2012年01月09日

第45話「慌てん坊忍者」感想その1

今回は遂に34番目の「大いなる力」を手にして忍者戦隊カクレンジャーのニンジャマンが登場し、
マーベラス一味と接触します。
つまりレジェンド回、カクレンジャー篇なのですが、
実質的には総集編エピソードで、微妙にお正月の季節ものエピソードのギャグ回というお話でした。

つまり、今回はカクレンジャー篇として完成したエピソードではなく、
カクレンジャー篇は前後篇構成になっており、
今回はカクレンジャー篇の前篇であり、実質的には今回は序章のような扱いで、
今回の前篇の終わり方は一旦話にオチがついた形で、例えば大ピンチ描写のような次回へのヒキがあるわけはなく、
一旦仕切り直しておいて、本格的にレジェンド回としてのストーリーが展開されるのが次回の後篇であるようです。

かといって今回、ストーリーがあまり進まなかったかというと、そんなことはなく、
カクレンジャーやニンジャマンについても、かなり急転直下の意外な展開が描かれていました。
そのあたりは第40話のタイムレンジャー篇とも連動していての謎解き篇ともなっており、
情報量的には結構、濃厚でした。
それを効率よくまとめて余らせた尺に、お正月らしいギャグ要素を少し入れて、
あとはかなりの尺を総集編に使っていました。

まぁストーリー的には、ネタは豊富で濃厚ではあるが、そうしたネタが散りばめられているという印象で、
今回のエピソード自体にテーマがあるわけではなく、
そのテーマに収斂していく流れや山場やカタルシスというものはありません。
だからやはり今回のエピソードの一番の見どころは総集編部分なのだといえましょう。

クリスマスや年末、お正月の時期に季節もののエピソードを入れるというのは
子供番組ならではの慣習的なものとして納得出来ることですが、
どうしてスーパー戦隊シリーズではこの時期に総集編エピソードを入れるのか?
それは撮影スケジュールの問題が絡んでくるからでしょう。

この年末正月時期というのは、直後にクライマックス篇が始まる時期であり、
クライマックス篇はどうしてもかなり充実した内容のエピソードが続きます。
そのクライマックス篇の撮影というのはだいたい12月から1月初めぐらいの時期にやり、
その撮影はかなり内容が充実しているので手間もかかります。
しかし、この撮影時期というのは、ちょうどスーパー戦隊シリーズの次の作品の撮影が始まる時期でもあります。

つまり現役戦隊のクライマックス篇と次戦隊の序盤エピソードは撮影は同時進行となるわけで、
撮影スタッフは2つに分かれることになり、
どちらかというと、もうすぐ終わる現役戦隊よりも、やはり次戦隊の方が優遇されます。
そうなるとどうしても現役戦隊のクライマックス篇の撮影スケジュールが苦しくなってくるので、
そのスケジュール調整のため、クライマックス篇の直前あたりに
新規撮影のアクションシーンの無い総集編を挿入するのでしょう。
撮影において最も手間がかかるのは何といってもアクションシーンですから、
その撮影が無いとなると、実質的に1話分の撮影が無くなったようなもので、
かなりスケジュール的に楽になります。

そして、新撮のアクションシーンは無いものの、
総集編という形にして過去のアクションシーンを回想シーンの形で挿入していけば、
実際のオンエア時にはちゃんとアクションシーンは自然な形で見せることは出来ます。
これが、この時期に総集編エピソードが挿入される理由でしょう。

つまり、総集編の過去エピソード映像シーンというのは、
別に大真面目にこれまでの粗筋を振り返るためのものではなく、
過去エピソードのアクションシーンをはじめとした、映像的に派手で見栄えの良いシーンを繋いで見せることが
本当の目的ということになります。

とにかく撮影スケジュールの調整が出来て、加えて視聴者には過去の派手なシーン連発で楽しんでもらえれば、
総集編エピソードをやる目的は達成できるわけで、
総集編エピソードは比較的、目標達成のハードルは低い種類のエピソードといえます。
だから、割ととってつけたようなテキトーなお話でも成立はするのです。

戦隊メンバーが「いや〜、俺たちも気が付けば長い間戦ってきたよな〜」
「ちょっと今までの戦いを振り返ってみようか」みたいな感じで割と唐突に回想シーンに持ち込んで、
何故か派手なアクションシーンばっかり思い出すという、
そういう不自然なお話でも、総集編という理由で許されてしまえます。

エピソード内容の大部分が一度見た場面ばかりなので、結構退屈なのですが、
それも総集編ということで許されます。
なんだかんだ言って、使い回しでも何でも、派手なアクションシーンが流れていれば、
とりあえずは視聴に耐える最低限のレベル以上はクリア出来ているのです。

まぁ総集編エピソードというのは本来そういうものであり、
総集編エピソードの出来があまり良くないからといって、誰も責める人はいません。
総集編エピソードは制作サイドの裏事情は知らない子供たちに対しては許容最低限レベル以上の楽しみは与えつつ、
クライマックス篇のクオリティを上げるために上手に手を抜くことに意義があるエピソードであるからです。

そうした通例の総集編エピソードに比べると、
今回の「ゴーカイジャー」の総集編エピソードは、かなり巧みで充実した作りでした。
まず、回想シーンへの導入が、今までずっと壺の中に入っていてこれまでの外界での出来事を把握していない
ニンジャマンに説明しなければいけないという形で、非常に自然に描かれているのが素晴らしい。
ちゃんとカクレンジャー篇のストーリーの流れの中で総集編を描くことが出来ているのです。

今回の回想シーンは
「レジェンド大戦パート」「ゴーカイジャーアクションパート」「多段変身アクションパート」
「レジェンドゲスト+大いなる力(巨大戦)パート」「敵(バスコ)パート」の5つのパートに分かれていますが、
これらのパートからパートへの切り替えも、従来の総集編のような
戦隊メンバー同士の取ってつけたような会話によるものではなく、
徐々にニンジャマンがマーベラス達にカクレンジャーの大いなる力を譲っても良いと思わせるように、
マーベラス達が話題を誘導していく流れに沿っており、ちゃんと1つのストーリーになっているのです。

そして、そもそも物語の発端がレジェンド大戦という大規模な戦争であり、
マーベラス達が地球で戦う羽目になったのも第1話でザンギャックと喧嘩したからであり、
回想シーンの導入にアクションシーンが来る流れも自然です。
更にニンジャマンにレンジャーキーの使い方について説明するためという名目で
多段変身アクションシーンを34戦隊分全て見せるという流れも自然です。
そしてニンジャマンに大いなる力を要求するための事前説明として、
これまでのマーベラス達が大いなる力を獲得してきた経緯を説明するという名目で、
これまで登場した全てのレジェンドゲストと獲得した巨大戦力としての大いなる力(但し玩具関連に限る)を
紹介していくという流れも自然です。
このように回想シーンがアクションシーンだらけになっていることに
全く不自然さを感じさせない構成になっているのも素晴らしいです。

そして、なんといっても、回想シーンの中身が全く退屈しない充実ぶりであるのが凄い。
むしろ保存版にしたいくらいの出来栄えです。
これは、この「ゴーカイジャー」という作品の最大の強みのある部分なので充実するのは当然です。
従来の作品の総集編の場合は、この回想シーンは既に一度見た場面ばかりなので割と退屈なものなのですが、
「ゴーカイジャー」の場合は、この回想シーンが、
圧巻のレジェンド大戦、34戦隊の多彩な多段変身アクション、豪華なレジェンドゲスト陣など、
「一度見たけどもう一度まとめて見たかった」と素直に思える内容なのです。

確かにストーリー的に「ゴーカイジャー」よりも面白い作品はあるかもしれません。
しかし、「ゴーカイジャー」ほど、ダイジェストの回想シーンが見応えがある作品は珍しいといえます。
むしろ、これほどダイジェストの回想シーンが見応えがある「ゴーカイジャー」という作品で
総集編をやらない方が間違っているといえるでしょう。

そう考えると、今回の総集編エピソードというのは、撮影スケジュールの調整のために仕方なく作られたのではなく、
最初から予定されて、あえて作られたものではないかという気がしてきます。

別にシリーズの全ての作品に総集編エピソードというものが有るわけではなく、
総集編エピソードの無い作品は結構あります。
つまり撮影スケジュールが厳しくなった時だけ総集編エピソードが挿入されるのであり、
「ゴーカイジャー」が撮影スケジュールが厳しかったとは限りません。
本当は総集編は挿入しなくても大丈夫だったのかもしれない。
しかし、そういう撮影スケジュールの問題は度外視して、
「ゴーカイジャー」の場合は最初からクライマックス篇の直前に豪華な保存版的な内容になることが確実な
総集編エピソードをやっておく方針だったのではないでしょうか。
だからこそ、他の作品の総集編のように急遽挿入したために取ってつけたような印象が全く無く、
カクレンジャー篇のストーリーの流れの中に自然に収まっているのでしょう。

さて、そのカクレンジャー篇としての要素ですが、
今回の前篇は序章という感じで、ゴーカイジャーと絡んでいくレジェンド回としては
ほとんど物語は始まっていません。
そのあたりは次回の後篇で詳しく描かれると思われ、
今回の前篇はカクレンジャー篇の基本設定が披露されたところで終わっています。

レジェンドゲストはニンジャマンなのですが、
このニンジャマンは今まで登場したレジェンドゲストとは根本的に異なっており、
厳密にはレジェンドゲスト、レジェンド戦士と呼ぶべき存在なのか疑わしいとすら言えます。
何故ならニンジャマンはレジェンド大戦に参加していないからです。
そのあたりがゴーカイジャーとの遣り取りでどのような影響を及ぼしてくるのか、
それは現時点ではよく分からず、詳しくは次回に描かれるのでしょう。

ただ、かなり単細胞キャラのニンジャマンがゲストですから、
どうもコメディタッチな雰囲気が今回もかなり強く、
しかも今回ラストにちょっとだけ登場した元ニンジャホワイトの鶴姫のセリフなどからも、
「カクレンジャー」という作品独特のシュールでドライでポップな、
ある意味ミもフタもないようなライトコメディ感覚がしっかり再現されていたように思います。

ただ、「カクレンジャー」という作品はこのポップなコメディテイストと熱さが同居しており、
意外に深淵な作品だったりしますので、
後篇もこのテイストのままとは限らず、ちょっと次回の展開は予想出来ません。
まぁとにかくカクレンジャー篇の序章としては往年のファンにも満足できる感じだったのではないでしょうか。

なお、今回、冒頭のシーンは前回のクリスマス篇の第44話から普通にそのまま次回エピソードとして
繋がってきたような体裁になっており、
第44話と今回の第45話の間に何かが起きたような痕跡は描かれていませんでした。
ということは、1月21日公開の映画「ゴーカイジャーVSギャバン」の物語は、
時系列的に前回と今回の間に挿入されるわけではないようです。

そして、次回は今回の続きですから、
今回と次回の間に「ゴーカイジャーVSギャバン」が挿入されることもあり得ない。
となると、次回の第46話でカクレンジャー篇が終了した後、第47話からクライマックス篇が始まるまでの間に
「ゴーカイジャーVSギャバン」の物語が挿入されるのであろうことは、これでほぼ間違いなくなったと思います。

つまり、現実世界でのエピソードの公開される順番が、
そのまま物語における時系列と一致しているということです。
「ゴーカイジャー」という作品におけるTV本編と劇場版の時系列の関係は
そういうフォーマットで統一するのでしょう。

では、今回はザンギャックもバスコも出て来ない、レビューが割と楽に出来そうな本編ですが、
その本編の前に、今回は前番組の「バトルスピリッツ覇王」の終了後に
「ゴーカイジャーVSギャバン」の予告編が来て、
「ゴーカイジャー」本編開始直前にも再び「ゴーカイジャーVSギャバン」の予告編が来ました。
公開日が近づいて「ゴーカイジャーVSギャバン」猛烈プッシュですね。

そして本編が始まり、まず冒頭はゴーカイガレオンの船室の場面からです。
「おい鳥・・・分かってんだろうなぁ・・・」と船長椅子に座ったマーベラスが相変わらずガラの悪さ全開で
ナビィに対して凄んでいます。
ただ、別に怒っているわけではなく、マーベラスは気合いが入るとガラが悪くなるようです。
それは長い付き合いなので分かっているナビィは「もっちろ〜ん!」と、あっけらかんとしたものです。
そして、マーベラスがナビィに向かって気合いを入れるものといえば、
それは「宇宙最大のお宝」に関することに決まっています。

ソファにはハカセとアイムと鎧が座っており、向かい合って丸椅子を置いてルカが座っており、
その間のテーブル上にはびっしりとたくさんの写真が広げてあります。
その写真は全部、スーパー戦隊の集合写真でした。
そのテーブルに広げた写真を見ながらハカセが
「大いなる力は全部で34個・・・」と皆に向かって確認するように言います。
そして「今、僕たちが持ってるのが・・・28個!」と言いながら、
テーブルの写真群のうち、向かって左側の大きな塊を見ます。

よく見ると、テーブルの上の写真は全部で34枚あります。
つまり1枚の写真が1戦隊を表しているようであり、
それがまた1個の「大いなる力」を表現しているということのようです。
その34枚の写真はテーブルの上で3つのグループに分けられており、
一番大きなグループが28枚で構成されています。

その28枚はゴレンジャー、ジャッカー電撃隊、バトルフィーバー隊、デンジマン、ゴーグルファイブ、
ダイナマン、バイオマン、ライブマン、ターボレンジャー、ジェットマン、ジュウレンジャー、
ダイレンジャー、オーレンジャー、カーレンジャー、メガレンジャー、ギンガマン、ゴーゴーファイブ、
タイムレンジャー、ガオレンジャー、ハリケンジャー、アバレンジャー、デカレンジャー、
マジレンジャー、ボウケンジャー、ゲキレンジャー、ゴーオンジャー、シンケンジャー、ゴセイジャーの写真でした。
これらは皆、これまでにマーベラス一味が「大いなる力」を託されたスーパー戦隊です。

次いで、アイムが「そして・・・バスコが持っているのが5つ・・・!」と言って見つめた先には
その28枚の大きなグループから少し離れてテーブルの向かって右側に5枚の写真の小さなグループがありました。
それらの5枚は、サンバルカン、チェンジマン、フラッシュマン、マスクマン、ファイブマンの写真でした。
これらは皆、これまでにバスコによって無理矢理に「大いなる力」を強奪された戦隊です。

このマーベラス一味の持つ28個とバスコの持つ5個を合わせた「大いなる力」は33個となります。
しかしスーパー戦隊の「大いなる力」は全部で34個です。
つまり、まだマーベラス一味もバスコも手に入れていない「大いなる力」があと1つあるのです。
それを表すように、テーブルの右下隅に1枚だけ、いずれのグループにも属していない写真が置いてあります。

「・・・行方が分からないのが、あと1つ!」と言って指をパチンと鳴らして、
鎧は「・・・つまり、忍者戦隊カクレンジャーの大いなる力です!」と言って、
その右下隅の1枚の写真に手を伸ばして、それを皆に見せるように掲げます。
その写真はカクレンジャーの集合写真でした。
つまり、あと残る「大いなる力」はカクレンジャーの大いなる力だけであるということを皆で確認しているのです。

まぁ鎧やハカセやアイムあたりなら、その辺はいちいち確認しなくても
前回バトルフィーバーの大いなる力がいきなり手に入った時点で
あとはもうカクレンジャーだけだということは分かっていそうなものですが、
マーベラス、ジョー、ルカの3人はおさらいしておかないとマジで把握してなさそうな気もしますので、
ここで改めて確認したのでしょう。

と言いつつ、実際のところは視聴者向けに確認する意味合いのシーンであることは明白なのですが。
このブログみたいに毎回しつこく「大いなる」の獲得状況をチェックなど、TV本編ではやってませんから、
ここで確認しておかないと、視聴者の子供の中には、
「大いなる力」が遂にあと1つになったということを知らないまま
今回のエピソードの視聴に入る子もいるかもしれません。

だから、ここで確認場面を入れたわけですが、
ここで残る「大いなる力」がカクレンジャーのものだけだという確認は
ナビィに対する念押しにもなっています。

つまり、どうやら今回、年が明けて早々、ナビィがお宝ナビゲートが出来る準備が整ったようなのですが、
もはや所在不明の「大いなる力」はカクレンジャーのものだけなのですから、
お宝ナビゲートの対象もカクレンジャーしか有り得ないわけです。
お宝ナビゲートというのは、ナビィが頭をぶつけた時に脳裏に浮かんでくるビジョンを見て、
それを言葉で表現してマーベラス達に伝えているものなのですが、
あらかじめナビィがカクレンジャーを念頭に置いてそのビジョンを注意深く観察して解釈すれば、
より明確なお告げをマーベラス達に伝えることが出来る。
最後に残った「大いなる力」だからこそ出来る裏ワザというわけです。

そのことをナビィにしつこく確認するように、
ルカは「いい?・・・これが最後の占いだからね!・・・しっかり気合い、入れなさいよ!」とナビィに向かって
厳しく言います。
ナビィは自信満々で「まかせんしゃ〜い!」と久々に歴代戦隊パロディーセリフで、
今回はキレンジャーの口癖を言ってから、「レッツ!お宝ナビゲ〜ト!!」と叫んで飛び立ち、
天井や床や壁に何度も激しく激突します。
しかし最後にして改めて思うが、なんでこんなヘンテコな仕様になってるのやら。

まぁとにかくナビィは頭をしたこま打って何かビジョンが浮かんだようで、
フラフラ飛びながらそれを言葉にしてお告げを言います。
それは「かくれんぼした忍者は見つけられないゾヨ!」というものでした。
「・・・こんなん出ましたぁ!」と胸を張って皆の方に振り返ったナビィは、
皆のリアクションがあまりに薄いので「・・・あれ?」と首を傾げます。

皆のリアクションが薄かったのは、
あまりにもナビゲートの内容が期待外れだったので呆気にとられていたからでした。
「あれ?・・・じゃねぇだろ!!」とマーベラスはナビィを睨みつけ「見つけられねぇって何だよ!?」と激怒します。
宝を見つけるヒントを告げるためのナビゲートなのに、
「見つけられない」なんて、宝探し自体を否定するようなことを言われたのですから、まぁ怒って当然でしょう。

しかし、今までアホだカスだと散々バカにされながらも、
何だかんだ言って宝探しに関してはナビィの占いが外れたことはない。
そのナビィに「見つけられない」などという不吉なお告げをされたものですから、
ルカは大きなショックを受け、「・・・大いなる力・・・手に入んないってことぉ!?」と激しく落胆します。

いや、ナビィのお告げは確かに外れたことはないが、
今までの例でも事実の全てを言い当てているわけではありません。
事実のほんの一部を切り取って言葉にしているだけであり、
その言葉は真実だが、真実の全てではない。

例えばマジレンジャー篇の時には「黒い服の人間がいい事を教えてくれる」というお告げであったが、
結果的には確かに黒いローブをまとった小津魁が大いなる力のことを教えてくれました。
だからあのお告げは的中していたと後で分かったのですが、
しかし小津魁が魔法使いであることや、無人島で出会って試練を与えてくることなど、
大いなる力を得る過程における重要情報は全くナビィのお告げには含まれてしませんでした。
お蔭でマーベラス達はあの時、当初は黒い服を着た人を街中でただ闇雲に探し回る羽目になったのです。

今回もそれと同じで、確かにナビィの言う通り「忍者は見つけられない」のかもしれない。
だが、ナビィは「大いなる力が見つけられない」とは言っていないし
「大いなる力が手に入らない」とも言っていない。
忍者を見つけられなくても、大いなる力を手に入れる方法が存在するのかもしれないのです。
いや、お宝ナビゲートがこうして出てきている以上、
カクレンジャーの大いなる力を手に入れる方法は確かに存在しており、このお告げはそのヒントなのだろう。

だが、ナビィのお告げは、役に立つヒントを言う場合もあれば、あまり役に立たないヒントを言う場合もあり、
有用度のバラつきが激しい。
今回はどうやら、この内容ではヒントとしてはほとんど役には立たない方の部類と言うしかない。
「・・・過去最高に無駄な占いだったな・・・」とジョーは呆れて溜息をつきました。

「忍者が見つけられない」というヒントからカクレンジャーの大いなる力にアプローチする手段は何も思いつかない。
今までの役に立たないお告げだって、黒い服の人を探し回ったり、虎の子を探し回ったりというように、
とりあえずの行動開始の指針には一応なってきました。
しかし今回は最初の行動すら何も思いつかないのですから、今までで最悪のお告げと言っていいでしょう。
せっかく残りの大いなる力がカクレンジャーのものだけだという絞り込みが出来ているという好条件の中で
よりによって全然役に立たないお告げをしてしまったナビィは「しょぼ〜ん・・・」と落ち込みます。

ただまぁ、忍者、つまりカクレンジャーが見つけられないということだけはハッキリしたわけです。
「バスコが捕まえられなかったってのも・・・カクレンジャーのことなんだろうなぁ・・・」とハカセはボヤキました。
お宝ナビゲートにすら「見つけられない」と言わせてしまうカクレンジャーというのは、
姿を隠すことにかけてはプロ中のプロなのだろう。
海賊ごときが探したところで見つけることは出来ないということです。
つまり、マーベラス一味が見つけられないのと同様、バスコにも見つけられないのでしょう。
おそらく他のレジェンド戦士たちも含めて、カクレンジャーのメンバーの現在の居場所を知っている人間は
本人たちを除いては誰ひとりいないのでしょう。

バスコが第38話の時、ダマラスを裏切った際に言っていた
「マーベラス達に見つけてほしい大いなる力」というのは、
あの時点ではバトルフィーバーかカクレンジャーか、どちらなのか、あるいはどちらもなのかよく分からなかったが、
こういうお告げを聞くと、やはりそれはカクレンジャーの大いなる力のことだったのだろうとハカセは思いました。

ということは、つまりカクレンジャーの大いなる力をマーベラス一味が手に入れたら、
あの時宣言していたようにいよいよバスコが決着をつけに本気で襲ってくるということです。
だが、今はそんなことを心配している場合ではない。
それ以前に、カクレンジャーの大いなる力を見つけられるかどうかも不透明な状況なのです。

「確かに・・・忍者に本気で隠れられたら、探せる気しませんもんね・・・」と鎧も打開策を思いつかず、苦笑いします。
カクレンジャーを見つけることは出来ずに大いなる力を見つける方法があるはずといわれても、
今まではとにかくレジェンド戦士たちに会って大いなる力を受け取ってきたのです。
それ以外の方法など思いつかない。
やはり何とかしてカクレンジャーのメンバーを探し出すしかない。
が、カクレンジャーといえば最高級の忍者です。それが本気で隠れているのを探し出すなど、
人間技では不可能に思えました。

するとアイムが「では、神様にお願いしましょうか?・・・見つかりますようにって!」と楽しげに言います。
アイムは絶対に見つけ出すことが出来ない忍者なんて、
なんだか非現実的でファンタジックな存在のように思えて妙に楽しくなったようです。
それはもう人間の手には負えそうにない。神様にでもお願いするしかないのではないかと思えたのでした。

アイムの言葉を聞いてマーベラス達はまたアイムが呑気なことを言ってると思い、溜息をつきますが、
鎧は「ハハ・・・いいですね・・・」と一緒になって笑います。
鎧もカクレンジャーのことはあまり詳しくは知りません。謎の多い戦隊の1つです。
ただ、確かカクレンジャーというのは神様のような存在と一緒に戦っていたという言い伝えのある
不思議な戦隊でした。

ならば神様にお願いすればカクレンジャーに出てくるように言ってくれるかも・・・
などと冗談みたいなことを考えながら、
鎧はそういえば今年は年が明けてまだ初詣に行っていないことに気付きました。
マーベラス達は宇宙人なので初詣に行く習慣など無く、
鎧もそうしたマーベラス達と一緒に行動しているうちに、
もう正月も終わったというのに、まだ初詣にも行っていませんでした。
そうだ、いっそこの機会に神様にお願いがてら、皆で初詣にでも行ってみようかと思い、
鎧は「ああっと・・・探し物に強い神社って、どっかにあったっけな?」と独り言をつぶやきました。

その「神社」というフレーズを聞き、ハカセは思いついたように
「・・・神社っていえば・・・タイムレンジャーの人が言ってたアレ・・・何だったんだろ?」とポツリと言います。
ハカセは神社と聞いて、第40話の時、元タイムイエローのドモンに
神社絡みの変なミッションを依頼されたことを想い出したのでした。

あの時ドモンは31世紀から送ってきたビデオレターの中で、
「さて今日はお前らにチャンスをやろう!34の大いなる力を揃えるためのな・・・」と前フリしてから、
過去に行って神社を守るようマーベラス達に依頼したのです。

「・・・ああ・・・あったなぁ、そういうようなこと・・・」とマーベラスもハカセに説明されてようやく想い出したようで、
事もなげに言います。
あの後、激怒して鎧を締め上げて大暴れしていたはずなのに、マーベラスはもうすっかり忘れていたようです。
なんとも根に持たないサッパリした性格といえます。

なお、あの時マーベラスが激怒したのは、結局最後にドモンに騙されたからでした。
「言われた通り、過去にタイムスリップして、神社守ってきたってのに・・・結局なんにも無かったのよねぇ・・・」
とルカはマーベラスよりは根に持っているようで、
あの時ミッションに成功した証拠に神社の拝殿前で居合わせた親子と一緒に撮影した写真を取り出して、
しげしげと眺めます。
この写真は確か、証拠写真として豪獣ドリルに乗せて31世紀のドモンのもとに送ったはずですが、
焼き増しした同じ写真をガレオンにも保管していたようです。

あの時、ドモンに頼まれた通りに2010年10月2日にタイムスリップして、
神社を破壊しようとする変なロボットを倒して神社を守ったのです。
あの後、現在に戻ってきてから神社の上空を飛んで確認したら、あの神社は現在でも無事に残っていた。
つまりマーベラス達はドモンに頼まれたミッションはしっかりこなしたのです。
それなのに、ドモンは大いなる力をくれなかった。
それどころか、あれから何も言ってこないし、礼の1つもない。
ルカもドモンに騙されたと知って当初は激怒していましたが、
今となってはいったいあれは何だったのだろうかとバカバカしくなって、半分忘れかけていました。

そのルカの話を聞いて、ジョーもあの事件のことを想い出したようで、
いろいろと記憶を辿って、あれは何だったのだろうかと考えようとしますが、
自分が肝心の神社の名前を忘れていることに気付きました。
どうでもいいことではあるのですが、どうも名前が想い出せないとスッキリしないので想い出そうとしますが、
どうも思い出せない。

そこでジョーは「おい・・・あの神社、何て言った?」とハカセに尋ねました。
ハカセは記憶を辿り、「確か・・・寝隠神社・・・とかだったっけ・・・?」と、
あまり定かではない記憶を確かめるように鎧の方を向いて同意を求め、
鎧も確かそんな名前の神社だったと思い、首を傾げながら頷きます。

そのハカセと鎧の曖昧な態度を見て、ジョーも確かそんな名前の神社だったような気がしつつ、
やっぱりちょっと違っていたような気もして、
自分の記憶と照合するように何度も繰り返し「・・・寝隠・・・ネガクレ・・・ネカクレ・・・カクレ・・・」と
神社の名前を唱えながら、微妙に言葉のニュアンスを変えていきました。

ジョーのそういうどうでもいいことへのこだわりを、他の皆は何となく聞き流していましたが、
ふとジョーが呟く言葉の中に「カクレ」という音を聞きつけて、
その瞬間、5人は一斉にハッとして立ち上がり「あああああ!!」と思わず大声で叫びました。
一人だけ事態が呑み込めていなかったのはそのフレーズを呟いていた当の本人のジョーであり、
5人の突然の大声に「ああ!?」と驚き狼狽えて振り向きます。

ジョーを除く5人は、ドモンに依頼されて自分達が守った寝隠神社の名前の中に
「カクレンジャー」と同じ「カクレ」という言葉が隠されていたことに気付いたのです。
つまり、あの神社はカクレンジャーにゆかりのある神社なのかもしれない。

「カクレ」という名の隠された、カクレンジャーに関係のありそうな神社を
別のスーパー戦隊であるタイムレンジャーのドモンが守るように言って、
その神社を守れば34の大いなる力を揃えるチャンスを与えると言ったのです。
そして現在、34の大いなる力を揃えるためにただ1つ足りないのがカクレンジャーの大いなる力なのです。
これはどうも偶然とは思えない。
もしかしたら、あの神社にカクレンジャーの大いなる力の手掛かりがあるのかもしれないと
マーベラス達は考えました。
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 01:05 | Comment(0) | 第45話「慌てん坊忍者」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月10日

第45話「慌てん坊忍者」感想その2

ここでOPテーマが始まります。
今回は冒頭の遣り取りからカクレンジャー篇のレジェンド回であることは明白ですから、
OPナレーションはレジェンド回バージョンでした。

そしてOPテーマ終了後のCMでは、
1月28日から始まるシアターGロッソの最終公演の告知CM、
そして同じく1月28日から2日間の日程で行われる新戦隊ゴーバスターズのプレミア発表会の告知CMが
初お目見えしました。
続く小学館「てれびくん」の今月号CMでもゴーバスターズの姿も登場し、
年が明けて、「ゴーカイジャー」もクライマックス感が強くなり、
入れ替わるように次作品「ゴーバスターズ」はTV画面上で情報解禁と、
今年もそろそろそういう時期になってきました。

そしてCM明け、今回のサブタイトル「慌てん坊忍者」が出ます。
「忍者戦隊カクレンジャー」という作品にはサブタイトルの特定のフォーマットはありません。
しかし、今回の「慌てん坊忍者」というサブタイトルは、
「カクレンジャー」第36話のサブタイトル「暴れん坊忍者!!」と
第45話のサブタイトル「慌てん坊サンタ」を合わせてもじったものであり、
しかも45話に関しては話数まで合わしています。

ただ、「慌てん坊サンタ」の方のエピソードと今回のエピソードの間には話の内容には全く似たところは無く、
単に話数を合わせたタイトルをもじったものであると思われます。
一方、「暴れん坊忍者!!」の方は「カクレンジャー」本編におけるニンジャマン初登場エピソードであり、
今回のエピソードも「ゴーカイジャー」の物語に初めてニンジャマンが登場するエピソードですから、
互いに似たような内容はあります。

さて本編が再開し、マーベラス達6人は第40話で訪れた寝隠神社に再び訪れています。
ただ、第40話で訪れた時は2010年10月2日にタイムスリップしてのことでしたが、
今回は初めて現在(2013年?)の寝隠神社への訪問です。
その寝隠神社ですが、2010年当時とほとんど変わっておらず、相変わらず山の中の寂れた神社です。
初詣シーズンも微妙に終わっているので、人っ子一人いません。
そこにやって来たマーベラス一味は「きっとここに手掛かりがある・・・徹底的に探せ!」という
マーベラスの言葉を合図に「はい!」と一斉に散って神社の境内を探索し始めます。

マーベラス達は第40話でタイムレンジャーの元タイムイエローのドモンが過去に戻って守るように言った
神社の名が寝隠神社であったことを思い出し、
ドモンがあの時、この神社を守ると34戦隊の大いなる力を揃えるチャンスが得られるという話を
していたことも思い出したのでした。

マーベラス達は短絡的に、神社を守ればドモンが何かの戦隊の大いなる力をくれるものだと思い込んでいたのですが、
よく思い出してみると、ドモンは「大いなる力を与える」とは一言も言っていない。
「大いなる力を揃えるチャンスを与える」と言っただけだったのです。
つまり、寝隠神社を2010年の爆破事件から守ることによって、
マーベラス一味が34戦隊の大いなる力を揃えるチャンスを得ることが出来るというのが、
ドモンの言っていたことの真意だったのです。

つまり、過去に戻って爆破事件を阻止したことで現在に無事に存在している寝隠神社に、
マーベラス一味が34戦隊の大いなる力を揃えるチャンスが隠されている可能性がある。
そして現在、34の大いなる力を揃えるための最後のカギとなっているのがカクレンジャーの大いなる力であり、
寝隠神社はその名前の中に「カクレ」という文字が隠されていた。
だからきっと、寝隠神社にはマーベラス達がカクレンジャーの大いなる力を手に入れるための
重大な手掛かりがあるに違いないとマーベラス達は思ったのです。

ただ、マーベラス達によく分からなかったのは、
どうしてドモンが神社を守るように頼む時にそのことをハッキリ伝えてくれなかったのかということでした。
最初からハッキリ言っておいてくれれば話は早かったのに・・・とマーベラス達は不満に思いましたが、
結局どう考えてもドモンの真意は分かりませんでした。

このあたりは「タイムレンジャー」という作品を観ていないと解けない謎ですから、
マーベラス達はおろか、鎧にも分かるはずはありません。
つまり、未来からの介入によって大幅な歴史の改変を行おうとすると、歴史の修正力が作用して、
結局は歴史は変わらないのであり、
歴史を大きく変えることが出来るのはその時代に生きる者自身の「明日を変えたい」という意思だけだということを、
2001年の歴史改変事件の当事者の1人であるドモンは知っていたのです。

だから、未来から多少の手助けをしなければならない場合も、
歴史の修正力が作用しない程度の、ほんの些細な干渉に止めておかなくてはいけない。
そのあたりの微妙な匙加減は、自らの2001年時の経験と、時間保護局員としての10年ほどの経験から、
ドモンは把握していたのです。

どうやらナビィのお告げを聞く限り、
カクレンジャーのメンバーはどういう理由なのかは不明ながら、
バスコはもちろんマーベラス一味にも「大いなる力」を渡すつもりはないようで、姿を隠しているようです。
これまでにもマーベラス一味に対して否定的な認識を持ったレジェンド戦隊は有ったが、
彼らにしても一応はマーベラス一味の前に姿を現してマーベラス達を観察しようとはしました。
しかしカクレンジャーはマーベラス達と接触して見極めるつもりさえ無いようです。
もう最初から「大いなる力」を渡すつもりもなく、接触するつもりもない。完全に姿を隠してしまっているのです。

そして、それはおそらくドモンの居る31世紀に記録された21世紀の歴史上でも、
カクレンジャーは見事に姿を隠しきって、マーベラス達にもバスコにも
「大いなる力」を渡さないまま終わったという歴史になっているのでしょう。
つまり、大いなる力が34個揃うことはなく、「宇宙最大のお宝」も見つからなかった。
その結果、この21世紀の世界にどういう結末が訪れたのか、我々視聴者にはハッキリとは分かりません。
だが、31世紀の未来に居るドモンはもちろんその結末を知っており、その歴史は変えるべきだと思ったようです。

そのためには一番簡単な方法は
カクレンジャーのマーベラス達に対する考え方を変えさせることであったのでしょうが、
カクレンジャーはどうもレジェンド戦隊の中でもかなりの変わり者で、
普段からその居場所も定かではない謎の戦隊であるようです。
だから、過去の歴史を全て知り得る立場にある31世紀時間保護局員のドモンですら、
過去に行ってカクレンジャーと接触することは出来なかったようです。

また、仮に接触出来たとしても、
明らかな形で未来の歴史を教えてしまうと歴史の修正力が作用してしまうので
ドモンはカクレンジャーに曖昧な説明しか言えない。
そんな状況で変わり者のカクレンジャーを説得することは難しいだろうともドモンは悟ったようです。

そこでドモンは干渉するターゲットをカクレンジャーからマーベラス一味の方に切り替え、
カクレンジャーが非協力的なままでもマーベラス一味が
カクレンジャーの大いなる力を手に入れる方法は無いものだろうかと考え、
21世紀の歴史を更に精彩に調べてみたところ、
この寝隠神社にそれを可能にする「ある物」が存在することに気付きました。

ならば、マーベラス一味に、
そこにカクレンジャーの大いなる力を手に入れるための物があるとはハッキリとは言わず、
それとなくそこに行くように誘導して、あとはマーベラス達に自力でそれを見つけさせればいい。
ところが、31世紀に伝わる記録をドモンが更に調べていくと、
なんと、その寝隠神社は2010年10月2日に謎の爆破事件で吹っ飛んでしまっていたのです。
2010年といえばマーベラス達が地球にやってくる以前です。

これはマズいと思ったドモンは、なんとかその爆破事件を阻止しなければいけないと思いましたが、
それも立派な歴史改変です。
未来から介入してそれをやれば歴史の修正力が働いてしまい、
帳尻合わせのために別の日付で爆発事件が起きるだけのことです。
だから未来人のドモン自身が爆破事件の阻止をするわけにはいかない。

そこでドモンは、マーベラス達に豪獣ドリルでビデオレターを送り、
未来の結末のことも、そこにカクレンジャーの大いなる力に関する物があることも言わず、
マーベラス達が調べればすぐ分かる2010年の爆破事件のことさえハッキリとは言わず、
ただ単に「2010年10月2日に行って寝隠神社を守れ」という曖昧な指示だけ与え、
過去に行ったマーベラス達にあくまで自分の意思で爆破事件を阻止させることにしたのでした。

ただマーベラス一味もまた、2010年という時代から見れば微妙に未来人であり、
彼らの行動に歴史の修正力が作用する危険はあります。
本当は一番良い方法は、何らかの方法で2010年当時に活動していたスーパー戦隊である
ゴセイジャーに連絡をとって、未来の出来事や爆破事件のことは教えずに神社を守らせることであったのですが、
タイミングの悪いことに、その2010年10月2日という日は、
ゴセイジャーがシンケンジャーと共闘してブレドランと決戦を戦っていた日であり、
そんな日にゴセイジャーを神社を守るために駆り出すことは出来ないし、
そもそも曖昧な指示で神社をただ守れと言われても、状況的にゴセイジャーがそちらを選ぶはずがない。
だからマーベラス達に行かせるしかなかったのです。

マーベラス達なら曖昧な指示でも「大いなる力」で釣れば動かすことが出来るし、
ほとんど彼らに大事な情報を与えずに、
しかも無人の寂れた神社を守るだけという程度の些細な歴史改変をさせるだけならば、
ギリギリ歴史の修正力は作用しないとドモンは読んだのです。

そうして2010年にマーベラス達を行かせて神社を守らせ、
その後はドモンは礼さえ言わずマーベラス達と一切接触を断ち、
後はマーベラス達が彼らの現在時間の中で自力で寝隠神社の秘密に気付くのを期待して待つことにしたのでした。
ドモンとしては最初のビデオレターの中で彼の与えられるレベルの上限のヒントは既に与えていました。

そして、遂にこの第45話になって、
マーベラス達は寝隠神社にカクレンジャーの大いなる力を手に入れる手掛かりが隠されていることに
自力で気付いたのです。
つまり、まだ完全ではないが、マーベラス達はドモンの期待したように、
現在を生きる人間として自分の明日を変えるために行動を開始して、それが歴史を変え始めたのです。

ただ、マーベラス達はそんなドモンの側の細かな事情は分かっていませんし、
この時点ではマーベラス達はこの神社に隠されている情報は、
姿を隠しているカクレンジャーのメンバーの隠れ場所に関する手掛かりだと思っています。
鎧などは、この神社にカクレンジャー自身が隠れているものだと思っているようで
「カクレンジャーさぁ〜ん!!隠れてないで出てきてくださぁ〜い!!」と大声で呼びかけながら、
ウロウロとそこらへんを探しています。

そんな中、神社の拝殿の奥を覗き込んでいたマーベラスは、
格子戸の向こうの暗がりの中に何かが置いてあるのを見つけて「・・・あぁん?」と、更に凝視しますが、
どうもよく分かりません。
「ん?」とマーベラスは格子戸を引いて開けて、拝殿の奥に入っていきました。
すると、暗がりの中でボンヤリ見えていたものは大きな壺のようでした。

しかし変な形の壺です。
不気味な顔のようなものが彫ってあり、その顔の口が何か太い棒のようなものを咥えている。
「なんだこりゃあ・・・?」と言ってマーベラスがその壺を持ち上げた時、
いきなり「お〜い!誰かいるのかぁ〜っ!?」という篭った声が聞こえてきました。
なんと、その声はマーベラスが手にした壺の内部から聞こえているのです。
あまりの意外な出来事に「おおっ!?」とマーベラスが驚くと、
その声は更に続けて「ここから出してくれ〜っ!!」と哀願してくるのでした。

マーベラスはとりあえず、その壺を拝殿の外に出して、
壺の中に人がいると言って5人の仲間を呼び集めました。
何だかよく分からないが助けを求められて放っておくわけにもいかない。
皆にどうしようか相談することにしたのでした。

そうして皆が壺の周りに集まり、ハカセは「人が閉じ込められてる!?・・・壺の中に?」と信じられない様子です。
明るい場所に出してみて改めて見ると、壺は大きめではありますが、
それでも下の容器部分の大きさは人間の膝下ぐらいまでの高さしかありません。
そんなところに人が入ることが出来るわけがないと思ってハカセは覗き込みますが、
壺から「出してくれ〜っ!!早くう〜っ!!」という声がして、
壺が急かすようにガタガタ自力で揺れるのを見て、驚きました。
確かに壺の中に誰かいるようで、しかも必死で出してもらいたがっています。

しかし、どうやって入ったのか分からないので、どうやって出せばいいのかもよく分からない。
ただ、見ると壺の壁面に彫られた変な顔の口が咥えている棒は、小さな金槌のようでした。
「・・・これで割ればいいんじゃないですか?」と言ってアイムがその金槌を引っ張ると、スポン!と口から離れて、
その金槌をアイムが「ふんっ!」と壺目がけて振り下ろします。
といっても、あまり威力のある一撃でもなく、やたらと頑丈そうな壺なので、
こんな小さな金槌では割れないだろうと思って皆が見ていると、
何故かその一撃で壺は粉々になり、同時に壺の中から光が発し、その光の中から何者かが飛び出してきたのでした。

マーベラス達が呆気にとられる中、粉々になった壺から飛び出してきた何者かは少し離れた場所に着地して
「ふううっ!助かったあぁぁ〜!」と大声で安堵したように叫び、
マーベラス達の方に振り返ると「ありがとう!お前達!」と礼を言います。
それは、青いボディの怪人、というかスーパー戦隊の戦士っぽいマスクの忍者っぽい戦士でした。

その姿を見て、ただ1人、鎧だけは愕然とします。
そして慌てて前に飛び出して「あ・・・あなた様は・・・もしや・・・!?」と言いながら、
驚きのあまり、ペタンとその場に這いつくばります。
鎧はこの戦士を知っているようです。
すると、その戦士は鎧の質問に素直に応えて
「俺の名はニンジャマン!カクレンジャーと一緒に悪い妖怪と戦った仲間だ!」と自己紹介したのでした。

それを聞き、鎧は「ああああ〜っ!やっぱりぃぃ!!」と歓喜してそのニンジャマンに駆け寄り、
「ニンジャマン!・・・ニンジャマン!」と喚きながらその身体にベタベタ触ります。
一方、マーベラス達はいきなり壺の中から飛び出してきた謎の怪人が
「カクレンジャー」の仲間だと名乗ったことに驚き、ニンジャマンの方に近づきます。
そしてジョーが「ニンジャマン?・・・カクレンジャーか!?」と慌てて訊ね、
鎧がそのあたりの事情を知っているようなので「なあ鎧!?」と鎧の肩を掴みますが、
鎧はニンジャマンに会えてあまりにも感激しているようで、ジョーの言葉が耳に入らず、
ジョーは鎧に振りほどかれてしまいます。
鎧がレジェンド戦士に会った時はいつも錯乱気味になりますが、それにしても今回は特に度合いが激しいようです。

そもそもニンジャマンとはどういうキャラなのかというと、
「忍者戦隊カクレンジャー」に登場した6番目の戦士、つまり追加戦士なのですが、
ちょっと立ち位置としては特殊な戦士です。
まぁ追加戦士は立ち位置が特殊な戦士が多いのですが、ニンジャマンは存在自体がかなり特殊です。

元は人間らしいのですが、
神様である三神将(カクレンジャーの巨大戦力でもある)に弟子入りして修行するうちに人間態を失って、
忍者型の変身後スーツのような現在見られるような姿になったそうです。
師匠の三神将たち自身ももともとは2000年前は人間だったが修行して神様になって
人間態ではなく巨大神の形態になったので、ニンジャマンも同じような存在であり、
まだ未熟者なので神様見習いであり、一応、まだ人間の段階に属しているらしい。
だが普通の人間ではないのは明らかで、1000年以上は生きているようです。
仙人のようなものと考えればいいでしょう。

そして次に特徴的であるのは、物語の中での登場時期が遅いことです。
だいたい追加戦士というのは17話、18話あたりに登場することが多く、
遅くても2クール目終わりあたりまでには登場するものなのですが、
ニンジャマンの場合は初登場が36話で、かなり遅いです。
しかも初登場シーンは巨大化した姿であり、追加戦士というより新巨大戦力という扱いでした。
扱いとしてはガンマジンやズバーンに近いといえます。

そもそも師匠の三神将が巨大戦力なのですから、
その弟子のニンジャマンも巨大戦力の方に近いキャラと考えた方が自然です。
だがニンジャマンは伸縮自在で等身大にもなれるので、
カクレンジャー5人と一緒に等身大戦を戦うことも多く、6番目の戦士扱いもされています。

実際のところ、この「カクレンジャー」の時期はまだ「追加戦士」というものは試行錯誤の時期でした。
「ジュウレンジャー」におけるドラゴンレンジャーが追加戦士の事実上の祖といえますが、
その次の「ダイレンジャー」では追加戦士のキバレンジャーは子供戦士、
そしてその次が「カクレンジャー」におけるニンジャマンで、これは人間態無しの巨大戦力との兼用戦士、
そして次の「オーレンジャー」のキングレンジャーがまた子供戦士、
次が「カーレンジャー」のシグナルマンで、これもまた人間態無しの宇宙人というふうに、
現在の追加戦士とは印象の違う戦士が続いています。

現在の大人の人間態の戦士が変身する追加戦士というイメージが定着したのはニチアサ枠移行後、
「メガレンジャー」のメガシルバー以降といえます。
それ以前の時期は実はまだ「追加戦士」というものの定義が曖昧な時期で、
ニンジャマンのような、追加戦士のようであって追加戦士ではないようでもあるという、
中途半端な扱いの戦士が存在し得る時代だったのです。

結果論として現時点から振り返ってみると
「ジュウレンジャー」以降は「ゴーゴーファイブ」を除いては必ず追加戦士というものが存在しているので、
「カクレンジャー」においても誰か6番目の戦士がいないと他の戦隊とのバランスが悪いという理由で、
ニンジャマンが追加戦士であったという扱いになっていますが、
「カクレンジャー」放送当時の実際の扱いとしては、登場時期の問題なども勘案すると、
どちらかというと巨大戦力サイドのキャラであったように思えます。

実際、「カクレンジャー」最終話において大魔王を封印した後、
カクレンジャー5人が一緒に旅を続けた一方、ニンジャマンは師匠である三神将と共に姿を消しており、
元来カクレンジャーに属していないキャラであることを示しているといえます。
つまり、カクレンジャーの5人というのは隠流の忍者の末裔たちであり、
隠流の頭領である鶴姫の家臣筋にあたりますが、
ニンジャマンは忍者っぽい恰好はしていますが隠流の忍者ではありません。
隠流の忍術は使えますが、これは師匠の三神将から教わったものであり、
三神将は隠流の奥義を会得しているのです。

つまり、おそらく三神将が退魔の術である隠流忍術の開祖なのであり、
その術を受け継いでいるのがサスケや鶴姫たち隠流忍者なのです。
その三神将の直弟子であるニンジャマンは鶴姫の管理下にはない存在なのです。
あくまでニンジャマンが従うのは三神将であり、
三神将がカクレンジャーに協力していたので、ニンジャマンも師匠たちに倣って
カクレンジャーに協力していたに過ぎない。

ただ、バカで単細胞で迷惑をかけることが多かったので、カクレンジャー達からは同等以下の扱いを受けていたが、
実際は対等以上の協力者だったのあり、
むしろ基本的には三神将に従う巨大戦力キャラであり、
同時に6番目の戦士という扱いでもあったという感じなのです。

そのあたりをふまえて、この「ゴーカイジャー」の当初の設定では
ニンジャマンはレジェンド大戦に参加した192人の戦士の中にはカウントされていませんでした。
レジェンド大戦に参加したカクレンジャーは
ニンジャレッド、ニンジャホワイト、ニンジャブルー、ニンジャイエロー、ニンジャブラックの5名であり、
ニンジャマンはいませんでした。
よってニンジャマンのレンジャーキーも存在していません。

じゃあニンジャマンはどうしていたのかというと、
当初はニンジャマンは師匠の三神将と一緒に巨大戦力としてレジェンド大戦に参加して、
そこで一旦姿を消すことになったのではないかと思われていました。

かつてはスーパー戦隊の戦士たちが使いこなしていた巨大戦力ですが、
スーパー戦隊の戦士たちが戦う力を失った影響で、
レジェンド大戦時に一旦失われた巨大戦力も地球上で復活して普通に使うことが出来なくなってしまい、
それを使いこなす力が「大いなる力」としてスーパー戦隊の元戦士たちの体内に休眠状態で宿ることになったのです。
そしてスーパー戦隊の戦う力の宿ったレンジャーキーを持つマーベラス達に
レジェンド戦士たちが各戦隊の「大いなる力」を渡すことによって、
各戦隊の巨大戦力はゴーカイジャーの手によって復活して使うことが出来るようになってきたのです。

ニンジャマンも当然レジェンド大戦に巨大戦力として参加していたので、
他の戦隊の巨大戦力同様、姿を消すことになったのだと、鎧も思っていたようです。
そして自分達がカクレンジャーの大いなる力を手に入れれば、
三神将もニンジャマンも自分達の使える「大いなる力」として復活させることが出来ると鎧は思っていました。

ところが、そのレジェンド大戦で失われたはずのニンジャマンがいきなり壺の中から無事な姿を現したので
鎧は驚くと同時に、大変な嬉しさを感じたのでした。
それで、まるで死んでいたと思い込んでいた相手が幽霊でないのを確かめるように、
ニンジャマンの身体を触りまくって、間違いなくニンジャマンが生きていることを確かめると、
涙を流さんばかりに喜んだのでした。
何せ、今まで鎧が出会ったレジェンド戦士たちは皆、変身能力を失った姿の人達ばかりであったので、
戦う力を失っていない戦士には初めて出会ったので、感慨も特別だったといえます。

ただ、鎧にもよく分からないのは、どうしてニンジャマンだけが無事な姿で、
しかもどうしてこんな神社に置いてある壺の中に入っていたのかということでした。
それについては、未だ歓喜の余りそれを質問する余裕の無い鎧に代わってルカが尋ねました。
ルカはニンジャマンという戦士がどういう存在なのかよくは知りませんが、
カクレンジャーの仲間だというニンジャマンがどうしてこんな寂れた神社の壺から出てきたのか
素朴に不思議に思ったのでした。
「ねえ!・・・あんた何で壺の中なんかに居たの?」というルカの質問に、
ニンジャマンは「よくぞ聞いてくれた!」と応えます。
ニンジャマンとしても語りたくて仕方ないことであるようです。

ここで何故かニンジャマンは拝殿の前に講談のセットを組んで座り、
「そう!あれは遡ること10年前・・・」と、前に立つマーベラス達に向かって講談調で語り始めます。
こんなセットどっから出したのかとか、そういうツッコミはギャグ回なので禁止です。
この唐突に講談シーンが入るというのが「カクレンジャー」テイストなのです。

「カクレンジャー」は物語前半、落語家の三遊亭圓丈が講釈師として登場してナビゲーター役を務めるという
シュールな構成になっており、
このニンジャマンの講談シーンはそのオマージュとなっています。
ただ、そんなことは知らないマーベラス達はいきなりの変な展開に呆れたように突っ立って、
ニンジャマンの話を聞いています。

続けてニンジャマンは「とある動物園から、猛獣たちが逃げ出した!」と講釈しつつ、
なんと紙芝居のような絵を描いた紙を取り出します。
そこには、いかにも子供向けという感じのタッチで動物園から逃げ出した猛獣たちと、
その前でしゃがみ込んで泣く、小さな女の子の姿が描かれていました。
そもそも、こんな絵、いつの間に描いたんだ?
なんともシュール。
不思議コメディーテイスト全開です。

「ライオンに虎、象にワニ・・・猛獣たちは1人の女の子に狙いを定めた・・・!」とニンジャマンは絵の説明をします。
細かいようだが、絵にはゴリラも書かれているのにニンジャマンはゴリラのことは言い忘れています。
しかしニンジャマンはノリノリで「きゃあ!怖いよ!お父さん!お母さん!助けて〜!」と
女の子役になってセリフまで言います。
もうこれ完全に紙芝居です。

「このままでは女の子が食べられてしまう!やめろ!このニンジャマンが相手だ!」と、
ここでどうやらニンジャマン登場のようです。
鎧だけはハラハラドキドキして見入っていますが、
マーベラス達はもういい加減この意味不明な展開に耐えられない様子です。

講釈師のニンジャマンはさっと紙をめくって、次の紙を見せます。
すると、その紙に描かれた絵には真ん中にニンジャマンがおり、猛獣たちと戦っています。
「俺は猛獣たちを、ちぎっては投げ、ちぎっては投げ、やっつけた!」とニンジャマンは
生き生きと自分の活躍を語ります。
ちなみに、絵に描いてある擬音が「BAGOOON!」とか「WOW!」とか、英字でアメコミ風であるのは、
いかにも「カクレンジャー」という感じがします。

「・・・これにて一件落着よぉ!・・・と振り返ってみると・・・」とニンジャマンは次の紙を見せます。
すると、次の紙には、ニンジャマンに倒されてのびている猛獣たちと共に、
自衛隊や警察の車両が破壊され、あちこちで火災まで発生している惨状が描かれています。
その紙を見せながら「・・・あれ!?やりすぎた!?」とニンジャマンのセリフ。
ニンジャマン、どうやら猛獣をやっつける時、暴れすぎてしまったようです。

ここで紙芝居は次の紙に変わり、「こらぁ!ニンジャマン!」というセリフと共に、なんと三神将まで絵の中に登場、
「あ!お師匠様!?」と慌てるニンジャマンを見下ろして説教しています。
「正義のために熱くなり、周りが見えなくなるのがお前の悪いクセだ!
壺の中で10年、反省するがよい!!」と三神将に言われ、そうしてニンジャマンの絵に壺の絵が重なります。
ここで唐突に講談シーンは終わり、
「・・・というワケなんだ・・・」と、急にしょんぼりして突っ立って黄昏るニンジャマン。
もうシュールすぎます。

つまり、ニンジャマンは10年前に動物園から逃げた猛獣たちをやっつけた時、
暴れすぎて被害をむしろ拡大してしまい、
その罰として師匠の三神将によって壺の中に10年間封印されていたわけです。
「・・・なかなか・・・激しいですね・・・」と鎧も、
あまりにニンジャマンの話が破天荒なのでリアクションに苦慮しているようです。

一方、そのニンジャマンの話を聞いて、
ハカセは「で・・・その壺がここに収められてたってことか・・・!」と、なんとなく納得します。
神様の封印など、にわかには信じがたい話ではあったが、現にニンジャマンは壺の中に入っていた。
つまりニンジャマンはある種、人を超えた不思議な存在であり、
その師匠の神様というのも確かに実在するのだろう。
その神様がニンジャマンを封印した壺を神社に隠しておいたのも、神様の仕業だとすれば納得はいきます。

そして、自分達が簡単に壺を割ってニンジャマンを出すことが出来たのは、
10年経ってその封印の効力が切れていたからなのだろうとハカセは思いました。
つまり、封印の効力が切れても、壺が割れない限り、中のニンジャマンは外には出られないようなのです。

なお、このニンジャマンの封印解除については、「カクレンジャー」第36話でも描かれており、
この時はニンジャマンは1000年の封印の罰を受けた上に封印された壺を宇宙にまで飛ばされていました。
その壺が地球に舞い戻ってきたのですが、その時点ではまだ封印は解けていませんでした。
それで初代鶴姫の子孫しか壺を割ることが出来なかったということになっていたのです。
正確に言えば、壺は専用の金槌で叩けば割ってニンジャマンを出すことはいつでも出来るのですが、
その金槌を壺から分離することが出来ないというのが封印の効力なのです。
そして初代鶴姫の血を引く者だけが封印の効力期間内でも金槌を壺から引き離すことが出来るのです。
それゆえ、「カクレンジャー」第36話では鶴姫がニンジャマンの壺を割ってニンジャマンを出したのです。
しかし今回は既に封印の効力が切れていたので、
初代鶴姫とは全く血の繋がりの無いアイムでも金槌を壺から離して、壺を割ることが出来たのでしょう。

そのアイムはハカセが納得したのを受けて、
同じように、ニンジャマンの封印された壺は10年前からこの神社にずっと存在していたのだと考えて、
ふと大事なことに気が付きます。
10年前からこの神社に壺があったのだとするなら、あの時もあったはずなのです。
つまり、2010年10月2日に自分達がタイムスリップしてこの神社を謎のロボによる破壊から守った時にも、
ニンジャマンの入った壺は既にここにあったのです。

「では・・・もしもあのままこの神社が消滅していたら・・・?」と言って、
アイムはもし自分達がタイムスリップしてこの神社を守りに行かず、
元の歴史の通りに2010年10月2日に神社が謎のロボットの発射したミサイルで破壊されていたなら、
その場合ニンジャマンはどうなっていたのだろうかと考えます。

少し考えてジョーは「・・・あいつも壺ごと消滅していただろうな・・・」と推測します。
おそらく壺が割れれば封印が解けるという仕様にはなっていないはずだとジョーは思いました。
もしそうなら、物理的に強引に壺さえ割れば神様の封印は無効化出来るということになる。
しかし神様の封印がそんな単純に破られるようになっているはずはない。
おそらく封印の効力が生きている間は無理に壺を割ってニンジャマンを出そうとすれば、
壺が割れると同時にニンジャマンも消滅するようになっていたのではないかとジョーは思いました。

ならば、元の歴史通りに、謎のロボットの発射したミサイルが神社に命中していれば、
神社は吹っ飛び、その中にあった壺はさすがに割れ、中のニンジャマンも消滅していたはずです。
ジョーと同じようにそこまで考えて、
ルカは「あ、そっか!タイムレンジャーが言ってたのはこれだ!」とハッと気付きました。
振り向いてルカの顔を見る皆に向かって、
ルカは「本当なら見つけられないはずのカクレンジャーの大いなる力!・・・あいつに貰えってことよ!」と
言葉を続けます。

元の歴史通りなら神社は爆破されてニンジャマンも消えていた。
しかしドモンに「神社を守れ」と言われて自分達が過去に行って爆破事件を阻止したから
神社は現在まで残り、消滅を免れたニンジャマンとこうして出会うことが出来た。
ということは、ドモンが示唆した「神社を守ることによって得られる34の大いなる力を揃えるチャンス」とは、
このニンジャマンとの出会いなのではないかとルカは思ったのです。

ニンジャマンは10年間今までずっと壺の中に居たということは、
当然、地球に来て1年弱のマーベラス達のことも知らないし、
カクレンジャーがマーベラス達に「大いなる力」を渡さないと決めて姿を隠していることも知らないはずです。
そして、ニンジャマンもカクレンジャーと一緒に戦っていた仲間の戦士だというのなら、
ニンジャマンにも「カクレンジャーの大いなる力」は宿っているはずです。
ならば、ニンジャマンならば他のカクレンジャーのように
マーベラス達に「大いなる力」を渡さないという確固とした意思を持っていないので、
「カクレンジャーの大いなる力」を渡してくれる可能性はあるのです。

カクレンジャーの5人が姿を隠してしまっている以上、
ナビィのお告げにもあったように見つけ出すことは出来ない。
だからカクレンジャーの5人から「大いなる力」を貰うことは出来ない。
そして本来の歴史ならばニンジャマンも数年前に消滅していたのだから、これでもうお手上げだったはずです。
ところが、ドモンの言う通りに寝隠神社を守ったことによって、
ニンジャマンから「大いなる力」を貰えるというチャンスが残ったのです。
これがドモンが望んだ展開なのだとルカは確信しました。

実際、ルカの推測の通り、
ドモンは21世紀の歴史を懸命に調べるうちに、21世紀の初頭の頃、動物園から逃げ出した猛獣たちを
カクレンジャー6番目の戦士であるニンジャマンと思しき者が退治して逆に被害を拡大してしまったという
些細な事件の記録を発見し、レジェンド大戦時にニンジャマンがいなかったことを想い出したのでした。
もしかしたらその事件の時に何かがあってニンジャマンはレジェンド大戦に参加出来なかったのではないかと
ドモンは思いました。

ともかく他にカクレンジャー関係で手掛かりになりそうな情報も無いので、
ドモンはその動物園の事件が起きた日時にタイムスリップしてニンジャマンを追跡し、
その結果、ニンジャマンがその日から10年間、三神将によって寝隠神社に封印されたことを突き止めたのです。
そして、その封印の解けるちょうど10年目の日というのが
マーベラス一味が地球に来て10か月ほどが経った頃、
ちょうどほとんどの「大いなる力」が揃った頃のことであることに気付いたドモンは、これは天佑だと思いました。

ニンジャマンが封印されている間にレジェンド大戦が起きて三神将は姿を消しており、
レジェンド大戦のドサクサで基本的に別行動だったカクレンジャーには
ニンジャマンの封印の件までは伝わっていない。
つまりニンジャマンは封印の時期が終わった後も壺に閉じ込められたまま放置されているはずで、
カクレンジャーのマーベラス一味に対する非協力的方針も伝わっていないはずです。

ならば封印の効力が解けるのを見計らって
マーベラス一味をそれとなく寝隠神社に何かがあるように示唆して誘導すれば、
あとはマーベラス達が自力で勝手にニンジャマンの壺を発見してニンジャマンと出会い、
ニンジャマンを説得してカクレンジャーの大いなる力を貰えるチャンスは生じる。
あとはそのチャンスを活かせるかどうかはマーベラス達次第だとドモンは思いました。

ところが、更に寝隠神社のことを調べてみると、
レジェンド大戦のおよそ1年前の2010年10月2日に謎の爆発事件で吹っ飛んでしまっていることが判明し、
そちらの方もドモンはその事件の日時にタイムスリップして調べてみると
マトリンティス帝国のマトロイドの仕業と判明し、
これは普通の人間を使って容易に阻止できるようなことではないということも分かりました。

しかし、この歴史を改変しないことには
封印解除後にニンジャマンをマーベラス達に会わせることが出来ない状況であるので、
そこで仕方なくドモンはニンジャマンの壺の封印の効力が切れるちょうど10年目の日に届くように
マーベラス達にビデオレターを送り、過去へ行って寝隠神社を守るよう指示したのです。

そうしたドモンの側の細かい事情は分からないながらも、
ルカはドモンの自分達に伝えたかったことが
ニンジャマンからカクレンジャーの大いなる力を貰うようにということだという正解には辿り着き、
ニヤリと笑ってニンジャマンを指さします。

一方、ルカ達とは少し離れた場所で鎧と話していたニンジャマンの方は、
「でも・・・どうしてお師匠様は封印を解いてくれなかったんだ?・・・10年経ったってのに・・・」と
釈然としていない様子です。
ニンジャマンの壺の封印が無効になる10年目の日から既に1ヶ月以上が経過しています。
本来なら封印されてちょうど10年目の日に三神将がニンジャマンを壺から出してくれるはずでした。
しかし、その日が来ても三神将は現れず、それから1ヶ月以上もニンジャマンはやきもきしながら待っていたのです。
そうしたら、たまたま通りかかった一般人の6人組が親切にも壺を割ってくれた。
そのようにニンジャマンは解釈しています。

鎧はニンジャマンが10年前に封印されて、その封印の効力が10年間であったという話を思い出し、
「たぶん・・・レジェンド大戦の影響じゃないですかね?」と言います。
ニンジャマンの話の通りだとするなら、封印の期間が終わったのはごく最近であるはずです。
となると、数年前に起きたレジェンド大戦時に
カクレンジャーの巨大戦力である三神将は姿を消してしまっているので、
だからごく最近の封印の終了の日にもニンジャマンを壺から出すために
この神社に来ることが出来なかったのだろうと鎧は推測したのでした。

ところがニンジャマンは「ん?・・・レジェンド大戦・・・?」と不思議そうに鎧の方に振り向きます。
鎧はついうっかり自分がニンジャマンもレジェンド大戦に参加していたかのような前提で
話をしていたことに気付き、
「あ・・・うん・・・そっか・・・封印されてたから知らないんですよね・・・」と頭の中を整理しながら言います。

鎧はついニンジャマンもレジェンド戦士の1人なのだから
当然レジェンド大戦に参加していたかのように思ってしまっていましたが、
こうしてニンジャマンがレンジャーキーにならずに元の戦う力を持ったままの姿で存在しているということは
レジェンド大戦に参加していなかったということなのです。

10年間、壺の中で封印されていたのだから、当然レジェンド大戦には参加していないし、
その間、誰とも接触もしていない。
だからレジェンド大戦のことをニンジャマンが知っているわけもないのです。
そこで鎧はニンジャマンにレジェンド大戦のことを説明することにしました。

そういうわけで、ここから総集編らしくなり、まずはレジェンド大戦パートの回想シーンとなります。
第1話のレジェンド大戦冒頭の、ザンギャックの侵攻、
それに対抗して立ち上がったレジェンド戦士たちという場面をダイジェストで流しながら、
鎧が「・・・数年前、全宇宙の支配を企む、宇宙帝国ザンギャックの大艦隊に、地球が襲われたんです!」と言い、
ニンジャマンが驚いて「なに!?それでどうなったんだ!?」と訊ねると、
鎧が誇らしげに「はい!!我らがスーパー戦隊の皆さんが、立ち上がってくれたんです!!」と力強く答えるという
会話がかぶさります。

その後、レジェンド大戦時の圧巻の戦闘シーンはいちいち流すと長くなるし、
中途半端に流せば優遇不遇とか不公平という話になるので完全に省略し、
最後のアカレンジャーの号令で192人全員の戦う力を放出してザンギャックの大艦隊を撃滅し、
そして192戦士の戦う力が宇宙に散っていくに至る一連の場面だけがダイジェストで流れ、
そこに「でも・・・地球の平和と引き換えに・・・皆さんは戦士の力を失ってしまった
・・・それが、レジェンド大戦です・・・!」という鎧の説明が重なります。

こうして鎧によるレジェンド大戦の説明は終わり、
それを聞いたニンジャマンは「・・・そんな大変なことがあったってのに
・・・俺ときたら何も知らずに壺の中に・・・」と、酷く落ち込み、ガクッと膝を地面に落とします。
そして「バカバカバカバカ!俺のバカ〜!!」と自分の頭をポカスカ殴って自分を責めるのでした。

鎧の話を聞いて、ニンジャマンはその数年前のレジェンド大戦で
ザンギャックという強大な敵を倒すことと引き換えに、カクレンジャーも戦う力を失い、
おそらく師匠の三神将も大きなダメージを負って、
それで封印の終わる日にもこの神社に来ることさえ出来なかったのだと悟りました。

師匠や仲間たち、そして他のスーパー戦隊の戦士たちがそんな大変な目にあっていたというのに、
本来はその戦いに参加していなければいけなかったはずの自分は、ただ1人壺の中で呑気にしていたとは情けない。
しかし、それは元はといえば自分が正義の力の使い方を間違えてしまったことによって
罰を受けていたからなのであり、そもそも自分が正義のために戦う資格を喪失していたからなのです。
だから全くの自業自得なのだとニンジャマンは自分を責めたのでした。

実際、どうしてレジェンド大戦の時に三神将がニンジャマンの封印を解いて一緒に連れていかなかったのかと
疑問に思われる人もいるかもしれないが、
神様の与えた罰というのはそんなに安易に解除していいものではないと考えるべきでしょう。
「カクレンジャー」本編の時のようにカクレンジャーが絡んでくれば
封印途中の解除というのも有り得たのでしょうが、
今回は三神将だけが関与していたので、そのあたりは厳密に守られたのだと思います。

三神将もまさか自分達が地上で行動不能になるという結末までは予想出来なかったので、
レジェンド大戦に際しても、あくまでニンジャマンへの罰は罰として継続することにして、
ニンジャマンは封印したままにして、戦いには連れていかなかったのです。
確かに戦いがあるからといって罰を無効化していたのでは示しがつかないし、
ニンジャマンの反省も浅くなってしまいますから、それは師匠としては正しい判断だと思います。
現にニンジャマンはこうして自分の軽率な行動が最悪の事態に至ったことを深く反省しています。

しかしニンジャマンの落ち込み様があまりに激しいので、後ろで見ていたハカセは焦って、
ニンジャマンを落ち込ませるような話をした鎧を小突いて無言で責めます。
とにかく他のカクレンジャーがどういう理由か不明ながら自分達に大いなる力を渡す気が無い以上、
カクレンジャーの大いなる力を貰える可能性のある相手はこのニンジャマンしかいないのです。
だから、とにかくニンジャマンの機嫌を損ねてはいけないのであり、
変に怒らせたり悲しませたりするのは危険でした。

ところが、さっきのルカの話を聞いて、
とにかくニンジャマンから大いなる力を貰えばいいのだと短絡的に考えているだけのマーベラスは、
つかつかとニンジャマンに歩み寄り、落ち込んでしゃがみ込んでいるニンジャマンを見下ろして、
「おい、お前!・・・封印を解いてやったんだ!カクレンジャーの大いなる力を・・・」と、
恐ろしく上から目線で単刀直入に話を持ちかけたのでした。

これを見て青ざめたハカセはすっ飛んできて、マーベラスをふん捕まえて後ろに連れ戻し、
マーベラスに続いてニンジャマンに何か偉そうに言おうとしていたジョーとルカに対しても
鎧が慌てて制止して、事なきを得ます。
マーベラスはせっかく交渉(?)しようとしたのに邪魔されて「・・・何すんだ!?」と憤慨してハカセを睨みますが、
ハカセは「いい加減、学習しようよ!そういう態度で接するから、しょっちゅう揉めてきたんだろ!?」と
逆ギレしてマーベラスを説教。
鎧も「そうですよ・・・基本的に皆さん、第一印象悪いですからね・・・」と、ついでにちょっとダメ出しをします。

しかし、これにマーベラス、ジョー、ルカは気を悪くして、
ルカは「はああっ!?」と怒鳴って鎧を突き飛ばします。
マーベラスも完全にハカセや鎧からバカ扱いされてカッカしていますが、
アイムに「マーベラスさん・・・ここは穏便かつ、友好的に!」と言われると、
毎度のことながらどうもアイムの前では喧嘩がしづらくて、怒りを収めざるを得なくなります。
そうしてハカセに「大いなる力を手に入れるためだよ!」と真剣な顔で言われると、
確かにここは焦るのは得策ではないとマーベラスもジョーもルカも思えてきました。

何せ、他のカクレンジャーが自分達に大いなる力を渡すのを断固拒否している理由すら
よく分かっていない状況なのです。
会ってもいないのに渡さないと完全に決めているというのは、他の戦隊と比べて少し異様でした。
もしかしたら、カクレンジャーとゴーカイジャーはよほど相性が悪いのかもしれない。
そしてニンジャマンもまた、そのカクレンジャーの仲間なのです。
ならば不用意な態度で接したら、すぐにヘソを曲げられてしまう恐れがあるとマーベラス達は思いました。
ならば、今回は慎重すぎるぐらい慎重に物事を進めた方がいい。
ルカは「そうねぇ・・・交渉の前に、好感度アップ大作戦といきますか!」と何やら良い作戦を思いついたようで、
皆に向かってニヤリと笑います。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 11:27 | Comment(0) | 第45話「慌てん坊忍者」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月11日

第45話「慌てん坊忍者」感想その3

ルカが提案したのは、マーベラス一味のカクレンジャーとの相性の悪さの見えないうちに、
まずニンジャマンのマーベラス一味への好感度を上げて、
カクレンジャーの大いなる力を今すぐ渡してもいいと思わせるために、接待攻勢をかけるというものでした。
つまりボロが出ないうちに接待攻勢で大いなる力を貰ってしまおうという作戦です。
そこでマーベラス達はニンジャマンをゴーカイガレオンに招待して、もてなすことにしたのでした。
・・・っていうか、これってホントにヒーローの発想なのでしょうか?

とにかく、マーベラス達が何者なのかも知らず、
イマイチ状況の呑み込めないままガレオンの船室に案内されてソファーに座らされた
ニンジャマンの前に出てきたのは、豪華なおせち料理や鯛のオカシラ付きなどの正月料理でした。
「おお〜!?・・・これ、全部、お前たちが作ったのか!?」とニンジャマンは驚き、喜びます。

「口に合うといいんだけど・・・」とハカセが自信なさげに答えているところを見ると、ハカセが作ったようです。
まぁ、ハカセか鎧以外に作れそうなメンツもいないのですが、
それにしてもそんな短時間でおせち料理が作れるはずはないのでリアリティは全く無いシーンですが、
まぁギャグシーンなのでこれはこれでアリです。
食器も正月仕様で豪華すぎ、というか、なんでこんな特殊な和風なものがガレオンにあるんだ?と
ツッコミどころは満載です。

そうした設定上おかしなところは全部目をつぶって考えてみると、
これは鎧のアイディアで、和風戦隊の戦士であるニンジャマンは
日本古来のおもてなしを喜んでくれるのではないかという推測に基づいて、
お正月はちょっと過ぎましたが、1月ということで日本のお正月をテーマにした接待をしているようです。
それで鎧におせち料理のことを聞いたハカセがレシピを検索して、
見よう見まねでなんとか作った料理であるようです。
味の方はハカセも自信はあまり無いようですが、見た目はとにかく見事なもので、
鎧の想像通り、ニンジャマンは非常に喜んでくれているようです。
・・・というか、ニンジャマンって、料理とか、どうやって食べるのか?

そこにルカが「じゃ〜ん!」と振袖姿で登場。振袖の色はやっぱり黄色です。
お正月といえば、やっぱり女子の艶やかな着物姿です。
なんでこんなモンがいきなりガレオンで出てくるのかも謎ですが、
アイムは「うわぁ〜!ルカさん素敵!」と大感激し、ルカも「でしょお?」と調子に乗ってくるりとターンします。

そしてルカは「お隣、失礼しまぁす!」とニンジャマンの隣に座ります。
なんか完全に水商売のノリです。
とにかくルカの色気が只事でなく、ニンジャマンもどぎまぎした様子で、どうも挙動不審です。
ルカはニンジャマンの隣に座ると
「ささ・・・おひとつ、どうぞ!」とお銚子を手に取ってニンジャマンに酌をしようとして、
ニンジャマンは「ああ、いや・・・こ、こりゃどうもぉ・・・」とデレデレで盃に酒を注いでもらいます。
これはもう完全に色仕掛けです。
しかし、しつこいようだがニンジャマン、この酒、どうやって飲むのでしょうか?

すると、今度はそこに「ニンジャマン殿・・・食後の茶菓子でございます・・・」と畏まって、謎の和菓子職人が登場。
いや、まだ料理に箸もつけてないのに、もう食後のデザート?と思ってよく見ると、和菓子職人はジョーでした。
異常に職人姿が似合うジョーは、いつもはケーキ専門なのですが、
今回は「和」がテーマなので和菓子作りに挑戦したようです。

ニンジャマンの前にしゃがんで「・・・召し上がれ」と気取ってジョーが差し出した和菓子は、
上等そうな盆に乗った、なんとニンジャマンの顔を象った形の渾身の一品で、
確かに見事な腕前ではありますが、しかし、なんと媚びた菓子であることか。
しかしニンジャマンは「おお!こ、これは素晴らしい・・・!」と絶賛。
ジョーはものすごいしたり顔で、いつものように手を頭に添えて、職人の帽子を直す仕草をして軽く頭を下げます。

アイムは得意満面のジョーを嬉しそうに見下ろし、
「ジョーさんもルカさんも、頑張ってくれていますね・・・」とハカセと鎧に笑顔でヒソヒソ話しかけます。
なんだか接待に張り切っているのが普段接待には縁の無さそうな古参組ばかりというのが可笑しいですが、
ともかくここまではニンジャマンはこのもてなしを非常に気に入ってくれている様子。
鎧もガッツポーズで手応えを確認します。

しかしハカセは浮かない顔で「あと心配なのはマーベラスなんだけど・・・」と言います。
それを聞き、アイムもさっと暗い顔になります。
マーベラスも何か接待役を担っているようですが、しかし、どんだけマーベラス期待されてないんだ?
というか、マーベラスに接待など出来るのでしょうか?

そこに「邪魔するぜ!!」と威勢の良いマーベラスの声が響き、
何やら赤い和傘を広げて身体を隠して、「おめでとうございます!!」と言いながら
赤い和服の男が駆けこんできます。
赤という時点でマーベラスというのは明白ですが、よく見るとナビィも一緒に
「おめでとうございます!!」と言いながら飛んで入ってきています。
これはもしや・・・と思って見ると、傘を背に回して振り向いたマーベラスは赤い紋付袴姿で、
何故か頭には安っぽいチョンマゲのヅラ。
よく見ると着物に付いた紋はゴーカイジャーのマークです。

「いくぞ!鳥!」というマーベラスの合図にナビィが「あいよ〜!」と応えて、
マーベラスが真上に向けて構えた真っ赤な和傘の上にナビィが飛び乗り、マーベラスは傘をクルクル回し始めます。
すると「よっ!はっ!」とナビィは回る傘の上で自分の身体を丸めて回転させ、
それによってずっと同じ場所で回り続けます。
ここでマーベラスはニンジャマンへ笑顔を向けて「いつもより派手に回っております!!」と口上を述べます。

やはりこれは・・・染之助染太郎ですね。なんとマーベラスはお座敷芸の担当でした。
いや本家は「余計に回っております」なのですが、海賊版はやはり「派手に回っております」と言うようです。
しかしよく見たら、主に頑張ってるのは「よっ!はっ!たっ!とっ!」と必死で回っているナビィの方であり、
マーベラスは下で傘を回しながら「いいぞ!鳥・・・」とか言ってるだけのような気がするのですが。

この傘回し芸を見て、アイムは感激して笑顔、ジョーはしたり顔でグッジョブサイン、
鎧は「いよっ!日本一!」と歓声と拍手を送ります。
一方、ハカセはこのインチキ臭い芸を見て「なに・・・?」と目を見張ります。
ルカは笑顔で「すごい・・・!」と感心しています。
鎧以外はもちろん、この日本のお正月のTV番組でしか見ることのない芸は知らないようです。
そんなものをどうしてマーベラスが知っているのか?

すると、「てゆーか、何それ!?」とハカセが質問すると、
「俺が教えました・・・日本の伝統芸能です!」と鎧が答え、
これは鎧がマーベラスとナビィに教えたものだと判明します。
というか、伝統芸能じゃなくて、単なるお座敷芸です。
それに傘の上で回すのは玉であって、鳥じゃありません。
たぶん最初は玉回しでやろうとして、当然出来なかったので、
ナビィが自力で回るインチキ技に変更になったのでしょう。

しかしニンジャマンはこのインチキ芸を見て「すごい!すごいぞ〜!!」と立ち上がって興奮。
ニンジャマンもさっきからなんでも簡単に凄い凄い言い過ぎです。
相変わらずバカ可愛いキャラのようで、さすがの安定感の単細胞キャラです。

ところがマーベラスは芸がウケているので嬉しかったのか、調子に乗って更に凄い技を見せようとして
「鳥〜!!はああああ!!」と叫びながら傘の回転速度を急激に上昇させます。
必死で傘の上で回っていたナビィはこの急激な回転速度の上昇についていけなくなり、
いつしか傘と一緒に回ってしまい「目が回るよおおお!?」と叫び、
そのまま遠心力で傘から飛び出して、ニンジャマンの方に向かって「わああああ!?」と飛んで行ってしまいました。

「おお〜お!?」と驚いて皆が見守る中、ナビィはテーブルの上に突っ込んでしまい、
「ううう・・・」と呻いて転がります。
見ると、テーブルの上のおせち料理はナビィによってメチャクチャになってしまっています。
そしてジョーの和菓子もグチャッと潰れてしまっており、
それを持ち上げてジョーは「俺の・・・渾身の一品が・・・!」と悲嘆に暮れ、
ナビィを睨みつけて「お前・・・何してくれてんだよ!?」とドスの効いた声で凄むので、
ナビィも「うう・・・ご・・・めん・・・」と起き上がってヨロヨロしながら謝ります。
しかし、よほど渾身の作品であったのか、ジョーは悲しみが収まらないようで
「うう!俺の・・・渾身の一品がぁ・・・」と嘆いて、潰れた菓子を持ったまま、拗ねたように部屋の端に駆けていきます。

一方、傘を持ったまま唖然として突っ立っているマーベラスのところには、
ルカが激怒して「ちょっと何やってんのよ!マーベラス!色々と台無しじゃない!」と怒鳴り込みます。
せっかく接待が上手くいっていたのに、料理もデザートもお座敷芸も、これで全部失敗です。
ところがマーベラスは「・・・いや、今のは鳥が悪い!」と言い返す。
どう考えてもいきなり回転速度を上げたマーベラスが悪いのですが、
マーベラスは速度に耐えられなかったナビィが悪いと言いたいようです。

「はぁ〜?何ナビィのせいにしてんのよ!?」とルカはマーベラスの潔くない態度に呆れ、
ナビィも、そもそもマーベラスだけ楽しすぎだと不満だったので「そうだよ・・・ひどいよ!」と抗議します。
こうしてマーベラスとルカとナビィが低レベルの喧嘩を始めそうになったので、
ニンジャマンが慌てて「こらぁ!喧嘩は止めろ!お前達!」と仲裁します。
ニンジャマンに喧嘩の仲裁をされるとは、なんと恥ずかしいことでしょう。

「ああ、もう・・・せっかく良い感じだったのに・・・」とハカセは途方に暮れます。
料理はメチャクチャ、マーベラスとルカとナビィは喧嘩を始め、
ジョーはいじけて部屋の端っこで箱の中に入ってしまい、すっかり場は台無しです。
ハカセは「ごめんね、ニンジャマン・・・見苦しいところ見せちゃって・・・」と詫びながら、
テーブルに散らかった料理を片付けます。
そして一緒に片付けをしながらアイムも「あれで皆さん・・・良い人達なんです」とフォローし、
鎧も一緒にテーブルを片付けながら
「そう、こう見えて俺たち・・・35番目のスーパー戦隊ですから!」と笑顔でガッツポーズをとります。

それを聞いてニンジャマンは「え・・・スーパー戦隊!?・・・お前たちが、35番目の!?」と驚いて駆け寄ってきました。
ニンジャマンは今までマーベラス一味の6人を単なる親切な一般人だと思っていたようです。
てゆうか、マーベラス達もそういう大事なことは一番最初に言うべきでしょうに。
鎧はニンジャマンの問いかけに「はい!日々、ザンギャックと戦っております!」と立ち上がって笑顔で敬礼します。

これにまたニンジャマンは驚きます。
ニンジャマン驚いてばっかりですが、この鎧の言葉はやはり意外だったようで
「・・・ザンギャックは、カクレンジャー達が倒したんじゃなかったのか!?」と訊ね返しました。
確かにさっき鎧はニンジャマンにレジェンド大戦の説明をした時に、
レジェンド戦隊の戦う力と引き換えにザンギャックを倒したかのように言っていました。
そのザンギャックと日々マーベラス一味が戦っているというのはいったいどういうことなのかと
ニンジャマンが不審に思うのも無理はありません。

そのニンジャマンの疑問に応える形でアイムが
「それは強大な宇宙帝国の一艦隊・・・また新たな艦隊が地球を狙って来たんです・・・」と言い、
ニンジャマンは「そうだったのか・・・知らなかった・・・!」と驚き、ここからまた回想シーンとなります。
ここからはゴーカイジャーのアクションを見せるパートの回想シーンです。

第1話でのワルズ・ギル率いるザンギャックの第二次地球侵略軍の侵攻開始の場面と、
地球でのマーベラス一味の最初の戦闘シーンに
アイムの「この星でザンギャックと出くわしたのは、偶然でしたけど・・・」というセリフ、
ハカセの「なんだかんだで、結構戦って来ちゃったよね!」というセリフをかぶせ、
更に第33話でのゴーカイガレオンバスター発射の場面が続きます。
そして、第17話の鎧の初登場変身シーンと戦闘シーンに、
ハカセの「騒がしい見習いも加わったし・・・」というフリに対して
鎧が「はい!・・・ってドンさぁん!騒がしいってそんな!?」とノリツッコミをする遣り取りをかぶせます。

そして続いて前回、第44話のカクレンジャーへの豪快チェンジと、
それに続くカクレマルを使ったダイランドー達との戦闘場面の回想が流れたところで、
「ああ!?ちょっと待て!・・・なんでお前たちがカクレンジャーに変身できるんだ?」と
ニンジャマンからツッコミが入ります。
回想シーンにまるで見ているかのようにツッコミを入れるというのもちょっと変ですが、
まぁ今回は総集編ということで、そういう細かいことは良しとしましょう。

きっとニンジャマンはマーベラス一味の皆と一緒に回想シーンを見ているのです。
そういうことだとしておいて、
ならば、マーベラス達の変身したゴーカイジャーがいきなり自分の仲間のカクレンジャーに
二段変身して戦い始めたのですから、これはゴーカイジャーの戦いを見たことがないニンジャマンにしてみれば
当然驚き疑問に思うところでしょう。

その疑問に応える形で、ここから回想シーンは歴代戦隊の多段変身アクションを見せるパートに入っていきます。
その映像にかぶせて、アイムはニンジャマンの疑問に対して「それはレンジャーキーのおかげです」と答え、
ニンジャマンは「レンジャーキー?」と初めて聞くその言葉を問い返します。
それに対してハカセは
「レジェンド大戦で宇宙に散らばった、それぞれのスーパー戦隊の能力の結晶だよ!」と説明し、
アイムは「それを・・・マーベラスさんが命懸けで集めたんです」と補足します。

そして「変身したら、その戦隊の武器や技まで使えるんだ!」とハカセが言うのを受けて、
「じゃあ・・・これは全部お前たちが変身したってことか・・・?」と
ニンジャマンは次々と流れる多段変身アクションの回想シーンを驚いて見入ります。
そこで何故か箱の中でいじけていたはずのジョーが
「まぁな・・・じゃ、俺たち海賊版スーパー戦隊の活躍を見てくれ・・・」とカッコつけて言います。

こうした遣り取りが最初の方でかぶさる、一連の多段変身アクション回想シーンのラインアップは、
さっき映像の流れたカクレンジャーは除いて、
残り33戦隊が、新しい戦隊からどんどん歴史を遡るように古くなっていく順番で一気に紹介されていきます。

第22話のゴセイジャーへの豪快チェンジと天装術の場面、
第12話のシンケンジャーの変身バンクと烈火大斬刀の場面、
第36話のゴーオンジャーの個人武器アクションとサーベルストレートの場面、
第7話のゲキレンジャーの激気注入の場面、
第21話のボウケンジャーのボウケンジャベリンとデュアルクラッシャーの場面、
第3話のマジレンジャーのゴーカイジゃー版新魔法披露の場面、
第5話のデカレンジャーのストライクアウトの場面、
第29話のアバレンジャーのアバレイザーとティラノロッドの場面、
第2話のハリケンジャーの超忍法・影の舞の場面、
第9話のガオレンジャーの破邪百獣剣の場面、
第40話のタイムレンジャーの個人武器アクションとベクターエンドの場面、
第23話のゴーゴーファイブのブラザーシップスマッシュの場面、
第20話のギンガマンの豪快チェンジと炎のたてがみの場面、
第39話のメガレンジャーのサイバースライダーの場面、
第14話のカーレンジャーの豪快クルマジックアタックとドライビングスラッシュの場面、
第31話のオーレンジャーのオーレバズーカの場面、
第33話のダイレンジャーの豪快チェンジとダイレンロッドと乱れやまびこの場面、
第14話のジュウレンジャーの個人武器アクションの場面、
第28話のジェットマンの等身大版ジェットフェニックスの場面、
第42話のファイブマンのスーパーファイブボールの場面、
第9話のターボレンジャーのコンビネーションアタックの場面、
第30話のライブマンの個人武器アクションの場面、
第28話のマスクマンの豪快チェンジとメディテーション攻撃の場面、
第27話のフラッシュマンの個人武器アクションの場面、
第35話のチェンジマンの豪快チェンジとドラゴンアタックの場面、
第28話のバイオマンの豪快チェンジとスーパーエレクトロンの場面、
第11話のダイナマンの豪快チェンジとスーパーダイナマイトの場面、
第8話のゴーグルファイブのゴーグルリボンの場面、
第7話のサンバルカンのアニマルアクションの場面、
第8話のデンジマンの豪快チェンジとデンジパンチの場面、
第35話のバトルフィーバー隊のペンタフォースの場面、
第10話のジャッカー電撃隊のビッグボンバーの場面、
第1話のゴレンジャーの豪快チェンジとゴレンジャーハリケーンの場面

以上のような順番で映像が流れていき、最後の方は
「あたしたち!こうしてスーパー戦隊の力を借りることで、ザンギャックと戦ってこれたの!」とルカが言い、
ニンジャマンが映像を見て「おお〜!初代スーパー戦隊!ゴレンジャーまで・・・!」と感動するセリフが
映像にかぶさります。

実際、ここの回想シーンは圧巻で、スーパー戦隊シリーズの歴史の重みを感じると同時に、
「ゴーカイジャー」の第1話からここまで地道に積み上げてきた
多段変身アクションの多彩さに感慨もひとしおです。

そして34戦隊の回想シーンが集まった映像分割画面の前でニンジャマンがそれらを見入るシーンに
鎧の「・・・てな感じで、レンジャーキーがあれば、全てのスーパー戦隊に変身出来ちゃうのです!」
という解説が入り、ニンジャマンは振り返って「なぁ〜んて凄いんだぁ!!」と、
レンジャーキーの便利さに感動します。

ところが、せっかくニンジャマンが盛り上がっているのに、
マーベラスとジョーとルカとナビィは部屋の隅っこでものすごいテンション低い状態になってます。
喧嘩をしたマーベラスとルカとナビィは気まずい雰囲気でそっぽを向きあい、
ジョーは菓子を潰されたショックで箱の中で膝小僧を抱えて、
頭にはマーベラスのかぶっていたチョンマゲのヅラを何故かかぶっています。
4人とも、普段やり慣れていないレジェンド戦士へのご機嫌取りなどやったために、
上手くいかずに一気にテンションが下がってしまったようです。

しかし、せっかくニンジャマンがまた上機嫌になってきてくれて、
レンジャーキーに興味を持ってきてくれているのです。
鎧はここで一気にレンジャーキーで余興を見せて名誉挽回を図ろうと提案しますが、
マーベラス達は拗ねたままです。
さっき回想シーンで普通にセリフを挟んできたジョーやルカはいったい誰なんだ?と思ってしまいますが、
細かいことはこの際気にしないことにします。

鎧は「皆さん!見せてあげましょうよ!レンジャーキーの力!」と懸命に食い下がり、
マーベラスに「・・・好感度アップでしょ!」とコッソリと耳打ちすると、
マーベラスも鎧の頭を傘で叩いて憂さを晴らすと、
「ちぇっ・・・仕方ねぇ!」とイヤイヤながら立ち上がります。
大いなる力を手に入れるためならば、嫌々でもご機嫌取りはしなければならないと思い直したのでした。

そうして6人は船室内で並んで立ち、
ニンジャマンの目の前で、モバイレーツとゴーカイセルラーにゴーカイジャーのレンジャーキーを挿して
「豪快チェンジ!!」と掛け声をあげてゴーカイジャーに変身してみせます。
さっきまで拗ねていた割にマーベラス達も意外にノリノリです。

そしてジョーはシンケンブルーのレンジャーキーを取出し
「レンジャーキーを使えば・・・こういう変身も出来る・・・!」と解説し、
6人は一斉にレンジャーキーをモバイレーツとゴーカイセルラーに挿して「豪快チェンジ!!」と多段変身します。
すると、6人は全員、別々の戦隊のブルー戦士に変身したのでした。

マーベラスはゴセイブルーに、
ジョーはシンケンブルーに、
ルカはブルードルフィンに、
ハカセはタイムブルーに、
アイムはマジブルーに、
鎧はアオレンジャーに変身しています。

これはつまり、オールブルー戦隊です。
以前からやっていたオールレッド、オールシルバー、
第43話のオールグリーン、第44話のオールイエローに続き、今回はオールブルーが来たわけです。
しかも意表をついて戦闘シーンでない余興でオールブルーとは、もったいないというか贅沢というか。
これで残る戦隊の頻用カラーで揃えた戦隊の趣向としては
オールピンク、オールブラック、オールホワイトあたりでしょうか。

ニンジャマンは「おおおおお!?全部青いぞ!?」とびっくり仰天して駆け込んできて
マーベラス達の身体を触りつつ「いいのか?・・・こんなのアリなのか!?」と狼狽えつつ
お茶の間にまで問いかける始末。
鎧はあまりにニンジャマンのリアクションが良いので上機嫌で
「アリなんです!ハハハッ!」と大はしゃぎです。

ちなみに、今回のオールブルーの戦士のチョイスのコンセプトは、
戦闘シーンが無いのでアクション的なコンセプトは全く無く、
スーツアクターで合わせたチョイスと思われます。
つまり、ゴーカイジャーの各戦士のスーツアクターの皆さんが過去に演じたブルー戦士が
そのままチョイスされているわけです。

ゴーカイレッドのスーツアクターの福沢氏は過去にゴセイブルーのスーツアクターも務めており、
ゴーカイブルーのスーツアクターの押川氏は過去にシンケンブルーのスーツアクターを務めており、
ゴーカイイエローのスーツアクターの蜂須賀氏は過去にブルードルフィンのスーツアクターを務めており、
ゴーカイグリーンのスーツアクターの竹内氏は過去にタイムブルーのスーツアクターを務めており、
ゴーカイピンクのスーツアクターの野川氏は過去にマジブルーのスーツアクターを務めています。

但し、ゴーカイシルバーのスーツアクターの佐藤氏は戦隊の戦士を演じるのは今回が初めてで、
過去に演じたブルー戦士は当然無いので、
いっそのこと元祖ブルー戦士のアオレンジャーにして、
この場にいる他のスーツアクターの演じたブルー戦士とは明確にかぶらないようにしたのでしょう。

さて、そのアオレンジャーの姿で大はしゃぎの鎧は、更にテンションを上げて
「さぁさぁ、クイズいきますよぉ!」と次の余興へと進行させます。
「え?クイズ!?」と驚くニンジャマンに向かい、
アイムが「これはどういう揃い踏みか分かりますか?」と問題を出しながら、
6人は「豪快チェンジ!!」と変身します。

変身したのは、
マーベラスがガオレッド、
ジョーがゴーオンブルー、
ルカがイエローライオン、
ハカセがシシレンジャー、
アイムがギンガレッド、
鎧がゴセイナイトでした。

戦隊もバラバラで色もバラバラ、一見、何の規則性も無いように見えます。
ニンジャマンは「う〜〜〜〜ん?」と考え込み、
ナビィが「みんなぁ!分かるかなぁ?」とお茶の間に向けて問いかけたところでCMに入ります。

さてCMが明けて本編が再開しても、まだニンジャマンはシンキングタイムで、
「う〜〜〜〜ん・・・」とクイズの答えを悩んでいます。
と、そこに視聴者へのヒントのように猛獣の吼える声が流れます。
同時にニンジャマンは「はっ!分かったぁ!」と手をポンと叩き、
6人の前に駆け寄ると「全部ライオンだぁ!!」と解答を言いました。
すると正解を示すチャイムが鳴り、
ナビィが「大正解〜!!」と、ニンジャマンの解答が正解であることを告げ、称えてくれました。
秘かにジョーがボソッとゴーオンブルーの決めゼリフ「ズバリ正解・・・」と言ってるのが可笑しい。
そうなのです。クイズの正解は「ライオンモチーフの戦士の揃い踏み」だったのでした。

マーベラスの変身したガオレッドはパワーアニマルのガオライオンをパートナーとする、
ガオレンジャーのライオンモチーフのレッド戦士でした。

ジョーの変身したゴーオンブルーはライオン型の炎神バスオンを相棒とする、
ゴーオンジャーのライオンモチーフのブルー戦士でした。

ルカの変身したイエローライオンはライブマンのライオンモチーフのイエロー戦士で、
本来は男性戦士ですが、いつもルカが変身する時は女性戦士スタイルになっています。

ハカセの変身したシシレンジャーは星獅子を気伝獣として持つ
ダイレンジャーの獅子(ライオン)モチーフのグリーン戦士でした。

アイムの変身したギンガレッドはライオンに似た星獣であるギンガレオンをパートナーとする
ギンガマンのレッド戦士で、明確にライオンモチーフ戦士という定義は無いが、
必殺技は「炎のたてがみ」と言い、ライオンモチーフであることが窺えます。
なお、他の5人は皆、自分のパーソナルカラーに合せたライオン戦士に豪快チェンジしていますが、
アイムだけはピンクのライオン戦士が存在しないため、
似た色であるレッド戦士のギンガレッドを選んだ模様です。
このため、女性版のギンガレッドは初披露となります。

そして鎧が変身したゴセイナイトは
獅子(ライオン)をシンボルとしたゴセイジャーのシルバー戦士です。

このように全部、ライオンがモチーフとなった戦士で、
しかもアイム以外はそれぞれのパーソナルカラーに合せて変身しているのです。
おそらくライオンが戦隊の戦士のモチーフアニマルとしては最も多いと思われ、
その分、多彩な色のライオン戦士が存在するので、
今回のこの趣向にはライオン戦士がチョイスされたのでしょう。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 23:04 | Comment(0) | 第45話「慌てん坊忍者」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月12日

第45話「慌てん坊忍者」感想その4

ニンジャマンがクイズに正解したことで6人は変身を解除し、
鎧はレンジャーキーを見せつけながら
「このように!自分だけのドリーム戦隊を作り放題!スーパー戦隊ファンには!まさに・・・まさに夢のようなぁ!
アイテムなのですうううう!!」と浮かれまくり、ニンジャマンも「う〜ん!見事だぁ!!」と大絶賛。
なんだか2人ともレンジャーキー玩具のセールスマンみたいになってます。

とにかくニンジャマンはレンジャーキーの能力に驚嘆したようです。
まぁ確かに単細胞のニンジャマンでなくても、
レンジャーキーを使って色んな戦士に変身する姿を始めて見たら、誰でも驚嘆するでしょうね。

そして驚くと同時に、
ニンジャマンは自分達スーパー戦隊の力を使って侵略者と戦うマーベラス一味に親近感も抱いたようで、
レンジャーキーの詰まった宝箱を覗き込みながら
「お前たちはこのレンジャーキーを使いこなして、ザンギャックと戦っているんだな!」と大いに感心します。

そのニンジャマンの無邪気にはしゃぐ後ろ姿を眺めながら、ルカはニヤリと黒い笑いを浮かべて
「ね・・・だいぶ好感度上がってきたんじゃなぁい・・・?」とヒソヒソ皆にささやきます。
皆も集まってきて秘かに頷き、ハカセは「うん・・・そろそろ本題に入ってもいいかも!」と、
好感度アップ作戦が成功したと見て、遂に大いなる力を渡してくれるよう交渉を切り出すタイミングが
来たと判断します。
鎧とハカセがぐっとガッツポーズをとって、皆がマーベラスに視線を向けます。
やはり本題の交渉は何だかんだ言って船長のマーベラスがやらねばならない。
マーベラスもここまでの好感度アップの努力を無にしないためにも、
今回は慎重に言葉を選んで話を切り出そうと思い、気合いを入れます。

そうして、おもむろにニンジャマンに近づきながらマーベラスは
「・・・これは戦うためだけの道具じゃねぇ・・・
俺たちにとっちゃ、夢を掴むための大事なカギでもある・・・!」と言い、
宝箱のレンジャーキーを1つ掴み上げます。

ニンジャマンは隣に立ったマーベラスの方に振り向き
「お前達の夢?・・・それは何だ?」と不思議そうに問い返します。
それに対してマーベラスは「・・・宇宙最大のお宝・・・」と答え、
ニンジャマンは初めて聞く言葉の発音を確認するようなたどたどしい口調で
「宇宙最大のお宝・・・?」とオウム返しします。
どうやらニンジャマンは「宇宙最大のお宝」というフレーズは聞いたことはないようです。

しかしマーベラスは「ああ!・・・この宇宙全てと同じ価値のあるお宝だ・・・!」とドヤ顔で説明し、
その後ろでジョーも「・・・俺たちはもともと、そいつを求めてはるばる地球へやって来た・・・」と、
そもそも自分達の本来の目的は「宇宙最大のお宝」を見つけることなのだと説明します。
ちなみに、ここで初めてニンジャマンはマーベラス達が(鎧を除いて)宇宙人だと知ったことになりますが、
そういうことはあんまりどうでもいいようで、それよりもその「宇宙最大のお宝」の話に驚いたようで、
ニンジャマンはジョー達の方に近づいて「そんなもの、俺は聞いたことはないが・・・?」と戸惑います。
やはりニンジャマンは「宇宙最大のお宝」のことは知らないようです。

「本当に地球にあるのか?」と不思議そうに問い返すニンジャマンに向かって、皆は力強く頷きます。
何故マーベラス達が「宇宙最大のお宝」が地球に存在すると確信しているのかというと、
まず、ナビィがそうナビゲートしたからです。
何だかんだ言ってナビィのお告げは外れたことはない。
そのナビィが地球に「宇宙最大のお宝」が有ると言った以上、あるのだろうとマーベラス達は思っています。
また、もともとアカレッドがお宝探しのために集めていたレンジャーキーが地球産だったという、
偶然とは思えない繋がりがあることも大きな傍証でした。

そして、地球人にもこの星に「宇宙最大のお宝」が有ると証言した人もいるのです。
それもそこらへんの適当な一般人ではなく、レジェンド戦士の1人から、そのようにマーベラス達は聞いたのです。
まぁ実際に聞いたのはハカセだけだったのですが、
それは第3話でハカセが出会った元マジレッドの小津魁の
「34のスーパー戦隊の大いなる力を全部引き出せば、きっと宇宙最大のお宝が手に入るよ」という言葉でした。

ここでその第3話の小津魁のセリフの場面が、
魁の顔にマジレッドがオーバーラップする場面と共に回想シーンとして流れます。
それを引用してハカセは「だから僕たち、大いなる力を集めてるんだ!」とニンジャマンに説明し、
ここから、その小津魁の言葉に従ってマーベラス達が様々なスーパー戦隊から
「大いなる力」を貰ってきた想い出が、回想シーンとして流されます。
総集編の回想シーンはここからレジェンドゲストと大いなる力のパートに入るというわけです。
最初は玩具絡みの大いなる力を貰った戦隊の方から優先されて紹介される前半パートです。

まずはさっきの小津魁のマジレンジャーパートの続きということで
第3話のマジゴーカイオーとゴーカイマジバインドの場面が流れ、
続いてデカレンジャーパートに移り、
第5話の元デカイエローの礼紋茉莉花(ジャスミン)、元デカレッドの赤座伴番(バン)、
元デカマスターのドギー・クルーガー、そしてデカゴーカイオー、ゴーカイフルブラストの場面が流れます。

次いでガオレンジャーパートとなり、第9話の元ガオレッドの獅子走、
ガオゴーカイオー、ゴーカイアニマルパートの場面が流れ、
そして続いてはシンケンジャーパートとなり、第12話の元姫シンケンレッドの志葉薫、
シンケンゴーカイオー、ゴーカイ侍斬りの場面が流れます。

続いてのアバレンジャーとタイムレンジャーとジュウレンジャーのパートは、
第18話の場面ですが、元アバレキラーの仲代壬琴のみ人間態が出て、
タイムファイヤーとドラゴンレンジャーは変身後の姿のみ、
そして豪獣神の場面とトリプルドリルドリームの場面となり、
ここで豪獣レックスと豪獣ドリルも登場します。

そしてハリケンジャーパートとなり、
第26話の元ハリケンレッドの椎名鷹介、元ハリケンブルーの野乃七海、元ハリケンイエローの尾藤吼太、
そしてハリケンゴーカイオー、ゴーカイ風雷アタックの場面が流れ、
最後にゴーオンジャーパートで玩具関連パートは締めとなり、
第35話の元ゴーオンレッドの江角走輔の場面、
第36話のゴーオンゴーカイオー、ゴーカイゴーオングランプリの場面が流れます。

そして続いて玩具絡みでない大いなる力を貰った戦隊のレジェンドゲスト達を一気に紹介していく後半パートとなり、
第7話の元ゲキレッドの漢堂ジャン、
第14話の元レッドレーサーの陣内恭介、
第20話の元黒騎士のヒュウガと元ギンガレッドのリョウマ、
第21話の元ボウケンレッドの明石暁、
第23話の元ゴーピンクの巽マツリ、
第28話の元ブラックコンドルの結城凱、
第29話の元アバレブルーの三条幸人、
第30話の元イエローライオンの大原丈、
第31話の元オーピンクの丸尾桃と元オーレッドの星野吾郎、
第33話の元リュウレンジャーの天火星・亮、
第39話の元メガレッドの伊達健太、
第40話の元タイムイエローのドモン、
第44話の元バトルケニアの曙四郎の登場場面が流れます。

なお、尺の都合なのか大人の事情によるものなのかは分かりませんが、
「199ヒーロー大決戦」映画に登場した
元ゴセイレッドのアラタ、元ゴセイピンクのエリ、元ゴセイブラックのアグリ、
元ゴセイイエローのモネ、元ゴセイブルーのハイド、元ゴセイナイト、
そして元デンジブルーの青梅大五郎、元デカピンクの胡堂小梅、
元ゴーオンイエローの楼山早輝、元シンケングリーンの谷千明、元シンケンゴールドの梅盛源太、
そして同映画にビジョンのみで登場した
元アカレンジャーの海城剛、元ビッグワンの番場壮吉、元ゴーグルブラックの黒田官平、元ダイナピンクの立花レイ、
元レッドワンの郷史朗、元レッドターボの炎力は皆、今回の回想シーンには登場していません。

このレジェンドゲスト回想シーンの後半パートに、
ルカの「試されたり・・・一緒に戦ったり・・・いろいろ大変だったよねぇ〜・・・?」というセリフ、
ジョーの「だが・・・教わったこともたくさんある・・・!」というセリフ、
アイムの「私達のことを認めていただいて、大いなる力を授かった時は、とても嬉しかったです!」というセリフが
順にかぶさっていき、
ハカセの「僕たちゴーカイジャーにも、大いなる力があるってことも分かったし!」というセリフの後、
最後に第38話のカンゼンゴーカイオー登場の場面の映像が流れます。

そういったマーベラス一味からニンジャマンへの大いなる力に関する説明が終わる頃には、
いつしかガレオンの外は夕景となっていました。
そんな中、話を聞き終わったニンジャマンは考え込んで
「・・・じゃあ、他の戦隊はみんな、お前たちに大いなる力を渡したのか?」と質問します。
マーベラス一味の面々の言う話だと、スーパー戦隊はみんな彼らに大いなる力を与えたように聞こえます。

ところが、その質問に答えるハカセの言葉は「まぁ・・・ほとんど・・・」と微妙に歯切れが悪い。
ニンジャマンは怪しんで「ほとんど!?」と問い返します。
ほとんどの戦隊がマーベラス一味に大いなる力を渡しているということは、
言い換えればマーベラス一味に大いなる力を渡していない戦隊もいるということです。
ニンジャマンが怪しんだのは、そんな肝心のことをハッキリとは言いたがっていないような6人の態度の方でした。
もしかしたらマーベラス一味のことを認めていない戦隊もあるのではないのかとニンジャマンは怪しみました。
そして、そのことをマーベラス達は自分に隠そうとしているのではないかという疑念も湧きます。

その疑念を打ち消すように、
ジョーは「俺たちの他にも・・・集めてるヤツがいるんだ・・・!」とニンジャマンに事情を説明します。
もちろん、その「他に集めてるヤツ」とはバスコのことです。
そういうわけで、ここから総集編の回想シーンの最終パートであるバスコのパートとなり、
第15話や第31話のバスコとマーベラス一味の抗争場面、
第31話のバスコがチェンジマン、フラッシュマン、マスクマンの大いなる力を奪ったことを明かす場面、
第43話のバスコがサンバルカンとファイブマンの大いなる力を奪ったことを明かす場面が流れます。

その映像にかぶせてマーベラスは「宇宙最大のお宝を探しているのは俺たちだけじゃない
・・・バスコは大いなる力を無理矢理奪うことが出来るんだ・・・!」と説明します。
つまり、自分達が大いなる力を貰っていない戦隊というのは、
別に自分達のことを認めてくれていなかったわけではなく、
バスコに強引に奪われたから自分達に大いなる力を渡せなかっただけのことであり、
本当なら自分達が貰えていたはずなのだということをマーベラス達はニンジャマンに言いたいのです。

しかし、回想シーンが終わり、最終的にはマーベラスは
「・・・そいつの持ってる分を除けば、あとはカクレンジャーだけだ・・・」と
現在の状況を正直に言うしかありませんでした。
つまり、カクレンジャーだけはマーベラス一味にもバスコにも大いなる力を未だに渡していないということです。
それを聞いて「・・・うう〜ん・・・」とニンジャマンは俯いて考え込みました。

なお、ニンジャマンはさっきから「宇宙最大のお宝」の存在は知らないと言っていますが、
「大いなる力」という存在については何の違和感も無く会話しています。
これはつまりニンジャマンは「大いなる力」を戦隊の戦士が体内に宿す普遍的なパワーだと認識しており、
自分の体内にもその「大いなる力」があると認識しているということです。

今までは「大いなる力」というものはレジェンド大戦を経たスーパー戦隊の戦士の体内に
新たに宿ったパワーなのだと解釈していましたが、
レジェンド大戦に参加せずにずっと壺の中に居たニンジャマンも
「大いなる力」を普通に知っていて体内にも持っているということは、
「大いなる力」はもともとスーパー戦隊の戦士が普通に体内に持っていたということになります。
しかし「カクレンジャー」本編では「大いなる力」などという存在が話題になったことはありません。
また、他のシリーズ歴代作品でも「大いなる力」などが登場したことはありません。

ということは、この「ゴーカイジャー」の物語世界に登場する歴代34戦隊というのは、
歴代34作品に登場する歴代34戦隊とは実は別物なのでしょう。
あらゆる面で極めて酷似しているのですが、
ただ一点、この「大いなる力」の有無の点でだけ違いがある。
そういうパラレルワールドの戦隊なのだと理解すればいいでしょう。

つまり「ゴーカイジャー」の物語世界というのは、
シリーズ歴代34作品に登場する34戦隊とほぼ完全にそっくりな34戦隊とゴーカイジャーが
縦の時間軸に並んで全て存在している物語世界であり、
その世界では全ての戦隊が「大いなる力」を持っているのです。

そういう物語世界の歴代18番目の戦隊であるカクレンジャーの6番目の戦士ニンジャマンは、
当然、体内にカクレンジャーの大いなる力を持っています。
しかし、同じようにカクレンジャーの他の5人、鶴姫、サスケ、サイゾウ、セイカイ、ジライヤも
体内にカクレンジャーの大いなる力を持っているということもニンジャマンは知っています。

自分は今までずっと壺の中にいたから当然マーベラス一味に大いなる力を渡すことは出来なかったが、
鶴姫やサスケ達はマーベラス達に大いなる力を渡すことは出来たはずだとニンジャマンは思いました。
しかし、結局マーベラス達の話を聞くと、
カクレンジャーだけはそのバスコというヤツに大いなる力を奪われたわけでもないのに、
マーベラス達に大いなる力を未だに渡していないという。
それはつまり、鶴姫たちが自分の意思でマーベラス達に大いなる力を渡してしないということではなかろうかと
ニンジャマンには思えました。

マーベラス達の方もあまりカクレンジャーの状況はニンジャマンに言いたくはなかったのですが、
成り行き上、結局はカクレンジャーだけが大いなる力を渡してくれていないということは
ニンジャマンには気付かれてしまったようだと悟りました。

しかし、ここまでマーベラス達もニンジャマンに対して誠意は尽くしてきましたし、
正直に今までの出来事も有りのまま伝えました。
もともと自然体の自分達を多くのスーパー戦隊が認めてくれたことも紛れのない事実なのです。
それを見ようともしないで隠れているカクレンジャーの方が間違っているんだとマーベラスは思いました。

だから、こうしてニンジャマンに会えた以上は、結局は素直な気持ちでぶつかるしかないのだと思い、
マーベラスは「ニンジャマン!宇宙最大のお宝は俺たちの夢だ・・・!」と言うと、
椅子から立ち上がりニンジャマンの正面に立つと
「頼む!・・・カクレンジャーの大いなる力を俺たちにくれ!」と真剣な眼差しで頼みました。

同時に他の5人もニンジャマンの前に集まり、
ジョーも「頼む・・・!」と頭を下げ、ルカは「お願い!」と手を合わせて拝み、
ハカセは「この通り!」と深々とお辞儀をし、アイムも「お願いします!」と哀願するように手を合わせます。
そして鎧はニンジャマンの手に縋りついて「神様、仏様、ニンジャマン様〜!」と必死の嘆願、
ナビィも「オイラからも頼むよぉ〜!」と言います。

このマーベラス一味の面々の必死の哀願を受けて、
ニンジャマンは「・・・う、う〜ん・・・」と大いに悩みます。
鶴姫たちがどういう理由か不明だがマーベラス達に大いなる力を渡そうとしていないことは
ニンジャマンには分かりましたが、
かといって、ニンジャマンはその決定に従わねばならないと思って悩んでいるわけではありません。

他のカクレンジャーのメンバーは鶴姫の家臣筋だから、
鶴姫と一緒に決めた方針を守らねばならないのであろうが、
ニンジャマンは鶴姫の家臣筋ではなく単に三神将の弟子が鶴姫たちに協力していただけであり、
ここ20年ほどはニンジャマンは三神将と一緒にいたり壺の中にいたりで鶴姫たちとも会っていません。
だから鶴姫たちのマーベラス達に大いなる力を渡さないという判断も
ニンジャマンはあずかり知らぬことであり、従う義務は無い。

それに、こうして話をしてみるとマーベラス達は悪い連中とは思えませんでした。
カクレンジャーをはじめとしたスーパー戦隊の力を使って立派に地球を守って悪い侵略者と戦っている
正義のヒーローのように思えました。
それを認めたからこそ、他のスーパー戦隊だってマーベラス達に大いなる力を託したのだろうと
ニンジャマンは思いました。

つまり、ニンジャマンとしては心情的にはマーベラス達に大いなる力を渡してもいいと思っているのです。
その上、壺から出してもらった恩義もあるし、一生懸命もてなしてくれた誠意も伝わっていました。
そんなマーベラス達にこんな必死にお願いされたら、
ニンジャマンとしても大いなる力を渡してやりたいと思ってしまう。
むしろニンジャマンは、そのマーベラス達に今すぐに大いなる力を渡してやりたいという自分の気持ちと
戦って苦しんでいたのでした。

本当は気前よく大いなる力を渡してやりたい。
しかし、その気持ちを堪えて、踏み止まらなければいけない。
後ろ髪を引かれるのを振り切るように、
遂に意を決してニンジャマンはキッパリと「断る・・・!!」と言って
マーベラス達に背を向けたのでした。

マーベラス達6人はニンジャマンの意外な返事に「えええええ!?」と驚きます。
これだけ素直な気持ちでぶつかったのだから、きっと良い返事が貰えるものだと信じていたので、
ここまでキッパリ断られるとは予想していなかったのでした。
そして、いったい何故?と思いました。
その疑問に答えるようにニンジャマンはマーベラス達に背を向けたまま船室の窓際に進み、窓の外の景色を見ながら
「俺は・・・この慌てん坊な性格のせいで、たくさんの人間に迷惑をかけてきた・・・」と言います。

確かにニンジャマンは「カクレンジャー」本編でも早合点ばかりして迷惑をかけることも多いキャラでしたが、
その反省がイマイチ足りていなかったのは、
さっき自分で告白していた10年前の動物園の脱走猛獣の一件でも明らかです。
逆に、自分の慌てん坊な性分に対する反省がきちんとなされていれば、
10年前の事件でニンジャマンが暴走することもなかったでしょう。

もし10年前の事件でニンジャマンが暴走していなければニンジャマンは壺の中に封印されることもなく、
レジェンド大戦にも参加出来ていたはずです。
そうすれば、師匠や仲間の一大事に役にも立たなかったという醜態を晒さずに済んだ。
だから、ニンジャマンは自分がレジェンド大戦に参加出来なかった痛恨の大失敗の原因は、
元はといえば、自分が普段から自分の慌てん坊な性分をしっかり反省していなかったからだと思ったのです。
だから、ニンジャマンは今度こそ自分の慌てん坊な性分を反省して改めようと心に決めたのです。

「俺は反省した・・・そして、決めた!」と言うと、ニンジャマンはマーベラス達の方に振り向き
「・・・もう簡単に人を信じないと!」と言い切ったのでした。
これを聞いて、結局ニンジャマンに信用してもらえなかったものだと思ったマーベラス達は愕然とします。
これは納得出来ませんでした。
自分達は包み隠さず本当の気持ちを言っているのに信用してもらえないのは合点がいかない。
ルカは「なんでよ!?」と憤慨し、ハカセも「今のは心通じ合うパターンでしょ!」と嘆きます。

これを見てニンジャマンは慌てて「待て待て!まだあげないと決めたわけじゃない!」と釈明しました。
そして「どういうこと?」と憮然として質問するルカや他のメンバーに向かって、
ニンジャマンは「俺は、これからお前たちをじっくり観察して・・・信じられるヤツかどうか、
自分の目で確かめてみようと思う!」と説明しながら、
マーベラスの専用椅子である船長椅子に、そうとは知らずにドカッと腰を下ろしました。

皆それを見て、ギョッと驚きます。
マーベラスは顔からさっと血の気が引いて何か口走ろうとしますが、アイムに制止されて、しぶしぶ黙ります。
とにかく今、ニンジャマンを刺激するわけにはいかないと思ったのでした。
一方、ニンジャマンは自分の腰かけた椅子がマーベラス専用とは知らないので呑気なものです。

つまり、ニンジャマンは今の気持ちとしては
マーベラス達に大いなる力を渡したいという気持ちに傾いていたのですが、
レジェンド大戦に参加出来なかった失態の反省から今後は慌ててすぐに人を信じる悪いクセを改めようと
決心したばかりであったので、いきなりその誓いを破るわけにはいかないと思い、
マーベラス達に急いで大いなる力を渡すのは保留して、
もう少しマーベラス一味を見極めてから大いなる力を渡すかどうか決めようと思ったのです。

そもそも、従う義務は無いとはいえ、
鶴姫たちがカクレンジャーの大いなる力をマーベラス達に渡さないと決めたという判断も無視できないと
ニンジャマンは思いました。
鶴姫たちがそう思うには何か根拠があるのかもしれない。
もしかしたら一見立派な正義のヒーローのように見えるマーベラス一味も、
よくよく観察してみたらカクレンジャーの大いなる力を受け継ぐには相応しくない面があるのかもしれない。
そのあたりはじっくりと見極めなければいけないとニンジャマンは思ったのでした。

一方、ニンジャマンがいきなり船長椅子に座ったのでビックリしていた一同も、
冷静にニンジャマンの言った言葉を想い返し、
ニンジャマンが自分達をじっくり観察すると言っていることの意味をもう一度、頭の中で整理します。

ハカセは「・・・もしかして・・・ここに住むつもり?」と、
船長椅子にくつろいで座るニンジャマンに向かって確認しました。
ニンジャマンは、まるで自分のこの船での定位置を勝手にその椅子だと決めたかのように
「よろしく頼む!」と堂々と座ったまま返事しました。

ニンジャマンはマーベラス一味をカクレンジャーの大いなる力を託すに相応しい連中かどうか見極めるために、
しばらくガレオンに居座るつもりであるようです。
勝手にそんなことを決められて一同は「はあ〜あ!?」と驚き呆れますが、
鎧だけは憧れのレジェンド戦士がガレオンの仲間入りをしてくれるのが嬉しいのか、1人だけ有頂天になっています。

皆が呆然とする中、ニンジャマンは「もちろん!ザンギャック退治も参加するぞ!うん!」と
勝手にどんどん話を進めて、椅子から立ち上がると
「さぁ!さっそく俺と一緒に、街の見回りに行こう!!」と、鎧とアイムの肩を掴んで、
喜ぶ鎧と戸惑うアイムの2人を引き連れて楽しげに見回りに出掛けていったのでした。

唖然としてそれを見送ったマーベラス、ジョー、ルカ、ハカセに向かって、
「・・・好感度アップ作戦・・・失敗だったみたいだねぇ〜・・・」とナビィが呟きます。
結局、ニンジャマンのご機嫌取りをして、すぐに大いなる力を貰おうという作戦は失敗したのです。
ルカは苛立ってハカセを突き飛ばすと「はあ〜あ!機嫌とって損した!!」と溜息をついて
丸椅子に座って憮然とします。

カクレンジャーとゴーカイジャーの相性が悪いかもしれない以上、
ニンジャマンにじっくり自分達を見極める態勢に入られてしまうと、ボロが出てしまう可能性が高い。
だから出来れば接待で好感度アップして、ボロが出ないうちに早めに大いなる力を貰いたかったのに、
そういう努力も無駄に終わってしまったようです。

マーベラスはハカセを突き飛ばして船長椅子に歩み寄ると、
忌々しそうにニンジャマンの座っていた場所を叩いて払い、
この場所は絶対に渡さないとばかりに勢いよく座り、
「・・・ったく!!・・・最後の最後に面倒なヤツが来やがったぜ!!・・・フン!!」と舌打ちし、憤慨するのでした。

本来ならこのゴーカイガレオンに乗船する者を選ぶ権利は船長のマーベラスにあり、
ニンジャマンに勝手にガレオンに住むなどと決められるのはマーベラスには到底許し難いことであったのですが、
ニンジャマンがカクレンジャーの大いなる力を手に入れるために唯一の希望である以上、
追い出すことも出来ず、居座るのを許容せざるを得ない。
そのこと自体がまず忌々しくてたまらないマーベラスでしたが、
それだけでなく、じっくり見極める姿勢に入られてしまうと、
結局ニンジャマンも他のカクレンジャー同様、自分達に大いなる力を渡したくなくなるのではないかと
マーベラスは不安なのでした。

そもそも、どうしてカクレンジャーはそんなに頑なに大いなる力を渡そうとしないのか、
その理由がよく分からないのが、この掴みどころの無い不安の根本原因なのです。
そのことを考えるとマーベラスはますますイライラしてきて、
まったくカクレンジャーの連中ってのは、どいつもこいつも面倒臭い連中ばかりだと思い、
腹立たしい気分になるのでした。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 18:54 | Comment(0) | 第45話「慌てん坊忍者」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月13日

第45話「慌てん坊忍者」感想その5

さて、その夜、ニンジャマンが押しかけ乗船することになったゴーカイガレオンが夜空を飛ぶ姿を
ビルの屋上から見上げて「・・・海賊たちにこのままこの星を守らせようと思っていたのに・・・」と呟く
白い忍者装束の1つの人影の後ろ姿がありました。

その人物、ガレオンに背を向けて振り返りつつ
「ニンジャマンを探し出すとはね!」と言ってニヤリと笑います。
長い黒髪をなびかせて振り向いたのは凛々しい美女で、
その顔はよく見ると、元ニンジャホワイトの鶴姫でした。
そこにレジェンド回恒例のニンジャホワイトの変身後スーツ姿のオーバーラップ演出がなされます。

ニヤリと笑って「・・・やるじゃない・・・!」とマーベラス一味を褒めるようなことを言う鶴姫、
演じるのはもちろんオリジナルキャストの広瀬仁美さんです。
広瀬さんは18年前の「カクレンジャー」出演時は13歳で、
これは戦隊ヒロインを演じた役者のシリーズ最年少出演記録ですが、現在は31歳となります。

31歳といえばまだまだ若い。十分、現役ヒロインでも通用しそうに見えますが、
現在はもう俳優業を引退されて13年も経っていますから、
今回はこの1シーンだけのためにわざわざご足労いただいたということになります。
といっても、「ゴセイジャー」にも元サスケ役の小川輝晃氏と一緒に
ゲスト出演(セリフはほとんど無かったが)されていたので、全く出演NGというわけではないようで、
今回も快く出ていただいたようです。
これは前回流れた予告では鶴姫は出なかったのでサプライズでした。

鶴姫の「カクレンジャー」における劇中設定年齢は15歳(途中で16歳になった)でしたから、
今回の登場時の鶴姫の年齢設定はおそらく35歳ぐらいと思われます。
「カクレンジャー」当時は少女が頑張って隠流の総領を務めている健気さが特徴的でしたが、
今や堂々たる隠流忍者の女総領であり、カクレンジャーの名実ともにリーダーとして成長した姿が窺えます。

その鶴姫、身を隠していたはずなのですが、ここで姿を現して空を飛ぶガレオンをコッソリと見上げているのは、
マーベラス達がニンジャマンを見つけ出して合流したことを察知したからでしょう。
そしてマーベラス達がニンジャマンを見つけ出したことに鶴姫が少々驚いている様子であるということは、
鶴姫たちカクレンジャーもまた、マーベラス一味やバスコから姿を隠しながら、
独自にニンジャマンの行方を探していたようですが、今まで見つけられなかったからであるようです。

鶴姫たちカクレンジャーは当然ニンジャマンもまたカクレンジャーの大いなる力を
体内に宿していることは知っていますから、
マーベラス一味にカクレンジャーの大いなる力を渡さないという隠流忍者としての方針に
同調してくれるようにニンジャマンにも頼むため、ニンジャマンの行方を探していたのでしょう。
ところがニンジャマンが何処にいるのか鶴姫たちにはさっぱり分からなかったようです。

三神将は10年前にニンジャマンを懲罰のために封印したことをカクレンジャー達に教えなかったようです。
ニンジャマンはあくまで三神将の弟子であり鶴姫の家臣ではないし、隠流の忍者でもない。
そして三神将はあくまでカクレンジャーの協力者であり、むしろ指導する側の立場です。
だからニンジャマンの処遇について、三神将がいちいちカクレンジャーに通告する義務はありません。
それにカクレンジャーの連中にニンジャマンの封印のことを教えると、勝手に封印を解除する危険もありました。
だから三神将はカクレンジャーにニンジャマンの封印のことは教えなかったのでしょう。

おそらく、あの寝隠神社という神社も隠流とは関係の無い神社で、
単に隠流の開祖であり奥義を極めた者である三神将の所縁のある神社なのでしょう。
だから鶴姫たちは寝隠神社の存在も知らなかったのでしょう。
そうしてニンジャマンの居場所をカクレンジャー達に言わないまま、
三神将はレジェンド大戦で姿を消すことになってしまったのです。

その結果、鶴姫たちは、何故か無断でレジェンド大戦をすっぽかしたニンジャマンが
何処で何をしているのか、さっぱり分からなくなり、
そうしているうちにマーベラス一味が地球にやって来て、
鶴姫たちは身を隠して彼らにカクレンジャーの大いなる力を渡さないようにするという隠流忍者の方針を決定し、
ニンジャマンを見つけ出してその方針に協力させようとしていたが、
八方探し回ってもニンジャマンを見つけ出せなかった。

ところが、そのニンジャマンを、なんとマーベラス一味の方が先に見つけ出してしまった。
それが鶴姫には全く意外であり、驚きだったのでした。
身を隠している鶴姫達をマーベラス一味は全く見つけ出すことは出来ない。
そんな程度の技量の持ち主に過ぎないマーベラス一味が、
その鶴姫たちですら見つけ出せないニンジャマンを見つけ出すことが出来るなどとは、
鶴姫は全く想像していなかったのです。
だから鶴姫はマーベラス一味がニンジャマンを見つけ出したと知って、
驚くと同時に、マーベラス一味の技量を少し見直したのでした。

まぁ実際はニンジャマンの居場所を特定したのは31世紀の時間保護局員のドモンであり、
タイムスリップという裏ワザを使った結果ドモンが知った事実を、
それとなく分かるようにマーベラス達にヒントを出した結果なのであり、
マーベラス一味の実力でニンジャマンを見つけ出したわけではないのですが、
鶴姫はそんなことは知りませんから、マーベラス達が意外に手練れだと見直して、
ニンジャマンを見つけ出す勝負においてはマーベラス一味に負けたと認めたのでした。

ただ、だからといってカクレンジャーとしてマーベラス一味に降参するつもりはありません。
まだカクレンジャーが隠れてマーベラス一味が見つけ出すという勝負では、
カクレンジャーの方が勝っているのです。
ですから、カクレンジャーは当初からの方針を変更はしません。
つまり鶴姫たち自身はマーベラス一味に大いなる力は渡すつもりはありません。
但し、ニンジャマンの件に関しては、カクレンジャーは勝負に負けたのですから、
潔く、もはや口出しはしないことにしようと鶴姫は決めたのでした。

もともと隠流忍者ではないニンジャマンを鶴姫は自分の決めた方針に無条件で従わせることは出来ない。
ニンジャマンに会って説得した後で協力させるしかなかったのです。
ところが、その会う以前にマーベラス一味に先を越されたわけですから、
もう鶴姫はニンジャマンの件で口出しは出来ません。
あとはもうニンジャマンの自主的な意思に任せるしかない。
ニンジャマンがマーベラス一味を見て、カクレンジャーの大いなる力を託すに値するかどうか判断すればいい。
「いいわ・・・あとはニンジャマンに任せる・・・!」と決意したように呟くと、
鶴姫は夜の街に白い風のように掻き消えていき、再び姿を隠したのでした。

さて、ここのシーンの最初で
鶴姫はマーベラス一味にカクレンジャーの大いなる力を渡さない理由について述べています。
それは「海賊たちにこのままこの星を守らせようと思っていた」からであるようです。
それはつまり、カクレンジャーの大いなる力を見つけられないうちは
マーベラス一味はそれを探すためにずっと地球に居続けなければならず、
マーベラス一味は地球に居続ける限り、ザンギャックから地球を守るために戦い続けるはずだという
目算が鶴姫にはあるということです。
だから、そういう状況を作るために鶴姫たちはカクレンジャーの大いなる力を体内に宿したまま
姿を隠して逃げ続けているのです。

これはなんとも意外な理由でありますが、言われてみれば確かにその通りで、
大いなる力をわざと与えないことでマーベラス達を地球に釘づけにするという、
なんとも主人公をないがしろにしたミもフタもない話です。
が、レジェンド戦士たちにとっては都合の良い話ではあります。
地球を守るために自分達は戦う力を失っているのですから、
大いなる力で釣ってマーベラス達を地球に釘づけにしてザンギャック相手に戦わせる方が楽です。
カクレンジャーという戦隊は奇想天外な忍術を使って戦う戦隊ではありますが、
結構シビアなリアリストな面がありますので、
こういう裏ワザ的なシュールな判断はいかにもカクレンジャーらしいといえます。

ただ、ここからは色々と考えさせられる点もあります。
まず、鶴姫たちがマーベラス達にそんな酷い仕打ち(?)をするというのは、
翻って考えれば、それだけマーベラス達を地球を守るヒーローとして認めているということです。
本来は地球に無縁の宇宙人であるマーベラス達は地球や地球人を守らなければいけない義理はありません。
単にひたすら宝探しだけやっていてもいいはずなのです。
しかし、とにかく地球に居る限りはマーベラス達は地球を守って戦ってくれるものだという信頼は
鶴姫たちにはあるのです。
ここらへんは鶴姫たちはしっかりとマーベラス一味の本質を理解しているといえます。

ただ、それでもマーベラス達はやはり宇宙人ですから、
地球に来た本来の目的である「宇宙最大のお宝」を手に入れてしまえば、
やはり地球から立ち去ってしまうのではないかと鶴姫たちが心配するのも、これもまた当然といえます。
実際、「宇宙最大のお宝」が手に入った後どうするのか、それはマーベラス達自身、何も決めていないのです。
「宇宙最大のお宝」がどういうものなのか分かっていないので、
それが手に入った後、自分達がどういう行動をとるべきなのか想像もついていない状態なのです。
だから地球にずっと居るとも断言は出来ません。
もしかしたら何処かに行かねばならず地球に居られなくなる可能性だってあります。

しかし鶴姫たちとすれば、ザンギャックの脅威がある限り、
マーベラス達には地球に居てもらった方が都合がいい。
だからザンギャックを倒すまではマーベラス達の状況をあまり変化させたくないので
「宇宙最大のお宝」は手に入れさせない方がいい。
そのためには「大いなる力」をわざと全部は揃えさせない方がいいので、
自分達のカクレンジャーの力はわざと与えないという方針であるようです。

さてしかし、今までこのブログの考察では
「宇宙最大のお宝」がザンギャックを倒すための切り札になるのではないかと漠然と考えてきていたのですが、
この鶴姫のセリフを聞くと、どうも印象が変わってきます。

「大いなる力」が34個揃わなければ「宇宙最大のお宝」は手に入らないのですから、
鶴姫たちがマーベラス達にカクレンジャーの大いなる力を渡さない限り、
マーベラス達は「宇宙最大のお宝」を手に入れることは出来ないままザンギャックと戦わねばならなくなります。
しかし、鶴姫はその状態でマーベラス達が地球を守ることが出来ると判断しているように見えます。
つまり「宇宙最大のお宝」は無くてもザンギャックには対抗できるということか、
あるいはそもそも「宇宙最大のお宝」はザンギャックとの戦いの役に立つような代物ではないのかもしれません。

いや、それ以前に鶴姫が「宇宙最大のお宝」の存在を知らない可能性もあります。
実際、同じカクレンジャーの仲間のニンジャマンは「宇宙最大のお宝」というものの存在を
聞いたことがないと言っていました。
ならば鶴姫も「宇宙最大のお宝」のことを知らなかったとしても不自然ではありません。

というか、これまでに「宇宙最大のお宝」が地球に存在すると明言したレジェンド戦士は小津魁ただ1人であり、
他は誰ひとりとして「宇宙最大のお宝」について言及はしていません。
いや、小津魁にしても、あれは本当に明言したとまで言えるのかどうか、曖昧です。
小津魁は「34のスーパー戦隊の大いなる力を引き出せば、きっと宇宙最大のお宝が見つかるよ」と
言っただけであり、これが断定というよりは、強い確信や推量なのであり、
「宇宙最大のお宝」が間違いなく存在するという証拠にはならないのではないでしょうか。

もしかしたら本当は「宇宙最大のお宝」などというものは存在せず、
マーベラス達が34戦隊の大いなる力を全部引き出してしまうと、そのことがバレてしまい、
マーベラス達が怒って地球を去ってしまうので、
鶴姫たちはカクレンジャーの大いなる力を渡したくないのかもしれません。
あるいは34戦隊の大いなる力を引き出した時に出現するのは
「宇宙最大のお宝」というような良いものではなく、むしろ有害なものなのかもしれない。
だからその出現を鶴姫は阻止したいのかもしれない。

とにかく、ここで鶴姫がマーベラス達が地球を守るための戦いに
「宇宙最大のお宝」を全く関連づけて見ていないのは明白であり、
その理由は、鶴姫が「宇宙最大のお宝」を知らないか、
あるいは鶴姫は「宇宙最大のお宝」の存在は知っているが、
それが地球を守る戦いに役に立つものとは思っていないか、
あるいは鶴姫は「宇宙最大のお宝」が存在しないことを知っており、
レジェンド戦士たちは皆でマーベラス達を騙していたかの、いずれかということになります。

ただ1つ確実に言えることは、鶴姫たちはマーベラス達が「宇宙最大のお宝」を手に入れるために
スーパー戦隊の「大いなる力」を集めているということは把握しているはずだということです。
となると、もし「宇宙最大のお宝」が実は存在しないとか、有害なものであるということを
鶴姫が知っているとしたなら、鶴姫はニンジャマンのマーベラス一味と同行するという行動を
容認はしなかったはずです。

確かに鶴姫たちはマーベラス達とのニンジャマン探しの勝負に敗れましたが、
別にそんな勝負が公式に存在していたわけではなく、勝手に鶴姫が負けを認めて手を引いただけです。
ニンジャマンがもしマーベラス一味にカクレンジャーの大いなる力を与えて、
その結果、とんでもない有害なものが出現したり、
マーベラス達がレジェンド戦士たちに騙されたと知って激怒してしまうような事態が予想されるのなら、
本来の鶴姫やカクレンジャーならば、その不安除去のためには手段は選ばないはずです。
だから勝手に手を引くなどということは有り得ない。

しかし現実には鶴姫は手を引いてニンジャマンの判断に任せたということは、
おそらく「宇宙最大のお宝」が実は存在しないとか、有害な代物であるということを
鶴姫が知っているわけではないようです。
かといって、「宇宙最大のお宝」がマーベラス達のザンギャックとの戦いに役に立つとも思っていないようです。
鶴姫が心配しているのはただ一点
「宇宙最大のお宝を見つけたらマーベラス達は地球を去ってしまうのではないか」という点だけです。

しかし、ニンジャマンに任せてしまうと、ニンジャマンがマーベラス達にカクレンジャーの大いなる力を与えて、
マーベラス達が「宇宙最大のお宝」を手に入れて地球を去ってしまう可能性が生じるわけで、
そうなるとザンギャックから地球を守る盾がいなくなってしまいます。
これは鶴姫にとっては一大事であるはずなのに、
なぜ鶴姫はそうした最悪の事態に至る可能性があると知りながらニンジャマンの行動を容認したのか?

このあたりの鶴姫の曖昧な行動の謎を解くためには、
鶴姫がそもそも絶対的な確信に基づいた行動をとっていなかったのだと解釈するのが正解ではないかと思います。
つまり鶴姫にも迷いがあったのだということです。

まず、「宇宙最大のお宝」はおそらく地球に存在はするのでしょう。
但し、それは地球では「宇宙最大のお宝」という名では呼ばれていない。
宇宙では「宇宙最大のお宝」というものが存在するという伝説は確かに昔から存在しており、
その「宇宙最大のお宝」は実は地球に存在しているのだが、
地球ではそれは「宇宙最大のお宝」ではなく別の名で呼ばれる、ある伝説的な物体なのだと思われます。
だからニンジャマンは「宇宙最大のお宝」と言われても何のことか分からなかったのでしょう。

もちろん、それは地球においても伝説的な物体であり、
それが本当に存在するのか、何処に存在するのか、誰にも分かりません。
ただ、そういう伝説が存在するということは、一部の人間には知られており、
その一部の人間にはレジェンド戦士のうちの一部の人間たちも含まれていたと思われます。

何故なら、宇宙では「宇宙最大のお宝」と呼ばれているその物体は
スーパー戦隊の34の大いなる力を特殊な方法で全て引き出した時に出現するという言い伝えがあるということは、
その物体はスーパー戦隊と縁の深いものであると思われるからです。

また、その「大いなる力」と密接な関係にあると思われる34戦隊の宇宙に散らばったレンジャーキーを
集めていたのがスーパー戦隊とは縁の深い戦士であるアカレッドであり、
そのアカレッドがそのレンジャーキーを「宇宙最大のお宝」を手に入れるために必要なものだと
見なしていたということからも、
地球にある「宇宙最大のお宝」と宇宙で呼ばれるその物体に関する伝説は
スーパー戦隊の戦士の一部の間では知られていたのだろうと思います。

ニンジャマンもそれが宇宙では「宇宙最大のお宝」と呼ばれていることは知らないが、
その物体の伝説そのものは知っていたのかもしれない。
そのあたりはよく分かりませんが、
おそらく元マジレッドの小津魁はその伝説のことは知っており、
スーパー戦隊の戦う力や大いなる力を宿らせることの出来るレンジャーキーを持って
地球にやって来たマーベラス一味が探している「宇宙最大のお宝」というものが、
おそらく自分の知っているその伝説の物体と同一のものだと気付いたのでしょう。

それで小津魁はマーベラス一味に接触し、
彼らが34のスーパー戦隊の大いなる力を引き出すことが出来る者達であるのかどうか見極めようとして、
まずは試しに、自分の持つマジレンジャーの大いなる力を引き出すことが出来るかどうか
確かめるための試練を与えたのでしょう。
そして、その試練に合格したマーベラス一味に小津魁はマジレンジャーの大いなる力を渡すと同時に、
「34のスーパー戦隊の大いなる力を引き出すことが出来れば、きっと宇宙最大のお宝が手に入るよ」と
教えたのです。

もちろん小津魁はマーベラス達を地球に居つかせてザンギャックと戦わせるという意図もあり、
それだからこそザンギャックと戦う際のパワーアップ要素として
マジレンジャーの大いなる力も与えたのでしょうけれど、
マジレンジャーの大いなる力を使ってザンギャックと戦うというだけのことならば、
いっそ魁がマーベラス達からマジレンジャーのレンジャーキーを奪還して
マジレンジャーが復活出来るようにしてもよかったはずです。

いや、おそらく魁はマーベラス達が試練をクリア出来なければそうするつもりだったのでしょう。
実際、シンケンジャーの志葉薫は決闘に勝てばレンジャーキーを奪い返すつもりであった。
これもシンプルに強さでマーベラス達の資質を測ろうとした行為でありましょう。
また、ゴセイジャーの面々はマーベラス一味を試す必要すら認めず
問答無用でレンジャーキーを奪還しようとしました。
このように、あまりマーベラス達に期待せず、
レンジャーキーを奪還することが自分達の持つ「大いなる力」を活用する道だという考え方をする
レジェンド戦士たちも当初は存在はしていたようです。

しかし魁はマーベラス一味が試練をクリアしたのを見て、
マーベラス一味がマジレンジャーの大いなる力を引き出す資質があると認めて、大いなる力を託しました。
志葉薫にしてもマーベラス一味がシンケンジャーの大いなる力を引き出す資質があると見ると、
あっさりとレンジャーキー奪還は諦めて、逆に大いなる力を与えました。
ゴセイジャーの面々もマーベラス一味がゴセイジャーの大いなる力を引き出す資質があると判断すると、
一旦取り戻していたレンジャーキーを返還し、大いなる力も与えました。

しかし、単にマジレンジャー、シンケンジャー、ゴセイジャーの大いなる力を使って
ザンギャックと戦うだけならば、オリジナル戦士たちがそれを担っても、
マーベラス達がそれを担っても、同じことであるはずです。
それなのに、あえて魁や薫たちがマーベラス達に大いなる力を託す道を選んだというのは、
単に大いなる力を使ってザンギャックと戦うことを期待してということだけではないのでしょう。
やはり、何かマーベラス一味がスーパー戦隊の「大いなる力」を集めていくことによって生じる
何らかの出来事に期待する向きがあったのだと思います。

ゴセイジャーや元黒騎士のヒュウガが言っていた
「大いなる力は1ヵ所に集めておいたほうがいいような気がする」というのも、
大いなる力をマーベラス達が集めることによって起きる事態に何らか期待しているからでしょう。
ただ、そこに明確な表現が無く、曖昧な物言いしか出て来ないのは、
彼らの期待が漠然としたものであり、
彼らレジェンド戦士たちもそこに確固とした未来図を持っていないからなのでしょう。

ただ、それでも期待があるからマーベラス達に大いなる力を託したのでしょう。
確固としたビジョンがあるならマーベラス達に言うはずですから、その期待はよほど漠然としたものだと思われます。
つまり、34の戦隊の大いなる力を全部集めて引き出せば、何か凄いことが起きるという伝説が、
スーパー戦隊の間では何となく存在しており、
魁はマーベラス達がその伝説の担い手となることを期待して、あのような示唆を与えたのでしょう。

ただマーベラス達に素晴らしい幸せがもたらされることを魁が目的とするわけもないので、
あくまでマーベラス達がその「宇宙最大のお宝」と呼ばれる凄いモノを手に入れることが地球のためになると思って、
魁はマーベラス達に示唆を与えたと思われます。

つまり、魁はその「宇宙最大のお宝」とマーベラス達が呼ぶモノが、
普通に「大いなる力」を使って34戦隊が戦うよりもよほど、
ザンギャックから地球を守るために役に立つと思っているのでしょう。
つまりは34戦隊の大いなる力を集めて引き出した際に出現する、
「宇宙最大のお宝」と呼ばれるその地球の伝説の物体は
ザンギャックを倒せるほどの超パワーを秘めたものだと魁は期待しているということです。

実際にそれがどんな物体なのかは分からないが、とにかく魁はそのように期待したということであり、
そう期待するだけの根拠があったのかどうかは不明です。
そこには魁だけしか知らない何らかの情報があったのかもしれない。
少なくとも、他のレジェンド戦士たちは魁ほど明確な期待を持っていたわけではないようで、
マーベラス達に「宇宙最大のお宝」や、それに相当する何らかの伝説の物体についての
情報をもたらした者はいませんでした。

それでも彼らは皆、マーベラス達に「大いなる力」を与え、
マーベラス達が「大いなる力」を1ヵ所に集めていることは良いことだという認識は示していますから、
その伝説について全く知らないというわけでもないようです。
ただ、あまりにも彼らのその伝説に関する知識が曖昧で希薄なので、
それをマーベラス達に言ったところで仕方ない状況だったのでしょう。
それは言い換えれば、そんな漠然とした淡い可能性に期待してしまうほどに、
普通に戦ってもザンギャックの全軍に勝つことは困難な状況でもあるのでしょう。

つまり、これまでに登場したレジェンド戦隊は皆、
マーベラス達がその伝説の物体を使ってザンギャックを倒すことを期待しながらも、
マーベラス達が自分達の持つ大いなる力を引き出すに足る資質を持っているのかどうか
確信が持てなかったのだといえます。

それで彼らはマーベラス一味に接触を図ったり、
たまたま会ったマーベラス一味と積極的に関わろうとしたといえます。
あるいは、さして積極的に関わろうとはしなかった場合でも、
マーベラス一味のヒーローの資質を認めた際に進んで大いなる力を渡そうと思えたのも、
彼らの心の中に、マーベラス一味に大いなる力を預ければ伝説の超パワーを引き出してくれるかもしれないという
期待が多少はあったからなのでしょう。

ところがカクレンジャーだけはその点、だいぶ違っていたようです。
カクレンジャーは、マーベラス一味の資質に疑念を抱いているわけではなく、
「宇宙最大のお宝」の方に疑念を抱いているようなのです。

つまり、カクレンジャーはマーベラス達の資質を確認する以前に、
まずマーベラス達が伝説の物体の力を使ってザンギャックを倒すということを期待していないようなのです。
要するに、伝説の物体なんて実際はそんな大した代物ではなく、
ザンギャックを倒すほどのパワーなど無いと鶴姫たちは考えているのです。

むしろ、下手にそんなものをマーベラス達にゲットさせてしまうと、
せっかく地球を守って戦ってくれているマーベラス達が
目的を達成したということで地球からいなくなってしまうかもしれない。
そんなことになったら、かえって地球にとって損ではないか。
それならばいっそ、そのマーベラス達の目当ての「宇宙最大のお宝」はワザとおあずけ状態にして、
ずっとマーベラス達を地球に釘づけにして戦わせた方が得策だというのが鶴姫たちの考え方であるようです。

なんともシビアな考え方ですが、
そういう普通の戦いでマーベラス達がザンギャックを倒すことが出来るのか、
鶴姫たちにも実は確信は持てません。
ただ、「宇宙最大のお宝」なんていうワケの分からないものに頼るよりは
よほどマシだと鶴姫たちは思っているようです。
そんなモノに頼るぐらいなら、普通に戦った方がまだマシという認識がカクレンジャーの認識であり、
だから下手にマーベラス達の現状を変化させる賭けに出る必要など無いと思い、
大いなる力をわざと渡さないでマーベラス達を地球に釘づけにする道を選んだのです。

つまり、カクレンジャーは全てのスーパー戦隊の中で一番、
「宇宙最大のお宝」と宇宙で呼ばれている地球の持つ伝説のお宝に対して
醒めたスタンスの戦隊なのだといえます。

どうしてカクレンジャーはこんなに伝説に対して醒めているのか?
そのあたりは次回の後篇のストーリーに関係してくるのかもしれませんし、全然関係してこないかもしれません。
もしかしたら次回の話次第でまたひっくり返ってしまうかもしれませんが、一応ここで勝手に推理してしまいますと、
それはカクレンジャーという戦隊が歴代戦隊の中で最も「伝説」という代物と
身近に接していた戦隊だったからではないかと思います。

カクレンジャーという戦隊は忍者戦隊ですが、
ハリケンジャーのような割とリアルな諜報員や武術者としての忍者とは違い、
妖怪退治を専門とする退魔忍者です。
歴代戦隊の中で最もカクレンジャーに似ているのは
退魔を専門とした侍集団であったシンケンジャーでしょう。

ただシンケンジャーの場合は、あくまで敵は三途の川で生まれた異世界の化け物であり、
その化け物である外道衆を「モヂカラ」というそれなりに体系立った一種のサイキックパワーを駆使して
物理的に倒すというスタイルでした。
どうしても倒しきれない強大な化け物に対しては不完全なダメージのみ与えて
長期間行動不能に陥らせて、それを「封印」と呼んでいたのです。

しかしカクレンジャーの場合、戦う相手はもともと人間界に住んで昔から伝説上の存在とされてきた妖怪たちであり、
妖怪たちは人間の心に潜む怒りや憎しみが生み出した存在と定義されています。
シンケンジャーの敵の外道衆も突き詰めれば三途の川に溜まった人間の欲望や執着心が
固まって生まれたのでしょうが、そのことが劇中で重視された描写とはなっておらず、
外道衆は生まれた後は普通の怪物として自律的に暴れ回り、
シンケンジャーはその外道衆をモヂカラというサイキックパワーで物理的に倒していきました。

しかしカクレンジャーの場合は、三神将という伝説的な存在の力を借りて妖怪たちを倒していき、
しかも最終的には妖怪の親玉である大魔王は三神将の伝説の力をもってしても
物理的に倒すことは出来ないということが判明します。
大魔王を倒すと怒りや憎しみの心が人間界に散らばって増幅して
他の今まで倒した妖怪たちが復活してしまうから、大魔王を倒してはいけないとのことでした。

結局、人間の心の中で悪の心を消し去ることは出来ない。
だから人間の心の中で正しい心が悪の心を押さえこんで、表に出て来ないように閉じ込めておくしかない。
つまり人間の心の中にある封印の扉の中に
怒りや憎しみの心の化身である大魔王や妖怪たちを閉じ込めてしまうしかない。
そのことに気付いたカクレンジャー達は自らの心の中にある封印の扉の中に大魔王を封印して、
戦いに勝利したのです。

これはなんともファンタジックな結末といえます。
シンケンジャーの場合は同じ退魔戦士とはいっても、あくまで敵は人外の化け物であり、
その人外の化け物を最後まで徹底して人間の力で物理的に倒していったサイキック・チャンバラ活劇といえます。
しかしカクレンジャーは、摩訶不思議な術を使う忍者が伝説の力で伝説の妖怪たちを退治していき、
最後は心の中の封印の扉に大魔王を封印して終わるという、かなりファンタジックなおとぎ話といえます。

しかし、これほど伝説や幻想に満ちた話であるゆえにこそ、
伝説というものの実態がしっかり描かれた物語でもあるのです。

まずカクレンジャーの物語においては各地の妖怪伝説というものは、
所詮は人間の怒りや憎しみの心が生み出した妖怪による仕業なのであり、
人間が正しい心で悪の心を制御するようになれば、妖怪の力も弱まってしまい、
言い伝えられているような怪異な現象なども無くなってしまうというような代物に過ぎないのです。
つまり、伝説など人の心の生み出したものに過ぎない。

そして妖怪を倒す三神将の伝説の力などといっても、
結局は妖怪の大本である大魔王を倒すことも出来ない、その程度のものでしかないのです。
最終的に大魔王を倒したのも、人間の心にある、悪の心を押さえこもうとする意思の力でした。
それこそがカクレンジャーの真の力だといえます。

全国各地を旅して、様々な妖怪伝説の実態を暴いていき、伝説の悪の力を打ち砕いていき、
最後には自らの使う伝説の正義の力の無力さえ知ることとなったカクレンジャーは、
最終的に得た結論は、結局は全ては人間の心の中の正義と悪の戦いに過ぎないということでした。

そういう鶴姫たちカクレンジャーですから、
地球に眠る伝説のお宝などと聞いても、そんなものは所詮は大したものではないと達観してしまうのでしょう。
そんなものに頼るよりも、人間の力で十分戦えるという考え方なのだと思われ、
だからカクレンジャーの大いなる力を渡さないことによって
マーベラス達を地球に釘づけにしてザンギャックと戦う状態を長引かせようとしているのでしょう。

ただ、鶴姫も実際に「宇宙最大のお宝」と呼ばれるその伝説のモノがどんなものか把握しているわけではない。
ただ、所詮は「伝説」など、そんな期待されるほど大したものじゃないだろうと思っているだけのことです。
そういう推量に基づいてカクレンジャーの方針を決定し、マーベラス一味から姿を隠してきました。
しかし、最近は多少は迷いも生じてきていたのではないでしょうか。

おそらく鶴姫たちカクレンジャーは最初から伝説などアテにせず、
大いなる力は与えずにマーベラス一味を地球に釘づけにする方針を貫いていたと思われます。
そして当初はマーベラス達が他の戦隊の大いなる力をそんなに多く引き出すことも出来ないのではないかと
思っていたのでしょう。

ところがマーベラス達は様々な戦隊から大いなる力を託されていきました。
それを秘かに観察していた鶴姫たちは、大いなる力の受け渡しというのが、
結局はレジェンド戦士とマーベラス達の心と心の通じ合いによるものだということに気付いたのです。
つまり「大いなる力を集めて引き出す」という行為の実質は、
人の心の中の正義の心を引き出すということなのです。
ならば、それが34個積み重なった末に現れるという「伝説」というものもまた、
人の心の中の正義の心を引き出すということなのではないかとも、鶴姫には思えてきたのでした。

もしかしたら「伝説」といっても、これはそんなにつまらないものではないかもしれない。
かつて自分達が大魔王を封印した時のような、何か大きな力が生み出される可能性もあるのではないかとも、
鶴姫には少しずつ思えてきていたのではないかと思います。

しかし、それはそういう可能性もあるという程度の可能性であり、
そんな小さな可能性にわざわざ賭ける必要性はあまり鶴姫としては感じなかったのでしょう。
当初からの計画通り、マーベラス達を地球に釘づけにしておく方が、
ザンギャックから地球を守れる勝算はまだ高いと鶴姫は判断していました。

確かに伝説の力が強大なものであれば、よりザンギャックを倒せる可能性は高くなるが、
それは不確実な可能性でした。
それよりもマーベラス達が普通に戦った方がまだ確実性がある。
だが、苦しい戦いとなるのも確かであり、強大な力が得られれば確かにそれに越したことはない。
それで鶴姫も最近は迷うようになってきていたのですが、
さすがに自分達の当初の方針を撤回してマーベラス達に大いなる力を渡しに行こうとまでは思っていませんでした。

そういう矢先にマーベラス達がニンジャマンを見つけ出したので、
鶴姫はいっそニンジャマンから大いなる力をマーベラスが獲得出来るのかどうか、
お手並み拝見することにしたのです。

ニンジャマンから大いなる力を貰えるとなると、
それはつまりカクレンジャーという戦隊の持つテーマをマーベラス達が会得するということです。
鶴姫から見て、それはかなりマーベラス一味には困難なことだと思えましたが、
もしそれをマーベラス達が可能にするのなら、
そのカクレンジャーのテーマを会得した者に対して授けられる伝説の力とは、
おそらくその真の姿は心の中の正義の力に基づく強大なものなのだろうと思えました。
ならば、その力はザンギャックを打ち破る力にもなり得るのではないかと鶴姫にも思えた。
だから鶴姫は、ここにきて遂に、ニンジャマンに任せてみようと思えたのではないでしょうか。

しかし、ならば別にニンジャマンに任せずに鶴姫達がマーベラス達の前に現れればいいようにも思えますが、
大前提として鶴姫はマーベラス達がカクレンジャーのテーマを会得することはほぼ不可能だと見ているのでしょう。
だから自分達はわざわざ出向くまでもない、
今まで通り、姿を隠している方がいいと思っているのです。

ただ、たまたまマーベラス達が見つけ出すことが出来たニンジャマンを無理に奪還しようとまでは思わない。
ニンジャマンを見つけ出したのはマーベラス達の努力の賜物であり、
見つけ出したニンジャマンから大いなる力を貰おうとするマーベラス達のチャレンジは邪魔しない。
そのチャンスを活かしてマーベラス達がカクレンジャーの大いなる力をゲット出来る可能性は
極めて低いとは思うが、とにかくチャレンジはすればいい。
もし万が一、マーベラス達がニンジャマンからカクレンジャーの大いなる力を得ることが出来れば、
その結果もたらされる伝説のお宝は、きっと強大なものになるのだろう。

つまり、マーベラス達がニンジャマンから大いなる力を得られなければ、
今まで通り、鶴姫たちは姿を隠し続ければいいだけのことであり、
もし万が一、マーベラス達がニンジャマンから大いなる力を得ることが出来れば、
それはそれでザンギャックを倒せる強大な力が出現する可能性が生じるということで、
それもまた良しというわけなのです。

要するに、鶴姫はもともと生じていた迷いを解消するために踏み出そうと思っても踏み出せなかった賭けに、
ニンジャマンが急に現れたことによって、自ら姿を現すことなく踏み出すことが出来るようになったのです。
ニンジャマンの出現という予想外の事態を鶴姫は利用することにしたといえます。
あとは、ニンジャマンとマーベラス達次第というわけで、
その結末を鶴姫たちは姿を隠しながら見守ることにしたのでした。

さて今回、EDテーマの映像が新しくなっていました。
「ゴーカイジャーVSギャバン」の映画宣伝バージョンの第二弾、公開直前バージョンのようです。
より見所満載の際どい予告シーン集となっており、いろいろ面白そうなのですが、
このブログのネタ的に特筆すべきは、
ケガレシアと風のシズカとヤツデンワニが思いっきりアップで映っていたことと、
オールピンク戦隊とオールホワイト戦隊への豪快チェンジが映画の中であるということが
明らかになったことでしょう。
EDテーマ後の次回予告の後にもまた「ゴーカイジャーVSギャバン」の新しいバージョンの予告編が流れ、
ここでもオールピンク戦隊のシーンが流れました。

そしてその後、遂に「ゴーカイジャー」の次の新戦隊
「特命戦隊ゴーバスターズ」の新番組予告映像が初披露されました。
赤青黄の3人戦隊で、「ゴーオンジャー」以来久々のユニホーム戦隊のようです。
ユニホームの感じはゴーオンジャーやハリケンジャーに似てるような印象です。
サングラスみたいなゴーグルの変身後スーツで、男2人女1人で、
今回の予告編では3人とも真面目っぽかったです。
とりあえず、第39話の諸星学園高校の生徒たちは新戦隊のカメオ出演ではなかったようです。
あとはミニチュア特撮がかなり頑張ってる印象ですね。

ちなみに公式情報がすでに出ていますが、
「ゴーバスターズ」のチーフプロデューサーは武部直美氏、メインライターは小林靖子氏。
「仮面ライダーオーズ」のコンビですね。
武部氏はスーパー戦隊シリーズのチーフプロデューサーは初めてであり
小林氏は戦隊のメインライターは「シンケンジャー」以来ですね。
「ゴーカイジャー」第40話のタイムレンジャー篇を小林氏が書けなかったのも
この「ゴーバスターズ」の準備があったせいかもしれません。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
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posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 00:06 | Comment(0) | 第45話「慌てん坊忍者」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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