたゴーオンジャーの基本理念に則ったものなのです。

以上がゴーオンジャーの基本理念であり、
ゴーオンジャーにおけるその基本理念の根本は、
ゴーオンジャーと炎神の「異世界の壁を超えて自由を求める精神を互いに尊重して、
自由な世界を守るために共に戦う道を見出した相棒の絆」ということになります。

さて、そこでマーベラスとマッハルコンの相棒の絆ですが、
まずマーベラスはもともとはザンギャックの作ったルールを破って海賊となった男であり、
宇宙に住む他の人々はあえて意識しないようにしていた自分の信じる道を塞ぐ壁を、
マーベラスは窮屈に感じて乗り越えようとした。だから海賊になった。
つまりマーベラスも自分の心の中に世界を隔てる壁を意識して、
それを乗り越えて自分の信じる道を探そうとした、自由を求めた男だったのです。

そしてアカレッドという同じく世界を隔てる壁を超えて自由を求めた男と出会い、
互いにその自由を求める精神を尊重し合って、
「宇宙最大のお宝を見つける」という自分の信じて突き進む道を見つけた。
が、それは実はマーベラスの「自由を求めるヒーロー」としての始まりに過ぎなかったのです。

アカレッドという相棒を失い「宇宙最大のお宝」を手に入れるためにやって来た地球で、
マーベラスは何故かザンギャックの侵略から地球を守って戦いたいという気持ちが湧きあがってくることになった。
これはもともとマーベラスが自由の精神を尊重する人間であったからです。
つまり自由の精神を尊重するからこそ、マーベラスは、
たまたま立ち寄った地球でザンギャックがやっていることを看過出来なかったのです。
それはつまり、ザンギャックのやっていることが自由の精神を踏み躙る行為であったからです。

つまりガイアークと同じく「世界の均質化」というのがザンギャック帝国の征服事業の本質なのです。
全宇宙を全てザンギャックの支配のもとに統一して均質化した世界を作り上げ、
宇宙の様々な星や地域の個性を一色に塗りつぶし、それらを隔てる壁を取っ払ったように見せかけ、
自由の精神を根絶やしにして、現状に疑問を抱かない盲従する奴隷たちを支配するというのが
ザンギャック帝国の本質であり、
かつてマーベラスの生まれ故郷にも、
そうした「ザンギャックの支配下で自分の自由を隔てる壁の存在を意識しないように飼い馴らされた人々」が
たくさん居たのでしょう。
マーベラスだけはその壁を意識して超えようとしたゆえに海賊となりお尋ね者になったのです。

その自分が立ち寄った宇宙の辺境の星である地球にもザンギャックの征服の魔の手が迫ってきて、
自由がまた圧殺されようとしていた。
それでマーベラスは、地球を守りたいと思ったのではなく、
本当はザンギャックの侵略から地球を守ることで、宇宙の自由を守りたかったのです。
自由が踏み躙られる様子を見て、自由を愛するマーベラスの怒りが爆発して、ザンギャックと戦い始めたのです。
それが第1話の真実だったと言っていいでしょう。

ところがマーベラスは自分が「自由の精神を守るために戦った」ということに気付きませんでした。
自分の信じて突き進む道が「自由な世界を守るために戦うこと」だとは気付かなかったのです。
マーベラスはあくまで自分の進むべき道は「宇宙最大のお宝を手に入れること」だと思っていたのです。
しかし、もともと自由な精神を求めて壁を超えた人間であるマーベラスが行き着く、進むべき道は
「自由を蹂躙する者から自由な世界を守るために戦うこと」でしか有り得ないのであり、
「宇宙最大のお宝を手に入れること」というのは、その結論へ至るためのステップであり、
そしておそらく、その戦いに勝利するためのカギを握る何らかのアイテムを得ることであると思われます。

だから、いずれはその自分の真に進むべき道をマーベラスは見出さねばならなかったが、
そのためにはゴーオンジャーの場合と同様、
マーベラス自身と同じように自分の信じて突き進む道を求めて世界の壁を超えようとする相棒との出会いが
必要であったのであり、その相棒がマッハルコンだったのです。

マッハルコンもまた、マシンワールドにおける常識や固定観念を自分の信じる道を見つける妨げとなる壁と見なして
常に意識して、それを乗り越えようとして足掻いて生きてきた者であり、それゆえ暴走族となっていたのですが、
マーベラスと出会ったことによって、その自由を求める精神を次元の壁を超えるために活かすことを決断します。
それによってマッハルコンは本当に自分が信じて進みたかった、
両親のような、異世界で悪と戦うヒーローになるために自分の心の中の高い壁を超えることになったのです。
その結果、マッハルコンは自由な精神を獲得し、
同じく壁を超えて自由な精神を獲得していたマーベラスと、自由な精神を尊重して追い求めるという一点において、
相棒の絆を結んだのでした。

自分とマッハルコンとの絆がそうした絆であることを把握した上で、
そこに走輔から、その自分とマッハルコンの相棒の絆が
ゴーオンジャーの「正義ノミカタ」の精神と同じだと言われたマーベラスは、
自分とマッハルコンの絆が「自由な世界を守るために共に戦う絆」なのだと理解し、
それがゴーオンジャーの大いなる力、つまり、ゴーオンジャーの精神の根本なのだと気付いたのでした。

そして同時に、自分の本当に信じて突き進むべき道が
「自由を蹂躙する敵から自由な世界を守るための戦い」だったのだとも気付き、
だから自分はザンギャックの侵略から自分とは無関係の地球を守って戦おうとしたのだと気付きました。
何故なら無関係であればあるほど、世界はお互い自由だからです。
自分と無関係の星である地球を守って戦う意義は、自由の精神を守るためだったのです。
そして、それがゴーオンジャーの言う「正義」なのだと知ったのでした。

なお、それがダマラスとインサーンが危惧していたことでもあるのです。
ザンギャックの「宇宙をザンギャックのもとに一律に統治するのが正義」という理念に
真っ向から逆らう形の「正義」がそこに込められているからです。

すなわち、第2話において、マーベラスがあの少年に「この星を守る価値は何処にある?」と質問し、
少年に「海賊なら自分で探せ」と言われていた、あの質問の解答「この星を守る価値」は、
「宇宙における自由な精神を守るため」であり、
それが「宇宙の正義」なのだということを、ここに来て、遂にマーベラスはその解答を得たのですが、
まさにその解答は、マーベラスが自由を求めて世界の壁を超えてきた「海賊」だからこそ
探し出すことが出来たのだといえます。

「・・・そういうことか!」と、それらの事情を悟ったマーベラスは前を向きます。
それらが間違いない事実だと確信するためには、
走輔の言う通りに今度はゴーオンジャーの大いなる力が引き出されるという事実の裏付けが必要であったからです。
ならばゴーオンジャーのレンジャーキーをゴーカイオーのコクピットに挿してみなければならないが、
今はババッチードの猛攻を受けている最中です。

マーベラスが前を向いてババッチードの動向を確認すると、
ババッチードは「なぁにをゴチャゴチャ話しているのであ〜る!?」と言って、
またババッチードバルカンを連射してくる。
息もつかせぬ連続攻撃で、なかなかこちらもレンジャーキーを挿すチャンスを作れない。

すると、そこに、走輔の言葉を一緒に聞いていた
豪獣神のコクピットに乗っていた鎧がすかさず豪獣神のドリルをシールドモードにして
ババッチードバルカンを弾き返して、ババッチードに命中させ、少しババッチードを怯ませてくれます。
その上で鎧は「皆さん!今のうちに!!」と言って、
マーベラス達にゴーオンジャーの大いなる力を試してみるよう促してくれたのでした。

「ああ!!」と応じたマーベラスはバックルから光を発するゴーオンレッドのレンジャーキーを取出し、
他の4人も同様にゴーオンジャーのレンジャーキーを出し、
5人は一斉に「レンジャーキー!セット!」と叫んでコクピットに挿して回します。
するとゴーカイオーの背中のダイヤルがぐるっと回って、
胸部のハッチが開いて今度は中から何かが飛びだしてきました。
それはゴーカイオーが片手で掴める程度の大きさの車の玩具のようなものと
タブレット状の更に小さな奇妙な物体でした。
その車の玩具はゴーカイオーの左手に、タブレット状の物体はゴーカイオーの右手に
飛び込んできて握られます。

「これ・・・マッハルコンか・・・?」とマーベラスはそのゴーカイオーの左手に握られた車の玩具を見て驚きます。
それはフォーミュラマシンの玩具のようであり、その姿はマッハルコンそっくりで、
つまりマッハルコンをモデルとした車の玩具のように見えました。
さっき走輔は「相棒は駆けつけてくれる」と言いましたから、
マーベラスはてっきりハッチからマッハルコンが現れるのかと思っていたのですが、
マッハルコンはマッハルコンでも、マッハルコンの玩具が現れたので、この予想外の展開に面喰ったのでした。

そこに走輔がゴーカイオーを見上げて
「ヒューマンワールドでは、炎神はソウルとキャストに分かれちまうんだ!」と大声でアドバイスします。
そして「炎神ソウルを、炎神キャストにセットするんだ!!」と、
「ゴーオンジャー」本編でお馴染みの炎神ソウルをセットする時の
左手でキャストを持って右手でそこにソウルを挿入するポーズをとりながら説明します。

「ゴーオンジャー」本編を見たことがある人なら誰でも知っていることですが、
炎神はヒューマンワールドでは本来の巨大な姿で活動出来る時間は10分間だけであり、
それ以外の時間は小型化して玩具のように動かなくなった「炎神キャスト」という身体パーツと、
意識が入った「炎神ソウル」というタブレット状の物体とに分離してしまうのです。
そして巨大化させるには、ヒューマンワールドの相棒の手によってキャストにソウルを挿入しなければならない。

走輔のポーズを見て、今ゴーカイオーの左手に握っているマッハルコン型の玩具が「炎神キャスト」で、
ゴーカイオーの右手に握っている「13」という数字の刻印されたタブレット状の物体が「炎神ソウル」だと
把握したマーベラス達は「よし!」と応じると、「炎神ソウル!セット!!」と叫んで操舵輪を回し、
ゴーカイオーの両手を動かして、
マッハルコンの炎神キャストの右側面に開いた挿入口に炎神ソウルを挿入しました。

なお、このマッハルコンのキャストとソウルはゴーカイオーが持てるぐらい大きいのですが、
これは例外的に大きく、
スピードルたち他の炎神のキャストやソウルは人間が持てる玩具サイズになってます。
何故マッハルコンのものだけこんなに大きいのかというと、
それはまぁ巨大戦時に使われるという作劇上の都合ということでしょう。
まぁそのへんは細かくツッコむのはやめましょう。

ソウルを挿入されたマッハルコンのキャストは、それまで閉じていた目が開いて「バ〜リバリ〜!!」と言葉を発し、
エンジンをブンブン吹かします。
そして「GO!!」という掛け声でゴーカイオーがマッハルコンを前方で放り出すと、
マッハルコンはエキゾースト音を響かせて疾走しながら
「俺様マッハルコン!!迎えに来るのが遅いから、こっちから来てやったぜ!!」と言いつつ、
見る見る巨大化して、先ほどマシンワールドで走り回っていた時のままの雄姿でババッチード目がけて疾走します。
それを見て走輔は「来たか!」と頷きます。
これでマーベラス一味がゴーオンジャーの大いなる力を遂に使いこなしたことが確定したのです。

「ぬう!?」と驚くババッチードに対してマッハルコンは
「そりゃあ!!」と車体前面からビーム砲を発射しながら脇を通り過ぎ、
更に急スピンで向きを変えて再びビーム砲を発射します。
これらの攻撃を全て喰らったババッチードは「うわあああ!?」と絶叫して倒れ、
マッハルコンはその間にゴーカイオーの前へ戻ってきて、ゴーカイオーに背を向けます。

その姿を見てマッハルコンの意図を察したマーベラスは「マッハルコン!」と声をかけ、
細かく説明しなくてもマッハルコンもマーベラスの考えは分かっているように
「オッケー!!任せろマーベラス!!バリバリいくぜぇ〜っ!!」と応えてエンジンを吹かします。
するとマーベラスは「いくぞっ!!」と思いっきり操舵輪を回してゴーカイオーをジャンプさせると同時に
両脚パーツを切り離し、腰から上だけのゴーカイオーが
さっきのマシンワールドのカーチェイスの最後の決着した時のように、
マッハルコンの上にドッキングして、またゲッタースリーのような状態になったのでした。

このドッキングの場面、マッハルコンの声でナレーションが入り、
「海賊の心と炎神の心が1つになる時、轟音と共に豪快な王が誕生するぜ!!」と言うのですが、
これは「ゴーオンジャー」本編で巨大戦時に炎神たちが合体して巨大ロボになる「炎神合体」の場面で、
毎回その回のメインを張る炎神の声で、
例えば「ヒューマンワールドの人間とマシンワールドの炎神の心が絆で繋がれる時、
エンジンオーG12が降臨するんだぜ!!」というようなナレーションが挿入されていた演出を踏襲しています。

こうして合体したゲッタースリー状態でマーベラス達は
「完成!!ゴーオンゴーカイオー!!」とコクピットで名乗りを上げ、ハカセは微妙に変なポーズをとります。
そしてマッハルコンは「ド派手にぶっちぎるぜぇっ!!」と叫んで猛スピードで発進、
エキゾースト音を響かせて疾走し、その上でゴーカイオーは両手で剣を構えて、ババッチードに迫ります。
ババッチードは「おのれぇ〜っ!!」とバルカンを乱射してきますが、
ゴーオンゴーカイオーは猛スピードでそれを突っ切った勢いで「バリバリだぜぇ〜っ!!」と大ジャンプし、
飛び降りながらババッチードを斬り下ろします。

斬られて「ぐわああっ!!」とよろめいたババッチードに向けて
「今度こそトドメだ!!」と言い放ったマーベラスはゴーオンゴーカイオーをホバーモードにして飛び上がらせ、
空からババッチードの真上に向かって突っ込んでいき、「豪快ゴーオングランプリ!!」と叫び、
急降下しながら剣を振りおろし、バッバッチードを脳天から斬り下ろしたのでした。

これで遂にババッチードは力尽き、
「まだ望まれているうちに退場するのが一番であ〜る!」と、相変わらず時事問題っぽい断末魔の言葉を残し、
「辞任!!」と叫びながら大爆発、往生際の悪かった害統領も遂にこの世から退陣したのでした。
地上では走輔は「よっしゃあっ!!」とガッツポーズ。
ゴーオンゴーカイオーではマッハルコンが「バリバリィッ!!チェッカーフラッグだぜぇ!!」と勝ち名乗りを上げ、
マーベラスも「やったな!!」とマッハルコンの初陣の大活躍を祝します。
「チェッカーフラッグだぜ!」も「ゴーオンジャー」本編で多用された決めゼリスです。

エピローグは戦いの後、変身を解いて草原でマッハルコンと向き合うマーベラス達の場面です。
マッハルコンは巨大化した姿のままで、
そろそろマシンワールドへ帰らないとまたキャストとソウルに分離してしまうので面倒なので、
お別れの時間が迫っています。

マッハルコンは初めてヒューマンワールドに来て、初めて「正義ノミカタ」として戦って勝利して、
色々と感慨が胸に迫っているのですが、
何せ時間が無いのに言いたいことが多すぎて、もともと不良でバカなので頭の中で言いたいことがまとまらない。
それで「なんつうか・・・今日は久々にスッキリ走った気がするぜ!」と簡潔に今の気分を言います。
マシンワールドで本当の自分の気持ちに向き合うことを避けるためにムチャクチャに走っていた時とは
比べものにならない充実感であったのです。

そして、またこの清々しい気持ちで戦いたいと思い、
「・・・マーベラス、また俺様のことを呼んでくれよな!」と言います。
マーベラスは快く「おう!また暴れに来い!」と応え、
マッハルコンは次の再会までのしばしの別れを惜しみつつ「またな!バァリバリィ!!」と、
空に赤い次元の扉を開いてマシンワールドへ帰っていきます。
ババッチードが倒されて、鎖国バリアも完全解除されたようで、
スムーズに次元の扉は開いてマッハルコンは去っていき、
マッハルコンが去ると、次元の扉もとして、元の青い空が広がるのでした。

その空を見上げて微笑むマーベラスの後ろ姿を眺めて走輔がフッと軽く苦笑します。
それを見てジョーが「・・・どうした?」と走輔に質問します。
何か走輔が言いたげであるように感じたのでした。
すると走輔は並んで立つジョーたち5人の真ん中に歩み寄りながら
「いや・・・最初お前ら、自分と世界の違う奴らのことなんかどうでもいいって感じだったからさぁ!
・・・まさか、炎神の相棒を見つけるなんて思わなかったな!」と言って、ジョーの肩をポンと叩いて掴みます。

走輔は最初にマーベラス達と出会った時にマーベラス達が「正義ノミカタ」について全く理解していなかったことや、
ガンマンワールドでゴーオンジャーの大いなる力を引き出すことも出来なかったのを見た時に、
マーベラス達はゴーオンジャーの大いなる力を使いこなすに足る精神性が欠けており、
早輝がマーベラス達に大いなる力を渡してしまったのは勘違いによる失敗だったのだと思っていました。

しかし、マシンワールドでマーベラス達はマッハルコンと相棒の絆を結んでしまい、
遂にはゴーオンジャーの大いなる力を使いこなしてガイアークの害統領にまで勝利してしまった。
となると、結果的には早輝の方が正しくて、自分が間違っていたことになる。
しかし、自分が最初に会った時のマーベラス達にはゴーオンジャーの精神性はほとんど感じられなかった。
あの時点ではマーベラス達にはゴーオンジャーの精神性は無かったはずで
じゃあそれ以前にマーベラス達に会った早輝がマーベラス達の中にゴーオンジャーの精神性を見出せるはずがない。
結局は早輝の勘違いが結果オーライになったのか?と走輔は思って苦笑していたのでした。

ところが、走輔の言葉を聞いてハカセが
「でも、よく考えたら僕たち、ずっとそうやって旅をしてきたのかも・・・」と言います。
「ん?」と不思議そうに振り向いた走輔に向かい、
ハカセの横に立つアイムが「私達・・・生まれた星も育ちもバラバラなんです・・・」と、
滅んだ故郷の星を想い出すような眼差しで言い、
ルカも、騙すつもりが何時の間にか離れられない絆を結ぶことになった数奇な経緯を想い出して
皮肉な笑いを浮かべつつ、「そういうのが、マーベラスのとこに集まっちゃったの!」と言います。
そしてジョーも肩に気安く置かれた走輔の手をどかせながら
「・・・もともと、そういう仲間なんだ!」とぶっきらぼうに言って一歩前に出て、
「・・・俺たちは・・・!」と背中で走輔に語りつつ、
マーベラス一味の全ての絆を見てきた重みを言葉に込め、微かに笑います。

ここで初めて、マーベラス一味の面々の生まれ故郷の星が全員バラバラであることがハッキリ語られたわけですが、
ここでジョーが言う「そういう仲間」とは、どういう仲間なのかというと、
生まれた星が違う、もともと何の関係も無い者達が、ある1つの共通項で絆を結んだ仲間なのです。
それは第11話、第12話のシンケンジャー篇で語られた「夢で結ばれた絆」です。

それは「宇宙最大のお宝を手に入れる」という1つの夢に集約されて語られることが多いですが、
実際はマーベラスの場合が「宇宙最大のお宝を手に入れる」という夢が、
もともとは赤き海賊団の時に一度挫折したものであり、
マーベラス一味の仲間たちと出会うことによって再び抱くことの出来た夢であり、
更にその「宇宙最大のお宝」という夢の前のチンピラ時代にはそれはそれなりに挫折した夢を持っていたのと同様に、
ジョーたち他の仲間ももともと挫折した夢を抱えた者たちでした。

そういう夢を持っていた連中が集まって
共に「宇宙最大のお宝」という夢を追いながら、地球にやって来て、
マーベラス同様、自分の真に信じて突き進む道を見出しつつある。
それは「宇宙の自由を守って戦う」という道なのですが、
それが結局は彼らのもともと持っていた夢に繋がっていくのです。

彼らのもともと持っていた夢とは、
ザンギャックによって一色に染められて、全ての自由が圧殺される宇宙で、
そこに存在する自分の信じる道を妨げる邪魔な壁を意識して、それを乗り越えようとした心が求めた自由、
それが彼らの夢だったのです。
そうした、それぞれの居た世界の壁を超えようとする自由な精神を持った者同士だったからこそ、
もともと違う世界に住んでいた者同士でも、自由を尊重する精神で結びついて仲間の絆を結ぶことが出来たのです。

そういう仲間だからこそ、自由を圧殺する者に対しては激しい怒りを覚えて、
自由を守るために戦いたくなる。
それゆえ彼らは第1話の時、地球を侵略するザンギャックに喧嘩を売ったのであり、
第12話のシンケンジャー篇の時も、
地球を破壊すると脅迫するデラツエイガーと戦いに行こうとするマーベラス達に
志葉薫が「地球がどうなろうが関係ないのではないのか?」と質問すると、
彼らは「あぁ、関係無い。これは俺たちの戦いだ」と答えたのです。
あの時、マーベラス達が漠然と言っていた「俺たちの戦い」が、実際は「自由な世界を守る戦い」だったのであり、
第25話、第26話のハリケンジャー篇の時にマーベラス達がただ純粋に地球を守りたいと思ったのも、
本当はザンギャックの侵略から地球を守ることによって宇宙の自由を守りたかったからであり、
それゆえその想いは純粋だったのです。

結局のところ、彼らの「夢」というのはそこに行きつくのです。
鎧にしても、マーベラス一味に加わった時に示した夢は「ザンギャックを倒して宇宙を平和にする」でした。
これもつまりは「自由を蹂躙するザンギャックを倒して宇宙の自由な精神を守る」ということです。

もともとそのようにして集まった連中ですから、
今回のマッハルコンとの相棒の絆も、
マーベラスがジョーと出会い、
マーベラスとジョーがルカと出会い、
マーベラスとジョーとルカがハカセと出会い、
マーベラスとジョーとルカとハカセがアイムと出会い、
そしてマーベラス達5人が鎧と出会ってきた時に何度となく繰り返されてきた同じことを
繰り返しただけのことであったのです。

いや、マーベラス一味の6人は今回のマッハルコンの一件を通して、
自分達の仲間の絆がゴーオンジャーと炎神の相棒の絆と同じような
「自由な精神を尊重し、守ろうとする仲間の絆」なのだと気付いたのだといえます。

このジョー達の言葉を聞いて、走輔はニッコリ笑って「・・・なるほどな!」と言います。
マーベラス一味がもともと自由な精神を尊重するゆえに異星の壁を超えて
絆を結んだ連中だったということが分かって、
どうしてあんなにスムーズにマッハルコンと相棒の絆を結ぶことが出来たのか納得出来たのです。

しかし、ここで走輔が「なるほどな」と思ったのはそれだけではなく、
早輝は勘違いしてマーベラス達に大いなる力を渡したわけではなく、確信を持って渡していたことが分かったことと、
早輝がどうしてマーベラス一味がゴーオンジャーと同じ精神性を持っていると判断することが出来たのかが
何となく走輔にも分かったという意味も含んでいます。

早輝はマーベラス一味の生まれた星が全員バラバラであるとか、そういうことは知らないでしょう。
だから、彼らがもともと自由な精神を尊重するような経緯で仲間内の絆を結んできたという事実は知りようがない。
だから、早輝は別の局面でマーベラス一味の「異星の壁を超えて絆を結ぶ特性」を観察して、
そこから彼らがゴーオンジャーと同じぐらい自由な精神を尊重する連中だと判断したと考えるしかない。
そして、その早輝が目撃した局面とは、黒十字王との戦いの時しか有り得ない。

そして、それはその中でも特にレンジャーキー空間での複数のレジェンド戦隊と心を通わせた場面でありましょう。
それはまさに「異星の壁を超えて絆が結ばれた」場面といえます。
それを見て、早輝はマーベラス一味が生まれた星の違いを乗り越えて
自由を尊重する精神で絆を結ぶことが出来る連中だと知り、
必ず炎神を相棒にしてゴーオンジャーの大いなる力を使いこなすことが出来るはずだと判断したのでしょう。

そのことが走輔は想像がつき、早輝の観察眼が正しかったことに納得しつつ、
更に一歩進んで、どうして宇宙海賊のマーベラス一味がゴーカイジャーの変身者として選ばれ、
地球に来てスーパー戦隊の「大いなる力」を集める役目を担うことになったのか、
その理由が分かったような気がしました。

それぞれが別々の世界観の中で正義の戦いを繰り広げてきた34のスーパー戦隊というのも、
それぞれが壁に隔てられた別々の異世界の住人のようなものであり、
その壁を超えて結びつく要素があるとすれば、それは「自由を尊重する精神」しか有り得ない。
ゴーオンジャー流に言えば「自由を尊重して守る戦い」=「正義」ということになりますが、
これは実際ゴーオンジャーに限らず、正義の変身ヒーローの古典的テーマで、
仮面ライダーも初代1号の時点で既に「人間の自由のために戦う正義のヒーロー」という定義になっています。

スーパー戦隊においても、34の戦隊がそれぞれ地球や人々を守って戦う理由も、
結局は単に命を守れればそれでいいというわけではなく、
人々が悪の組織の不当な拘束を受けて自分の信じる道を自分で決めることが出来なくなるような事態を排除して、
人々の自由な精神を守ることが目標とされているのです。

例えば、ハリケンジャーが誰からも知られることもない中でただひたすら守ろうとしたものは
単なる地球や人々そのものではなく、そこに存在する自由の精神であったのであろうし、
悪の組織の暴力的な手段による自由の蹂躙という過ちを繰り返させないために戦ったのだから、
ライブマンは「正義のヒーロー」なのであり、
また、正義と悪の果てしない戦いの中でも、悪の行き過ぎによる自由の蹂躙から人々の自由を守ろうとする想いが
ダイレンジャーにおけるヒーローの条件であったのであり、
また、自分の弱さを乗り越えるためにジェットマンが人々の自由を守るために戦ったのは、
自由を尊重する精神が自分の壁を乗り越える精神と同一だからです。

このように、様々な戦隊において「自由を守る戦い」は共通して正義の戦いなのです。
その「自由を尊重する正義の精神」においてのみ、
それぞれが異世界の住人である34のスーパー戦隊は世界の壁を越えて
仲間の絆によって1つに結びつき、力を合わせることが出来る。

そして、その異世界の絆を1つに結び付ける役割を担うのは、
もともと異世界の絆で結びついた仲間である宇宙海賊のマーベラス一味が適役なのではないかと走輔は思ったのです。
自由を尊重する精神で結びついた異世界の絆で成り立っているマーベラス一味ならば、
自由を尊重する精神によって34の戦隊の力を1つに合わせることが可能であり、
それゆえマーベラス一味が35番目の戦隊であるゴーカイジャーとして
地球へ招き寄せられることになったのではないだろうかと走輔は思いました。

そう考えると、マーベラス一味の今後がなんだかとても面白そうに思えてきた走輔は、
「なんだか、宇宙海賊ってのも楽しそうだなぁ!」と言いつつ、鎧の肩をガシッと抱きます。
鎧は「はい!」と嬉しそうに笑顔で返事します。
走輔は「なぁ、ヨロイくん!」と相変わらず間違った読み方で鎧の名を呼び、
鎧は「あ、ガイです、僕・・・」と訂正しますが、
走輔は聞く耳ももたず、一方的に「俺も宇宙海賊ってのやってみてぇなぁ!」と言います。

なんだか面白そうだと思うとまた後先考えずに仲間入りしたくなったようです。
ゴーオンジャー一筋の走輔が仲間入りしたくなるというのですから、相当ゴーカイジャーに魅力を感じた様子ですが、
走輔のような暴走ハイテンションキャラは既に鎧1人で間に合っており、
これ以上お騒がせキャラが増えてもキャラがかぶるだけであり、まぁハッキリ言って、迷惑です。

背中で走輔の言葉を聞いていたマーベラスは、
また面倒なことを言いだしたなぁという感じで少し困った顔をしますが、
鎧は「ホントですか!?いやいやいや!何時でも遊びに来てくださいよ!」とノリノリで、
走輔もすっかり調子に乗って、自分で考えてきたという「マッハ全開!ゴーカイファイヤー!」などの
名乗りまで披露する始末。

ジョーは呆れ顔でマーベラスの肩をポンと叩き、
マーベラスもコッソリと走輔を置いて去っていき、
走輔に捕まっている鎧を除く他のメンバーも、
他の名乗り案も鎧に向けて次々と披露していく走輔のハイテンションに呆れつつ、
その場から立ち去っていくのでした。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
にほんブログ村 にほんブログ村 テレビブログ スーパー戦隊へ
にほんブログ村
posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 07:36 | Comment(0) | 第36話「相棒カイゾク」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。