2011年03月07日

第4話「何のための仲間」感想その1

今回もシンプルで分かりやすい良回でした。
前々回のマーベラス、前回のハカセに続いて、キャラ紹介エピソードの第三弾で、
ジョーのキャラ紹介エピソードでした。
第2話のマーベラスの時もアイムと絡めてましたが、
今回もジョーにアイムを絡めて、アイム目線でジョーを描写してました。

アイムがマーベラス一味に新入りで、
視聴者に近い他者的な視線でゴーカイジャーのメンバーを見ることが出来るからなんでしょうね。
マーベラス、ジョー、ルカの古参メンバー同士は結構、阿吽の呼吸が出来てるっぽいんで、
古参メンバー同士だと黙ってても意思疎通出来てしまって、
視聴者に分かりやすい序盤のキャラ紹介のお話を作りにくいのでしょう。
前回のハカセもまだ新入りに近く、それでマーベラスと絡めてキャラを引き出し、
更に部外者の小津魁とも絡めてうまく描写してました。

また、アイムがまた非常に良キャラなので、
マーベラスやジョーのキャラ紹介エピソードでも、
アイムの魅力もまた、とても上手くアピール出来ています。

そしてジョーのキャラを紹介しながら、ちゃんと視聴者の子供たちにテーマも提示しています。
今回のお話のテーマは「仲間とは何なのか」です。
それも、宇宙海賊マーベラス一味らしい仲間の在り方というものを描いています。
アイムがそれを学ぶという形で、アイムの成長話の側面もあります。

というか、ゴーカイジャーはみんなキャラが素晴らしいのですが、
その中で唯一、イマイチ目立ってなかったジョーのキャラ紹介話を
このタイミングで持ってきたのは正解で、
しかも、予想以上にジョーは良いキャラで、
これであとは、脇キャラとして抜群の存在感を見せるルカの主役エピソードが上手く描ければ、
序盤のキャラ立てとしては満点といえるでしょう。

それから、短い時間しか出て来ないザンギャック幹部の皆さんが
着々とキャラを濃厚なものにしていっているのが素晴らしい。
よく考えたらこの幹部連中、まだ一度もゴーカイジャーと顔合わせもしていないし、
前線で戦ったりもしていないのです。
それでこのキャラの立ちっぷりですから、凄いです。
この連中がゴーカイジャーと直接絡んで、そこにレジェンドゲストまで絡んだりすれば、
いったいどんな濃いシーンになるのか、ちょっと想像がつかないですね。

まず冒頭はゴーカイジャー5人が街中でゴーカイオーを合体させて乗り込み、
レンジャーキーをコクピットに差し込む実験をするシーンです。
前回、元マジレッドの小津魁に
「34のスーパー戦隊の大いなる力を引き出せば宇宙最大のお宝が見つかる」ということを教えられたゴーカイジャーですが、
そもそも彼らは34のスーパー戦隊のことも、
それら戦隊の力がレンジャーキーに込められていることも最近まで知らなかったのであり、
自分達がそのレンジャーキーの能力を全て引き出していたわけではないことも前回初めて知ったばかりですから、
もしかしたら前回大いなる力を引き出すことが出来たマジレンジャーのレンジャーキー以外にも、
同じようなことが出来るレンジャーキーもあるのではないかと思っても不思議ではありません。

どうやら、お宝への執着心が最も強いルカがそのことに気付き、
色んなレンジャーキーをゴーカイオーのコクピットに差して試してみようと言い出したようです。
他の4人はそれに付き合わされてるという風情で、あんまりやる気は感じられず、
ルカが音頭をとってジャッカー電撃隊やバトルフィーバーJのレンジャーキーを全員で一斉に差していきます。

この時、ルカがテキトーなネーミングで
「出でよ!ジャッカー電撃ドラゴン!」とか「出でよ!ドラゴンフィーバー!」とか言ってるのが笑えます。
前回、マジレンジャーキーでマジドラゴンが出て来たので、
他の戦隊でもドラゴンが出て来るものだと思っているようです。

しかし、差したキーを回すとゴーカイオーの手足と胸部のハッチは開きますが、
そこからは何も出てきません。
何事なのかと思い集まってきていた野次馬たちも
「つまんない」「ダサい」「カッコ悪い」だの散々悪口を言って帰ってしまいます。
しかし地球の一般市民の皆さん、この変な海賊一味のこと、どう思ってるんでしょう。

その後も他のレンジャーキーも試してみたようですが、ことごとく失敗だったようで、
船型に戻って空を航行するゴーカイガレオンの船室で
「結局何も出なかった・・・今使えるのはマジドラゴンだけかぁ・・・」とルカが残念そうに溜息をつきます。
やはりまだゴーカイジャーはマジレンジャー以外は歴代戦隊の大いなる力は引き出せていないようです。
「それぞれの戦隊の大いなる力だ・・・すんなり手に入るわけないだろう!」と
ジョーはルカの安易な考え方をたしなめるように無愛想に言いますが、
ルカは「正論すぎてムカつく!」と少し拗ねます。
ルカも大いなる力がそんな簡単に手に入るとは思ってないのだが、
それにしても残り33個もあると考えると面倒臭くなり、少しでも楽をしたかったのです。

「やっぱり、あと33回、何かを見つけなきゃダメってことだよね?」とハカセが少しウンザリした様子で言います。
それぞれの戦隊につき何を見つければいいのかも分からず、
それが33個もあるわけで、ちょっと気が遠くなる話です。
「ハカセさんが掴んだ勇気のような何か・・・」とアイムも思案顔になります。
つまり、前回のマジレンジャーの例や、謎の黒服の男(小津魁)の言葉から推察するに、
33個のそれぞれの戦隊につき、その戦隊の真の力の源になっているような何かをゴーカイジャーの誰かが身につければ、
その戦隊の大いなる力を引き出すことが出来るようなのです。
そして、それを33個、積み重ねれば、宇宙最大のお宝に辿り着けるようなのです。

これで彼ら5人のこれからの方針は見えてきました。
そして、このドラマの今後の方向性も見えてきたといえます。
そこに船長のマーベラスが「まぁいい・・・とにかく今は・・・」と登場し、
当座の宝探しの方針を指示するかのように「ジョー!アイム!」と、
どかっと椅子に腰を下ろしながら威厳たっぷりに呼びかけます。
何か指示でもあるのかと期待して構える2人に対し、
なんとマーベラスは「昼飯の買い出し当番な!」と、あまりに日常的な指示を下します。

マーベラスは第1話のスナックサファリの時もそうでしたが、
空腹の時はお宝のこともあまり考えられなくなり、
食い物のことで頭がいっぱいになってしまうようです。
まだ付き合いの浅いアイムは呆気にとられますが、
ジョーはマーベラスのそういう癖は承知しているので、別に驚きません。
逆に、呆気にとられているアイムの顔を見て、少しおかしそうにクスッと笑います。

さて、ここでOPテーマが始まるのですが、
OPテーマの前のナレーションおよびそこで流れる映像が、
第1話の「冒険とロマンを求めて〜」というバージョンに戻っていました。
これはいったいどういうことなのか?
あるいは、過去戦隊のメンバーが出てくるエピソードの回は
第2話や第3話で使用した「地球の平和と人々の笑顔を〜」のバージョンを使い、
ゴーカイジャー単独のエピソードの回は
この「冒険とロマンを求めて〜」バージョンを使うというような、
使い分けをするのかもしれません。

それからOPテーマでもう一か所、
2回目のサビ部分で前回までゴーカイスターバーストのカットだった場面が、
マジゴーカイオーのカットに変わっていました。

OPテーマとCMの後、
場面は地球と月の間のザンギャック艦隊の旗艦ギガントホースの艦橋、
今回の作戦の行動隊長ゾドマスが入ってきて、司令官のワルズ・ギルにお辞儀します。
なんでもこのゾドマスはワルズ・ギル側近の特務士官バリゾーグも認めるほどの剣の達人だとのことで、
さっそくゾドマスはその剣の腕を披露するために空中に放り投げたリンゴを剣で切り刻みます。

ザンギャックの宇宙戦艦の艦橋で急にリンゴが出てきてちょっと驚きましたが、
切り刻まれたはずのリンゴが全く無傷の状態でワルズ・ギルの掌の上に落ち、
ゾドマスが剣を鞘に収めるとリンゴがバラバラに切り分けられた状態になるという、
なんともベタな描写。
しかもこの綺麗に9等分されたリンゴ、
よく見ると皮の一部に切れ目を入れて残してあります。

ワルズ・ギルはその一切れを手にとって「おお!ウサギか!」と感嘆する。
確かにお弁当によく入っているウサギ様にしたリンゴでした。
ゾドマスお茶目すぎます。
これに「ウサギか!」と感動するワルズ・ギルも可笑しい。
というか、ウサギ知ってるのか。
このワルズ・ギルのどうでもいい発言に対し「YESボス」と冷静に返答するバリゾーグもやっぱり変です。
しかもワルズ・ギルはいきなりこのリンゴを食べ始めます。まるで子供です。
ザンギャックみんな面白すぎます。

「やるじゃない!ゾドマス!」と技官のインサーンも無意味に色気をふりまきつつ褒めますが、
ダマラス参謀長は「子供騙しの小技は必要ない!この星の全てを斬りまくってこい!」と厳しいお言葉で場を締めます。
確かにリンゴをウサギ型に斬れても、あんまり地球征服に役には立ちそうもありません。
しかし、そんな小技で喜んでる子供が司令官なのだから困ったものです。

地上ではジョーとアイムが昼食の材料の買い出しに来ていました。
調理は船内でやるようで、普通にスーパーで食材を仕入れているようです。
ここで凄い小ネタが炸裂します。
ジョーとアイムが買物をしているスーパーの入っているビルの一瞬だけ画面に映るテナント看板に、
「中華食堂・山海閣」「恐竜や」「スクラッチ」「一貫献上・金の寿司」
「トゥモロウ・リサーチ」「和菓子屋・芋長」「忍クレープ」
「GAMEリリバビタ」「スナック・ゴン」の看板があったのです。

「中華食堂・山海閣」は、
「五星戦隊ダイレンジャー」でリュウレンジャー亮がコックとして働いていた中華料理屋です。

「恐竜や」は、
「爆竜戦隊アバレンジャー」でアバレンジャーたちの溜まり場兼秘密基地としていた純和風喫茶です。

「スクラッチ」は、
「獣拳戦隊ゲキレンジャー」で激獣拳が経営していたスポーツ用品メーカーで、
ゲキレンジャーのメンバーはここの社員扱いでした。
この看板は小売店のスポーツ用具店だと思います。

「一貫献上・金の寿司」は、
「侍戦隊シンケンジャー」で追加戦士シンケンゴールドの梅盛源太がやっていた屋台寿司屋「ゴールド寿司」に酷似した名前で、
しかも源太の変身コールは「一貫献上!」だから、源太の寿司屋と関係がある店と思われます。
ちなみに源太は店を構えるのを目標として屋台寿司屋をやっていました。

「トゥモロウ・リサーチ」は、
「未来戦隊タイムレンジャー」でタイムレンンジャーの面々が集まって運営していた便利屋です。

「和菓子屋・芋長」は、
「劇走戦隊カーレンジャー」でカーレンジャーの面々が勤務する自動車会社ペガサスの近所にある和菓子屋で、
ここの芋羊羹を食うと、何故かボーゾックの怪人たちが巨大化するという関係上、よくドラマ内に登場していました。

「忍クレープ」は、
「忍者戦隊カクレンジャー」でカクレンジャーの面々が移動基地である猫バス「ネコマル」で
クレープ屋をして生計を立てていたことと何か関係があるのかもしれません。
ちなみにカクレンジャーの面々は最終話の後もネコマルで旅を再開したので、
その後もクレープ屋はやっていた模様です。

「GAMEリリバビタ」は、
「電磁戦隊メガレンジャー」でメガレッド伊達健太がいりびたっていたゲームセンターです。

「スナック・ゴン」は、
「秘密戦隊ゴレンジャー」でゴレンジャーの総司令の江戸川権八が
世を忍ぶ仮の姿でマスターをして経営していた喫茶店で、
ゴレンジャーの面々が入り浸っており、地下にゴレンジャーの秘密基地がありました。

これらの店が本当にそのままこのビルにあるわけではなく、
まぁ第1話のサファリと同じく、ただの小ネタです。

まぁそれは置いておいて、買い出しに出たジョーとアイムですが、
5人分の食材をたっぷり入れた大きな紙袋を2つ、ジョーが両手に持ってさっさと前を歩き、
アイムが後ろからオロオロしながらついて行っています。
アイムは荷物を1つ持とうとしてジョーに渡すよう頼んでいるのですが、
ジョーは荷物を持つのは男の仕事だと無愛想に言って、構わずどんどん歩いていきます。

ジョーは海賊なのに、かなり紳士です。
細かい心遣いが出来るようです。
第2話でも少年の頭を撫でてやっていました。
心根は優しいのです。
しかし口数が少なく愛想が無いので、そうした優しさがイマイチ伝わりにくいようです。
ジョーはアイムに優しくしているつもりなのですが、
あまりに態度がツンとしているので、アイムはそのようには受け取っていないようです。

しかし、アイムも変わっています。
普通の女の子なら男が荷物を持つと言い張るなら、それに甘えるような子の方が多いものですが、
やけにしつこく荷物を持ちたがります。
いや、そもそもアイムは元お姫様(本編中では未だ直接言及は無いが、他の4人は承知している様子)なので、
自分の荷物も召使に持ってもらうのが当たり前というイメージがあるだけに、
皆の食材まで無理に持ちたがるこの態度は余計に不自然のように思えます。

しかし、アイムにとっては、自分が王族だからこそ、荷物を持つのは当然という意識がもともと有るのでしょう。
よく漫画やドラマに出て来る「絵にかいたようなお姫様キャラ」というのは、
ワガママで傲慢で身の周りのことを全て召使にやらせるようなキャラですが、
現実の王族というのは、まぁたまに酷いのもいますが、
基本的には「高貴な立場だからこそ重い義務を負わねばならない」というしっかりした考えの人が多く、
自分のことは自分で処理し、その上で他人への施しを忘れないものです。
また、そのように厳しく育てられます。

アイムもそういう「よく出来たお姫様」なのです。
だから「困っている人を見ると放っておけない」というキャラなのです。
アイムの考え方では、国や星を統治していくというのは、
王族と民衆とが互いに助け合い、力を合わせていくことだという信念があります。
決して傲慢なお姫様ではないのです。
第1話で野次馬に「庶民の皆さん」と呼びかけた時は、一瞬、傲慢キャラなのかもと思いましたが、
常に態度や口調はへりくだって丁寧でしたし、実際、あの野次馬は庶民だったわけですから、
別にアイムは彼らを見下していたわけではありませんでした。
精一杯友好的に、仲良く協力し合おうとしていたのです。

そういうアイムですから、亡国の姫となって海賊一味に入った後も基本的には考え方は同じで、
仲間同士、助け合い、力を合わせるのは当然の義務だと思っていますから、
ジョーが両手で荷物を持っているのに自分が手ぶらだという事態は到底受け入れられないのです。
むしろ、ジョーが荷物を預けてくれないのは、
自分を仲間だと認めてくれていないからではないかと不満なのです。

それでアイムがジョーにしつこく食い下がりつつ歩いていると、
突然、近くのビルが真っ二つになって崩れ落ちる。
辺りは騒然として買物どころではない。
騒ぎの元をジョーとアイムが確かめたところ、
すぐ近くのビルの上で剣を振るっているゾドマスを発見したのでした。

ゾドマスが剣を振るうと、遠くのビルが衝撃波で真っ二つになるという凄い技ですが、
この作品、こういう一見バカバカしい荒唐無稽描写を堂々とやる傾向があり、
しかも勢いがあるので、なんかそのまま通ってしまって、それが良い感じです。
ゾドマスの後ろのゴーミンの集団がゾドマスが剣でビルを斬るたびに拍手してるのも、妙にコミカルです。

「あなたの仕業ですか!?」とアイムが咎め、
「どういうつもりだ?」とジョーが訊ねると、
「この星の連中に俺の剣の腕を見せつけてやるのよ・・・邪魔をするなら斬るぞ?」とゾドマスは嘯く。
剣術自慢にこのような挑発をされては、剣にこだわりのあるジョーとしては喧嘩を買わないわけにはいかない。
「面白い!」とやる気満々になります。

そこにゴーカイガレオンが飛んできて、
マーベラス、ルカ、ハカセの3人もロープを伝って降下してきて、
空きっ腹で待っていたマーベラスは露骨に不機嫌そうに
「買出しの邪魔してんのはテメェか!」とゾドマスに怒りをぶつけ、
ここで5人でゴーカイジャーに変身し、戦闘開始となります。
にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
にほんブログ村 にほんブログ村 テレビブログ スーパー戦隊へ
にほんブログ村
posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 13:41 | Comment(0) | 第4話「何のための仲間」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第4話「何のための仲間」感想その2

ゴーカイジャーとザンギャックのゾドマス隊との戦闘が、剣の意地の張り合いと若干の食い物の恨みとで始まり、
マーベラス達4人がゴーミン達と戦っている間に、
ジョーはゾドマスとの剣の優劣をつけるために一騎打ちに持ちこみます。

ここでジョーは右手にゴーカイサーベルを持っているだけで、
左手にはいつものようにはゴーカイガンを持っていません。
剣と剣の勝負がしたかったのです。
普段はクールなジョーですが、どうも剣の腕に絡んだ話になると熱くなるようです。
というより、第2話の少年に対する態度などから考えて、基本的には熱い男なのでしょう。
それを普段は冷静になるように努めているだけのようです。
あるいは日常においては照れ屋で感情表現が苦手なだけなのかもしれません。

そのまま2人はもつれ合って地下駐車場のような場所に入り、更に斬り合います。
ゾドマスはさすがに剣の達人と豪語するだけあり、
ゴーカイジャー随一の剣の使い手であるジョーと互角に斬り合いながら
「それなりにやるな!だが、まだ甘い!太刀筋がまるでなっていない!」と軽口を叩きます。
「なにぃ!?」と色めき立つジョーに対して、
更にゾドマスは「誰に手ほどきを受けたか知らんが、相当に無能のようだな!」と嘲笑います。

ジョーが案外血気盛んであることに気付いたゾドマスは、
わざとジョーを怒らせようとして暴言を吐いているのです。
あまりにミエミエの心理攻撃ですが、
ジョーはこれに対して「なんだとぉ!?」と頭に血を昇らせてしまいます。
これはいくら何でも怒りすぎです。
普段の戦いの場ではジョーがこんなに熱くなることはありません。
よほど剣の師をバカにされたのが腹に据えかねたようです。

ここで、何故か宇宙空間に浮かぶギガントホースの艦橋から地球を眺めるバリゾーグの姿に場面が切り替わります。
ダマラスが「気になるか?自らが選んだ行動隊長の仕事ぶりが・・・」とバリゾーグに言いますが、
バリゾーグは「いえ・・・私はワルズ・ギル様にお仕えすることが全てですから・・・」と、にべもない。
そしてワルズ・ギルに恭しく一礼するのです。
別に自分の選んだ行動隊長のことを気にしてもいいと思うのですが、
ホントにバリゾーグって、ワルズ・ギルへの忠誠以外、頭の中に何も無いって感じです。
ダマラスやインサーンは腹に一物有るのが明らかに分かるのですが、
バリゾーグはワルズ・ギルに機械的に忠実なようです。
しかし、あんなバカ殿下に心から忠実というのも変な話で、
どうもバリゾーグって、よく分からないヤツです。

ただ、今はどうも地球の方を向いて何か考え事をしていたようにも見えます。
だいたい、このタイミングでこんな中身の無いバリゾーグのシーンを挿入するというのは、
何か意味があると考えてしまいます。
この前のシーンからの流れだと、まるでジョーの剣の師がバリゾーグであるかのようです。
しかし、それは単に流れからの類推でしかなく、ここでは何の証拠も無い話です。

一方、地上のジョーとゾドマスの戦いの方は、頭に血が昇ったジョーは動きが悪く、
ゾドマスにやや押され気味となります。
少し余裕の出来たゾドマスは「そろそろ本気を出してやろう」と言うと、
手にした剣を円月殺法のように回します。
すると、そのゾドマスの周りの円弧状のラインに無数の剣が出現し、
これをゾドマスはジョー目がけて次々と飛ばしてきたのです。
いったいどういう原理の技なのか、さっぱり分かりませんが、
とにかく尽きることなく剣が無数に飛んでくる恐ろしい技です。

ただ、ゾドマスが手にした本体の剣で円弧状に出現した剣を弾いて飛ばしているので、
一度に1本ずつの剣しか飛ばせないようで、
要するにゾドマスの剣を振る速度があまりに速いので、
マシンガンのように剣が連射されてくるのです。
よって、ゾドマスよりも速く剣を振ることが出来れば、
この攻撃は全部の剣を叩き落として防ぐことが出来るはずです。

ジョーは懸命に飛んでくる剣を自分の剣で叩き落しますが、次第に追いつかなくなってきて、
余裕が無くなってきたところ、その隙を突かれて、
ゾドマスの手にした剣の突きを喰らってしまいます。
その衝撃で変身が解けて転がったジョーを見降ろし「未熟者が!」とゾドマスが罵倒し、
ジョーは悔しそうにゾドマスを睨みつける。

そこにマーベラス達が駆け付け、ゾドマスに向けて攻撃姿勢をとります。
ゴーミン達は全部片付けたようです。
「ほう、5人がかりとは、いかにもザコの考えだな」とゾドマスはまた挑発します。
このゾドマスというヤツ、かなり駆け引き上手です。
本当はゴーミンも全滅させられて孤立無援で5人に囲まれて絶体絶命の状況なのですが、
このように言って相手の5人がかりの攻撃を躊躇させて逃げようとしています。
しかしルカはこの挑発には乗りません。
「あんだけゴーミン出したヤツに言われたくないって!」と正論で返してゾドマスの逃げ道を封じます。

この場での不利を悟ったゾドマスは
「・・・何時までも相手をしているほどヒマではない・・・」と減らず口を叩きながら
剣を鞘に収めると、その場を立ち去ろうとします。
しかしマーベラスとルカは「逃がすか!」と怒声を発して追撃しようとします。
ところが、その時、後ろでハカセとアイムに抱えられていたジョーが
「待て!!」と大声でマーベラス達を呼びとめたので、マーベラス達は立ち止り、
不思議そうにジョーの方を振り向きます。
ジョーはよろめきながら立ち上がると「あいつは・・・俺一人で殺る!!」と、
怒りに燃えた目をして絞り出すように叫んだのでした。

結局、そのままゾドマスは逃がしてしまい、
その後、ゴーカイガレオンに戻ったゴーカイジャーは買いこんできた食材を使って昼食を作ります。
今日の食事当番はハカセだったようで、アイムも手伝ったようです。
「いつもながらハカセさんの手際の良さには本当に敬服いたします」とアイムも感心するハカセの料理は、
鶏肉の串焼き、ベーコン、スクランブルエッグ、ソーセージ、付け合わせの野菜が
銀の皿に綺麗に盛りつけてある見事なもので、
加えて、銀の皿に入ったコーンポタージュスープもあります。
いかにも器用そうなハカセは料理も上手なようです。
食卓の真ん中には主食用のパンが山盛りになっており、
「俺たち海賊には味より早さが大事だからなぁ!」と言いながら、速攻でムシャムシャ食っているマーベラス。
いただきますも言ってません。よほど腹が減っていたようで上機嫌です。

ところが、食卓にジョーだけがいません。
アイムがジョーの居場所を訊ねると、「なんか出てったよぉ?」とルカが答えます。
どうも食事もとらずに船を降りて何処かに行ったようなのです。
ザンギャックの行動隊長にやられた怪我があるというのに、何処へ行ったのか、
アイムは心配になります。
さっきも一人で戦うようなことを凄い形相で言っていたジョーが
無茶なことをするのではないかとアイムはずっと心配していたのです。

ジョーは竹林で一人で特訓をしていました。
なんともベタな特訓で、チャンバラ時代劇か、武術系のスポ根漫画のような絵柄になっています。
ジョーが右手にしたゴーカイサーベルと、左手に握った普通の剣とで、
竹林のあちこちに向かって張ったロープの束を斬ると、
竹林のあらゆる方向から仕掛けてあった剣が飛んできて、
それをジョーが走りまわりながら手にした2本の剣で叩き落としていくというものです。

とにかく剣の数が多くて、この仕掛けをするだけで半日ぐらいかかりそうだろうとか、
そもそもこんなたくさんの剣はどこにあったのかとか、
対ゾドマス用の特訓ならばこんなにバラバラな方向から剣を飛ばさんでもいいだろうとか、
ツッコミどころは満載ですが、まぁでも絵柄としてはカッコいいので許します。
勢いがあれば細かいことはいいんです。

そこにアイムがやって来て、驚いて「ジョーさん!!」と声をかけますが、
ジョーは「来るな!!」と一喝します。
どうやってアイムがこの場所を知ったのかとか、そういうことはどうでもいいです。
しかし、結局、最後は剣を避けきれなくなり、何発も剣が命中してジョーは倒れます。
どうやら飛ばしているのは刃引きしてある剣のようで、
当たっても切り傷は出来ますが、刺さったりはしないようで、ジョーは怪我は負いましたが無事です。
しかしアイムは心配して「ジョーさん!!」と駆け寄りますが、
ジョーは「邪魔だ!!」とアイムを突き飛ばし「帰れ・・・」と言います。

「なぜ・・・このような?」とアイムはジョーに尋ねます。
どうしてこんな無茶をしたのか、その理由がアイムには分かりませんでした。
これに対し、「ヤツに勝つためだ・・・さっきは剣の数に圧倒された・・・だが、一刀でダメなら二刀、二刀でダメなら・・・!」と
呻くように言って2本の剣を見つめながら、ジョーは再び立ち上がります。
あくまで特訓を続けるつもりのようです。

つまり、さっきは片手に1本の剣しか持っていなかったからゾドマスの飛ばしてくる無数の剣をさばききれなかったが、
二刀流の技量に磨きをかけて臨めば、飛んでくる剣を全てさばききって、
ゾドマスに一撃を入れることが出来るというのがジョーの考えでした。
そして、その自分の考えが実行可能かどうか確かめるために、
無数の剣を自分目がけて飛ばす、この特訓をしているのです。
もしこの特訓をして、二刀流でも対処出来ないのならば、
その時は三刀流でも五刀流でもやるしかないと、ジョーはそこまで覚悟を決めていました。

しかしアイムは納得出来ませんでした。
「そんな・・・!」と言うとジョーの前に立ち塞がり
「数で負けたとおっしゃるなら、一人より二人、二人より五人で戦えばいいではないですか!」と強い口調で訴えます。
これにはジョーも黙り込みます。
アイムはじっとジョーの目を見据えますが、ジョーもアイムの顔を見て、何も言えません。

なにもジョーが剣を何本も持たなくても、
自分達が一緒に戦えばいいのだとアイムは思っています。
仲間なのだから、力を合わせて戦うのは当然だというのがアイムの考えです。
だから、ジョーが一人でボロボロの身体でこんな特訓をする意味は無いと思うのです。

もちろんジョーもアイムの言い分が正論だということは分かるのです。
一人が5本の剣を持つよりも、5人が1本ずつの剣を持ってゾドマスと戦った方が、
より効率が良く、強いことも分かっています。
そして、仲間なのだから一緒に戦うのが当たり前という考え方が正しいことも分かっています。
しかし、もともとそんなことは分かった上で、
それでもジョーは今回は一人で戦いたいのです。
いや、一人であのゾドマスを倒さねばならないと思っています。

その理由をアイムに言えれば、
アイムに理解してもらえることが出来るのですが、
ジョーにはどうしてもその理由を説明することが出来ないのでした。
だから黙り込むしかなく、
遂にはアイムに背を向けて「・・・お前には関係ない」と言ってしまったのでした。

アイムは驚き、哀しげに「関係ないなんて・・・私たちは仲間では・・・!?」と
ジョーの背中に向かって問い返します。
アイムにとっては、大変な時に力を合わせるのが仲間というものです。
戦いを前にして「関係ない」などと言われるのでは、それは仲間ではありません。
アイムはもちろんジョーのことを仲間だと思って大切にしてますから、
ジョーがそんなことを自分に言うとは、アイムには俄かには信じられず、
思わず問い返さずにはいられなかったのでした。

しかしジョーはどうしても自分が今回一人で戦わねばならないと思う理由をアイムに説明出来ないので、
これ以上問答しても余計にアイムを傷つけることになると思い、
とにかく早く問答を打ち切りたかった。
アイムに申し訳ない気持ちで、アイムの方を振り向くことも出来ず、
ジョーは「帰ってくれ・・・お前と話しているヒマは無い・・・」と言う。
それを聞いて、アイムはしょんぼりと俯くと、とぼとぼと来た道を一人で戻っていきました。
やっぱりジョーは自分のことを仲間だとは認めてくれていなかったのだと思い、
アイムは哀しい気持ちになったのでした。

さて、その頃、宇宙空間のザンギャック司令部では、
帰還したゾドマスが作戦失敗のため叱責を受けていました。
ジョーとの勝負は優勢ではありましたが、
ゾドマスは肝心の「地球のあらゆるものを斬りまくる」という作戦(しかし、なんという大雑把な作戦だろう)は
ゴーカイジャーの乱入でゴーミンも全滅し、ゾドマスも逃げ帰る羽目となり、ほとんど達成出来ていませんでした。

またもや海賊に作戦を邪魔されてワルズ・ギルはカンカンに怒って
「海賊どもさえいなければ、一気に進められたものを!」と喚きます。
するとゾドマスは「本気で相手にはしないつもりでしたが・・・」と言い訳がましく言うと、
やはり邪魔されたのが悔しいのか、「・・・次に刃を交えた時には・・・!」と拳を握りしめます。
この言葉にワルズ・ギルが反応し
「フン!あれは本気ではなかったか!・・・ならば、あの青い海賊を10秒で仕留めろ!」と挑発します。
ゾドマスが本気ではなかったなどと言うので、ワルズ・ギルはその勿体ぶった言い回しが少しカチンときて、
ならば本気というのを見せてみろと言いたくなったのでした。
それで、さっき仕留められなかったゴーカイブルーも本気を出せば10秒で仕留められるはずだろうと、
少しからかうようなニュアンスで言ったのです。

それに対してゾドマスもムキになって
「いえ!あの青二才の腕は見切りました!5秒で十分です!」と、大口を叩きます。
ワルズ・ギルは「フン!!」とそっぽを向いて去っていきましたが、
結局、これで話が終わってしまったので、何時の間にやら、またウヤムヤのうちに作戦が変更されて、
「地球のあらゆるものを斬りまくる」という作戦は後回しになって、
ゾドマスのまずやるべき使命は、「ゴーカイブルーを5秒で倒す」というくだらないものになってしまったのでした。
ワルズ・ギルの気まぐれ作戦の弊害ですが、
まぁそれだけワルズ・ギルの中で海賊への憎しみが大きくなっているということでもあります。

ただ、ゾドマスには十分に勝算はありました。
さっきの去り際にジョーが自分とサシで勝負をつけたがっていたことは聞いていましたから、
次に自分が海賊たちの居る場所の近くに行けば、
勝手にジョーが一人で現れるだろうと予想はついていたのです。
そして実際にさっきの戦いの中でゾドマスはジョーの太刀筋は見切っており、
あれならば自分のあの必殺技を止めることは出来ないと予想していました。

ところが、ゾドマスの傍にすっとバリゾーグが近寄ってきて
「侮ってはならない・・・ヤツは本来は二刀流だ」と忠告します。
「なにっ!?」とゾドマスは驚きました。
そして、「う〜ん」と唸って考え込みます。
ジョーが二刀流というのはゾドマスには想定外だったようです。
さっきのジョーの太刀筋、見切ったとはいっても、それはかなりの腕ではありました。
自分の必殺剣の方がわずかに上回るという程度のものだったのです。
もしジョーが二刀を一刀を扱うように自在に扱うことが出来たなら、
あるいは自分の必殺剣を凌駕するかもしれない。
そのように思うと、ゾドマスは少し不安になってきました。

しかしワルズ・ギルにあそこまで啖呵を切ってしまった以上、もう引くことは出来ない。
これはちょっと対策を考える必要があると、ゾドマスは思い、
更にもう1つ念を押す意味で、そそくさとインサーンの傍に近寄ると、
何やらコソコソと密談を始めるのでした。

それにしても、バリゾーグはどうしてジョーが本来は二刀流だと知っているのでしょうか。
会ったことは無いはずです。
ザンギャックに出回っている手配書にそういうことが載っているのなら、
ゾドマスもその手配書を持っていましたから、知っていたはずです。
そもそもワルズ・ギルの軍団ではつい最近まで海賊など取るに足りないハエ扱いで、
誰も興味など持っていなかったはずです。
なのに、どうしてバリゾーグはジョーの戦闘スタイルまで知っているのか。
どうもこのあたり謎です。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
にほんブログ村 にほんブログ村 テレビブログ スーパー戦隊へ
にほんブログ村
posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 23:44 | Comment(0) | 第4話「何のための仲間」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月08日

第4話「何のための仲間」感想その3

アイムはゴーカイガレオンに戻ると、夜になってからマーベラスにジョーのことを相談しました。
ジョーが一人でゾドマスと戦おうとして無茶なことをしているのを、
自分では止めることが出来ないので、船長のマーベラスから止めてもらおうと思ったのでした。
ところがマーベラスは放っておけと言います。

「放っておけって・・・どういうことですか?」とアイムが聞き返すと、
マーベラスは「あのザンギャック野郎とは戦わねぇってことだ!」と
椅子に腰を降ろしたまま、じっと前を見据えて言います。
つまりマーベラスはジョーがゾドマスと一人で決闘することを止めるつもりもないし、
加勢するつもりもないというのである。

これは普通の戦隊ならば有り得ない話です。
ゾドマスが地球侵略の尖兵である以上、戦わないという選択肢は無いからです。
しかし、ゴーカイジャーの場合、地球を守る義務は無く、
現在のゾドマスとの関係は単なる喧嘩相手だから、ジョーが一騎打ちを望むのなら、
ジョーだけに後は任せて、マーベラスたち4人は手を引くという選択肢も有り得ます。

しかし、あそこまでコケにされて手を引くというのもマーベラスらしくない。
なんだかアイムにはマーベラスが薄情なように思えました。
マーベラスはジョーの戦いたいという気持ちを汲んでやっているのかもしれなかったが、
これは多分に言い方の問題でした。
少し硬い表情でアイムの方も見ずに「放っておけ!」と言うマーベラスが、
まるでジョーのことを心配するアイムの方が間違っていると言っているようにアイムには感じられたのです。

それでアイムは憤慨して「どうしてですか?私たちはジョーさんの仲間でしょ!?」と抗議して
マーベラスの正面に回り込みます。
仲間のことを心配して手を貸そうとするのがそんなにいけないことなのかと、
アイムには納得出来なかったのです。
が、マーベラスは椅子から立ち上がってアイムとすれ違うように立ち
「・・・一緒に何かするだけが、仲間じゃねぇだろ!」と腕組みして言います。

アイムはジョーだけでなくマーベラスまでも
自分と正面から向き合ってくれていないような気がして哀しくなりました。
やはり自分は仲間として扱ってもらえていないのではないかとアイムは困惑し、
それはマーベラスの言う仲間と、自分の考える仲間の定義に大きなズレがあるからだと感じました。
仲間は一緒に力を合わせて助け合うために存在しているものであるはずです。
アイムはそう信じて疑いません。
それをマーベラスやジョーが否定したとアイムは感じ、
そんな人達と仲間でいることが出来るのか不安になりました。

それで混乱したアイムは思わず
「だったら・・・何のために仲間が居るのですか?・・・私には分かりません!」と怒鳴ると、
そのまま部屋を飛び出していったのでした。
マーベラスは腕組みしたまま全く動かず、アイムの方を振り返りもしません。

どうもここの場面のマーベラスは変です。
普段の快活豪放なマーベラスとは違う。変にアイムを避けているような風情です。
マーベラスという男、基本的に嘘は言いませんが、
何か他人には言えない秘めた想いを抱くことはあります。
例えば第2話のアカレッドとの想い出などもそうなのですが、
そういうことが心にある時は、会話相手に顔を見せないようにする癖があるようです。
あの時もアカレッドのことを想っていた間、マーベラスは少年にずっと背を向けていました。

これはどうしてなのかというと、おそらく嘘をつくことが嫌いだからなのでしょう。
あるいは嘘をつき慣れていないので、
秘めた想いが顔に出ることを必要以上に恐れているのかもしれません。
今回のアイムとの遣り取りもあの時と同様のマーベラスです。
何か心に秘めた想いがあり、それをアイムに言えないので、
アイムの顔を見ないようにしていたようです。
それはつまり、マーベラスがジョーを一人で戦わせてやりたいと思う理由の中に、
アイムには言えない何かがあるということです。
これは先ほどの竹林でのジョーのアイムに対する態度と全く同じで、
ジョーも何かアイムには言えない事情を抱えているようでしたが、
そのジョーの秘密をマーベラスも共有している様子です。

このマーベラスとアイムの言い合いを、
少し離れたソファーに座ってルカとハカセが心配そうに見ていました。
アイムが部屋を飛び出していくと、
2人は顔を見合わせて困惑した顔になります。

アイムは船室を飛び出した後、頭を冷やそうと思い、マストの見張り台に昇って、
ゆっくり航行するゴーカイガレオンが受ける夜風に当たっていました。
しかし眼下に広がる夜景を眺めていると寂しい気持ちになってきます。
そこにアイムの船室に忘れてきた上着を持ってルカがやって来て
「風邪ひくよ?」と言ってアイムの肩にかけてくれました。

そして、アイムに並んで見張り台の手すりにもたれて、
ルカは「ジョーが剣にこだわる理由・・・知ってる?」とアイムに問いかけます。
アイムはルカにそう聞かれて、ジョーが異常に剣でゾドマスに勝つことにこだわっていたことを思い出しました。
そして、ジョーが一騎打ちにこだわる理由は、その剣へのこだわりによるものなのだと気付きました。
だが、だからといってアイムはジョーの行動に納得したわけではありません。
どんな事情があろうとも、仲間同士ならば力を合わせるのが正しいという信念は固いのです。

ただ、自分はそのジョーの剣にこだわる事情は知らないのに、他の皆はきっとそれを知っているのだと、
またアイムは疎外感を感じて心が痛みました。
せめてそれを知りたいと思い、アイムは夜景に視線を落としてゆっくり首を横に振り、
「・・・いいえ・・・どうしてですか?」と逆にルカに問い返します。
するとルカは苦笑いして「あたしも知らない!」と言う。
アイムは驚いて「ルカさん・・・!」と、ルカの方を振り向く。
てっきりルカはその答えを知っているから問いかけてきているのだとアイムは思っていたのです。
一瞬からかわれたのかとアイムは思いました。

しかしルカは真顔になって
「でもね・・・誰かとの・・・たぶん、剣を教えてくれた人との辛い記憶が有るせいじゃないかって、あたしは思ってる」と言ってアイムの方を見た。
アイムは「え・・・?」とルカが何を言おうとしているのかイマイチ分からない様子です。
ルカは少し照れ臭そうに笑うと
「前に何気なく聞いてみたんだ・・・そしたらジョー、普段見せないような顔になって、そのことは聞かないでくれって・・・」と言いました。

つまり、ルカもまた、アイムと同じように
ジョーの剣へのこだわりのあまりの強さを理解出来ないと思っていた時期があり、
その理由を聞いてみようとしたことがあるのです。
今回の件でアイムがジョーの心にぶつかって撥ねつけられたのと基本的には同じ行動です。
そしてルカもまたその時、ジョーに拒絶されたのです。

アイムはその言葉を聞いて、
ルカが自分に何かジョーのことを教えてやろうとしているわけではなく、
ルカ自身もアイムと同じ立場なのだと言いたいのだと分かりました。
そしてルカが過去にジョーに拒絶された経験を聞き、
アイムはさっきの竹林の自分とジョーの会話を思い出し、
あの時、ジョーがルカにも言えないような重い秘密を心に抱えていたのかもしれないと思いました。
そこに自分は土足で踏み込もうとしていたのかもしれないと思い、アイムは動揺し、俯きましたが、
同時に、ルカにも事情を話せないというジョーの心が相当に頑なであることにも驚きました。
今のルカの話では、ジョーは単に「聞かないでくれ」と言っただけであり、
それは単にさっきの竹林の会話のように心を閉ざしているだけのようにも解釈出来ます。
アイムには、いったいどっちが本当のジョーなのか、よく分かりませんでした。

ルカも、どうやら昔そのようにジョーに拒絶されて反省し、
それ以降はジョーに剣にこだわる理由を追及はしていないようです。
だから、根本的なところでは、アイムと同じように、ジョーが異常に剣にこだわることが理解出来ていない。
今回の件だって、ルカもアイム同様、仲間で一緒に戦った方がいいと思っています。
だからジョーの行動は感心しないし、それを許すマーベラスの判断も不可解だと思っています。
そのあたりはハカセも同感でしょう。

しかし、ルカはジョーにそれ以上は何も質問せずとも、
ジョーが剣にこだわる理由を「剣の師匠との間に何かよほど辛い記憶があるから」だと勝手に解釈しているのです。
ルカがそう推理した理由は、普段のジョーの何気ない言動から、
ジョーほど自分の剣の腕に強くこだわるというのは、自分一人だけのこだわりではなく、
剣の師匠に対する義理のようなものを何となく感じるからでした。
他の者の手を借りて剣の勝負に勝っても、それは自分の勝利にはなっても、その場に居ない剣の師匠の勝利にはならない。
剣の師匠に勝利を捧げるには、その教えを受けた自分一人の力で勝たねばならない。
そういう強い思い入れがあるのではないかと、ルカは勝手に推測しています。

そして、そのことを仲間にも言えないというのは、
その師匠との間で何かよほど辛いことがあって、
そのことを語ることが辛いからなのだろうとルカは推測しています。
また、付き合いの古いマーベラスはそのジョーの事情を知っていて、
ジョーの気持ちを気遣って一人で戦わせてやろうとしているのかもしれないともルカは思っていました。
あるいは仮にそうでなかったとしたら、
それはマーベラスもルカ自身と同じ気持ちでジョーを送りだそうとしているのだとも思っていました。

これらは全てルカの勝手な思い込みに過ぎません。
しかし、ルカにはそう思い込まねばならない、いや、思い込みたい理由があるのです。
そのことがルカがこの場でアイムに一番言いたかったことでした。

「あいつが一人になるのは、いつでも何かと本気で戦う時!・・・だから、何も聞かずに一人にしてあげたいんだ・・・」と、
ルカはじっと前方の夜景を見つめながら呟きますが、
ここまでルカが言っていることは、
全てジョーが剣の師匠との辛い過去のために剣の本気の勝負にこだわっているというルカの勝手な推測に基づいています。
現実にはジョーが仲間のルカにも言えない事情を隠しているため、
本当にそうなのか聞いているアイムには分かりませんでした。

やはり仲間としてジョーの事情も把握したいし、
それを把握出来なければ自分は心配になるとアイムは思いました。
もしジョーに辛い過去があるのなら、なおさら放っておけない。力になってあげたい。
それが仲間としての務めだともアイムは思いました。

しかしルカはアイムの方に振り向いて、「仲間だから・・・!」と言葉を付け足します。
「えっ・・・?」とアイムは少し驚いて問い返します。
仲間だからジョーが辛い事情を抱えていても放っておくべきだとルカは言っているのです。
ちょっと意味が分からずアイムはルカの方を見てポカンとします。
ルカはアイムを見て少し微笑んで
「信じたいじゃん!あいつが一人になるからには、それなりの理由が絶対あるって・・・」と言うと、
前方の夜景に再び目をやって、遠い目をして黙り込むのでした。
その横でアイムも眼下の夜景が流れていくのを見ながら、考え込むのでした。

ルカはいろいろと推測を言ってきて、最後に全部ひっくり返したのです。
「ジョーが剣にこだわるのは師匠との辛い過去があってのことで、一人で戦いたがるのは師匠のために本気で戦うべき場面だから」などというのは、
結局は自分がジョーのことを信じたくて勝手に思い込んだものでしかないことをルカも認めたのです。
なぜそんなに信じたいのかというと、仲間だから。
いや、仲間だから信じないといけないのです。

もしかしたらジョーの事情はそんな立派なものではなく、
すごくつまらないものであるかもしれないし、
ジョーはすごくイヤなヤツかもしれない。
実際のところ、それは真実を確かめなければ分からない。
でもルカは真実を追求しようとは、あえてしません。
ルカだって実際はジョーやマーベラスに対して真実が見えない不安も多少はあるのです。
でも、真実を互いに曝け出して信頼を深めようとは思いません。

一方、アイムは仲間なら互いに真実を打ち明け合って信頼を深めるべきだという考えです。
アイムの居た王国では王族も民衆もみんなそうやって信頼し合い、力を合わせて生きていたのでしょう。
また、通常のスーパー戦隊の場合でも、仲間となった以上は
基本的にはそういう仲間同士の付き合いをして絆を強くしていくのが普通でしょう。
今までのスーパー戦隊においてならば、アイムの言っていることの方が正論です。

しかし、ゴーカイジャーは海賊です。
海賊といっても純粋な海賊行為はしていないので悪者ではないのですが、
とにかく海賊である以上、全員、社会のアウトローであり
「ワケあり」で集まってきているのが前提です。
仲間といえども、お互いに言えない秘密があっても仕方ないのです。

何でも打ち明け合って信頼を深めるというわけにはいかない。
しかし、それでも同じ船に乗る以上は互いに信頼し合わないといけない。
秘密がある、謎がある、よく分からないヤツだ、というような些細なことで
「あいつは信用できない」などと甘いことは言っていられない世界なのです。
だから、同じ船に乗る海賊仲間となるということは、
まず無条件で相手を信じるということなのです。
信じられる相手だと見極めてから仲間になるのではなく、
自分がこの船の仲間になると決めた以上、まずは仲間を信じるのです。

マーベラスが言っていた
「一緒に何かするだけが仲間じゃない」というのは、このことだったのです。
一緒に何かをやらず、離れ離れで別々のことをやっていたとしても、
心が離れていたとしても、それでもひたすら信じてやることが、
海賊仲間の最も大事にすべきことなのです。

ルカもアイムと同じようにジョーの考えていることが実はよく分からないけど、
それでも仲間である以上、ジョーを信じるし、信じたいから、
ジョーが一人で剣の勝負をしようとするのは、きっとちゃんとしたよほどの理由があるのだと考えるのです。
それが例えばルカの想像では、剣の師匠に絡んだ何か辛い想い出が関係しているということで、
それはきっとジョーにとって、仲間にも言えない「ワケあり」な話であって、
そこは仲間であっても触れてはいけない領域なのです。

ジョーがそういう理由で一人での戦いを望むのなら、
何も聞かず一人にして、離れて信じておいてやるのが海賊の仲間の流儀なのです。
また、もしマーベラスがジョーの事情を知って一人で戦わせてやろうとしているのなら、
そのマーベラスの行為も仲間は信じてやるべきだとルカは思っていました。
このあたりの海賊の流儀はハカセも心得ているようです。

ただ、アイムはまだ海賊になって日が浅いので、ちょっと戸惑っているようなので、
ルカはアイムにこうした海賊仲間の流儀を教えたかったのでした。
アイムにもその意図は伝わり、
アイムは海賊の仲間のやるべきことが「ワケありの仲間を無条件で信じること」だと知り、
今までの自分の知っていた仲間の在り方との違いに戸惑いつつ、
それを自分の中でどう受け止めるべきか、考え込むのでした。

翌朝、船室のソファーでルカと一緒に毛布にくるまって眠っていたアイムは、
ザンギャックの出現を報せるナビィのけたたましい声で目覚めました。
ナビィってそういう機能あったんですね。まぁ細かいことはこの際どうでもいいです。
それから、なんでアイムとルカが一緒に寝てるのかについても、細かいことはどうでもいいです。
ナビィがまた「どうするどうする?君ならどうする?」と
デンジマンの歌詞のフレーズを言ってるのも、二度目なのでどうでもいいです。
作品に勢いがあれば、こういうことはもうどうでもいいです。

とにかくアイムはザンギャックの出現を知ってハッとして飛び起き、
そのまま部屋の外に飛び出していきました。
このナビィの警報は船外に居るジョーにも伝わるようになっているようで、
この報せを受けたジョーがゾドマスが来たことを知って
その出現場所に向かうということはアイムにも予想がついたのです。

アイムがソファーから飛び出していった弾みで、
一緒にもたれ合って寝ていたルカがソファーに倒れて、寝ぼけ眼で目を覚まして、
部屋を出て行くアイムを見ました。
ルカは少し心配そうにアイムの後姿を見送ります。
アイムがジョーのところに行ったのであろうことはルカにも想像はつきましたが、
あくまで戦いを止めようとしているのか、それとも信じて行かせてやろうとしているのか、
予想がつかなかったからでした。
でも、ルカはアイムを引きとめようとはしません。
後はアイムが自分で決めることだと思ったからです。

さてジョーは片手にゴーカイサーベル、片手に特訓時にも使っていた剣を持って、
ゾドマスが現れたと想像される地点へ行くため、竹林の中を歩いていました。
昨晩の特訓で、ゾドマスの例の技を二刀流で破ることが出来るイメージはどうにか掴んでいました。

ところが、その行く手にアイムが立って、じっとジョーの方を見つめているのに気付き、
ジョーは立ち止り、少し表情を曇らせます。
アイムが自分が一人で戦いに行くのを阻止しようとして来たのだと思ったのです。
しかしジョーとしてもここは引くわけにはいきません。
アイムが何を言おうとも、自分の剣がゾドマスの剣に勝ることを証明せずにはいられないのです。
そして、その理由はアイムに説明することは出来ない。
ならば、この場で問答は無駄です。
アイムには悪いが、この場は黙って通り過ぎるしかない。
そう思い、ジョーはアイムから目を逸らして再び歩き出し、黙ってアイムの横を通り抜けようとしました。

そうしてジョーがアイムの横を通り過ぎた時、
アイムは何を言わず、手を伸ばしてジョーの上着の裾を掴み、ジョーを引き止めたのです。
ジョーは思わず、アイムの方を振り向きました。
振り向いてしまい、やはり決闘に反対されるのだろうと思いました。
ところが、アイムは上着の中から自分のゴーカイサーベルを取り出して、
それをすっと柄を上に向けてジョーに向けて差し出したのです。
アイムは無言でしたが、それはジョーに受け取るように促しているようでした。

つまり、練習用の剣ではなく、アイムのゴーカイサーベルを使って、
ジョー自身のゴーカイサーベルと合わせての二刀流で闘うように促しているのです。
昨日「一刀でダメなら二刀」と言っていたジョーに向かって
「一人より二人」と言ってジョーが一人で戦おうとすることに反対していたアイムが、
この場では自分の剣を手離してジョーに二刀流で闘うことを勧めているのであり、
それはつまり、ジョーが一人で戦うことを認めたということを意味します。

ジョーは少し驚き「・・・いいのか?」とアイムの意思を確認します。
剣を借りてもいいのか?という話ではなく、
俺が仲間のお前に事情も説明せずに勝手に一人で戦っても、それでもお前は平気なのか?という確認でした。
それに対してアイムは静かに首を横に振り、
下を向いて「分かりません・・・」と答える。
心中は決して穏やかではない。
仲間であるジョーの心が分からないと不安だし、心配でした。
決して平気ではないのです。

それでも迷いを振り切るようにアイムは顔を上げると
「でも・・・仲間ですから!」とジョーの顔を見て微笑む。
不安や迷いはあっても、でも、それでも仲間である以上、まずはジョーを無条件で信じることに決めたのです。
きっと、よほどの理由があって、よほどの決意でジョーは一人で戦いに向かおうとしているのだ。
だから、何も聞かず行かせてあげよう。
そうアイムは思うようにしたのです。

ただ、アイムはマーベラスやルカ達ほどには
大人っぽくクールに距離を置いてジョーの帰りを待つことはまだ出来ません。
ジョーにとってそんな大事な戦いならば、
一緒に戦うことは出来なくても、何かせめて力になりたいと思い、
考えに考えて、自分の剣を使ってもらおうと思ったのです。
それがアイムのせめてもの仲間意識の表現だったのです。
基本的にはルカに教えられた海賊流の仲間意識のスタンスをとりつつ、
アイムらしい温かい仲間意識も合わせた好意だったわけです。
それが今回のアイムが辿り着いた結論でした。

ジョーもアイムが自分を信じてくれて、なおかつ力にもなろうとしてくれていることが分かり、
その好意をありがたく思い、
フッと笑うと「そうか・・・!」と言い、片手に持った練習用の剣を地面に突き立て、
代わりにアイムの差し出したゴーカイサーベルを受け取りました。
そして2本のゴーカイサーベルを振ると、
剣と一緒に受け取ったアイムの気持ちも背負って、
これでますます勝つしかないという決意も新たに、
ジョーはゾドマスとの決戦の地へ向けて歩き出したのでした。

その後姿をアイムはぐっと唇を噛みしめて、熱い視線で見送ります。
もはやジョーの気持ちが分からないという不安は消え、
ただひたすら、ジョーが大事に思っているこの戦いの勝利だけを
アイムはひたすら願っていたのです。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
にほんブログ村 にほんブログ村 テレビブログ スーパー戦隊へ
にほんブログ村
posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 23:09 | Comment(0) | 第4話「何のための仲間」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月09日

第4話「何のための仲間」感想その4

ナビィが感知した地点は人気の無い海辺の岩場で、そこにはやはりゾドマスが一人で立っていました。
そこにゴーカイサーベル2本を提げてジョーがやってきます。
「来たか・・・青二才!」と相変わらずゾドマスは挑発するようなことを言います。
やはり青だけに青二才というわけか。ニンジャマンなら怒り狂っているところです。
しかしジョーは今回は激昂はせず「今度こそ・・・お前を斬る!!」とゾドマスを睨みつけます。
「出来るならやってみろ」と言ってゾドマスが剣を鞘から抜く動作に入ると、
ジョーもサーベル2本を上に放り上げ、空いた両手でモバイレーツとレンジャーキーを使い
素早くゴーカイチェンジし、ゴーカイブルーの姿になって
落ちて来たサーベル2本をキャッチしてゾドマスへ向かって駆け出します。
同時にゾドマスも剣を鞘から抜き、ジョーに向けて突進します。

そして斬り合いが始まり、互角の攻防が続きます。
その海辺にアイムもやって来て、岩の陰に隠れて決闘の様子を窺います。
やはり決闘の行く末がどうしても気になって見に来てしまったのですが、
もちろん余計な手出しをするつもりはなく、邪魔をしてはいけないと思い、
隠れて様子を窺っているだけです。

ひととおり互角に斬り合った後、
ゾドマスは「喰らうがいい!俺の必殺剣!」と、例の円月剣のような必殺剣を繰り出しました。
しかし今回は飛んでくる無数の剣をジョーは二刀流で順調に捌いていきます。
特訓の成果があったようです。
ところがその時、突如現れたスゴーミン3体が後ろからジョーの両足を掴み、上体を羽交い締めにして、
ジョーの動きを封じてしまったのです。
「なにっ!?」と驚くジョーに向かい、
ゾドマスは自分の手に持った剣でジョーに突きを入れ、ジョーは吹っ飛んで倒れてしまいました。

よく考えたら別にジョーとゾドマスは1対1の決闘をする約束をしていたわけではありませんから、
スゴーミンが助太刀したとしても悪いというわけではないのですが、
この場の流れとしては完全に1対1の決闘の流れですから、
互いに剣の達人を自負する者同士の戦いならば、1対1で決着をつけるのが筋です。
そもそもゾドマスだってワルズ・ギルに「あいつの剣は見切った」とか「5秒で倒す」とか、
あそこまで大口を叩いていたわけですから、
それでスゴーミンを使って卑怯な小細工をするとは、
ジョーが二刀流だと聞いて急に勝つ自信が揺らいだので卑怯な工作に走ったということであり、
武術家としてはみっともない最低の振る舞いといえるでしょう。

アイムは思わず岩の陰から飛び出し「そんな・・・卑怯です!!」と抗議する。
1対1の剣の勝負にあれほどこだわっていたジョーの気持ちを知っているだけに、
ゾドマスの卑怯な行為がジョーの気持ちを踏みにじったように思えたのです。
それに、アイム自身がようやくジョーの今回の戦いへのこだわりを信じたばかりだけに、
アイム自身の仲間への信頼感をも踏み躙られた気がして、ゾドマスに対して怒りが込み上げたのでした。

しかしアイムに対してゾドマスは「バカめ!勝負に綺麗も汚いも無い!勝てばいいんだ!」と嘯きます。
全く、清々しいほど最低の卑怯な悪役っぷりです。
ゾドマスは倒れているジョーの方に向かって歩み寄りながら
「こういうやり方を出来る奴だけが、この宇宙で生き残れる・・・大真面目にやる奴は死ぬしかないのさ!」と言い、
ジョーの前に立つと、その身体を思いっきり踏みつけます。

まぁここでゾドマスが言っていることは一面の真理でしょう。
ザンギャックの中では比較的マシに見えたゾドマスでもこの有様ですから、
さぞかしザンギャックは汚い遣り口で宇宙を制覇してきたのでしょう。
そうした宇宙においてはジョーのようなタイプの方が今や希少な存在なのでしょう。

「くたばれ!青二才・・・」と、ゾドマスが倒れたままのジョーにトドメを刺そうとするのを止めようと、
アイムはゴーカイチェンジでゴーカイピンクの姿となり、
「ジョーさん!!」と駆け寄ろうとするが、その場に現れたゴーミンの群れに邪魔されて近づけません。
その間にゾドマスが「トドメだ!」とジョーに剣を振り下ろそうとした時、
突然の銃撃を受けてゾドマスは吹き飛ばされます。

何時の間にか上空に現れたゴーカイガレオンから
変身したマーベラスとルカとハカセの3人がロープで降下してきながら
ゴーカイガンでゾドマスを狙撃したのです。
地面に降り立ったマーベラスは「面白ぇことになってんじゃねぇか!」と
楽しそうにスゴーミンに斬りかかる。
ルカも「敵はこれぐらい卑怯じゃないと倒しがいが無いよね!」と余裕の態度、
そしてハカセも「雑魚は引き受けたよ!」とジョーに声をかけて、
3人はスゴーミンをジョーの傍から追い払って遠ざけます。
ジョーは「頼む!」と言い、再び立ち上がってゾドマスと一騎打ちの形に持ち込みます。
あくまで1対1の剣の勝負にこだわるジョー、そしてそれに協力する3人でした。

マーベラス達3人はスゴーミンを追いたてながらアイムとゴーミンの戦っている場所に混ざり、
ジョーとゾドマスの一騎打ちの場以外は岩場は乱戦状態となります。
アイムはマーベラス達が突然現れたので驚いていました。
確かマーベラスはゾドマスとは戦わないと言っていたし、
ルカもジョーを一人にしてやりたいと言っていたから、
てっきりこの戦いはジョーに完全に任せていたものとばかり思っていたからです。

「どうして・・・?」と戦いながらアイムが皆に問いかけると、
ハカセがゴーミンと戦いながら「だって仲間だもん!・・・気になるじゃん?」と答え、
ルカも「そういうこと!」と応じます。
マーベラスは特に何も答えませんでしたが、
つまり3人とも、ジョーを信じて、ジョーのやりたいように一騎打ちをやらせておきながら、
それでも仲間としてジョーのことは気にかけて見守っていたのです。
そして危なくなったらいつでも助けられるように準備はしていたのです。
海賊だからといって、仲間を信じて任せっきりにするだけではなく、
仲間が事情を説明しなかったとしても、
信じた仲間ならばちゃんと助け合うものなのだと分かり、
アイムは感激して「皆さん・・・!」と、3人の顔を見て喜ぶのでした。

そうこうしているうちにゴーミンは片付け、残るは3体のスゴーミンだけとなり、
ここでスゴーミンの砲撃を受けながら4人はゴーカイチェンジします。
爆煙の中から飛び出してきたエンブレムは激獣拳のマーク。
ということは、今回はゲキレンジャーです。
マーベラスがゲキレッド、ルカがゲキイエローで、
ここまでは色も性別もオリジナルと一致しています。
2人とも、ちゃんとオリジナルのジャンやランの動きをトレースしていながら、
マーベラスらしさやルカらしさも出ていて、相変わらずスーアクさん達の動きが素晴らしいです。

そしてハカセはゲキバイオレットに変身します。
ゲキレンジャーには緑の戦士はいませんでした。
敵側のメレの方に緑色は割り振られていましたから。
それでハカセ版のゲキバイオレットというわけですが、
これは一応は獣拳の型になっていますが、動きはゴウ兄さんというよりは、もう完全にハカセです。
どうもハカセのゴーカイチェンジした歴代戦士はみんなハカセっぽいコミカルな動きになるようです。

残るはゲキブルーとゲキチョッパーですが、
ゲキブルーは本来はジョーの受け持ちで、今はジョーは一騎打ちで多忙なのでおらず、
白の戦士ゲキチョッパーにアイムが変身します。
スカートを履いた小さいゲキチョッパーです。
もともとはヒゲと胸毛がトレードマークのガテン系キャラのケンが変身していた戦士ですが、
アイムとのギャップがかなり凄くて面白いです。

この4人のゲキレンジャーの攻撃でスゴーミンにダメージを与え、
続いてデカブルーを除くデカレンジャーにゴーカイチェンジして
「ド派手に決めるぜ!」というマーベラスの号令で、4人は銃を構えます。
ここでマーベラスの変身したデカレッドは
ディーマグナム01とディーマグナム02を連結したハイブリッドマグナムを構え、
ハカセの変身したデカグリーンはディーブラスターを構え、
ルカの変身したデカイエローとアイムの変身したデカピンクはそれぞれディーショットを構えているのは、
デカレンジャーの本編通りです。
そしてこれらの一斉射撃で3体のスゴーミンを撃破し、残る敵はジョーが戦っているゾドマスのみとなります。

なお、今回の多段変身がゲキレンジャーとデカレンジャーであったのは、
おそらくこの両戦隊の基本戦闘スタイルが剣や棒状の武器を使わないからなのでしょう。
ゴーカイジャーが片手にゴーカイサーベル、片手にゴーカイガンを持つ戦闘スタイルであるのは、
それが海賊風アクションであるとか、最強アクションであるからという理由もありますが、
他の戦隊に多段変身する際に、
ゴーカイサーベルは他の戦隊の剣状の武器に変わり、
ゴーカイガンは他の戦隊の銃型の武器に変わるので、
それゆえ、どの戦隊に変身しても対応出来るように両方を持っていなければいけないという事情もあります。
ところが、この場面ではアイムが自分のゴーカイサーベルをジョーに貸したままなので、
剣や棒状武器を使って戦う戦隊にチェンジしてしまうと、アイムだけ武器無しになってしまうので、
それを避けるために剣を使って戦わないゲキレンジャーとデカレンジャーが選ばれたのでしょう。

さて、ジョーとゾドマスの決闘の方は、
邪魔者のスゴーミン達を片付けたマーベラス達は、
もちろん余計な手出しなどせず、戦いの行方を見守っています。
再びゾドマスは例の必殺剣を繰り出しますが、
ジョーはもうこれでこの技を目にするのは3回目で、
しかも昨日さんざん特訓してイメージは掴んでいますから
「お前の剣は見切った!」と言って、二刀流で完璧に捌ききります。

業を煮やしてゾドマスは連続攻撃の間を縫って手持ちの剣で突きを繰り出しますが、
ジョーはこれを待っていました。
この決め技として突き出してくるゾドマスの手持ちの剣に
自分のゴーカイサーベルをカウンター気味に合わせて突き返す呼吸を
昨晩のうちにジョーは掴んでいたのです。
ジョーの繰り出した渾身の突きはゾドマスの剣を切り裂き、
そのままゾドマスに命中し、ゾドマスは派手に後ろに吹っ飛んでしまいました。
これでゾドマスは剣を失い、万事休すです。

しかし、「これで終わりだ!」とトドメを刺そうとするジョーに向かい、
立ち上がったゾドマスは「それはどうかな?」と言うと、
背中から剣を装着した多数の触手を伸ばし、今度は四方八方からジョーを攻撃し始めたのです。「な、なにぃ!?」と予想外の攻撃に慌てたジョーは、
一転して必死の防戦状態に追い込まれます。

この戦いの模様を宇宙空間のギガントホースの艦橋でモニターしているインサーンが
「ゾドマスの奴、あの青いのが二刀流と知って慌ててね・・・あたしが装備してやったのよ・・・フフフッ・・・」と、
後ろに立つバリゾーグに向かって自慢げに説明していました。
あの、バリゾーグからジョーが二刀流だという情報を聞いた後、
ゾドマスがインサーンとコソコソと相談していたのは、
この触手攻撃の装備を身体に取りつける依頼をしていたのです。
自分の剣では二刀流のジョー相手に勝つ自信があまり持てなかったゾドマスは、
スゴーミンを潜ませておいたり、このような隠し武器を装備したり、かなり小細工を弄しています。

インサーンがわざわざバリゾーグにこの隠し武器のことを説明しているのは、
ジょーが二刀流だという情報をゾドマスに教えたのがバリゾーグだということを知っているからです。
それで自分の授けた秘策の素晴らしさをインサーンはアピールしているつもりなのでしょう。
しかし、バリゾーグの方はこんな小細工をすることを期待して
ゾドマスにジョーに関する情報を教えたわけではないようです。
あくまで剣の腕で真剣に勝負することを期待していたのでしょう。
インサーンの自慢話を聞いても、あまり同調せず、
インサーンの話は無視して、微動だにせずに戦いの様子を映し出したモニターを黙って凝視し続けるのでした。

その戦いのほうは、昨日の竹林での特訓の成果なのか、
ジョーは四方八方から飛んでくる触手剣の攻撃にもなんとか対応していましたが、
ゾドマスが触手剣を地中に潜らせて、地中からの攻撃もバリエーションに加えるようになると、
さすがにこれは昨日の特訓でも想定されていなかった方向からの攻撃であるためジョーも対応しきれず、
遂に一撃を受けてしまい、その後は一方的にやられる展開となってしまいました。
そうして再び二刀を握りしめたまま倒れ込んでしまったジョーに向かい、
ゾドマスは「フン!そろそろ決着をつけてやる!」と見降ろします。
いろいろ小細工したくせに妙に偉そうです。

ジョーのピンチを見て、アイムは「ジョーさん!!」と叫んで助けに入ろうとしますが、
その肩を掴んでマーベラスが引き止めます。
そして「足りねぇだけだ!」と言うと、自分のゴーカイサーベルを突き出して
「受け取れ!!ジョー!!」と大声でジョーに呼びかけます。

アイムはゾドマスの触手剣は剣の勝負を逸脱した卑怯な武器使用で、
もはや1対1の決闘の形は崩れたと見なしてジョーの加勢に入ろうとしたのですが、
マーベラスの考えでは、この触手剣は卑怯な隠し武器の追加ではあるものの、
さっきのスゴーミンの乱入とは違い、一応はゾドマス自身の操る武器である以上は、
これはゾドマスの技の一環であり、まだ1対1の決闘の形は崩れていないと判断されたのです。
だから、あくまでジョーが一人で対処すべきであって、第三者が加勢するわけにはいかない。
ジョーも自分一人で対処することを望んでいるだろうとマーベラスは判断しました。
しかし、ゾドマスがあまりにアンフェアに装置まで使って大量の剣を繰り出している以上は、
それに対抗してジョーが多くの剣を持つことは、
単なるゾドマスと同じ「武器の追加」であり、加勢ではない。
その増えた武器を使いこなすのも含めてジョーの技量だからです。

ただ、現状でもジョーの両手は二刀流で塞がっているのですから、
マーベラスの剣を受け取れば三刀流となり、普通はそんなものは扱うのは無理です。
しかし、マーベラスに続き、
なんとルカも「レンタル料、高いよぉ?」とおどけながらゴーカイサーベルをヒラヒラさせ、
更にハカセも「買出し当番10回分ね!」とふざけたことを言ってゴーカイサーベルを前へ捧げ持ちます。
そして3人は一斉にゴーカイサーベルをジョーに向かって投げつけ、
ジョーは立ち上がると「3回でいいだろ!」とハカセに言い返しつつ、3本の剣を受け取って、
なんと右手に2本、左手に3本のゴーカイサーベルを握った五刀流スタイルとなります。
確かに剣3本を借りたら買出し3回が妥当でしょう。10回は多すぎます。

それにしても、このあたりのアイム以外の4人の軽妙な遣り取りは心地よいです。
ジョーが普段から五刀流を使っているとも思えないので、
実際に5本も剣を持って戦えるのかどうかジョー本人も含めて分からないはずですが、
マーベラス達はジョーが本気でやればきっと出来るはずだと固く信じているのです。
どれだけ不確定要素があろうとも仲間を絶対的に信頼するのが海賊だからです。
そしてジョーも彼らの深い信頼を受け止めて、絶対にやり遂げねばならない、
いや、出来る、という確固とした信念があるので、
五刀流で戦うことに躊躇や迷いもありません。

「五刀流だと!?そんなこけおどしで勝てるものかぁ!!」と罵倒して
触手剣で一斉攻撃するゾドマスの言ってることの方が確かに正論です。
五刀流なんて普通は使いこなせるはずはありませんから、こけおどしと判断するのが普通でしょう。
しかしもう、ここはジョーのテンションが上がりまくってノリノリ状態ですから、
漫画的にこれが出来てしまう場面なのです。
ジョーは五本の剣を両手に持ったまま「うおおおおおおお!!」と吼えてジャンプすると、
空中で竜巻のように回転して360度全方位から襲ってくる触手剣を全て5本の剣で弾き返し、
着地すると、バラバラに弾け飛んだ触手剣を5本の剣を振り回してあっという間に全て粉砕したのでした。

「バ・・・バカな・・・有り得ん!!」と驚愕するゾドマス。
いや、確かにこれは有り得ません。
荒唐無稽アクションそのものです。
しかし、この荒唐無稽な描写が成立してしまえるだけの仲間の絆の濃厚な描写の積み重ねが有るので、
今回のコレは全然有りなのです。
まぁそれに、ゾドマスの触手剣もたいがい荒唐無稽であり、
しかもゾドマスの強さには全然正当性がありませんので、
それを上回る正当な荒唐無稽によって粉砕されるのが、見ていて最もカタルシスがあるというものです。
今回は、この結末まで自然に持っていってくれたドラマ部分の出来の良さの勝利でしょう。

そして、この勢いで更に荒唐無稽な技でトドメとなります。
ジョーはベルトのバックル部から5つの青いレンジャーキーを出します。
両手は5本の剣で塞がってますから、
バックル部を回転させるのもレンジャーキーを取り出すのも全部、自動です。
勝手に空中に飛び出した5つのレンジャーキーが、勝手に空中でカギ型に変形し、
それらが勝手にジョーの持った5本のゴーカイサーベルの勝手に起き上がったカギ差し込み部に刺さり、
勝手に回って、勝手にカギ差し込み部が刀身に沿って畳まれます。

呆気にとられるほど荒唐無稽な描写ですが、
「ファ〜イナルウェ〜イブ!!」という関ボイスのコールで、
これが五刀流でのファイナルウェーブという荒技なのだと分かると、
もう細かいことはどうでもいいようなワクワク感でいっぱいになり、
もうこの作品はこういうの、どんどんやればいいと思えてきます。

しかも、このファイナルウエーブは普通のエネルギー波が飛んでいくファイナルウェーブではありません。
「五刀流!!ブルースラッシュ!!」という何だかカッコいいネーミングを叫び、
ジョーがファイナルウエーブ状態の五刀を同時に振るうと、
激しい水しぶきが上がり、その中から5人の青い戦士が飛び出してきたのです。

まず先頭切って飛び出してきたのがゴセイブルーで、
シーイックボウガンを構えてゾドマスに超スピ−ドで超接近するとゼロ距離射撃を命中させ、
そのまま脇を擦り抜けていき、
間髪入れずに続いてシンケンブルーがシンケンマルでゾドマスを斬り裂いて通り抜け、
続いてマジブルーがマジスティックをゾドマスに叩きつけて魔法力をぶつけ、
続いてハリケンブルーがハヤテ丸でゾドマスを一閃し、
続いてギンガブルーが星獣剣でゾドマスを斬り、
それらが通り過ぎた後、ファイナルウェーブ状態の5本の剣を両手に握ったジョー本人が
回転しながらゾドマスに突っ込み、回転して5本の剣でゾドマスを斬り裂いたのでした。
つまり、全部で10回分の攻撃を加えたことになります。

ジョーがバックルから取り出したレンジャーキーは
ゴセイブルー、シンケンブルー、マジブルー、ハリケンブルー、ギンガブルーの5つのレンジャーキーだったのです。
ここで登場したジョー以外の5人の青の戦士は全部、レンジャーキーの生み出した、実体を伴ったエネルギー体のようなものでしょう。
そして、今回の5人の青の戦士は水を属性とする戦士で揃えてあり、
それで最初、水しぶきが上がったのです。

5人の青の戦士がゾドマスに攻撃をヒットさせる際に、
戦隊名が関ボイスでコールされて青い閃光が走ると同時に、
一瞬、それぞれの戦隊の紋章が浮かび上がるのが良いです。
また別の機会に赤尽くしの炎揃えとかもやってほしいものです。
しかし、レンジャーキーを使ったファイナルウェーブの演出で
こんなスタンドみたいな演出も出来るとは、非常に面白い。
今後もどんどんこういうお遊びはやってほしいものです。

この豪快すぎるジョーの必殺技を受けて、
さすがのゾドマスもあえなく爆発炎上し、絶命します。
それを遠く宇宙空間のギガントホースで見届けたバリゾーグは思わず一瞬身を乗り出します。
ワルズ・ギルは「おのれぇ〜!!」と卓を叩いて悔しがり、
インサーンは「まだ終わりではありません」と、
また例の巨大化銃を地球に向け構え、巨大化光線を発射します。

この巨大化光線を浴びて、再生巨大化したゾドマスとスゴーミン3体は、
戦闘機型に変形したスゴーミンにサーフィンのようにゾドマスが乗る形で空を飛び、
上空からゴーカイジャーを攻撃してきます。
これに対してゴーカイジャーはゴーカイオーに合体し、
更にマジレンジャーキーをコクピットに差し込んでマジゴーカイオーとなり、空中戦に突入します。
今回、ゾドマス達が空からの攻撃のフォーメーションをとったのは、
マジゴーカイオーの見せ場を作るという販促目的のためでしょう。

マジゴーカイオーはゾドマスの攻撃を旋回しながら巧みにかわして、
胸部のマジドラゴンの口から吐く炎でスゴーミン戦闘機2機を撃破し、
足場を無くしたゾドマスは残った1体のスゴーミンと共に地上に落下します。
地上に落ちたゾドマスはスゴーミンを盾にしてゴーカイオーの攻撃を避けようとしますが、
ノーマル形態に戻ったゴーカイオーはゴーカイスターバーストでスゴーミンを撃破し、
ゾドマスは孤立無援となります。
そして最後は再びマジゴーカイオーにチェンジし、
マジドラゴンを分離させて放つゴーカイマジバインドでゾドマスを完全撃破したのでした。

エピローグは戦い終わった後のゴーカイガレオンの船室。
ジョーを除く4人がくつろいでいると、そこにジョーがケーキを持って現れ、
「食ってくれ」と言います。
テーブルの上に置かれたケーキの上には
「Thank You」の文字がデコレートされています。
どうやらジョーの手作りケーキのようです。
なかなか見事なケーキで、ジョーは武骨な剣豪キャラでありながら、
ケーキ作りという意外に乙女チックな特技があるようです。

宇宙海賊なのに英語を知ってるのは何故なんだろうというような
野暮なツッコミはもうこの際どうでもいいですが、
ジョーがみんなに「ありがとう」という感謝の気持ちを伝えるために
このケーキを作ったということは、非常にストレートに伝わります。

何故、ジョーが皆に感謝しているのかというと、
危ないところを助けてもらったからというだけではありません。
おそらく、誰の加勢も無く一人でゾドマスを倒していたとしても、
ジョーはケーキを焼いて「Thank You」と書いたことでしょう。

ジョーが感謝しているのは、自分が勝手に剣の勝負にこだわって、
その理由もロクに説明もしていないのに、
それでも皆が自分を信じて好きなようにやらせてくれたことに対してでした。
そして心配かけたことを詫びているのです。

逆に言い換えれば、
それだけ自分のやっていることが皆にとっては不合理で、
客観的に見ても不合理で、
皆に心配をかけてしまっていることだと十分に承知し申し訳なく思っていながらも、
それでもどうしても今回は剣の勝負にこだわらなければならない事情、
そしてその理由を皆に説明出来ない事情がジョーにはあったのだということです。

しかし、ともかくジョーは皆の気遣いを理解して感謝しており、
それは口先だけで「ありがとう」と言って済ませるには
到底足りないぐらいの大きな感謝の気持ちなので、
一人で皆のためにケーキを作って振る舞おうとしているのです。

皆がケーキを見て「おお〜!」と嬉しそうに歓声を上げる中、
アイムはジョーが皆に深く感謝していることを悟って、
「ジョーさん・・・」と感激し、ジョーの方を見て、歩み寄ります。
ジョーがこれほどまでに自分達の気持ちを理解して感謝してくれているのなら、
たとえジョーが自分達に言えない秘密を抱えていたとしても、
ジョーはやはり信頼に足る人だとアイムには思えました。
そして今回、ジョーを信じて本当に良かったと心から思えたのでした。

そうして嬉しそうにアイムが身を寄せていくと、
何故かジョーは急に挙動不審になり、アイムから顔を逸らすと
「・・・見るな!」と言ってそそくさと皆から離れて背を向け
「・・・とっとと、食え!」とぶっきらぼうに言ったのでした。
どうも照れているようです。
つまり基本的にジョーは親密な人付き合いや会話が苦手で、
感情をストレートにぶつけたりぶつけられたりするのが不得手であるようなのです。

感謝の気持ちをケーキにして表すというのも、
それだけ感謝の気持ちが大きいというのもありますが、
同時に、ジョーにとっては感謝の言葉を口にするという照れ臭い苦行よりも、
黙ってケーキを作って感謝の気持ちを込めて食べてもらう方が、よほど気が楽なのでしょう。
また、買出しの時のアイムに対するぶっきらぼうな態度も、
本当はアイムに対する優しい気遣いであったのですが、
感情表現が下手なので変に冷たい印象を与えてしまっていただけだったのです。
ジョーの照れた態度を見て、アイムはそのことに気付き、
自分のジョーに対する認識が誤解だったと分かって安堵しました。

ルカもジョーのぶっきらぼうな照れた態度を見て、
「そうそう・・・昔っからジョーはそうなんだよね〜!」と嬉しそうにはしゃいで椅子に腰かけます。
ジョーがケーキを作ったのは久しぶりのことだったのでしょう。
それでルカもジョーのこういうクセのことは忘れていたようです。
ジョーは昔から、どうしても剣にこだわってしまうクセがあり、
ルカの想い出話にもあったように、その理由は仲間にも言えない事情だったようですが、
それでもそうやって自分のワガママを仲間に認めてもらった時には、
いつも口下手なジョーはケーキを焼いて感謝の気持ちを表していたのでしょう。
そして、ルカもそういうジョーの熱い気持ちが好きで、
それがあったからこそ、ジョーを信じ続けることが出来たようです。

ケーキ用の取り皿やフォークはテーブルに置いてあり、
ルカはフォークでケーキの上のイチゴを刺して口に放り込みます。
その横でマーベラスは腹が減っていたのか、手づかみでケーキを食おうとして盛んに手を伸ばし、
それをハカセが必死で止めます。
それでテーブル周りは大騒ぎとなり、
アイムは「ああ、ちょっと待ってください!今、紅茶入れてきますから!」と元気に言って、
厨房に行こうとします。
いつでもとにかく紅茶を呑むのがアイムの流儀のようですが、
まぁケーキには紅茶が王道でしょう。

そそくさと厨房に行こうとして足を踏み出したアイムでしたが、
ふと何か違和感を覚えて立ち止りました。
皆、さっきからケーキしか見ていなかったので気付いていないが、
ジョーの顔を一瞬見たアイムには何か変なモノが見えていたのです。
それが何なのか、一歩踏み出したところでアイムはハッと気付き、
くるりとジョーの方に振り向くと、
少し悪戯っ子のような表情になって、澄ました顔でジョーの前に回り込み、
驚いて見つめるジョーの顔の真ん中、鼻の頭についた白いモノを指ですくい取ったのでした。
ビクッとして身をすくめるジョーの目を見つめ、
アイムはその指先ですくったモノを悪戯っぽく笑ってペロリと舐めます。
白いモノはケーキ作りの最中にジョーの鼻についた生クリームでした。
キョトンとするジョーにニコッと笑いかけると、
アイムはさっと身を翻してパタパタと厨房に向けて走っていったのでした。

アイムはジョーが照れ屋であることを知った上で、
わざとからかってやろうと悪戯心を起こしたのです。
それは、今回、さんざん心配かけさせられた、ちょっとした仕返しでした。
これでおあいこです。
海賊仲間なのだから、そういうのもいいだろうとアイムは思ったのです。
ジョーもアイムに少し仕返しされたことに気付き、
これで逆に気が楽になり、フッと笑みが漏れ、身体の余計な固さが抜けたのでした。
こうしていつものリラックスしたジョーの姿に戻ったのです。

さて、しかし、それにしても、
ジョーはどうして今回はあんなに剣の勝負にこだわったのでしょうか。
それはやはり、あの最初のゾドマスとの勝負の時に、
ゾドマスがジョーの剣の師匠のことをコケにしたからでしょう。
つまり、ジョーは剣の師匠への思い入れが強く、
師匠の汚名を返上するためには、
その師匠の教えを受けた自分だけの剣の力でゾドマスを倒すしかないと思ったのです。
それが不合理な戦法だと分かりつつも、それにこだわらざるを得なかった。
それだけ師匠への想いが強いのでしょう。

つまり、この最初の戦いの際のジョーとゾドマスの会話は他の誰も聞いていませんから
ルカももちろんこういう事情は知らないのですが、
それでいてルカはジョーの剣にこだわる理由をほぼ言い当てていたことになります。
やはりルカはよく仲間のことを見ています。

ジョー自身、大局的に見て自分のやろうとしていることは間違っていて、
周囲の仲間の理解も得られないワガママに過ぎないことは分かっていました。
だから、堂々とアイムを説得することも出来なかったし、
過去には同じようなケースでルカにも説明出来なかったといえます。

しかし、確かに当座の作戦的には不合理であったとしても、
剣の師匠を敬い、弟子としてその汚名に我慢が出来ないという感情は正当なものであり、
それについては堂々と主張しても何ら問題ないものです。
ましてやジョーぐらい仲間想いであれば、
仲間にそうした事情を説明することは必要だと思うはずであるし、
いくら照れ屋だといっても、それぐらい説明は出来るでしょう。

それでもジョーは師匠のことを仲間に説明しようとはしなかったのです。
そこが今回残った大きな疑問です。
ルカはそこに何か辛い記憶があるからじゃないかと想像していますが、
単に辛いことがあったぐらいなら、ジョーも説明が必要な場合は説明するはずです。
それこそ皆、いろいろ辛いことがあって、こうして海賊になっているはずなのです。
ジョーだけが辛いわけではない。
そんなことはジョー自身が一番よく分かっており、
自分にそんな甘えを許すような男ではないでしょう。

ジョーの性格的には、自分が傷つくことよりも
他人や仲間が傷つくことを嫌う傾向が強いようですから、
ジョーが真に恐れているのは、その師匠に絡んだ話を明かすことで、
仲間が傷つくことではないかと思えるのです。
それはアイムやルカやハカセには聞かせたくない話なのかもしれません。
自分が剣にこだわる理由を言わないことで彼らを心配させ不安にさせることになると分かっていても、
それでも、その理由を言ってしまうことで彼らが受けるショックに比べればまだマシだと思うからこそ、
ジョーは、自分がどうしても師匠の名誉のために一人で戦おうと決意した時、
その理由をあえて仲間には言わないことにしているのではないでしょうか。

それはどういう秘密なのかというと、
おそらく雑誌などでは既に公開されている情報でありながら、
未だドラマ本編の中では言及されていない、
ジョーの出自に関する秘密であろうと想像することが出来ます。
今回のルカの言葉を聞く限り、ルカもおそらくジョーの出自についてはよく知らないようで、
そうなると、ジョーの出自を知っているのはマーベラスのみか、
あるいはマーベラスも知らないという可能性もあります。
まぁこのあたりは、今回妙に気になる動きをしたバリゾーグの謎も含め、
またそう遠くないうちに触れられていくことになるのでしょう。 にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ
にほんブログ村 にほんブログ村 テレビブログ スーパー戦隊へ
にほんブログ村
posted by 通りすがりのシンケンブラウン at 23:58 | Comment(2) | 第4話「何のための仲間」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。